CCRが広げる水中世界 ― 2014年12月26日 00:40
CCRが広げる水中世界
テクニカルダイビングは、確かに水中世界を広げてくれる。
時間的にも空間的にも、レクリエーショナルダイビングでは行くことができなかったり、留まることが出来ない世界を見せてくれることになる。
それを安全に行うためには、器材を整え、訓練を積み、一定のレベルに達する必要がある。
まあ、何事も同じで、レクリエーショナルダイビングだって、PADIでは、体験ダイバー、スクーバダイバー、オープンウォーターダイバー、アドバンスドダイバー、ディープダイバーなどと、段階的に行動範囲を広げることになっている(って、守ってるヤツがどのくらいいるかは別です・・・)。
テクニカルダイビングについては、誰もができるようになるわけではないし、生涯に渡ってレクリエーショナルのレベルに留まったとしても、世界の海を知り尽くすことなど誰にも出来はしない。
道楽としてのダイビングを考えた時に、テクニカルダイビングは、CCRダイバーといい勝負だな。
PADIの話で恐縮だが、テクニカルダイビングからの発想は、例えばトリムという考え方をレクリエーショナルに持ち込むなどの影響を与えているが、何よりテクニカルダイビングへの門戸を開いたということの影響がデカイ!。
3DAの上田さんは、PADIテックレックの俄かテクニカルインストラクターの粗製乱造(少なくとも日本での)を嘆くが、テクニカルだろうがレクリエーショナルだろうが、ダイビングは自己責任の世界なので、浮沈子はそこには明確な線引きはないと考えている。
というか、ダイビングを始めた時に、その一線は越えてしまっているのだ。
何が違うって、ハッキリ言って、ダイバーの絶対数が違う訳だ。
テクニカルダイビングの死者数は良く分からないが、レクリエーショナルレベルに比べて圧倒的に少ないだろう。
割合ではどうか分からないが。
で、何が分かるかといえば、その人身御供の分析で、何がヤバくてどこまでなら許容範囲かということが統計的に明らかになっているのがレクリエーショナルダイビングなわけだ。
テクニカルダイビングには、そんな保障は何もない。
大深度での確立された減圧表すらない。
本当の、本物の自己責任で、極端な言い方をすれば、イチかバチかで潜っているわけだ。
身体に掛かる負担も大きく、ジジババには勧められないし、ガキどもにやらせるわけにもいかない。
身体への負担や事故のリスクを減らしながら、レクリエーショナルダイビングの限界を事実上広げる方法はないものか。
その一つが、レクリエーショナルCCRだ。
実際のダイビングでは、潜ることができる深さと時間は極めて限られている。
無限圧潜水を行う限り、それは仕方がないと諦められていたわけだな。
時間を延ばすためにはナイトロックスを吸うというのがあるが、今度は最大深度の制約を受ける。
二律背反の高度な解決方法は、あらゆる深度で酸素分圧を一定に保つナイトロックス製造機を水中に持ち込めばいいというものだった。
CCRは、正にそのような潜水器になったのである。
おまけに、ガス持ち良く、長時間のダイビングをコンパクトな器材で行うことが出来るようになった。
これは、工学的にも画期的であるが、実際のダイビングに於いてはコペルニクス的転回が起こったことになる。
ディリュエントガスを切り替えるだけで、100mを超えるダイビングが、簡単に出来るようになってしまったわけだ。
10m潜るのと100m潜るのとでガス(酸素)の消費量が同じなので、大深度下の膨大な消費量を計算しなくてもいいということである。
まあ、実際にはベイルアウト用のガス量を計算して持って行くんですが・・・。
テクニカルレベルのことはさて置いて、レクリエーショナルレベルのCCRにおいても、その影響は大きい。
実際に潜っていられる深さと時間の幅は、信じられないほど大きくなった。
事実上、少なくとも水深15m以浅では、スクラバーの時間限界である3時間まで潜っても、減圧を要求されることはない。
これは、酸素分圧を1.2のデフォルトのままにしたポセイドンセブンの話で、1.3まで上げれば、例えばインスピの場合20mでも無限圧限界時間は最大値のままだ。
さらに、40mまでなら、エアディリュエントのままでも運用可能である。
まあ、浮沈子は30m越えを長時間行うならヘリウム混ぜたいけどなあ。
温かいガス、湿度が高く喉が渇きにくいなどのメリットもあり、気管支が弱いジジババにはもってこいである。
そんなコアなダイビングをレクリエーショナルでされたら、オープンサーキットのダイバーは面白くないだろう。
浮沈子が逆の立場なら、同じボートには乗りたくないな。
ヤツラ(CCRダイバー)は真っ先に飛び込んで最後に上がり、水面休息時間も取らずに、ポイントに着くや否や潜り始めて、またもや最後まで潜っている。
水中では遥か下のほうで面白そうにしてるし、ゴチャゴチャと混みあう連中がいなくなってから、余裕で人気の生き物を探しているのだ。
じょーだんじゃねー!。
だが、グアムでは、こんなシーンが日常になりつつある。
しかも、それは一般のダイバーの目に触れるところでの話で、ビーチダイブであれ、チャーターボートであれ、一旦潜ったら、3時間も上がってこないのだ。
浮沈子たちがビーチダイブした時には、お昼を挟んでいたこともあり、上がってきたら我々しかいない状態だった(お腹が空いて、2時間半で切り上げたんですが)。
イニシャルコストは、CCRの売れ行きにもよるだろうが、オープンサーキットを下回ることは有り得ないし、ランニングコストについてはスクラバーやセンサーのコストがなくなることはないが、それでも世間と隔絶したダイビングを行うことが出来るメリットは大きい。
商品としてのダイビングは、コストにどれだけの付加価値を乗せられるか、他と差別化できるかに掛かっているが、リブリーザーはその点では今のところ無敵に近い。
しかも、テクニカルダイビングへの敷居は、オープンサーキットに比べて遥かに低い・・・。
オープンサーキットでテクニカルダイビングを行う意味が、根底から問われかねない状況といっても過言ではない。
もっとも、大深度潜水の世界記録はオープンサーキットであり、そっちを狙うということなら、やる価値はあるだろう。
まあ、それはまた、別の話だ。
頭でいろいろ考えてはいたが、実際に潜ってみるとその違いに驚く。
今回、アメリカンタンカーについては、CCRとサイドマウントの両方で潜った。
無限圧限界時間を気にせずに済む無音のダイビング、残圧とか全く心配せずに(モニターはしょっちゅう見てますが)いつまでも留まっていられる安心感。
ダイビングのプロファイルもさることながら、精神的な満足感の違いも大きい。
ダイビング2.0とでも言いたくなるような感じい?。
最大水深が深くなったわけではないが、そこに留まれる時間が長くなるということは、それだけダイビングの世界を広げたことになるだろう。
さらに、その同じダイビングで浅いところにも長時間留まれるわけで、言い換えれば、安全停止を15mで済ませているようなものだ。
2時間くらいかけて・・・!。
3DAを初めとして、CCRをレクリエーショナルメニューとして導入しているショップが、これから繰り出すオリジナリティ溢れる独自の提案が楽しみだな。
水中世界を2倍、3倍に広げてみせるレクリエーショナルレベルのCCR。
もっと気軽に使えるような工夫があれば、なおいい。
器材のレンタルは、3DAでは1日180ドルだが、減価償却と消耗品込みで100ドル切るくらいの値段が出せるようになれば、ぐっと人気が出るような気もする。
日本で借りたときも、1日2万円位(スクラバー別)だったから、180ドルというのはリーズナブルな価格なのだろうが、ここは戦略的な判断が必要だろうな。
オープンサーキットのフルセットレンタルが30ドルだから、それプラス消耗品くらいの価格で出せると嬉しい!。
およそ7000ドル弱のユニット(シリンダー除く)を1日30ドルで償却するには、230日しか掛からないのだから。
(Poseidon Discovery MKVI Rebreather:約6700ドルとある)
http://www.scuba.com/scuba-gear-157/131798/Poseidon-Discovery-MKVI-Scuba-Rebreather.html
まあ、メンテナンスコストがバカにならないだろうから、そううまくはいかないが、レンタルで儲ける器材ではないだろう。
計算上は、毎日使ってくれれば1年で元が取れるというものだ。
トレーニング売って、リピーターも確保して、イニシャルコストを抑えてユーザーを増やせばいい(そううまくいくかあ?)。
さらに、コアな方用に器材購入の窓口となり、ついでに器材の保管も請け負えば、2重3重のメリットが出せると思うんだが・・・。
在り来りのダイビングに飽きた面々に、CCRにはまっていただくためには、他にもいろいろ仕掛けが必要だろう。
たとえば、いくつかのCCR対応ショップ(出来れば、かぶらない地域が望ましい)で連携を組んで、相互に割引やポイントを与え合うというのはどうか。
顧客の囲い込みや、他のショップを利用してみようという動機付けになり、様々な海でCCRを利用することが出来るようになる。
マイ器材をそれらのショップ間で送って貰うサービスがあると嬉しい!。
わざわざ潜れる所が殆どない日本に持ち帰らなくても良くなり、海外に置きっぱなしにして、さらにはメンテナンスも頼めれば手間も省ける。
国内サービスの市場を食ってしまうので、なかなか難しい面もあるか・・・。
しかし、逆に、それが刺激になって相互に健全な競争が起これば、ユーザーにとっては好ましい話だ。
国内のCCRダイビングについては、黒船効果を待つしかないだろう。
CCRで潜るために、グアムやサイパンに客を取られるようにならない限り、目覚めることはない(まあ、ナイトロックスだって都道府県の許可がなかなか下りないくらいだから無理もない)。
酸素の調達もままならない国で、CCRダイビングなど、普及するわけはないのだ。
浮沈子は、オフショア市場での展開を促進したほうが手っ取り早いと考えている。
常夏の島で、浅く明るく温かいCCRダイビングを心行くまで堪能できるのがよろしい。
ダイビングの世界では、マイ器材を揃えておいた方が上達が早いというが、CCRについていえば、少なくともポセイドンについてはそれ程の違いはないし、ブラダーやハーネスなどをショップ側でサイズやタイプを選べるようにしておいて貰えばレンタルでもいい。
逆に、ブラダーやハーネスだけをマイ器材にして、ユニットだけレンタルするという方法もある。
器材の設定については、ソフトウェアで簡単に変えられるので、自分の使い慣れた設定に調整することも可能だ。
複数のショップで、顧客データベースを共有すれば、行った時には自分用に調整されたユニットが出来ていて、確認するだけということもできる(確認は、ちゃんとしましょう!)。
もう一つ、オープンサーキットのダイビングとの組み合わせというのも、現実の問題として無視できない。
パフォーマンスの高いCCRダイビングと、コストの安い通常ダイビングをうまく組み合わせてメニューを提示できれば、それはそれでいいとこ取りのスペシャルな提案になる。
CCRで3日潜ってくれたら、1日は半額で通常ダイビングが出来るなんていうのは、金欠CCRダイバーの浮沈子にとっては嬉しい話だ。
そんな邪道な提案も、当面はアリかもしれない。
もちろん、ナイトロックスで潜らせてもらいたいんですけど・・・。
そんなダイビングが、どこに行っても1箇所は出来るショップがあるといいな。
乗り継ぎなしで行けるところなら、お客さんも増えるかもしれない。
そうして、ゆくゆくはロタでもCCRを展開できれば言うことはない。
あのポイントをCCRで潜り倒すというのが、浮沈子の当面の夢である。
グアムに拠点が出来たので、シリンダーと酸素の親ビンとソフノダイブを船便で送れば、ルビン辺りでは受けてくれるんじゃなかろうか。
3DAの上田さんと画策して、何とか実現したいものだ。
ロタでCCRが実現すれば、自信を持ってツアーを組むことが出来る。
松運丸で3時間とか、西側、東側の各ポイント総舐めのダイビングとか・・・。
今までは、妄想でしかなかったロタでのCCRダイビングを実現するということが、少しだけ現実味を帯びてきたな。
ブルーパームスでは、少し難しいかもしれないが、いずれはそんなダイビングもしてみたい。
水中世界の限界を押し広げるCCRの力を、そんな形で現実のダイビングの展開に生かせたら、もっと楽しく潜れるようになる。
CCRダイビングのゲレンデ少ない我が国は、指を咥えて眺めていて欲しいもんだな(ホンネは、日本でも潜れる所が増えて欲しいんですが)。
テクニカルダイビングは、確かに水中世界を広げてくれる。
時間的にも空間的にも、レクリエーショナルダイビングでは行くことができなかったり、留まることが出来ない世界を見せてくれることになる。
それを安全に行うためには、器材を整え、訓練を積み、一定のレベルに達する必要がある。
まあ、何事も同じで、レクリエーショナルダイビングだって、PADIでは、体験ダイバー、スクーバダイバー、オープンウォーターダイバー、アドバンスドダイバー、ディープダイバーなどと、段階的に行動範囲を広げることになっている(って、守ってるヤツがどのくらいいるかは別です・・・)。
テクニカルダイビングについては、誰もができるようになるわけではないし、生涯に渡ってレクリエーショナルのレベルに留まったとしても、世界の海を知り尽くすことなど誰にも出来はしない。
道楽としてのダイビングを考えた時に、テクニカルダイビングは、CCRダイバーといい勝負だな。
PADIの話で恐縮だが、テクニカルダイビングからの発想は、例えばトリムという考え方をレクリエーショナルに持ち込むなどの影響を与えているが、何よりテクニカルダイビングへの門戸を開いたということの影響がデカイ!。
3DAの上田さんは、PADIテックレックの俄かテクニカルインストラクターの粗製乱造(少なくとも日本での)を嘆くが、テクニカルだろうがレクリエーショナルだろうが、ダイビングは自己責任の世界なので、浮沈子はそこには明確な線引きはないと考えている。
というか、ダイビングを始めた時に、その一線は越えてしまっているのだ。
何が違うって、ハッキリ言って、ダイバーの絶対数が違う訳だ。
テクニカルダイビングの死者数は良く分からないが、レクリエーショナルレベルに比べて圧倒的に少ないだろう。
割合ではどうか分からないが。
で、何が分かるかといえば、その人身御供の分析で、何がヤバくてどこまでなら許容範囲かということが統計的に明らかになっているのがレクリエーショナルダイビングなわけだ。
テクニカルダイビングには、そんな保障は何もない。
大深度での確立された減圧表すらない。
本当の、本物の自己責任で、極端な言い方をすれば、イチかバチかで潜っているわけだ。
身体に掛かる負担も大きく、ジジババには勧められないし、ガキどもにやらせるわけにもいかない。
身体への負担や事故のリスクを減らしながら、レクリエーショナルダイビングの限界を事実上広げる方法はないものか。
その一つが、レクリエーショナルCCRだ。
実際のダイビングでは、潜ることができる深さと時間は極めて限られている。
無限圧潜水を行う限り、それは仕方がないと諦められていたわけだな。
時間を延ばすためにはナイトロックスを吸うというのがあるが、今度は最大深度の制約を受ける。
二律背反の高度な解決方法は、あらゆる深度で酸素分圧を一定に保つナイトロックス製造機を水中に持ち込めばいいというものだった。
CCRは、正にそのような潜水器になったのである。
おまけに、ガス持ち良く、長時間のダイビングをコンパクトな器材で行うことが出来るようになった。
これは、工学的にも画期的であるが、実際のダイビングに於いてはコペルニクス的転回が起こったことになる。
ディリュエントガスを切り替えるだけで、100mを超えるダイビングが、簡単に出来るようになってしまったわけだ。
10m潜るのと100m潜るのとでガス(酸素)の消費量が同じなので、大深度下の膨大な消費量を計算しなくてもいいということである。
まあ、実際にはベイルアウト用のガス量を計算して持って行くんですが・・・。
テクニカルレベルのことはさて置いて、レクリエーショナルレベルのCCRにおいても、その影響は大きい。
実際に潜っていられる深さと時間の幅は、信じられないほど大きくなった。
事実上、少なくとも水深15m以浅では、スクラバーの時間限界である3時間まで潜っても、減圧を要求されることはない。
これは、酸素分圧を1.2のデフォルトのままにしたポセイドンセブンの話で、1.3まで上げれば、例えばインスピの場合20mでも無限圧限界時間は最大値のままだ。
さらに、40mまでなら、エアディリュエントのままでも運用可能である。
まあ、浮沈子は30m越えを長時間行うならヘリウム混ぜたいけどなあ。
温かいガス、湿度が高く喉が渇きにくいなどのメリットもあり、気管支が弱いジジババにはもってこいである。
そんなコアなダイビングをレクリエーショナルでされたら、オープンサーキットのダイバーは面白くないだろう。
浮沈子が逆の立場なら、同じボートには乗りたくないな。
ヤツラ(CCRダイバー)は真っ先に飛び込んで最後に上がり、水面休息時間も取らずに、ポイントに着くや否や潜り始めて、またもや最後まで潜っている。
水中では遥か下のほうで面白そうにしてるし、ゴチャゴチャと混みあう連中がいなくなってから、余裕で人気の生き物を探しているのだ。
じょーだんじゃねー!。
だが、グアムでは、こんなシーンが日常になりつつある。
しかも、それは一般のダイバーの目に触れるところでの話で、ビーチダイブであれ、チャーターボートであれ、一旦潜ったら、3時間も上がってこないのだ。
浮沈子たちがビーチダイブした時には、お昼を挟んでいたこともあり、上がってきたら我々しかいない状態だった(お腹が空いて、2時間半で切り上げたんですが)。
イニシャルコストは、CCRの売れ行きにもよるだろうが、オープンサーキットを下回ることは有り得ないし、ランニングコストについてはスクラバーやセンサーのコストがなくなることはないが、それでも世間と隔絶したダイビングを行うことが出来るメリットは大きい。
商品としてのダイビングは、コストにどれだけの付加価値を乗せられるか、他と差別化できるかに掛かっているが、リブリーザーはその点では今のところ無敵に近い。
しかも、テクニカルダイビングへの敷居は、オープンサーキットに比べて遥かに低い・・・。
オープンサーキットでテクニカルダイビングを行う意味が、根底から問われかねない状況といっても過言ではない。
もっとも、大深度潜水の世界記録はオープンサーキットであり、そっちを狙うということなら、やる価値はあるだろう。
まあ、それはまた、別の話だ。
頭でいろいろ考えてはいたが、実際に潜ってみるとその違いに驚く。
今回、アメリカンタンカーについては、CCRとサイドマウントの両方で潜った。
無限圧限界時間を気にせずに済む無音のダイビング、残圧とか全く心配せずに(モニターはしょっちゅう見てますが)いつまでも留まっていられる安心感。
ダイビングのプロファイルもさることながら、精神的な満足感の違いも大きい。
ダイビング2.0とでも言いたくなるような感じい?。
最大水深が深くなったわけではないが、そこに留まれる時間が長くなるということは、それだけダイビングの世界を広げたことになるだろう。
さらに、その同じダイビングで浅いところにも長時間留まれるわけで、言い換えれば、安全停止を15mで済ませているようなものだ。
2時間くらいかけて・・・!。
3DAを初めとして、CCRをレクリエーショナルメニューとして導入しているショップが、これから繰り出すオリジナリティ溢れる独自の提案が楽しみだな。
水中世界を2倍、3倍に広げてみせるレクリエーショナルレベルのCCR。
もっと気軽に使えるような工夫があれば、なおいい。
器材のレンタルは、3DAでは1日180ドルだが、減価償却と消耗品込みで100ドル切るくらいの値段が出せるようになれば、ぐっと人気が出るような気もする。
日本で借りたときも、1日2万円位(スクラバー別)だったから、180ドルというのはリーズナブルな価格なのだろうが、ここは戦略的な判断が必要だろうな。
オープンサーキットのフルセットレンタルが30ドルだから、それプラス消耗品くらいの価格で出せると嬉しい!。
およそ7000ドル弱のユニット(シリンダー除く)を1日30ドルで償却するには、230日しか掛からないのだから。
(Poseidon Discovery MKVI Rebreather:約6700ドルとある)
http://www.scuba.com/scuba-gear-157/131798/Poseidon-Discovery-MKVI-Scuba-Rebreather.html
まあ、メンテナンスコストがバカにならないだろうから、そううまくはいかないが、レンタルで儲ける器材ではないだろう。
計算上は、毎日使ってくれれば1年で元が取れるというものだ。
トレーニング売って、リピーターも確保して、イニシャルコストを抑えてユーザーを増やせばいい(そううまくいくかあ?)。
さらに、コアな方用に器材購入の窓口となり、ついでに器材の保管も請け負えば、2重3重のメリットが出せると思うんだが・・・。
在り来りのダイビングに飽きた面々に、CCRにはまっていただくためには、他にもいろいろ仕掛けが必要だろう。
たとえば、いくつかのCCR対応ショップ(出来れば、かぶらない地域が望ましい)で連携を組んで、相互に割引やポイントを与え合うというのはどうか。
顧客の囲い込みや、他のショップを利用してみようという動機付けになり、様々な海でCCRを利用することが出来るようになる。
マイ器材をそれらのショップ間で送って貰うサービスがあると嬉しい!。
わざわざ潜れる所が殆どない日本に持ち帰らなくても良くなり、海外に置きっぱなしにして、さらにはメンテナンスも頼めれば手間も省ける。
国内サービスの市場を食ってしまうので、なかなか難しい面もあるか・・・。
しかし、逆に、それが刺激になって相互に健全な競争が起これば、ユーザーにとっては好ましい話だ。
国内のCCRダイビングについては、黒船効果を待つしかないだろう。
CCRで潜るために、グアムやサイパンに客を取られるようにならない限り、目覚めることはない(まあ、ナイトロックスだって都道府県の許可がなかなか下りないくらいだから無理もない)。
酸素の調達もままならない国で、CCRダイビングなど、普及するわけはないのだ。
浮沈子は、オフショア市場での展開を促進したほうが手っ取り早いと考えている。
常夏の島で、浅く明るく温かいCCRダイビングを心行くまで堪能できるのがよろしい。
ダイビングの世界では、マイ器材を揃えておいた方が上達が早いというが、CCRについていえば、少なくともポセイドンについてはそれ程の違いはないし、ブラダーやハーネスなどをショップ側でサイズやタイプを選べるようにしておいて貰えばレンタルでもいい。
逆に、ブラダーやハーネスだけをマイ器材にして、ユニットだけレンタルするという方法もある。
器材の設定については、ソフトウェアで簡単に変えられるので、自分の使い慣れた設定に調整することも可能だ。
複数のショップで、顧客データベースを共有すれば、行った時には自分用に調整されたユニットが出来ていて、確認するだけということもできる(確認は、ちゃんとしましょう!)。
もう一つ、オープンサーキットのダイビングとの組み合わせというのも、現実の問題として無視できない。
パフォーマンスの高いCCRダイビングと、コストの安い通常ダイビングをうまく組み合わせてメニューを提示できれば、それはそれでいいとこ取りのスペシャルな提案になる。
CCRで3日潜ってくれたら、1日は半額で通常ダイビングが出来るなんていうのは、金欠CCRダイバーの浮沈子にとっては嬉しい話だ。
そんな邪道な提案も、当面はアリかもしれない。
もちろん、ナイトロックスで潜らせてもらいたいんですけど・・・。
そんなダイビングが、どこに行っても1箇所は出来るショップがあるといいな。
乗り継ぎなしで行けるところなら、お客さんも増えるかもしれない。
そうして、ゆくゆくはロタでもCCRを展開できれば言うことはない。
あのポイントをCCRで潜り倒すというのが、浮沈子の当面の夢である。
グアムに拠点が出来たので、シリンダーと酸素の親ビンとソフノダイブを船便で送れば、ルビン辺りでは受けてくれるんじゃなかろうか。
3DAの上田さんと画策して、何とか実現したいものだ。
ロタでCCRが実現すれば、自信を持ってツアーを組むことが出来る。
松運丸で3時間とか、西側、東側の各ポイント総舐めのダイビングとか・・・。
今までは、妄想でしかなかったロタでのCCRダイビングを実現するということが、少しだけ現実味を帯びてきたな。
ブルーパームスでは、少し難しいかもしれないが、いずれはそんなダイビングもしてみたい。
水中世界の限界を押し広げるCCRの力を、そんな形で現実のダイビングの展開に生かせたら、もっと楽しく潜れるようになる。
CCRダイビングのゲレンデ少ない我が国は、指を咥えて眺めていて欲しいもんだな(ホンネは、日本でも潜れる所が増えて欲しいんですが)。
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