コンサバな日々 ― 2015年09月30日 00:28
コンサバな日々
初めに断っておかなければならないが、浮沈子はテクニカルダイバーではないし、その勉強も道半ばである。
潜水士の国家試験の受験を機に、改正高圧則の中で新たに現れた減圧理論の一部を、かいつまんで勉強しているに過ぎない。
昨日(というか、今朝というか)読んだエリック・ベイカーの論文の中に、グラディエント・ファクターという概念が出てくる。
併せてよく聞くのが、コンサーバティズム・ファクター(保守性)というやつだな。
実は、その違いも良く分かっていなかったりするのだが、せっかく導出したM値を、さらに弄繰り回して良きに計らう手立てというように理解している。
(新しい標準減圧表作成に伴う実地調査および検証調査研究)
https://mhlw-grants.niph.go.jp/niph/search/NIDD00.do?resrchNum=200733024A
下の方にあるファイルリストのPDF名でいえば、以下をダウンロードすることになる。
200733024A0004.pdf
このファイルのページで68ページに、「慎重さ要素」(保守性)という、蕁麻疹が出そうな訳語で紹介されている。
グラディエント・ファクターについては、「M値勾配」と訳しているようだ。
200733024A0005.pdf
このファイルの79ページには、保守性やM値勾配補正について、苦慮したことが正直に告白されていて、浮沈子は好ましく感じたな。
「なお、文献C(浮沈子注:エリック・ベイカーの論文)にもとりあげられているようにビュールマンモデルのみならず、現在の減圧表計算にはConservatism(慎重さ)というファクターあるいはパーセントM値(浮沈子注:グラディエント・ファクターのことか?)が組み込まれ、使用者のリスク管理をコントロールする慣例があるが、実際上、どのようにConservatism(慎重さ)やパーセントM値を計算中に組み込むことが有効であるかの結論を得ることがこれまでのところ出来ていない。これについては非常にデリケートな部分があり、微妙な設定差によって、異常値が発生したり、値の転倒が発生したり、試算過程は試行錯誤の連続となった。その結果、慎重さ要素の組み込みを断念し、ビュールマンZH-L16モデルの「自然な」計算結果に対して、ブラックプール表に近似する形に減圧停止時間を補正することにした。」
ブラックプール表が何たるかは不明だが、運用実績のある減圧表らしい。
(減圧表の制定)
http://www004.upp.so-net.ne.jp/diving/ronbun-040429.html
「灌流モデルによる減圧表はこのように20世紀の潜水界をある意味で席捲したわけだが,しかし仔細に検討してみると問題点も多い。たとえば,灌流モデルではガスの出入速度は同じとみなしているが,今ではガスの排出の方が遅いことが解っている。また,減圧症の症状を呈する部分は通常血流に乏しいところが多く,灌流モデルは必ずしも当てはまらない。」
「そのような所から現れてきたのが拡散モデルである9-11)。これはガスの出入がガスの拡散によってなされる,というもので,灌流モデルとは対蹠にあるものである。この拡散モデルはイギリスのヘンプルマン(H.V. Hempleman)によって1950年代から提唱されてきたもので,その成果はイギリスの潜函工事用の減圧表,いわゆるブラックプール減圧表などに現れている。」
研究報告では、この後、延々と補正について検討しているが、厚労省が採用した基準は、「自然な」計算結果のままである。
コンサバティズムやグラディエーションについては、こんなページもある(英文)。
(Gradient Factors)
http://www.diverite.com/education/rebreather/tips/gradient%20factors/
減圧理論の歴史から説いており、読み応えのある内容である。
画像は、グラディエント・ファクターについて図示したもので、2組のパーセント表示の組み合わせが、どういう意味を持っているかを分かりやすく示している。
減圧理論一般については、英語版ウィキで概観できる。
(Decompression theory)
https://en.wikipedia.org/wiki/Decompression_theory
この中にも、グラディエント・ファクターの話がでてくるが、さらっとしたものである。
そもそも、この安全率を高めるという技法には、モデル的には何の根拠もない。
経験値の集積でしかなく、個人差やその日の体調、潜る環境の影響が大きいのだ。
自分の安全率は、自分で決めるしかない。
減圧ダイビングというのは、そういうヤクザな世界である。
誰のせいにも出来ない。
厚労省の研究報告で、「断念」したという衝撃的な表現になっているのも、分かるような気がする。
告示の単位ミスについては、しつこく追及する浮沈子であるが、こういうところは大らかだ。
「試算過程は試行錯誤の連続となった」とあるが、担当された方の苦労が目に浮かぶようだ。
ご苦労様、といいたい。
そこのところは、運用する側に委ねられたことになる。
厚労省の基準は、遵守すべき最低のルールを決めているに過ぎず、これを守っていれば大丈夫という基準ではない。
どころか、これで潜れば減圧症間違いなし(一定の確率で、必ず発生する)という基準と解すべきだろう。
ZH-L16AのセットBを、生の(自然な?)ままで使って潜るというのは、自殺行為だ。
だから、逆に言えば、安全率を如何に高めつつ、現実的な減圧停止を行って浮上するかという最後の所は事業者及び当該ダイバーに委ねられているのだ。
その意味で、保守性やグラディエント・ファクターの設定は重要である。
エリック・ベイカーは、論文の中で自らの設定を公表しているが、こんなもんは、何の参考にもならない。
ヤツと浮沈子では、何から何まで異なるわけだしな。
減圧プログラムの開発過程で、どのように安全性の向上を組み込むかというのは、一つの課題だ。
導出したM値全体に、一律に安全率を掛ける方法や、深度により異なる安全率を掛ける方法については、検討会報告書の資料にも出ているので、計算結果の確認の意味でもトライしてみようと思っている。
PDFファイル68ページにあるように、浮上深度毎にコンパートメント単位でターゲットを絞り、保守性を与えるというのは、コードを書く方にしてみれば、悪夢以外の何物でもない・・・。
どこまでやってもキリがないし、任意のプロファイルを受け入れるようにすれば、シミュレーションのようなことも出来るかもしれない。
それに何の意味があるかは別として、ダイビングが出来ないときに弄っては、ハアハアするという、何とも自慰行為的使い方にはなるだろうな(子供は、わかんなくていいです!)。
コーディングについては、可読性の良さということで、ベースの言語をジャバスクリプトにして、ヘリウム混合ガスを扱えるように改造中である。
ヘリウムを入れたり、酸素減圧を行うということになれば、多くのパラメーターを入力することになるので、インターフェースも工夫する必要があるだろう。
入力された値を変数に保持して、一部を書き換えるだけでいいようにしたい。
その都度、全部のパラメーターを入力しなおすというのはアホだ。
その辺りも含めて、少しはプログラムらしい動作をさせようと考えている。
そんなわけだから、いつまでたっても形にならない。
例によって、動作確認用のプロトタイプが出来たら、そっちだけでも公開する。
初めに断っておかなければならないが、浮沈子はテクニカルダイバーではないし、その勉強も道半ばである。
潜水士の国家試験の受験を機に、改正高圧則の中で新たに現れた減圧理論の一部を、かいつまんで勉強しているに過ぎない。
昨日(というか、今朝というか)読んだエリック・ベイカーの論文の中に、グラディエント・ファクターという概念が出てくる。
併せてよく聞くのが、コンサーバティズム・ファクター(保守性)というやつだな。
実は、その違いも良く分かっていなかったりするのだが、せっかく導出したM値を、さらに弄繰り回して良きに計らう手立てというように理解している。
(新しい標準減圧表作成に伴う実地調査および検証調査研究)
https://mhlw-grants.niph.go.jp/niph/search/NIDD00.do?resrchNum=200733024A
下の方にあるファイルリストのPDF名でいえば、以下をダウンロードすることになる。
200733024A0004.pdf
このファイルのページで68ページに、「慎重さ要素」(保守性)という、蕁麻疹が出そうな訳語で紹介されている。
グラディエント・ファクターについては、「M値勾配」と訳しているようだ。
200733024A0005.pdf
このファイルの79ページには、保守性やM値勾配補正について、苦慮したことが正直に告白されていて、浮沈子は好ましく感じたな。
「なお、文献C(浮沈子注:エリック・ベイカーの論文)にもとりあげられているようにビュールマンモデルのみならず、現在の減圧表計算にはConservatism(慎重さ)というファクターあるいはパーセントM値(浮沈子注:グラディエント・ファクターのことか?)が組み込まれ、使用者のリスク管理をコントロールする慣例があるが、実際上、どのようにConservatism(慎重さ)やパーセントM値を計算中に組み込むことが有効であるかの結論を得ることがこれまでのところ出来ていない。これについては非常にデリケートな部分があり、微妙な設定差によって、異常値が発生したり、値の転倒が発生したり、試算過程は試行錯誤の連続となった。その結果、慎重さ要素の組み込みを断念し、ビュールマンZH-L16モデルの「自然な」計算結果に対して、ブラックプール表に近似する形に減圧停止時間を補正することにした。」
ブラックプール表が何たるかは不明だが、運用実績のある減圧表らしい。
(減圧表の制定)
http://www004.upp.so-net.ne.jp/diving/ronbun-040429.html
「灌流モデルによる減圧表はこのように20世紀の潜水界をある意味で席捲したわけだが,しかし仔細に検討してみると問題点も多い。たとえば,灌流モデルではガスの出入速度は同じとみなしているが,今ではガスの排出の方が遅いことが解っている。また,減圧症の症状を呈する部分は通常血流に乏しいところが多く,灌流モデルは必ずしも当てはまらない。」
「そのような所から現れてきたのが拡散モデルである9-11)。これはガスの出入がガスの拡散によってなされる,というもので,灌流モデルとは対蹠にあるものである。この拡散モデルはイギリスのヘンプルマン(H.V. Hempleman)によって1950年代から提唱されてきたもので,その成果はイギリスの潜函工事用の減圧表,いわゆるブラックプール減圧表などに現れている。」
研究報告では、この後、延々と補正について検討しているが、厚労省が採用した基準は、「自然な」計算結果のままである。
コンサバティズムやグラディエーションについては、こんなページもある(英文)。
(Gradient Factors)
http://www.diverite.com/education/rebreather/tips/gradient%20factors/
減圧理論の歴史から説いており、読み応えのある内容である。
画像は、グラディエント・ファクターについて図示したもので、2組のパーセント表示の組み合わせが、どういう意味を持っているかを分かりやすく示している。
減圧理論一般については、英語版ウィキで概観できる。
(Decompression theory)
https://en.wikipedia.org/wiki/Decompression_theory
この中にも、グラディエント・ファクターの話がでてくるが、さらっとしたものである。
そもそも、この安全率を高めるという技法には、モデル的には何の根拠もない。
経験値の集積でしかなく、個人差やその日の体調、潜る環境の影響が大きいのだ。
自分の安全率は、自分で決めるしかない。
減圧ダイビングというのは、そういうヤクザな世界である。
誰のせいにも出来ない。
厚労省の研究報告で、「断念」したという衝撃的な表現になっているのも、分かるような気がする。
告示の単位ミスについては、しつこく追及する浮沈子であるが、こういうところは大らかだ。
「試算過程は試行錯誤の連続となった」とあるが、担当された方の苦労が目に浮かぶようだ。
ご苦労様、といいたい。
そこのところは、運用する側に委ねられたことになる。
厚労省の基準は、遵守すべき最低のルールを決めているに過ぎず、これを守っていれば大丈夫という基準ではない。
どころか、これで潜れば減圧症間違いなし(一定の確率で、必ず発生する)という基準と解すべきだろう。
ZH-L16AのセットBを、生の(自然な?)ままで使って潜るというのは、自殺行為だ。
だから、逆に言えば、安全率を如何に高めつつ、現実的な減圧停止を行って浮上するかという最後の所は事業者及び当該ダイバーに委ねられているのだ。
その意味で、保守性やグラディエント・ファクターの設定は重要である。
エリック・ベイカーは、論文の中で自らの設定を公表しているが、こんなもんは、何の参考にもならない。
ヤツと浮沈子では、何から何まで異なるわけだしな。
減圧プログラムの開発過程で、どのように安全性の向上を組み込むかというのは、一つの課題だ。
導出したM値全体に、一律に安全率を掛ける方法や、深度により異なる安全率を掛ける方法については、検討会報告書の資料にも出ているので、計算結果の確認の意味でもトライしてみようと思っている。
PDFファイル68ページにあるように、浮上深度毎にコンパートメント単位でターゲットを絞り、保守性を与えるというのは、コードを書く方にしてみれば、悪夢以外の何物でもない・・・。
どこまでやってもキリがないし、任意のプロファイルを受け入れるようにすれば、シミュレーションのようなことも出来るかもしれない。
それに何の意味があるかは別として、ダイビングが出来ないときに弄っては、ハアハアするという、何とも自慰行為的使い方にはなるだろうな(子供は、わかんなくていいです!)。
コーディングについては、可読性の良さということで、ベースの言語をジャバスクリプトにして、ヘリウム混合ガスを扱えるように改造中である。
ヘリウムを入れたり、酸素減圧を行うということになれば、多くのパラメーターを入力することになるので、インターフェースも工夫する必要があるだろう。
入力された値を変数に保持して、一部を書き換えるだけでいいようにしたい。
その都度、全部のパラメーターを入力しなおすというのはアホだ。
その辺りも含めて、少しはプログラムらしい動作をさせようと考えている。
そんなわけだから、いつまでたっても形にならない。
例によって、動作確認用のプロトタイプが出来たら、そっちだけでも公開する。
巷の減圧ソフト(V-Planner) ― 2015年09月30日 09:59
巷の減圧ソフト(V-Planner)
浮沈子が使っている減圧ソフトの一つである、Vプランナーを紹介(宣伝?)する。
(V-Planner)
http://www.hhssoftware.com/v-planner/
アンドロイド版(無料)は日本語化されたものもあるようだな。
(ロコダイバーズが日本語化を行った人気の減圧計算ソフト、"V-Planner android版"が本日発表になりました。)
https://www.facebook.com/locodivers/posts/283106925068070
浮沈子は、由緒正しい(?)パソコン版しか知らなかった。
で、せっかくなのでアンドロイド版を入れてみた(画像参照)。
一応、日本語化されている。
敢えて、あらゆる設定を一番緩くして、保守性を最低にした状態で、空気潜水、海水、40m、作業時間60分、潜降・浮上速度は毎分10mというケースでどうなるかを計算してみた。
「V-Planner(保守性「0」)
24m,1min(24秒)
21m,3min
18m,5min
15m,8min
12m,11min
9m,16min
6m,26min
3m,44min」
厚労省が公表している減圧式(というか、ZH-L16AのセットB)にぶち込んで計算すると、こうなる。
「厚労省(安全率「1」)
12m,5min
9m,13min
6m,21min
3m,42min」
どっちがいいとかいうレベルではないが、浅い深度での停止時間に大きな差がないというのは意外だったな。
もちろん、Vプランナーのデフォルトでは、標準で保守性(+2)が設定されていて、それで計算するとこうなる。
「「V-Planner(保守性「+2」)
24m,1min(24秒)
21m,4min
18m,6min
15m,8min
12m,13min
9m,19min
6m,30min
3m,52min」
せめて、このくらいの保守性で運用しないとヤバそうだ。
さらに、85パーセントのグラディエント・ファクター(浅い深度)を与えるとこうなる(GFSはパソコン版にしかないようだな)。
「「V-Planner(保守性「+2」、GFS「85」)
24m,1min(24秒)
21m,4min
18m,6min
15m,9min
12m,13min
9m,19min
6m,35min
3m,81min」
もちろん、ビュールマンだって、そういう設定を行えるようにすれば、それなりの値が出てくるだろう。
試しに、M値を単純に1.1で割った値で判定するとこうなる。
「厚労省(安全率「1.1」)
15m,5min
12m,11min
9m,19min
6m,36min
3m,76min」
どのアルゴリズムがいいとかいう話ではなく、運用の際に保守性をどう与えるかの方が重要というか、影響はでかいわけだな。
今回は、コード中に安全率を直書きしたわけだが、その他は従来通りである。
初回停止深度の値も変わっている。
コードは、もう少し手を入れてから公開する。
浮沈子が使っている減圧ソフトの一つである、Vプランナーを紹介(宣伝?)する。
(V-Planner)
http://www.hhssoftware.com/v-planner/
アンドロイド版(無料)は日本語化されたものもあるようだな。
(ロコダイバーズが日本語化を行った人気の減圧計算ソフト、"V-Planner android版"が本日発表になりました。)
https://www.facebook.com/locodivers/posts/283106925068070
浮沈子は、由緒正しい(?)パソコン版しか知らなかった。
で、せっかくなのでアンドロイド版を入れてみた(画像参照)。
一応、日本語化されている。
敢えて、あらゆる設定を一番緩くして、保守性を最低にした状態で、空気潜水、海水、40m、作業時間60分、潜降・浮上速度は毎分10mというケースでどうなるかを計算してみた。
「V-Planner(保守性「0」)
24m,1min(24秒)
21m,3min
18m,5min
15m,8min
12m,11min
9m,16min
6m,26min
3m,44min」
厚労省が公表している減圧式(というか、ZH-L16AのセットB)にぶち込んで計算すると、こうなる。
「厚労省(安全率「1」)
12m,5min
9m,13min
6m,21min
3m,42min」
どっちがいいとかいうレベルではないが、浅い深度での停止時間に大きな差がないというのは意外だったな。
もちろん、Vプランナーのデフォルトでは、標準で保守性(+2)が設定されていて、それで計算するとこうなる。
「「V-Planner(保守性「+2」)
24m,1min(24秒)
21m,4min
18m,6min
15m,8min
12m,13min
9m,19min
6m,30min
3m,52min」
せめて、このくらいの保守性で運用しないとヤバそうだ。
さらに、85パーセントのグラディエント・ファクター(浅い深度)を与えるとこうなる(GFSはパソコン版にしかないようだな)。
「「V-Planner(保守性「+2」、GFS「85」)
24m,1min(24秒)
21m,4min
18m,6min
15m,9min
12m,13min
9m,19min
6m,35min
3m,81min」
もちろん、ビュールマンだって、そういう設定を行えるようにすれば、それなりの値が出てくるだろう。
試しに、M値を単純に1.1で割った値で判定するとこうなる。
「厚労省(安全率「1.1」)
15m,5min
12m,11min
9m,19min
6m,36min
3m,76min」
どのアルゴリズムがいいとかいう話ではなく、運用の際に保守性をどう与えるかの方が重要というか、影響はでかいわけだな。
今回は、コード中に安全率を直書きしたわけだが、その他は従来通りである。
初回停止深度の値も変わっている。
コードは、もう少し手を入れてから公開する。
英独仏 ― 2015年09月30日 18:06
英独仏
ベントレー、ポルシェ、ブガッティ。
英独仏の3大ブランドが、同じ自動車になるという。
(VWグループ、高級スポーツカー事業を集約…ポルシェブランドグループ設立)
http://response.jp/article/2015/09/30/261082.html
どっちが親分になるかで、買収合戦を繰り広げたVWとポルシェ。
結果は、VWが勝ち名乗りを上げたが、今回の組織改正で、蓋を開ければポルシェが高級ブランドを引き取った形になった。
アウディ傘下(?)のポルシェにしてみれば、押し付けられたというところか?。
フェラーリに対抗できるスーパーカーを作りたかったポルシェとしては、ブガッティを手に入れたことで一歩前進ということなのかもしれないが、おそらくそうはならないだろう。
超高級セダンのブランドとして育てていくに違いない。
マイバッハやロールスロイスに比肩し得るブランドだけに、大事にしてもらいたいな。
ベイロンの後継車種を出すようだが、余程イメージ戦略を慎重にしないと、ブランドの方向性を見失うような気がする。
その下には、ベントレーが来る。
本来は、スポーツ志向だったベントレーは、ロールスロイス傘下で牙を抜かれた。
VWになっても、欲しくもないエンジンを押し付けられて、つまらんクルマを作り続けた。
うーん、今回の改正で、そのうち、水平対向6気筒エンジンを2機掛けしたベントレーが出るかもしれないな(んなわけ、ないじゃん!)。
まあいい。
このブランドでは、当然、SUVというか、クロスオーバーが目玉だ。
ベンタイガをどうするのか。
カイエンとの棲み分けが問題だな。
ポルシェ本体は、どうなっていくんだろうか?。
浮沈子的に、はそこが一番気になるところだ。
ターボ積んで、気筒数減らして、燃費良くして・・・。
ファミリーカーじゃないんだから、ゴルフやアウディのマネしなくてもいいのに。
一応、アウディと別部門になったわけで、それについてはホッとしているが、車台の共有化が無くなったわけではないだろう。
むしろ、SUVやセダンについては、ますますアウディになっていくんじゃなかろうか。
というより、そっちはアウディに渡してしまうかもしれない。
高級ブランドとしてのセダンとSUVは、手に入れたわけだしな。
一山10円のカイエン、マカンや、鳴かず飛ばずのパナメーラは、アウディにでもくれてやればいいのだ。
しかし、そうもいくまい。
なんたって、ポルシェは、数の上ではSUVで飯食ってる会社だし、世間では、SUVメーカーとしての方が通りがいいだろう。
ドル箱(ユーロ箱?)を、そう簡単には手放すまい。
この英独仏のグループ内で、どうヒエラルキーを作っていくのか。
あるいは、そっちの方はVWグループで調整し、生産計画とかだけ新たなグループが立てるのか。
ディーゼル問題の影響を受けなかったブランドを纏めて、長期的にVWグループをけん引させようというんだろうか?。
SUVを除いてディーゼルに無縁だったポルシェとしては、無傷のブランドを率いて荒稼ぎしたいところだろう。
ああ、ランボルギーニというのもあったな。
あれは、アウディに任せることにしたんだろう・・・。
クルマの値段というのは、プラットフォームの値段だ。
エンジンも、サスペンションも、内装も、その他全ては単なる部品だ。
それを共有化していくというのは、しかも、高級車部門で行うというのは、下位のブランドにとってはお得な話である。
そううまくいくのか。
ひょっとしたら、ブガッティやベントレーが、腑抜けになる恐れもある。
アウディに汚染され続けているP社のことだ、ベントレーのエンジンに四つ輪がついてくる可能性もある(!)。
いやあ、心配だなあ・・・。
ベントレー、ポルシェ、ブガッティ。
英独仏の3大ブランドが、同じ自動車になるという。
(VWグループ、高級スポーツカー事業を集約…ポルシェブランドグループ設立)
http://response.jp/article/2015/09/30/261082.html
どっちが親分になるかで、買収合戦を繰り広げたVWとポルシェ。
結果は、VWが勝ち名乗りを上げたが、今回の組織改正で、蓋を開ければポルシェが高級ブランドを引き取った形になった。
アウディ傘下(?)のポルシェにしてみれば、押し付けられたというところか?。
フェラーリに対抗できるスーパーカーを作りたかったポルシェとしては、ブガッティを手に入れたことで一歩前進ということなのかもしれないが、おそらくそうはならないだろう。
超高級セダンのブランドとして育てていくに違いない。
マイバッハやロールスロイスに比肩し得るブランドだけに、大事にしてもらいたいな。
ベイロンの後継車種を出すようだが、余程イメージ戦略を慎重にしないと、ブランドの方向性を見失うような気がする。
その下には、ベントレーが来る。
本来は、スポーツ志向だったベントレーは、ロールスロイス傘下で牙を抜かれた。
VWになっても、欲しくもないエンジンを押し付けられて、つまらんクルマを作り続けた。
うーん、今回の改正で、そのうち、水平対向6気筒エンジンを2機掛けしたベントレーが出るかもしれないな(んなわけ、ないじゃん!)。
まあいい。
このブランドでは、当然、SUVというか、クロスオーバーが目玉だ。
ベンタイガをどうするのか。
カイエンとの棲み分けが問題だな。
ポルシェ本体は、どうなっていくんだろうか?。
浮沈子的に、はそこが一番気になるところだ。
ターボ積んで、気筒数減らして、燃費良くして・・・。
ファミリーカーじゃないんだから、ゴルフやアウディのマネしなくてもいいのに。
一応、アウディと別部門になったわけで、それについてはホッとしているが、車台の共有化が無くなったわけではないだろう。
むしろ、SUVやセダンについては、ますますアウディになっていくんじゃなかろうか。
というより、そっちはアウディに渡してしまうかもしれない。
高級ブランドとしてのセダンとSUVは、手に入れたわけだしな。
一山10円のカイエン、マカンや、鳴かず飛ばずのパナメーラは、アウディにでもくれてやればいいのだ。
しかし、そうもいくまい。
なんたって、ポルシェは、数の上ではSUVで飯食ってる会社だし、世間では、SUVメーカーとしての方が通りがいいだろう。
ドル箱(ユーロ箱?)を、そう簡単には手放すまい。
この英独仏のグループ内で、どうヒエラルキーを作っていくのか。
あるいは、そっちの方はVWグループで調整し、生産計画とかだけ新たなグループが立てるのか。
ディーゼル問題の影響を受けなかったブランドを纏めて、長期的にVWグループをけん引させようというんだろうか?。
SUVを除いてディーゼルに無縁だったポルシェとしては、無傷のブランドを率いて荒稼ぎしたいところだろう。
ああ、ランボルギーニというのもあったな。
あれは、アウディに任せることにしたんだろう・・・。
クルマの値段というのは、プラットフォームの値段だ。
エンジンも、サスペンションも、内装も、その他全ては単なる部品だ。
それを共有化していくというのは、しかも、高級車部門で行うというのは、下位のブランドにとってはお得な話である。
そううまくいくのか。
ひょっとしたら、ブガッティやベントレーが、腑抜けになる恐れもある。
アウディに汚染され続けているP社のことだ、ベントレーのエンジンに四つ輪がついてくる可能性もある(!)。
いやあ、心配だなあ・・・。
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