マイルストーン ― 2012年09月18日 17:32
マイルストーン
今朝から秋の風が吹き出した。
夏の終わりである。
まだまだ暑い日は続くだろうが、最早酷暑ではない。
CCRの3日連続のプールトレーニングが終わった。
温水プールで潜っているのだから、季節は関係ないだろうと思ったら大間違い。夏の水温は、明らかに高い。しかも、水底でも暖かいので、マスクの中に汗をかくほどだ。
準備や片付けなど、屋外で行う作業も、これからは楽になる。冬の木枯らしが吹き始めるまでの、つかの間の一時。
3日のうち、1日目は、慣らし。2日目、3日目はラインを張ってのトレーニング。3mでの中性浮力の精度を問われる。
生来の性格で、2つのことを同時に行うことは苦手だ。
気が狂いそうになる浅場の浮力調整を行いながら、ステージボトルをラインに括りつけたり、目を瞑って行ったり来たりを繰り返す。
ステージのバルブのところを、背中のプレートに結んだゴム紐で手繰り寄せるコンフィギュレーションを試してみる。
今一つ、しっくりこない。
重心が上に上がってしまって、裏返しになりそうになる。
私の場合、体の方が浮力があって、CCRのユニットで上から押さえて沈めているので、何もコントロールしないと、クルッとひっくり返ってしまう(背面でのダイビングという、新たな境地を切り開いたりして!)。
ヘリコプターの操縦のようである(道理で、ホバリングが難しいわけだ)。
3日目に、水平に張ったラインを行ったり来たりする練習を行う。親指と人差し指で輪っかを作り、「OK]サインのようにラインを囲んで、指に触れるラインの位置で、微妙な浮力の変化を察知して修正する。
カッコよくできるといいのだが、そもそも真っ直ぐ泳ぐことができない(!)。上下の変化よりも、左右にぶれる(なんてこった!)。
こんなことで、レックダイビングができるんだろうか?。
そう、このトレーニングは、沈船内部へのペネトレーションを想定して行っているのだ。
年内のトレーニングは、あと2回。
このままじゃあ、沈没船の中で、ラインに絡まって大暴れした挙句、底に積もったシルトを舞い上げ、視界を失い、周りの鋼材が落ちてきて、出口にたどり着けず、哀れ、エア切れで成仏するのが落ちである。CCRの場合、エア切れまでの時間がたっぷりあるので、余計怖いかも・・・。
そんなことにならないよう、針の穴を通す正確さで(!)、目を瞑っていても、ラインが指に触れないように浮力と進路をコントロールする必要がある。
車両感覚、もとい、身体感覚も大切だ。
この場合は、自分の体の大きさ、長さを意識して動くことが必要である。意外と足が長い(フィンの分だけですが)。上手に動き回ることができるよう、定位置での旋廻や、後退なども練習する必要がある。
いや、それにつけてもホバリングだ。
CCRを始めた頃は、こんなことできるわけないと思い、特殊な才能がなければ無理なのだと信じていた。
(Pool-rb:ホバリングしてる動画、出ます)
http://www.youtube.com/watch?v=pmxSl2YUFBQ&feature=related
ところが、石の上にも3年というが、水の中にも4年、今日は、少しだけ、力を抜いてじっとしていることができた。1分くらいだが、その浮遊感、静けさ、無重力感は、他に比較しようがない。宇宙遊泳のようなものか。
精進の賜物である。
耳の奥の耳石センサーが、高性能になってきたのかもしれないし、脳の調整機能が緻密になって、微小な変化に速やかに反応するようになってきたのかもしれない。
オープンサーキットと異なり、呼吸で浮力をダイレクトにコントロールできないCCRの場合、ある閾値を超えて浮き出すと、加速度的に浮上してしまう。カウンターラングという、有難い(有難くない?)代物のせいである。
こればかりは、理屈で理解しようが、頭で分かった気になろうが、致し方ない。経験を積んで、体で覚えるしかないのだ。
実践あるのみ(かなりな個人差があるようですが)。
もっとも、最近の自動車のように、人間がマニュアルシフトを操作するより正確で早いツインクラッチとかいう仕掛けのようなものがCCRにも導入されて、水深をコンピューターでセットすると、その深度でホバリングできる仕掛けが登場するかもしれない。
「鼻から息出して調節してたんですか?(鼻が詰まってたら、どーする?)」
とか、真顔で不思議がられる(呆れられる)時代が来るかもしれない。
キショウめ、おまいら、悔しかったらCCR背負って、水深3mでホバリングしてみい!。
まあ、いい。
ともかく、夏は終わった。
この夏の収穫は、水深3mでのホバリング。
関心の無い方にとっては、「それが、どーした?」ということになるのだろうが、私にとっては、重い重いマイルストーンである。
今朝から秋の風が吹き出した。
夏の終わりである。
まだまだ暑い日は続くだろうが、最早酷暑ではない。
CCRの3日連続のプールトレーニングが終わった。
温水プールで潜っているのだから、季節は関係ないだろうと思ったら大間違い。夏の水温は、明らかに高い。しかも、水底でも暖かいので、マスクの中に汗をかくほどだ。
準備や片付けなど、屋外で行う作業も、これからは楽になる。冬の木枯らしが吹き始めるまでの、つかの間の一時。
3日のうち、1日目は、慣らし。2日目、3日目はラインを張ってのトレーニング。3mでの中性浮力の精度を問われる。
生来の性格で、2つのことを同時に行うことは苦手だ。
気が狂いそうになる浅場の浮力調整を行いながら、ステージボトルをラインに括りつけたり、目を瞑って行ったり来たりを繰り返す。
ステージのバルブのところを、背中のプレートに結んだゴム紐で手繰り寄せるコンフィギュレーションを試してみる。
今一つ、しっくりこない。
重心が上に上がってしまって、裏返しになりそうになる。
私の場合、体の方が浮力があって、CCRのユニットで上から押さえて沈めているので、何もコントロールしないと、クルッとひっくり返ってしまう(背面でのダイビングという、新たな境地を切り開いたりして!)。
ヘリコプターの操縦のようである(道理で、ホバリングが難しいわけだ)。
3日目に、水平に張ったラインを行ったり来たりする練習を行う。親指と人差し指で輪っかを作り、「OK]サインのようにラインを囲んで、指に触れるラインの位置で、微妙な浮力の変化を察知して修正する。
カッコよくできるといいのだが、そもそも真っ直ぐ泳ぐことができない(!)。上下の変化よりも、左右にぶれる(なんてこった!)。
こんなことで、レックダイビングができるんだろうか?。
そう、このトレーニングは、沈船内部へのペネトレーションを想定して行っているのだ。
年内のトレーニングは、あと2回。
このままじゃあ、沈没船の中で、ラインに絡まって大暴れした挙句、底に積もったシルトを舞い上げ、視界を失い、周りの鋼材が落ちてきて、出口にたどり着けず、哀れ、エア切れで成仏するのが落ちである。CCRの場合、エア切れまでの時間がたっぷりあるので、余計怖いかも・・・。
そんなことにならないよう、針の穴を通す正確さで(!)、目を瞑っていても、ラインが指に触れないように浮力と進路をコントロールする必要がある。
車両感覚、もとい、身体感覚も大切だ。
この場合は、自分の体の大きさ、長さを意識して動くことが必要である。意外と足が長い(フィンの分だけですが)。上手に動き回ることができるよう、定位置での旋廻や、後退なども練習する必要がある。
いや、それにつけてもホバリングだ。
CCRを始めた頃は、こんなことできるわけないと思い、特殊な才能がなければ無理なのだと信じていた。
(Pool-rb:ホバリングしてる動画、出ます)
http://www.youtube.com/watch?v=pmxSl2YUFBQ&feature=related
ところが、石の上にも3年というが、水の中にも4年、今日は、少しだけ、力を抜いてじっとしていることができた。1分くらいだが、その浮遊感、静けさ、無重力感は、他に比較しようがない。宇宙遊泳のようなものか。
精進の賜物である。
耳の奥の耳石センサーが、高性能になってきたのかもしれないし、脳の調整機能が緻密になって、微小な変化に速やかに反応するようになってきたのかもしれない。
オープンサーキットと異なり、呼吸で浮力をダイレクトにコントロールできないCCRの場合、ある閾値を超えて浮き出すと、加速度的に浮上してしまう。カウンターラングという、有難い(有難くない?)代物のせいである。
こればかりは、理屈で理解しようが、頭で分かった気になろうが、致し方ない。経験を積んで、体で覚えるしかないのだ。
実践あるのみ(かなりな個人差があるようですが)。
もっとも、最近の自動車のように、人間がマニュアルシフトを操作するより正確で早いツインクラッチとかいう仕掛けのようなものがCCRにも導入されて、水深をコンピューターでセットすると、その深度でホバリングできる仕掛けが登場するかもしれない。
「鼻から息出して調節してたんですか?(鼻が詰まってたら、どーする?)」
とか、真顔で不思議がられる(呆れられる)時代が来るかもしれない。
キショウめ、おまいら、悔しかったらCCR背負って、水深3mでホバリングしてみい!。
まあ、いい。
ともかく、夏は終わった。
この夏の収穫は、水深3mでのホバリング。
関心の無い方にとっては、「それが、どーした?」ということになるのだろうが、私にとっては、重い重いマイルストーンである。
画餅(がへい) ― 2012年09月18日 22:17
画餅(がへい)
絵に描いた餅(もち)という意味。
絵に描いた富士は、画富士(?)。
話は、富士のことではない。
500Eのエンジンのことである。
330馬力とあるが、そんなに出ているんだろうか?。
せいぜい、250馬力か、もっと少ないかもしれない。
ボクスターが、228馬力だから、大差ない。
最高速も、メーター読みで260kmだというから、そんなものだろう(ボクスターも、たぶんそんなもんです)。日本仕様は、冷却系(オイルクーラー)を省略してあるそうだから、実際の出力は小さいと思われる。
元々のエンジンは、1000馬力を搾り出すターボ加給エンジンだから、耐久性は高い。ちょっとやそっとの使い方で壊れることはない(92年型はクローズドデッキだし)。
箱根の山道で、床まで踏んで6000回転まで回してみたが、すんなりと回った。いいエンジンである。バルブガイドにガタがきているのか、アイドリングが不安定になったが、さほどではない。
11万キロ以上走っているので、ヘッドのオーバーホールをやってみてもいいかもしれない。バルブシールも交換して、圧縮を確保すると、パワーも伸びるだろう。
水温の上昇については、ATFクーラーが効くという話もある。
(お客様の愛車紹介!(500E水温対策の決定版!))
http://ameblo.jp/jautoceo/entry-11017469786.html
その前に、スロットルアクチュエーターとEZL換えろって言われるだろうなあ。ロムチューンと一緒に・・・。
そしたら、ホイールとタイヤ、ブレーキを換えないわけにはいかない・・・。
話は、いつも同じところをぐるぐると回るのである(6000回転くらい?)。
ブレーキについては、以前にも検討したが、当分標準装備でいこうと思っている。
(制動力)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2012/07/08/6504260
ということは、出力増強の件は当分お蔵入りか?(6リッターにしたら、換えるだろうな)。
タイヤについては、16インチでもいいけど、せめて今のやつよりは腰の強いのにしたいなあ。
(納車・点検)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2012/06/30/6496632
「ブリジストンのPlayz」とある(自分の記事じゃん)。
(Playz)
http://www.bridgestone.co.jp/sc/playz/index.html
結論から言うと、今の500Eは完全に、「シャシーがエンジンよりも速い」クルマである。小田厚をぬやわkmで走ったり、東名をぬゆわkmで流したりしても、足回りやブレーキに不安は全く無い。常用速度が200kmを超える、アウトバーンでの使用を前提に設計されているのだ。当然といえば当然である(しかも、オーバーホール済み)。
日本仕様が、オイルクーラーをとっぱずされて、ある意味デチューンされているといっても、法定速度を遵守して走行する限り、全くもって問題はない。
画餅で結構なのである。
しかし、違法改造とかではなく、新車に近い状態、本国仕様に近い状態にすることは、クルマにとって悪いことではない。これからも、末永く維持していこうとすれば、完調を維持することは重要だ。
ここは、しっかりと対応していくべきだろう。
今日、ヘッドのオーバーホールの見積りを依頼した。300Eの時は、いくらかかったか忘れてしまったが、バルブシールだけだったように記憶している。ガスケット交換のついでにやった。
また、300E用ファブリックシートの出物がなかなか見つからないようなので、試しに500Eのファブリックを探してもらうことにした。今の革製よりはいいという。何事も経験である。
絵に描いた餅も、いい匂いで焼きあがってきたようだ。
絵に描いた餅(もち)という意味。
絵に描いた富士は、画富士(?)。
話は、富士のことではない。
500Eのエンジンのことである。
330馬力とあるが、そんなに出ているんだろうか?。
せいぜい、250馬力か、もっと少ないかもしれない。
ボクスターが、228馬力だから、大差ない。
最高速も、メーター読みで260kmだというから、そんなものだろう(ボクスターも、たぶんそんなもんです)。日本仕様は、冷却系(オイルクーラー)を省略してあるそうだから、実際の出力は小さいと思われる。
元々のエンジンは、1000馬力を搾り出すターボ加給エンジンだから、耐久性は高い。ちょっとやそっとの使い方で壊れることはない(92年型はクローズドデッキだし)。
箱根の山道で、床まで踏んで6000回転まで回してみたが、すんなりと回った。いいエンジンである。バルブガイドにガタがきているのか、アイドリングが不安定になったが、さほどではない。
11万キロ以上走っているので、ヘッドのオーバーホールをやってみてもいいかもしれない。バルブシールも交換して、圧縮を確保すると、パワーも伸びるだろう。
水温の上昇については、ATFクーラーが効くという話もある。
(お客様の愛車紹介!(500E水温対策の決定版!))
http://ameblo.jp/jautoceo/entry-11017469786.html
その前に、スロットルアクチュエーターとEZL換えろって言われるだろうなあ。ロムチューンと一緒に・・・。
そしたら、ホイールとタイヤ、ブレーキを換えないわけにはいかない・・・。
話は、いつも同じところをぐるぐると回るのである(6000回転くらい?)。
ブレーキについては、以前にも検討したが、当分標準装備でいこうと思っている。
(制動力)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2012/07/08/6504260
ということは、出力増強の件は当分お蔵入りか?(6リッターにしたら、換えるだろうな)。
タイヤについては、16インチでもいいけど、せめて今のやつよりは腰の強いのにしたいなあ。
(納車・点検)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2012/06/30/6496632
「ブリジストンのPlayz」とある(自分の記事じゃん)。
(Playz)
http://www.bridgestone.co.jp/sc/playz/index.html
結論から言うと、今の500Eは完全に、「シャシーがエンジンよりも速い」クルマである。小田厚をぬやわkmで走ったり、東名をぬゆわkmで流したりしても、足回りやブレーキに不安は全く無い。常用速度が200kmを超える、アウトバーンでの使用を前提に設計されているのだ。当然といえば当然である(しかも、オーバーホール済み)。
日本仕様が、オイルクーラーをとっぱずされて、ある意味デチューンされているといっても、法定速度を遵守して走行する限り、全くもって問題はない。
画餅で結構なのである。
しかし、違法改造とかではなく、新車に近い状態、本国仕様に近い状態にすることは、クルマにとって悪いことではない。これからも、末永く維持していこうとすれば、完調を維持することは重要だ。
ここは、しっかりと対応していくべきだろう。
今日、ヘッドのオーバーホールの見積りを依頼した。300Eの時は、いくらかかったか忘れてしまったが、バルブシールだけだったように記憶している。ガスケット交換のついでにやった。
また、300E用ファブリックシートの出物がなかなか見つからないようなので、試しに500Eのファブリックを探してもらうことにした。今の革製よりはいいという。何事も経験である。
絵に描いた餅も、いい匂いで焼きあがってきたようだ。
CCRの安全性 ― 2012年09月18日 23:54
CCRの安全性
レクリエーショナルダイビング用のCCRでの事故が起こっているようだ。
(KISS GEM PSCR:CCR Technical Diving Team "No Limit")
http://nolimit.ti-da.net/e4049956.html
「CCRを安全に使うためには相当の訓練が必要で、CCRは現時点ではレクリエーショナルダイバーが気軽に使える器材ではない、というのが私の見解である。(つい最近もリクリエーショナルリブリーザー"ポセイドンMK6"を使用していたダイバーの死亡事故が海外で発生している) 」とある。
具体的な事故の内容は不明なので、直接コメントはできない。
(Fatal accident on Poseidon MKVI:これのことかなあ?)
http://www.ccrexplorers.com/showthread.php?t=14296
ディリュエントタンクが空だったというのは、解せない。ミステリアスな事故である。
いずれにしても、残念なことだ。
CCRの使用に当たっては、相当の訓練が必要であることは当然だが、レクリエーショナル用となると、費用や時間の問題があって、十分な訓練が行われないのではないか。
ここでいう訓練には、ユーザーの意識の確立も含まれる。
スキルとは、単に講習の中で1回だけ、できるようになることではなく、いつ、いかなる時も、確実に、効果的に実施できて、初めて有効になる。
器材の点検から、使用方法、トラブルの対処、使用後のメンテナンスやリペア、専門の修繕への判断まで含めて全てのスキルが完璧でなければ事故に繋がる。
水中で高濃度の酸素を吸入する以上、ハイパーオキシアのリスク、それが止まった時のハイポキシアのリスク、二酸化炭素除去剤のアクシデントに伴うハイパーカプニアのリスクも含めたガスの知識も必要だ。
なんだ、それじゃあ普通のCCRとおんなじじゃん!?。
だから、それ相応のトレーニングをしないで、簡便安価なCCRを提供することには反対なんだ(本当に簡便ならいいんだが)。
しかし、そのことと事故の発生とは直接の関係があるのだろうか。
Mk6では、何か起こったら、ベイルアウト(ディリュエントガスをオープンサーキットで吸う)に切り替えて浮上することになっている。
それで浮上できない深度には行かないし、減圧が必要なダイビングは認められていない。
しかし、器材的には可能だし、ダイバーの責任で減圧ダイビングもできてしまう。そういう器材を使っているという意識が必要だ。
今回の事故が、なぜ起こったのか。メーカーやトレーニング団体は、徹底して原因を究明して解明すべきだし、改善すべき点があれば、器材やトレーニング内容の変更を断行すべきである(力、入ります)。
パディが本腰を入れて、CCRの普及に乗り出し始めている。
(リブリーザーで広がる新しい世界)
http://www.padi.co.jp/visitors/CCR/index.asp
死人の山を築く前に、やることはたくさんあるような気がするんだが・・・。
レクリエーショナルダイビング用のCCRでの事故が起こっているようだ。
(KISS GEM PSCR:CCR Technical Diving Team "No Limit")
http://nolimit.ti-da.net/e4049956.html
「CCRを安全に使うためには相当の訓練が必要で、CCRは現時点ではレクリエーショナルダイバーが気軽に使える器材ではない、というのが私の見解である。(つい最近もリクリエーショナルリブリーザー"ポセイドンMK6"を使用していたダイバーの死亡事故が海外で発生している) 」とある。
具体的な事故の内容は不明なので、直接コメントはできない。
(Fatal accident on Poseidon MKVI:これのことかなあ?)
http://www.ccrexplorers.com/showthread.php?t=14296
ディリュエントタンクが空だったというのは、解せない。ミステリアスな事故である。
いずれにしても、残念なことだ。
CCRの使用に当たっては、相当の訓練が必要であることは当然だが、レクリエーショナル用となると、費用や時間の問題があって、十分な訓練が行われないのではないか。
ここでいう訓練には、ユーザーの意識の確立も含まれる。
スキルとは、単に講習の中で1回だけ、できるようになることではなく、いつ、いかなる時も、確実に、効果的に実施できて、初めて有効になる。
器材の点検から、使用方法、トラブルの対処、使用後のメンテナンスやリペア、専門の修繕への判断まで含めて全てのスキルが完璧でなければ事故に繋がる。
水中で高濃度の酸素を吸入する以上、ハイパーオキシアのリスク、それが止まった時のハイポキシアのリスク、二酸化炭素除去剤のアクシデントに伴うハイパーカプニアのリスクも含めたガスの知識も必要だ。
なんだ、それじゃあ普通のCCRとおんなじじゃん!?。
だから、それ相応のトレーニングをしないで、簡便安価なCCRを提供することには反対なんだ(本当に簡便ならいいんだが)。
しかし、そのことと事故の発生とは直接の関係があるのだろうか。
Mk6では、何か起こったら、ベイルアウト(ディリュエントガスをオープンサーキットで吸う)に切り替えて浮上することになっている。
それで浮上できない深度には行かないし、減圧が必要なダイビングは認められていない。
しかし、器材的には可能だし、ダイバーの責任で減圧ダイビングもできてしまう。そういう器材を使っているという意識が必要だ。
今回の事故が、なぜ起こったのか。メーカーやトレーニング団体は、徹底して原因を究明して解明すべきだし、改善すべき点があれば、器材やトレーニング内容の変更を断行すべきである(力、入ります)。
パディが本腰を入れて、CCRの普及に乗り出し始めている。
(リブリーザーで広がる新しい世界)
http://www.padi.co.jp/visitors/CCR/index.asp
死人の山を築く前に、やることはたくさんあるような気がするんだが・・・。
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