クルマのデザイン2012年09月25日 20:56

クルマのデザイン
クルマのデザイン


ピンクの象といえば、飲みすぎた時に見えるものの一つとされている。

(ピンクの象が見える)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%81%AE%E8%B1%A1%E3%81%8C%E8%A6%8B%E3%81%88%E3%82%8B

で、ピンクのロールス・ロイスといえば、画像のFAB-1、通称ロールス・ロイス・ペネロープ号と決まっている。サンダーバードという英国製人形劇によるSFだ。

この画像のガンネルラインを見ているうちに、あるクルマのイメージが甦った。

そう、メルセデス・ベンツCLSである。

(メルセデス・ベンツ CLSクラス)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%83%AB%E3%82%BB%E3%83%87%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%99%E3%83%B3%E3%83%84_CLS%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%B9

フロントフェンダーからリアフェンダーにかけて、一気に流れるラインは、まんま共通ではないか。

しかも、スラントしたリアにいたっては、実用性よりもデザインを重視した設計になっている。ある程度の大きさがあり(ということは、高級車ということだ)、デザインの自由度が高くないと実現は困難である。

CLSの場合は、Eクラスのシャシーを使っているので、若干苦しいところもあるようだが、FAB-1については、6メートルの全長をもつRRがベースという設定なので、不自由はなかろう。

自動車のデザインを語る上では、もちろんマクラーレンF-1を挙げないわけにはいかない。FAB-1と同じく、運転席が中央にある。電子制御を極力廃した機械の王様のような自動車である。発売当時1億円といわれたが、今では2倍から3倍の値段で取引されているようだ。

作れば作るほど赤字になったそうだから、無理もない。

(マクラーレン・F1)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%83%BBF1

自動車のデザインを語るなら、もう1台、絶対にはずせないクルマがある。

(シトロエン・DS)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%88%E3%83%AD%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%BBDS

うーん、宇宙船のようなデザインは、今見ても未来的である。20年間に渡って作られ、生産終了からも37年が経っている。早過ぎた登場だったのかもしれない。

そして、このクルマは見てくれだけでなく、機能的にもぶっ飛んでいた。特に、ハイドロニューマチック・サスペンションは、「ロールス・ロイスやダイムラー・ベンツもその価値を認め、後にライセンスを取得して導入したという経緯がある。シトロエン社はライセンス料を取らず、代わりにボンネット内に”シトロエン車の技術による”との銘文を記せ、と各社に要求した。」とある。

今度、500Eのボンネットを開けたら調べてみよう。

さて、カーデザイン的には、たぶん、おそらく、絶対語られることのない500E(聞いたことないです)も、私にとっては2台目のW124型である。ブルーノ・サッコのデザインによる、箱型ベンツの代表でもある(デザインに惚れて買ったわけじゃないんで)。

(ブルーノ・サッコ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%8E%E3%83%BB%E3%82%B5%E3%83%83%E3%82%B3

ベンツ乗りには、サッコ・プレートの名称でも知られる。同時期のW140のデザインについては、背が高すぎたと悔やんでいる。

(メルセデス・ベンツ W140:概要:10センチに痛恨)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%83%AB%E3%82%BB%E3%83%87%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%99%E3%83%B3%E3%83%84_W140#.E6.A6.82.E8.A6.81

ともあれ、セダンの基本形であるフロントエンジン部、キャビン、リアトランク部を持つ、典型的なデザインである。

昔は、子供に自動車の絵を描かせると、決まって凸形のセダンの形で描かれるのが常だった。

フランスで子供が描く絵は、リアがなだらかに下がっていくクーペスタイルになるのだという。

今の日本じゃあ、さしずめ豆腐のようなワンボックススタイルになるのかなあ。

一時預かり人2012年09月25日 23:19

一時預かり人
一時預かり人


「「シャドウ2」、その中でも、当個体は、後世に残すべきコンディションを持っている、、、それには、正しいオーナーが必要である。
それでも、その維持費が他の個体に比べ(うち以外で購入した)、最安になるよう、当社で在庫しているうちは、うちが「一時預かり人」として自身で納得のいく保守、管理、整備を施させていただく。
そこは、専門家、世界一自信がある。
そして、つぎにオーナーになった方も、また、「正しく」後世に残すべく、「一時預かり人」の任務を遂行していただきたい。」

ロールス・ロイスを扱うお店の、在庫車の説明に出ている文句である。

このブログを書いているときは、まだ、売れ残っているので、しばらく読むことができるだろう。

(ROLLS・ROYCE SILVER-SHADOWⅡ:1978年もの)
http://www.caesar.co.jp/RR/78rr-shadoe2-green/78rr-shadow2-green.html

末尾には、「極上「シャドウⅡ」の一時預かり人、、これほど、楽しい任務も そうあるもんじゃない。」と、殺し文句が書いてある。

一方、1kmの走行に、100円のメンテナンス料を覚悟しておけ!、とも書いてある。10万キロで1000万円かよ!。500Eのほぼ4倍に当たる。

覚悟、できません!!。

ま、元々RRのオーナー(一時預かり人?)になる気など、さらさらない(と、強がってみる・・・)。

画像は、サンダーバードに出てくるロールス・ロイス・ペネロープ号のパルテノングリル。この人形劇が放映されていたのは、シルバーシャドウの頃だった。

(ロールス・ロイス:量産モデル:シルバーシャドウは1965年発表とある)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%AD%E3%82%A4%E3%82%B9#.E9.87.8F.E7.94.A3.E3.83.A2.E3.83.87.E3.83.AB

(サンダーバード (テレビ番組):1965年放映とある)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%89_(%E3%83%86%E3%83%AC%E3%83%93%E7%95%AA%E7%B5%84)

日本では、翌年に放映されている。かなり早い時期に導入したんだなあ。劇場版も観に行った記憶がある(ゼロエックス号でしたなあ!)。

そのころからの刷り込みで、RRつーのは、すっげぇ自動車であると思っている。

価格の高さ(維持費含めて)のことはさておき、アイドリングで回っているエンジンの上に、コインを立てても倒れないとか、時速100kmで走行中、聞こえるのは電気時計の音だけとか、エンジン出力は公表されていない(当時)とか、後席のオーナーが運転手に、エンジンを始動させてくれというと、もう回っていますと答えたとか、ネーミングがゴーストとかファントムとかいうのは、余りに静かで、近づいてくるのが分からないからだとか、様々な神話に彩られているからだ(パルテノングリルってくらいだから・・・)。

500Eには、残念ながらそんな神話はない。

アイドリングで回っているエンジンは確かに静かだが、時折ブルルッと身震いするし、時速100kmで走ると、そろそろ風切り音が気になりだすし、エンジン出力は公称330馬力の7掛け位しか出てないし、後席にはCCRとかが積んであって座れないし、ネーミングは味も素っ気もないし(500Eだってさ!)、グリルは古臭いだけだ(92年式)。

しかし、このクルマは、後世に残すべき車の中に確かに入っている。エンジンもボディも足回りも、もはや、二度と作られることのない優れた機械だ。消耗品が生産され続ける限り、動態保存されるべき名車である。

世間の目はそうではないかもしれないが、RRとはまた違った意味で、究極の実用車として後世に残すべき車だ。床まで踏めば(そこまで踏まなくても)、高速をどこまでも走っていくし、壊れにくく、安全なドライブを楽しむことができる。

「一時預かり人」ねえ・・・。そこまでバカ丁寧に乗ろうとは思っていない。オリジナルにこだわらなくても、そこそこ使えればいい。500Eは、使ってなんぼ、走ってなんぼの実用車である。私の手元にある間に、100万キロ走ってやりたいもんだ(あと88万6千km:燃料代だけで2千万円以上!!)。

無理か・・・。