航海 ― 2016年06月09日 08:32
航海
正確な距離は、ちょっと調べていないが、パラオのコロールから船出して、ソンソロールを経由してヘレンまで行くとなると、600km近い。
帰りは、トビ、メリル、プルアナに寄っているので、往復では約1200kmを航海したことになる。
最大船速10ノットくらいの龍馬1号での航海であることを考えれば、大航海だな。
1カイリは1852mだから、ざっと60時間以上を走り続けた計算になる。
トビからメリルまでは、燃料消費を考えて4ノットくらいだったようだから、さらに長時間掛かっている。
2隻のテンダーを曳航しながらで、そのせいもあるのかもしれないが、遅すぎ・・・。
パラオスポートに乗った時も、遅いと感じたが、その上を行く。
それを考えると、おがさわら丸(浮沈子が乗ったのは2代目)などは、超高速船ということになるな(20ノット以上)。
片道1000kmを26時間で走る。
龍馬1号を、おが丸と比較するのはちょっと無理があるが、外洋航海という点では変わらない。
今回は、海が穏やかで、海象に恵まれたこともあって、激しい揺れはなかったが、ベッドのマットに身体が沈み込むようなピッチングと、胃袋が頭と足の方に交互に移動するのが感じられるローリングは、しっかりとあった。
ちょっと荒れた海になったら、確かにどこかで降ろしてもらいたくなるような予感がする。
しかし、パラオスポートに比べて船室は広いし、料理の種類は多いし、スタッフのホスピタリティは高い。
リーフの中を走る分には、双胴船の良さが発揮されて、言うことはないともいえる。
事実、ヘレン環礁の中とか、パラオの内海を走っている時の滑るような乗り心地は特筆ものだ。
荒れた海で乗りたい船ではないような気がする。
もともとは、内海のクルーズ船として建造された船を買い取って改造したということなので、そこは仕方ないだろうし、その船に合った海域で運用する分には申し分ない。
ダイビングボートをドッキングするデッキが狭いとか、ウエットで駆け込めるトイレが限られているなど、専用設計ではないことによる細かい不満はあるものの、穏やかな海で使うには十分だ。
だから、外洋を1000km以上も航海するということになれば、ある意味でちょっとした冒険でもある。
海洋という自然のど真ん中を進むわけだから、何が起こるかは分からない。
操舵室にはオートパイロットがあって、夜間はレーダーを使って安全航海のための装備は整っていたが、周りに島影一つない中を進んでいくのはそれだけで大変な話だ。
夜中に何度か一人で最上階の甲板に上がり、ベンチに横になって星空を見上げたが、時折横切る人工衛星くらいしか人工物は見当たらないわけで、この世界にぽつんと存在するこの小さな船が、なんとなく頼りなげに思えたのも事実である。
真っ暗な海面を、軽く揺すられながら走り続けるカタマラン艇。
船室の内装が、揺れに合わせてきしむ音がするのには驚いたが、慣れてしまえば子守歌だ。
日本から見れば、遥か南方にあるパラオだが、そのさらに南西に位置するパラオの南西諸島。
鏡のような礁湖を湛えるヘレン環礁は、赤道までわずかなところにあり、浮沈子が今まで行った中で、最も南に位置する場所だ。
1週間の航海を振り返って思うのは、船という人が作りしものの存在感、そして同時に海洋の中での頼りなさ、それに頼り、航海を続ける人間の営み、もちろん、大洋の広さと大きさ。
もっと短い航海や、長期に渡る航海では感じることのないだろう、独特の感慨があった。
ダイビングだけではない、この本格的な航海の魅力が、ヘレンクルーズの唯一無二の魅力だな。
さあ、陸に上がった浮沈子は、今日もこれからテックサイドマウントの講習になる。
今日から2日間の実技。
起き抜けに降っていた雨もやみ、眩しい太陽が照らしている。
この強烈な日差しは、ヘレンもパラオもあまり変わらないな・・・。
画像は、ヘレンの礁湖の中の湖水のような海面(まあ、礁湖だから、湖水でいいのかも・・・)。
正確な距離は、ちょっと調べていないが、パラオのコロールから船出して、ソンソロールを経由してヘレンまで行くとなると、600km近い。
帰りは、トビ、メリル、プルアナに寄っているので、往復では約1200kmを航海したことになる。
最大船速10ノットくらいの龍馬1号での航海であることを考えれば、大航海だな。
1カイリは1852mだから、ざっと60時間以上を走り続けた計算になる。
トビからメリルまでは、燃料消費を考えて4ノットくらいだったようだから、さらに長時間掛かっている。
2隻のテンダーを曳航しながらで、そのせいもあるのかもしれないが、遅すぎ・・・。
パラオスポートに乗った時も、遅いと感じたが、その上を行く。
それを考えると、おがさわら丸(浮沈子が乗ったのは2代目)などは、超高速船ということになるな(20ノット以上)。
片道1000kmを26時間で走る。
龍馬1号を、おが丸と比較するのはちょっと無理があるが、外洋航海という点では変わらない。
今回は、海が穏やかで、海象に恵まれたこともあって、激しい揺れはなかったが、ベッドのマットに身体が沈み込むようなピッチングと、胃袋が頭と足の方に交互に移動するのが感じられるローリングは、しっかりとあった。
ちょっと荒れた海になったら、確かにどこかで降ろしてもらいたくなるような予感がする。
しかし、パラオスポートに比べて船室は広いし、料理の種類は多いし、スタッフのホスピタリティは高い。
リーフの中を走る分には、双胴船の良さが発揮されて、言うことはないともいえる。
事実、ヘレン環礁の中とか、パラオの内海を走っている時の滑るような乗り心地は特筆ものだ。
荒れた海で乗りたい船ではないような気がする。
もともとは、内海のクルーズ船として建造された船を買い取って改造したということなので、そこは仕方ないだろうし、その船に合った海域で運用する分には申し分ない。
ダイビングボートをドッキングするデッキが狭いとか、ウエットで駆け込めるトイレが限られているなど、専用設計ではないことによる細かい不満はあるものの、穏やかな海で使うには十分だ。
だから、外洋を1000km以上も航海するということになれば、ある意味でちょっとした冒険でもある。
海洋という自然のど真ん中を進むわけだから、何が起こるかは分からない。
操舵室にはオートパイロットがあって、夜間はレーダーを使って安全航海のための装備は整っていたが、周りに島影一つない中を進んでいくのはそれだけで大変な話だ。
夜中に何度か一人で最上階の甲板に上がり、ベンチに横になって星空を見上げたが、時折横切る人工衛星くらいしか人工物は見当たらないわけで、この世界にぽつんと存在するこの小さな船が、なんとなく頼りなげに思えたのも事実である。
真っ暗な海面を、軽く揺すられながら走り続けるカタマラン艇。
船室の内装が、揺れに合わせてきしむ音がするのには驚いたが、慣れてしまえば子守歌だ。
日本から見れば、遥か南方にあるパラオだが、そのさらに南西に位置するパラオの南西諸島。
鏡のような礁湖を湛えるヘレン環礁は、赤道までわずかなところにあり、浮沈子が今まで行った中で、最も南に位置する場所だ。
1週間の航海を振り返って思うのは、船という人が作りしものの存在感、そして同時に海洋の中での頼りなさ、それに頼り、航海を続ける人間の営み、もちろん、大洋の広さと大きさ。
もっと短い航海や、長期に渡る航海では感じることのないだろう、独特の感慨があった。
ダイビングだけではない、この本格的な航海の魅力が、ヘレンクルーズの唯一無二の魅力だな。
さあ、陸に上がった浮沈子は、今日もこれからテックサイドマウントの講習になる。
今日から2日間の実技。
起き抜けに降っていた雨もやみ、眩しい太陽が照らしている。
この強烈な日差しは、ヘレンもパラオもあまり変わらないな・・・。
画像は、ヘレンの礁湖の中の湖水のような海面(まあ、礁湖だから、湖水でいいのかも・・・)。
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