脱核 ― 2014年09月02日 11:32
脱核
小さな誤りを突いて偉そうなことをいうというのは、浮沈子の趣味ではない(そおかあ?)。
(エボラ熱で日本の未承認薬使用を検討 ナイジェリア)
http://www.nikkei.com/article/DGXLAS0040001_S4A900C1000000/
「ナイジェリアのチュク保健相は1日、富士フイルムホールディングス傘下の富山化学工業が開発した未承認の治療薬「ファビピラビル」を同国内の感染者に使用する方向で最終的な検討に入ったと明らかにした。」
あれえ?、ナノシルバじゃなかったっけえ?。
(エボラ熱感染者に治験薬「ナノシルバー」投与へ=ナイジェリア)
http://jp.wsj.com/news/articles/SB10001424052702303959804580092441299943302
「ナイジェリア当局はナノシルバーに期待しているが、この薬に関してはほとんど知られていない。同国の感染症専門家Simon Agwale博士は、ナノシルバーはウイルス、細菌、寄生虫に効果があることが確かめられているとし、エボラ患者に対する「効果がある可能性もある」と述べた。」
やっぱ、効果がなかったのか。
アビガン錠の商品名がある富山化学工業の薬の作用機序を調べていたら、こんな記事があった。
(アビガン(ファビピラビル)の作用機序:抗インフルエンザ薬)
http://kusuri-jouhou.com/medi/virus/favipiravir.html
「インフルエンザを治療するために用いられる薬としてファビピラビル(商品名:アビガン)があります。ファビピラビルはRNAポリメラーゼ阻害薬と呼ばれる種類の薬になります。」
「ウイルスが増殖を行うためには、宿主細胞へ吸着・侵入しなければいけません。細胞内へ侵入した後、インフルエンザウイルスはRNAなどの遺伝情報を細胞内へと放出します。この過程を専門用語で脱核(だっかく)と呼びます。」(この記事は、既に訂正されています。)
ご丁寧に、専門用語と断って紹介している。
(脱核)
http://www.weblio.jp/content/%E8%84%B1%E6%A0%B8
「①細胞核の移植に際して,人工的に核を抜き取ること。除核。
②赤芽球(赤血球の前段階をなす)が核を放出して網状の赤血球(赤血球の幼若型)になること。」
何か、ちょっと違うような感じだ。
(修士課程の講義(ウイルス学))
http://new.immunoreg.jp/modules/pico_boyaki/index.php?content_id=77
「そして細胞内侵入や脱殻(脱核は間違いでした。読者に指摘された。これでは学生のことを叱れない)を阻害する抗ウイルス薬としてHIVのマラビロクとIFVのアマンタジンを紹介した。」
そう、「脱殻」(だっかく)が正しい。
ちなみに、「脱穀」(だっこく)ではないので、念のため。
(脱穀)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%84%B1%E7%A9%80
まあ、どうでもいいんですが。
脱核と脱殻は、意味的には正反対だな。
脱核というのは、別の表現で「除核」とあるように、入れ物である「細胞体」の方に用があって、細胞核を取り除くことだ。
赤血球の脱核については、面白い記事を見つけた。
(なぜ赤血球には核がないのか)
http://ameblo.jp/unapapa/entry-10426536973.html
いろいろ薀蓄を傾けているが、どこまで本当かは分からない。
浮沈子好みの記事ではある。
まあいい。
いずれにしても、外皮を纏ったウイルスが、そのまま細胞内に侵入した際には、増殖のためにDNAなりRNAを細胞内に解き放たなければならない。
免疫系をだまくらかすための外套(コート)は、不要になったのだ。
(ウイルス:脱殻)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9#.E8.84.B1.E6.AE.BB
「細胞内に侵入したウイルスは、そこで一旦カプシドが分解されて、その内部からウイルス核酸が遊離する。この過程を脱殻と呼ぶ。脱殻が起こってから粒子が再構成までの期間は、ビリオン(感染性のある完全なウイルス粒子)がどこにも存在しないことになり、この時期を暗黒期、あるいは日蝕や月蝕になぞらえてエクリプス(蝕、eclipse)と呼ぶ。」
正確には、エンベロープは細胞内には入らずに、カプシドと遺伝子が入り、その後カプシドが分解されて脱殻がおこるようだ。
「膜融合:
吸着したウイルスのエンベロープが細胞の細胞膜と融合し、粒子内部のヌクレオカプシドが細胞質内に送り込まれるもの。多くの、エンベロープを持つウイルスに見られる。」
エボラなんかは、このパターンなのかもしれないな。
「カプシド:
カプシド (capsid) は、ウイルス核酸を覆っているタンパク質であり、ウイルス粒子が細胞の外にあるときに内部の核酸をさまざまな障害から守る「殻」の役割をしていると考えられている。ウイルスが宿主細胞に侵入した後、カプシドが壊れて(脱殻、だっかく)内部のウイルス核酸が放出され、ウイルスの複製がはじまる。」
(エンベロープ (ウイルス))
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%99%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%97_(%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9)
「エンベロープ (envelope) は、単純ヘルペスウイルスやインフルエンザウイルス、ヒト免疫不全ウイルスなど一部のウイルス粒子に見られる膜状の構造のこと。これらのウイルスにおいて、エンベロープはウイルス粒子(ビリオン)の最も外側に位置しており、ウイルスの基本構造となるウイルスゲノムおよびカプシドタンパク質を覆っている。エンベロープの有無はウイルスの種類によって決まっており、分離されたウイルスがどの種類のものであるかを鑑別する際の指標の一つである。」
英語版のウィキを見ると、脱殻は、Uncoatingとなっている。
(Virus:Replication cycle)
http://en.wikipedia.org/wiki/Virus#Replication_cycle
「Uncoating is a process in which the viral capsid is removed: This may be by degradation by viral enzymes or host enzymes or by simple dissociation; the end-result is the releasing of the viral genomic nucleic acid.」(脱殻は、ウイルスキャプシドが除去されたプロセスである:これは、ウイルス酵素、または宿主酵素によって、または単純な解離によって分解されていてもよい。最終結果は、ウイルスのゲノム核酸の解放である。:自動翻訳のまま)
一応、本も出している方のようなので、訂正を促すメールを送っておいたので、そのうち直っているかもしれない(指摘した当日、訂正がありました)。
やれやれ、前出の慶応の先生も間違うくらいだから、このミスは、業界では散見される可能性があるな。
現象としては、細胞質と核の分離(脱殻は、正確には核酸の分離)ということでよく似ているが、その後、どっちに用があるかという話になると、真逆である。
ふと思ったのだが、この脱殻を阻害することはできないんだろうか?。
何か、特異的な要素(酵素でも何でも)があれば、このプロセスを阻害して核酸の複製を妨げることができるのではないか。
あるいは、もう一度、殻を被せてしまうとか・・・。
思いっきりマーカー付けて、細胞外にほっぽり出して、食細胞に食われるようにするってわけには、しかし、たぶん、きっと、やっぱり、いかないんだろうな。
せっかく開発したのに、待機薬扱いで、稼ぎにならなかったアビガン錠が、エボラに効き目があればいいんだが。
(富山化学工業株式会社:感染症領域:追加)
http://www.toyama-chemical.co.jp/rd/area/infection.html
小さな誤りを突いて偉そうなことをいうというのは、浮沈子の趣味ではない(そおかあ?)。
(エボラ熱で日本の未承認薬使用を検討 ナイジェリア)
http://www.nikkei.com/article/DGXLAS0040001_S4A900C1000000/
「ナイジェリアのチュク保健相は1日、富士フイルムホールディングス傘下の富山化学工業が開発した未承認の治療薬「ファビピラビル」を同国内の感染者に使用する方向で最終的な検討に入ったと明らかにした。」
あれえ?、ナノシルバじゃなかったっけえ?。
(エボラ熱感染者に治験薬「ナノシルバー」投与へ=ナイジェリア)
http://jp.wsj.com/news/articles/SB10001424052702303959804580092441299943302
「ナイジェリア当局はナノシルバーに期待しているが、この薬に関してはほとんど知られていない。同国の感染症専門家Simon Agwale博士は、ナノシルバーはウイルス、細菌、寄生虫に効果があることが確かめられているとし、エボラ患者に対する「効果がある可能性もある」と述べた。」
やっぱ、効果がなかったのか。
アビガン錠の商品名がある富山化学工業の薬の作用機序を調べていたら、こんな記事があった。
(アビガン(ファビピラビル)の作用機序:抗インフルエンザ薬)
http://kusuri-jouhou.com/medi/virus/favipiravir.html
「インフルエンザを治療するために用いられる薬としてファビピラビル(商品名:アビガン)があります。ファビピラビルはRNAポリメラーゼ阻害薬と呼ばれる種類の薬になります。」
「ウイルスが増殖を行うためには、宿主細胞へ吸着・侵入しなければいけません。細胞内へ侵入した後、インフルエンザウイルスはRNAなどの遺伝情報を細胞内へと放出します。この過程を専門用語で脱核(だっかく)と呼びます。」(この記事は、既に訂正されています。)
ご丁寧に、専門用語と断って紹介している。
(脱核)
http://www.weblio.jp/content/%E8%84%B1%E6%A0%B8
「①細胞核の移植に際して,人工的に核を抜き取ること。除核。
②赤芽球(赤血球の前段階をなす)が核を放出して網状の赤血球(赤血球の幼若型)になること。」
何か、ちょっと違うような感じだ。
(修士課程の講義(ウイルス学))
http://new.immunoreg.jp/modules/pico_boyaki/index.php?content_id=77
「そして細胞内侵入や脱殻(脱核は間違いでした。読者に指摘された。これでは学生のことを叱れない)を阻害する抗ウイルス薬としてHIVのマラビロクとIFVのアマンタジンを紹介した。」
そう、「脱殻」(だっかく)が正しい。
ちなみに、「脱穀」(だっこく)ではないので、念のため。
(脱穀)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%84%B1%E7%A9%80
まあ、どうでもいいんですが。
脱核と脱殻は、意味的には正反対だな。
脱核というのは、別の表現で「除核」とあるように、入れ物である「細胞体」の方に用があって、細胞核を取り除くことだ。
赤血球の脱核については、面白い記事を見つけた。
(なぜ赤血球には核がないのか)
http://ameblo.jp/unapapa/entry-10426536973.html
いろいろ薀蓄を傾けているが、どこまで本当かは分からない。
浮沈子好みの記事ではある。
まあいい。
いずれにしても、外皮を纏ったウイルスが、そのまま細胞内に侵入した際には、増殖のためにDNAなりRNAを細胞内に解き放たなければならない。
免疫系をだまくらかすための外套(コート)は、不要になったのだ。
(ウイルス:脱殻)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9#.E8.84.B1.E6.AE.BB
「細胞内に侵入したウイルスは、そこで一旦カプシドが分解されて、その内部からウイルス核酸が遊離する。この過程を脱殻と呼ぶ。脱殻が起こってから粒子が再構成までの期間は、ビリオン(感染性のある完全なウイルス粒子)がどこにも存在しないことになり、この時期を暗黒期、あるいは日蝕や月蝕になぞらえてエクリプス(蝕、eclipse)と呼ぶ。」
正確には、エンベロープは細胞内には入らずに、カプシドと遺伝子が入り、その後カプシドが分解されて脱殻がおこるようだ。
「膜融合:
吸着したウイルスのエンベロープが細胞の細胞膜と融合し、粒子内部のヌクレオカプシドが細胞質内に送り込まれるもの。多くの、エンベロープを持つウイルスに見られる。」
エボラなんかは、このパターンなのかもしれないな。
「カプシド:
カプシド (capsid) は、ウイルス核酸を覆っているタンパク質であり、ウイルス粒子が細胞の外にあるときに内部の核酸をさまざまな障害から守る「殻」の役割をしていると考えられている。ウイルスが宿主細胞に侵入した後、カプシドが壊れて(脱殻、だっかく)内部のウイルス核酸が放出され、ウイルスの複製がはじまる。」
(エンベロープ (ウイルス))
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%99%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%97_(%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9)
「エンベロープ (envelope) は、単純ヘルペスウイルスやインフルエンザウイルス、ヒト免疫不全ウイルスなど一部のウイルス粒子に見られる膜状の構造のこと。これらのウイルスにおいて、エンベロープはウイルス粒子(ビリオン)の最も外側に位置しており、ウイルスの基本構造となるウイルスゲノムおよびカプシドタンパク質を覆っている。エンベロープの有無はウイルスの種類によって決まっており、分離されたウイルスがどの種類のものであるかを鑑別する際の指標の一つである。」
英語版のウィキを見ると、脱殻は、Uncoatingとなっている。
(Virus:Replication cycle)
http://en.wikipedia.org/wiki/Virus#Replication_cycle
「Uncoating is a process in which the viral capsid is removed: This may be by degradation by viral enzymes or host enzymes or by simple dissociation; the end-result is the releasing of the viral genomic nucleic acid.」(脱殻は、ウイルスキャプシドが除去されたプロセスである:これは、ウイルス酵素、または宿主酵素によって、または単純な解離によって分解されていてもよい。最終結果は、ウイルスのゲノム核酸の解放である。:自動翻訳のまま)
一応、本も出している方のようなので、訂正を促すメールを送っておいたので、そのうち直っているかもしれない(指摘した当日、訂正がありました)。
やれやれ、前出の慶応の先生も間違うくらいだから、このミスは、業界では散見される可能性があるな。
現象としては、細胞質と核の分離(脱殻は、正確には核酸の分離)ということでよく似ているが、その後、どっちに用があるかという話になると、真逆である。
ふと思ったのだが、この脱殻を阻害することはできないんだろうか?。
何か、特異的な要素(酵素でも何でも)があれば、このプロセスを阻害して核酸の複製を妨げることができるのではないか。
あるいは、もう一度、殻を被せてしまうとか・・・。
思いっきりマーカー付けて、細胞外にほっぽり出して、食細胞に食われるようにするってわけには、しかし、たぶん、きっと、やっぱり、いかないんだろうな。
せっかく開発したのに、待機薬扱いで、稼ぎにならなかったアビガン錠が、エボラに効き目があればいいんだが。
(富山化学工業株式会社:感染症領域:追加)
http://www.toyama-chemical.co.jp/rd/area/infection.html
スト ― 2014年09月02日 17:14
スト
(ストライキ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%AD
「ストライキ(英語: strike)とは労働者による争議行為の一種で、労働法の争議権の行使として雇用側(使用者)の行動などに反対して被雇用側(労働者、あるいは労働組合)が労働を行わないで抗議することである。日本語では「同盟罷業」(どうめいひぎょう)あるいは「同盟罷工」と呼ばれ、一般には「スト」と略される。」
電車が止まったりする、迷惑この上ない争議行為であるな。
「日本・諸外国(少なくとも西ヨーロッパ諸国)とも、1990年代以降ストライキの数は非常に少なくなっている。」
いやあ、6月中旬にパリに行った時は、交通関係のストに巻き込まれて、TGVのダイヤが乱れて大変だったんですけど・・・。
まあいい。
「フランスやイタリアでは公務員や教師のストライキ、ドイツでは軍人のストライキがあり(労働組合的性格を持つ団体「連邦軍連盟」がある)、公務員ではないが弁護士や医師がストライキを起こすこともある。イギリスでは消防士らのストまで行われ、このような場合には軍が公共サービスを代行する。アメリカ合衆国では警察官(巡査や事務官)がストを打つ事があり(警察の労働組合「警察官協会」がある)、このような場合は巡査部長級以上の管理職が第一線に出る。スペインでは航空管制官が2010年12月にストライキを打ち、国際線管制は空軍が行なう事態になった(国内線は運行出来ず麻痺した)。ブラジルでも公務員のストライキは認められているが、警察がストライキを起こした時、凶悪犯罪も多発している」
公共セクターがストをするのは、それでなくても迷惑だが、海外では軍人、消防士、警察官、航空管制官がストをしている。
我が国が公務員のストを禁じているのは、公共サービスの受け手としては有り難い。
さて、エボラマターでは、何かと話題を提供しているわれらがリベリア共和国だが、本日も取って置きの記事が出た!。
(リベリア首都の病院で医療従事者がスト、エボラ感染防護具求める)
http://www.afpbb.com/articles/-/3024736
「【9月2日 AFP】西アフリカ・リベリアの病院で1日、医療スタッフらが賃上げとエボラ出血熱感染から身を守る防護具の支給を求めてストライキを開始した。」
「防護服などエボラ感染を防ぐ「個人用防護具(PPE)」が支給されるまでスタッフは医療現場に戻らず自宅待機を続ける」
浮沈子的には、当然と考えられるが、エボラではない病気の治療が行えなくなる。
「ジョン・F・ケネディ病院は、エボラ患者の治療に当たっていた医療スタッフに複数の死者が出たため、今年7月に一時的に閉鎖されていた。」
まあ、どっちにしても問題だな。
適切な医療用具なしでは、再び閉鎖に追い込まれることになりかねない。
政府高官は国を捨てて逃げ出すし、大変な状況には違いないが、医療従事者を保護しないでは、致死性の高い疾病の治療は不可能だ。
「医療スタッフらがストに入ったのは、首都モンロビア(Monrovia)にある同国最大規模のジョン・F・ケネディ(John F Kennedy)病院。」
リベリアという国自体が、米国から渡った人々によって19世紀半ばに独立した経緯を持つ(植民地だったわけではない)。
首都のモンロビアは、第5代米国大統領ジェームズ・モンローから取った地名だし、何たって、今回の病院名は「JFK」だし・・・。
(リベリア共和国:経済協力)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/liberia/data.html#05
よく見ると、フランスの援助額が大きい。
我が国は2番目、米国は、我が国とほぼ同額で3番目である。
まあ、どうでもいいんですが。
(数百人分しかない「エボラ特効薬」を投与される患者の条件は)
http://www.news-postseven.com/archives/20140902_274074.html
「FDAは、「(未承認薬なので)公式見解は出せないが、エボラの拡散を防ぐために第一線で働く人に優先して投与されるのが当然だ」という。」
現場の医療従事者が、安全の確保のためにストをしなければならない状況というのは、異常事態である。
「エボラ特効薬」(そうなのかあ?)が初めに投与されるのも、治療に当たる医療スタッフである。
それは、彼らがいなければ、患者を隔離したり治療することができなくなり、感染症を押さえ込むことが不可能になるからだ。
防護具は、別に特効薬ではない。
十分な量を供給することは今でも可能である。
その供給こそが、今のところ、最大の特効薬であるということだ。
(ストライキ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%AD
「ストライキ(英語: strike)とは労働者による争議行為の一種で、労働法の争議権の行使として雇用側(使用者)の行動などに反対して被雇用側(労働者、あるいは労働組合)が労働を行わないで抗議することである。日本語では「同盟罷業」(どうめいひぎょう)あるいは「同盟罷工」と呼ばれ、一般には「スト」と略される。」
電車が止まったりする、迷惑この上ない争議行為であるな。
「日本・諸外国(少なくとも西ヨーロッパ諸国)とも、1990年代以降ストライキの数は非常に少なくなっている。」
いやあ、6月中旬にパリに行った時は、交通関係のストに巻き込まれて、TGVのダイヤが乱れて大変だったんですけど・・・。
まあいい。
「フランスやイタリアでは公務員や教師のストライキ、ドイツでは軍人のストライキがあり(労働組合的性格を持つ団体「連邦軍連盟」がある)、公務員ではないが弁護士や医師がストライキを起こすこともある。イギリスでは消防士らのストまで行われ、このような場合には軍が公共サービスを代行する。アメリカ合衆国では警察官(巡査や事務官)がストを打つ事があり(警察の労働組合「警察官協会」がある)、このような場合は巡査部長級以上の管理職が第一線に出る。スペインでは航空管制官が2010年12月にストライキを打ち、国際線管制は空軍が行なう事態になった(国内線は運行出来ず麻痺した)。ブラジルでも公務員のストライキは認められているが、警察がストライキを起こした時、凶悪犯罪も多発している」
公共セクターがストをするのは、それでなくても迷惑だが、海外では軍人、消防士、警察官、航空管制官がストをしている。
我が国が公務員のストを禁じているのは、公共サービスの受け手としては有り難い。
さて、エボラマターでは、何かと話題を提供しているわれらがリベリア共和国だが、本日も取って置きの記事が出た!。
(リベリア首都の病院で医療従事者がスト、エボラ感染防護具求める)
http://www.afpbb.com/articles/-/3024736
「【9月2日 AFP】西アフリカ・リベリアの病院で1日、医療スタッフらが賃上げとエボラ出血熱感染から身を守る防護具の支給を求めてストライキを開始した。」
「防護服などエボラ感染を防ぐ「個人用防護具(PPE)」が支給されるまでスタッフは医療現場に戻らず自宅待機を続ける」
浮沈子的には、当然と考えられるが、エボラではない病気の治療が行えなくなる。
「ジョン・F・ケネディ病院は、エボラ患者の治療に当たっていた医療スタッフに複数の死者が出たため、今年7月に一時的に閉鎖されていた。」
まあ、どっちにしても問題だな。
適切な医療用具なしでは、再び閉鎖に追い込まれることになりかねない。
政府高官は国を捨てて逃げ出すし、大変な状況には違いないが、医療従事者を保護しないでは、致死性の高い疾病の治療は不可能だ。
「医療スタッフらがストに入ったのは、首都モンロビア(Monrovia)にある同国最大規模のジョン・F・ケネディ(John F Kennedy)病院。」
リベリアという国自体が、米国から渡った人々によって19世紀半ばに独立した経緯を持つ(植民地だったわけではない)。
首都のモンロビアは、第5代米国大統領ジェームズ・モンローから取った地名だし、何たって、今回の病院名は「JFK」だし・・・。
(リベリア共和国:経済協力)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/liberia/data.html#05
よく見ると、フランスの援助額が大きい。
我が国は2番目、米国は、我が国とほぼ同額で3番目である。
まあ、どうでもいいんですが。
(数百人分しかない「エボラ特効薬」を投与される患者の条件は)
http://www.news-postseven.com/archives/20140902_274074.html
「FDAは、「(未承認薬なので)公式見解は出せないが、エボラの拡散を防ぐために第一線で働く人に優先して投与されるのが当然だ」という。」
現場の医療従事者が、安全の確保のためにストをしなければならない状況というのは、異常事態である。
「エボラ特効薬」(そうなのかあ?)が初めに投与されるのも、治療に当たる医療スタッフである。
それは、彼らがいなければ、患者を隔離したり治療することができなくなり、感染症を押さえ込むことが不可能になるからだ。
防護具は、別に特効薬ではない。
十分な量を供給することは今でも可能である。
その供給こそが、今のところ、最大の特効薬であるということだ。
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