kfujitoの徒然（ｂｙ浮沈子）

Ｍｅｈｒ Ｌｉｃｈｔ!


「もっと光を！（Mehr Licht!：メア　リヒト）」とは、かのゲーテの臨終の言葉として知られている。

（ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ）
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A8%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%B4%E3%82%A9%E3%83%AB%E3%83%95%E3%82%AC%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%86

詩人、劇作家、小説家、自然科学者、政治家、法律家と多彩な才能を持ち、「『若きウェルテルの悩み』の愛読者であったナポレオンはゲーテを見るなり「ここに人有り！（Voila un homme!）」と叫び感動を表した。」とあるように、１８世紀から１９世紀にかけて、ドイツを代表する文豪の一人である。

紅顔（厚顔ではない！）の美少年であったころ、「若きウェルテルの悩み」を、ドキドキしながら読んだ記憶がある。

チョコレートのロッテって、シャルロッテに由来すると知ったのは、後年のことである。

（ロッテ）
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%83%E3%83%86

さて、本日のお題は、こちら。

（もっと光を・・・：レクサス LS600h LEDヘッドライト）
http://ls600h.blog107.fc2.com/blog-entry-35.html

（日産 リーフ “世界最高水準の省電力LEDヘッドランプ”はどう実現したのか…市光工業 開発者に聞く）
http://response.jp/article/2011/05/09/155945.html

まだまだ一部の車種にしか採用されていないが、今後は照明用としても、白熱電球や蛍光灯に代わる一般的な光源になる可能性が高い。

（発光ダイオード）
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%99%BA%E5%85%89%E3%83%80%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%89

「省エネ、高輝度で長寿命」と３拍子揃った優れた資質を持つＬＥＤは、様々な課題を克服し、標準的な光源になっていくだろう。

ＬＥＤは、実は一つの象徴的なガジェットであると考えている。知的で、先進的で、経済的な選択、スマートな社会のスマートな技術。

たとえば、太陽光発電であり、電気自動車であり、電動アシスト自転車であり、健康食品であり、ジョギングであり、ⅰフォーンであり、ネット通販であり、禁煙だったりする。

地産地消であり、公共交通機関であり、インターネットであり、スマートグリッドであり、サプリメントであり、ストレッチであり、ノンアルコールであり、瞑想である。

エコで、健康で、過剰ではなく、満ち足りている。

エゴで、不健康で、過剰で、それでも飢えていた２０世紀と決別した２１世紀の価値観。ギトギトと脂ぎったコテコテの感じではなく、草食系でしょうゆ顔なのである。

５００Ｅは、２０世紀のクルマである。エゴで不健康かはともかく、過剰である。そして、スピードとハードドライビングに飢えている。

シルクの衣を纏ってはいても、炎の鎧がちらちら見えている。今にも飛び掛りそうな猛獣の、唸りのようだ。

２１世紀のクルマは、もっと洗練されていて、シェイプアップされている。

（ルネサス、車載用40nmフラッシュメモリ内蔵マイコン RH850 を製品化）
http://response.jp/article/2012/09/27/182114.html

そして、それらの技術の根底を支えるのが、コンピューターである。自動車を初めとして、ありとあらゆる「モノ」に組み込まれたコンピューターが、世界を認識し、通信し、協調する。ネットワーク化され、巨大な電脳として機能する。生産、物流、消費、リサイクル、廃棄にいたるまで、「モノ」を情報の「繭」で包み込み、あるいは逆に、情報をモノの繭に包んで、光の速さでこの星の上を駆け巡る。

モノと情報が渾然一体となった２１世紀の潮流は、詩のように軽やかで慎み深く、音楽のように大胆で喜びに溢れ、大河小説のように雄大かつ静かに滔々と流れる。

もっと光を！。

ゲーテは、その時、何を見ていたのだろうか・・・。