いつか来た道2017年04月29日 03:39

いつか来た道


第二次世界大戦(つーか、太平洋戦争だな)が始まる前、我が国はABCD包囲網というのに囲まれて、資源確保のために中国や東南アジアに進出した。

まあ、手短にいえば、ドンパチやって占領したわけだ。

そして、そことの貿易を維持するために、西大西洋に広大な制海権を確保しようとする。

ああ、ちょっと端折り過ぎだが、その構想は、見事に外れて、70年後の今は中国が似たようなことを始めだした。

まあ、どうでもいいんですが。

米国は、北朝鮮に対して、外交ではなく経済制裁や武力による威嚇でもって、言うことを聞かせようとしている。

(日韓への核攻撃「現実的脅威」=米長官、北朝鮮との外交凍結要求-安保理閣僚級会合)
http://www.jiji.com/jc/article?k=2017042900058&g=int

「ソウルと東京への核攻撃の脅威は現実だ」

「今行動しなければ破滅的結果をもたらす可能性がある」

「特に中国の役割が重要だ」

まあ、そういうだろうな。

「対北朝鮮制裁決議の履行徹底に加え、北朝鮮への外交関係の凍結や制限を促し、国際的な対北朝鮮包囲網を構築するよう呼び掛けた。」

中国とロシアは、例によって引いている。

「中国は朝鮮半島の問題の焦点ではない。問題を解決するカギは中国側にはない」

「国民を経済的に窒息させ、人道状況を悪化させる制裁は行われるべきではない」

しかしなあ、中国はそうも言ってられないだろう。

米国は、これまでと違って、ドンパチ大歓迎だ。

シリアでは、実際に中国トップが訪米している最中にドンパチしたしな。

米国のスタンスは、中国が本気で核やミサイルを抑止しないなら、米国はドンパチやるぞと。

そのとばっちりが中国に行ったとしても、知ったこっちゃない。

米国第一だしな。

我が国は、もう、大賛成だ。

口先では外交的な解決を望むとか言っていながら、外交関係を遮断しようとする米国べったりだしな。

中国が経済制裁を本気で行わないのは、北朝鮮の混乱を避けるためだ。

しかし、このあいだの核実験といい、このところのミサイルといい、既に中国との外交関係で解決することは不可能な状況になっている。

米国は本気だ。

まあ、準備に時間がかかりそうだが、一戦交える覚悟で掛かっている。

来年あたりは、いよいよ怪しい。

今年は、なんとか経済制裁の効果を挙げ、敵の力を削ぐことに集中するしかない。

海上封鎖で、物資の輸入を止めて、兵糧攻めにするわけだ。

その中で、中国とロシアがどう動くかというのは、これまでとは異なる意味を持つ。

中国とロシアは、表立って反対はしていない。

当事者じゃないとか、人道的じゃないと言っているだけで、正面切って抵抗はしない姿勢だ。

いったん取り下げたテロ支援国家のレッテルも、復活しそうだしな。

そして、孤立化させ、窮乏させ、国力を徹底して削ぎ落した挙句に、ドンパチやるのだ。

(北朝鮮 キム委員長が養豚場視察 兵士の待遇改善アピール)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170423/k10010958351000.html

「養豚場がさらに多くの豚肉と加工品を生産して、パイロットたちに届けることを期待している」

パイロットの腹は満たせても、国民は飢えることになる。

我が国が開戦せざるを得ない状況に追い込まれたのと同じように、米国は、これから1年くらい掛けて、北朝鮮をじわじわと追い込んでいくだろう。

話し合いには応じるとしながらも、到底相手が呑めない条件を付けてくる。

退くも死、進むも死。

東京とソウルが火の海になっても、米国は痛くも痒くもない。

同盟国の犠牲は、米国第一主義には反しないしな。

原発辺りに弾道弾撃ち込まれて、大騒ぎになるかもしれない。

東京には、戦争当事者である国連軍の後方司令部もある(横田基地内)。

グアム、嘉手納も射程内だ。

ああ、豊洲あたりに落としてくれると、あの問題は一気に解決したりするかもしれない。

ちょっと、精度が心配だな。

我々は、一緒になって、追いつめているが、それに伴うリスクを受け入れる準備はできているんだろうか?。

ロシアは、ひょっとしたら、亡命先として名乗りを上げるかもしれない。

政権転覆で、被害少なく、穏便に収めようとしているのかもしれない。

しかし、それこそ、あり得ないシナリオだ。

豚肉食って、元気ハツラツなうちは、徹底抗戦だろう。

朝鮮半島は、今も戦争中であって、休戦しているに過ぎない。

戦闘は、いつ、どのような形で始まってもおかしくない。

歴史が大きく動こうとしている。

残された最後の分断国家(まあ、中国と台湾とかもありますけど)。

統合されるのか、分断されたまま固定化するのか。

戦後は、まだ終わってなどいない。

核とミサイルの脅威の中で、拉致問題とかはどこかに忘れ去られていく。

100人を超える拉致被害者と、北朝鮮から帰れなくなった多くの日本人がいる。

おそらく、戦争の成り行きの中で、あまり嬉しくない話が出てくるのかもしれない。

昔、米国も、そういう態度を取ったしな。

そして、アジア人に対して核兵器を使うことについても、同じように抵抗はない。

米国民の犠牲を最小にするためには、アジア人は最大の犠牲を払わされることになる。

我々は、立場こそ違え、いつか来た道を歩み始めている。

人間が、この地上の僅かの土地を巡って争う存在である以上、そういうこと(戦争)は、避けられないのかもしれない。

我が国は、気前がいい国だから、北海道の土地とか、外国が買い漁っても文句ひとつ言わないし、東芝が中国の会社になっても誰も気にしないだろう(シャープは、既にそうなったしな:台湾ですが)。

さて、開戦のXデーは何時になるやらだな。

準備に約1年掛かるから、早くても来年上旬、ひょっとすると夏くらいかもしれない。

我が国は、地政学的リスクが高いし、下手すると当事者になりかねない(米軍基地あるしな)。

東京と沖縄はまずやられる。

岩国も危ないし、厚木もヤバイかもな。

グアムも叩いておかないと、ここから核兵器が飛んでくるわけだしな。

そして、陸上基地がやられて、誰が見ても攻撃の意図が明らかになってから、徹底的に反撃する。

そうなのかあ?。

それじゃあ、あんまりだと思うんだがな。

どっかで、こっちから宣戦布告して、先制攻撃を掛けるのがよろしい。

各国には、外交関係を断てと動き出したしな。

友好国は、少ないほどよろしい。

このチキンレースは、止めることは出来ない。

行くところまで行くしかない。

米軍の司令官は、北朝鮮指導部に正気を取り戻させるのが目的だと言ったそうだが、既に米国とその追随者は、正気のまま突っ走っている。

正気だから、戦争が避けられると思ったら大間違いだろう。

米国の副大統領は、北朝鮮に対して、米国を試さない方がいいと警告したらしいが、自分たちは平気で北朝鮮指導部を試している。

浮沈子から見れば、どっちもどっちだ。

もう少し、気長に構えていたらいいと思うんだが、イラク戦争をおっぱじめた時には、まだ、大量破壊兵器は出来ていなかった。

早いうちに手を打った方がいいということもある。

もう、自称水爆持ってるしな。

数発から、数十発はある。

運搬手段もある。

このところ、失敗続きだが、数打ちゃ当たる。

これが、100発超えて、1000発くらいになり、小型化に成功し、弾道ミサイルの精度が上がれば、アジア最大の核保有国が誕生する。

中国を抜いて、世界第3位の核保有国になるかもしれない。

あまり嬉しくない話としては、韓国が朝鮮半島を統一して、核を温存したまま東アジアの一角を占めるというのもある。

うーん、それっていうのもなあ。

ドンパチやるのもいいが、後のことも考えておかなくっちゃな。