🐱ウクライナ降伏不可避:原発攻撃をめぐる複雑怪奇2022年08月10日 00:40

ウクライナ降伏不可避:原発攻撃をめぐる複雑怪奇


(ザポリージャ原子力発電所)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B6%E3%83%9D%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%A3%E5%8E%9F%E5%AD%90%E5%8A%9B%E7%99%BA%E9%9B%BB%E6%89%80

「6基のVVER-1000を擁し、それぞれおおよそ総電気出力1,000MWeで合計6,000MWeが発電できる。」

「同原発はウクライナ国内の原発の半分にあたる電力を生成している。ウクライナの全電力の5分の1を供給していると言われる」

欧州最大、世界第3位を誇る巨大原発だ(ちなみに、1位は我が国の柏崎刈羽、2位はカナダのブルース)。

今年3月以来、ロシア軍が占拠していると言われている。

「4日午後、ウクライナ当局はザポリージャ原発がロシア連邦軍に制圧されたと発表した」

この原発を巡って、不可解な報道が飛び交っている。

(ロシア、ウクライナ無人機がザポロジエ原発攻撃と発表 被害なし)
https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-nuclear-idJPKBN2OW019

「ロシア国防省は20日、ウクライナ南東部でロシアの管理下にある欧州最大級のザポロジエ原子力発電所をウクライナのドローン(無人機)2機が18日に攻撃したが、原子炉は損傷しなかったと発表した。」

「ロイターは事実関係を独自に確認できていない。ウクライナ当局もまだコメントを発表していない。」

この報道が事実かどうかは分からない。

「ロシア国防省によると、ドローン2機のうち1機は原発に接近する途中で破壊された。同省は、この攻撃が原発設備の損傷や人災につながらなかったのは幸運だったとし、ウクライナ側を非難した。」

「ウクライナは、ロシアが原発の敷地内に軍を駐留させ、軍事機器を保管していると非難してきた。」

のみならず、ロシア軍は、この原発を「核の盾」にして、周辺に攻撃を仕掛けていると言われている。

ありそうな話に聞こえるな。

ロイターの記事では、ウクライナ側のコメントは出ていないが、こんなのもある。

(ウクライナ軍が神風ドローンでザポリージャ原子力発電所を攻撃 いくらなんでも危険すぎる)
https://news.yahoo.co.jp/articles/481f069d4aa4f4559f99f2dee52f17e8c8a71282

「7月20日、ウクライナ軍は「自国の攻撃型ドローンがロシア軍によって占拠されたザポリージャ原子力発電所を攻撃した」と発表した。ウクライナ軍によれば、攻撃ドローンで3人のロシア兵が殺害され、12人のロシア兵が負傷した。攻撃を受けて爆発する施設や逃げ惑うロシア兵の様子なども公開されている。」

おっと、自ら攻撃を認め、その様子まで公開しているという(浮沈子は未確認です)。

「ウクライナ軍が「神風ドローンで原子力発電所を攻撃する」という極めて危険な行為に及んだのには理由がある。ロシア軍がザポリージャ原子力発電所にミサイルを配備し、そこから近隣地域に砲撃を激化させているからだ。」

「軽水炉の本体は航空機が衝突してもびくともしないように設計されていることから、ウクライナ軍は「神風ドローンで標的をピンポイント攻撃すれば、放射能の流出などの深刻な事態を招くことなく、ロシア軍を無力化できる」と考えているようだ」

「軽水炉には炉心の周辺で生じたトラブルを適切に処理しないと炉心溶融が起きるという弱点がある。東京電力の福島原子力発電所の重大事故も炉心本体の問題ではなく、外部電源の喪失により引き起こされたものだった。」

我々は、その負の遺産を半世紀を掛けて処理しようとしている最中だからな。

ロシア軍は、チェルノブイリにも侵攻したが、その後に撤退している。

兵士の被ばくもあったように記憶している。

やれやれ・・・。

と、まあ、こういう話を踏まえて、次の記事を読むわけだ。

(ロシア軍、欧州最大の原発を軍事基地に転用=ウクライナ原発公社)
https://www.bbc.com/japanese/62472998

「ザポリッジャ原発をめぐってはここ数日、ウクライナとロシアが互いに、同原発への攻撃を行っていると非難し合っており、重大事故への懸念が高まっている。」

「ウクライナは先週末、ロシア軍が同原発を攻撃し、破片で負傷した作業員2人が病院に搬送されたと非難した。この攻撃で3つの放射線センサーが破損したという。」

「ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、ロシアの行為は「核テロ」だとした。」

はて、既に数か月占領を継続し、かつ、そこを拠点として周辺に攻撃を仕掛けている原発を、占領当事者であるロシア軍が攻撃するなんて話があるんだろうか?。

「ロシア側はこうした主張を否定し、攻撃はウクライナ軍によるものだと非難した。ロシア国防省はウクライナ軍の砲撃で高圧送電線が破損したと主張した。」

常識的に考えれば、ロシアが攻撃することなどありえない。

現に、7月のドローンによる攻撃は、ウクライナ側が行っていることが報道レベルで確認されている。

今月に入ってからの攻撃は、ウクライナ自らが行っていると考えるのが妥当だろう。

ゼレンスキーの非難は、例によって情報戦の一環で、IAEAの査察を受け入れさせるための戦術の一つに過ぎない。

ロシアは、この原発を接収し、その発電能力をウクライナから切り離そうとしている。

侵攻から早期の段階で占領を試みていることから、当初から戦略的な位置付けを与えられていたことは間違いない。

そう上手くいくかは分からないが、この原発をロシア側に取り込むことが出来れば、ウクライナに経済的な打撃を与えるとともに、戦術的価値も得られる。

「米ワシントンを拠点とするシンクタンク「戦争研究所」(ISW)は先週、ロシアが西側諸国の核災害への恐怖に乗じて原発を利用していると指摘。ウクライナへの「軍事支援に対する西側の決意を低下させようとしているのだろう」とした。」

逆に、たった500人や600人に占拠されている欧州最大の原発を奪還できれば、いや、仮に出来ないとしても、中立化してロシア軍を撤退させ、電力泥棒や軍事拠点化を阻止できれば、ウクライナにとっては大勝利だ。

そういう目で見れば、IAEAとの共同歩調を取り、原発攻撃の危険性を際立たせる攻撃を掛けるというのは理に適っている。

もちろん、自分でやっても、ロシアのせいにするのはウクライナの常とう手段(情報戦?)だがな。

折しも、8月6日は広島原爆忌だったしな。

世界が注目する日だ。

ロシアが、何かの手違いで、既に数か月占領し続けている原子力発電所を自ら誤爆した可能性はゼロじゃない。

侵攻以来、数々のドジを踏み続けているロシア軍なら、誤爆の一つや二つあったとしてもおかしくはない。

しかしなあ、相手が原発だからなあ・・・。

でも、まあ、チェルノブイリの占拠に失敗して、撤退したという前科もあるし・・・。

ザポリージャ原発については、おそらく今後も何らかの動きがあるだろう。

西側が牛耳る国際社会を、「屁」とも思わないロシアが、この原発から簡単に手を引くとは思えない。

軍事拠点として見ただけでも、占領し続ける価値がある。

オデッサと共に、南部支配の象徴的な意味もあるしな。

ウクライナ側は、運転に従事する民間人のことなど気にしてはいないだろう。

そんなことを考えていたら、原発への攻撃などできはしない。

ヤバいな・・・。

ヤバ過ぎ!。

ウクライナ側のこの原発への攻撃(と決まったわけじゃありませんが)は、それだけ打つ手を封じられて、追い詰められている証拠なのかもしれない。

危ない橋を渡らなければ、局面を打開できない状況に置かれているわけだ。

ウクライナ降伏不可避。

浮沈子の見立ては変わらない。

ザポリージャ原発の件は、ウクライナが置かれている非対称性の一つの象徴に過ぎない。

西側諸国は、本気でウクライナ軍が占領地の全てからロシア軍を撤退させ、奪われた国土を取り返し、ロシアに受け入れ難い屈辱を与えた上で停戦に持ち込むことが可能だと信じているんだろうか?。

この戦争で、最も利益を得ている西側の軍需産業、権力基盤を強化しているNATOの面々、そのおこぼれに与っているに違いない闇の兵器商人たち。

同じ構図は、ロシア側にも言えるかもしれない。

暗く、どろどろした、しかし、一方ではビジネスライクで健全な取引・・・。

まあ、どうでもいいんですが。

大昔、禁じられた遊びという映画があったな。

(禁じられた遊び)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A6%81%E3%81%98%E3%82%89%E3%82%8C%E3%81%9F%E9%81%8A%E3%81%B3

「水車小屋に隠れたミシェルは、盗んだ大小さまざまな十字架で美しく装飾した自分たちの墓地を、満足げに見つめていた。」

禁じられた遊びとは、キリストの象徴である十字架をもてあそぶことなわけだ(たぶん)。

現代の十字架である巨大原子力発電所。

核の盾として、そこを軍事拠点とすることも、それを承知で爆撃することも、禁じられた遊びに他ならない。

ウクライナに、もう一つのチェルノブイリを作らないためにも、何とかしてもらいたいもんだな・・・。

🐱ビッグウェンズデー:過ぎ去りし日々への憧憬2022年08月10日 08:41

ビッグウェンズデー:過ぎ去りし日々への憧憬


夏らしい日々が続いている(連日、猛暑日&熱帯夜!)。

眼内レンズの手術が終わり、術後の感染管理期間を過ごしている。

左目の手術を月曜日に終えて、今日は水曜日。

今週は、シャワーも首から下だけ。

筋トレ御法度!(これ幸い・・・)。

運動は、散歩程度に限定されている。

電動アシスト自転車をゆるゆるとこいで大井町のフィットネスまで出かけ、冷房の効いた屋内で、ランニングマシンを時速3kmくらいに設定して(歩行器ともいう)、ちんたら歩く生活が続いている。

ニュースを見ていたら、海水浴はうねりが入って来るので用心するようにということだった。

(8月10日から太平洋側の海水浴は要警戒 急なうねりの襲来をうけることに)
https://news.yahoo.co.jp/byline/saitohidetoshi/20220810-00309544

「8月10日から太平洋側にうねりがはいってきます。このような時には海岸での水難事故が多発します。海水浴、海岸の散歩、磯釣りなどはぜひ控えましょう。」

夏のうねり・・・。

おお、今日は水曜だったな。

水曜日の大波・・・。

ビッグウェンズデー!(たんじゅん・・・)。

(ビッグ・ウェンズデー (映画))
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%93%E3%83%83%E3%82%B0%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%83%B3%E3%82%BA%E3%83%87%E3%83%BC_(%E6%98%A0%E7%94%BB)

興行的には売れなかったが、浮沈子的に好きな映画の一つだ。

カリフォルニアを舞台に、サーファー3人をめぐる青春群像を描く。

ジョンミリアス監督の私小説的映画だな。

彼でなければ撮れなかった、二度と作られることのない類の宝石のような映画だ。

海、空、そして波。

眩しい日差し、青春の輝き。

やがて、それらはくすんで消えてしまう。

無垢の明るさを謳歌できる時間は短い。

その、かけがえのない時代への憧憬。

二度と訪れることのない、一瞬にも等しいひと時。

過ぎ去って初めて気づく人生の一コマ。

ミリアスは、それを見事に切り取って見せる。

浮沈子の記憶が確かならば、映画の最後に、マットが大波用のロングボードを若いサーファーに譲るシーンがあった。

今見たら、うるうるもんだろうな。

長い人生を生きてきて、そういう場面は幾度も見てきたけど、今、自分自身が同じ立場に身を置いていることを感じる。

身を引き、分をわきまえ、引退して静かに余生を送る潮時・・・。

が、そう簡単には譲れない。

老害と呼ばれようとも、年寄りの冷や水と陰で囁かれようとも、石にしがみついても、粘りに粘って潜り続ける。

サーフィンとかは、今更手を出す気にはなれないけど、ダイビングは可能な限り続けて行こうと思っている。

担げる限りタンクを担ぐ。

担げなくなれば、シングルタンクのサイドマウントで運んでもらおう。

水泳も、ダイビングも、2か月間は禁止だ。

10月8日に解禁になるかどうかも分からない。

術後に細菌感染すると、失明の危険があると脅かされている。

二度とダイビングすることが出来なくなる。

そんなリスクは冒せない。

大人しく、喪が明けるのを待つ。

今日は水曜日。

大波が来る日・・・。

過ぎ去りし青春の日々を思い出しながら、ちんたら歩行器で歩こう・・・。