耳に心地よい言葉2012年03月17日 19:45

耳に心地よい言葉


中途半端でない、言い切り型の言葉。相手の弱みにつけ込んで、全人格を否定する罵倒。常日頃鬱陶しく思っているものに向けられる批判。現世利益を否定する欺瞞を暴く舌鋒。

誰とは言わないが、現代において舌先三寸(筆先半寸?)で飯を食う上で必須の事項である。

「・・・かもしれない」「ま、どうでもいいんですが」とか言ってはいけないのである。

そもそも、言葉を連ねて飯を食うなどということ自体が怪しい商売であり、メディアの蔭に隠れた卑怯者のすることだ。気に入らないことがあれば、面と向かって罵倒するがいい。それでも不足なら、殴りかかればいいのである。

言論が暴力に勝るとか、ペンは剣よりも強いなどというのは所詮幻想に過ぎない。それは、存在が相対化されているという仮定のもとに構築されている。自分だって殺されたくないだろうから、殺さないだろうとか。

自爆テロには一切通用しないし、たぶん正規軍は歯牙にもかけまい。

それでも、言葉を紡ぎ、言葉に頼るのが人の習わしとなった。

言葉の力には限界があり、万能ではない。耳に心地よい言葉が秘めるまやかしに騙されぬよう心し、力無き正義は無力であることを忘れぬようにしたい。

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