打ち上げ延期に慣れ2018年02月18日 07:55

打ち上げ延期に慣れ


ファルコン9の打ち上げ延期が繰り返されている。

「Delayed from Jan. 30, Feb. 10, Feb. 17 and Feb. 18. 」

打ち上げスケジュールを確認しているページによれば、既に3回の延期で、さらに21日に延期になっている(日付は、たぶん、現地(カリフォルニア時間)。

太陽同期軌道だから、バンデンバーグからの打ち上げだが、メインの衛星であるパズよりも、オマケで打ち上げられるスペースXの自社衛星の方に注目が集まる(そうなのかあ?)。

パズは、3機一組のレーダー衛星のうちの1機で、合成開口レーダーを使って地上をスキャンするようだ。

(Paz)
http://space.skyrocket.de/doc_sdat/paz.htm

まあ、ごく一般的な衛星だからな。

ちょっとカッコが変わっているくらいだ(六角柱)。

スペースXのインターネット試験衛星は、1機約400kgと意外に重い。

(MicroSat 2a, 2b)
http://space.skyrocket.de/doc_sdat/microsat-2.htm

「Mass: 400 kg」

2機上げられるようだが、地上との交信や衛星同士の通信などが試験されるんだろう。

思った通り、カメラも付いている。

「Equipment: Ku-band transponder, low-resolution imager」

数千機が低軌道にばらまかれて、リアルタイムに地球画像を送るようになると、いろいろ影響が出るかもしれないな。

グーグルアースのリアルタイム版ということになる(スペースXには、グーグルも出資しています)。

(航空宇宙会社SpaceXがGoogleから10億ドルの出資獲得。衛星高速インターネットと火星植民地建設へ前進)
http://japanese.engadget.com/2015/01/20/spacex-google-10/

今回は、低解像度ということになっているようだが、インターネット衛星だからな。

通信容量、命だからな。

これで、リアルタイム映像ばらまかれたら、同業他社はたまらんだろうな。

今回は、たったの2機だからと油断していると、数年後には1万機だからな。

ガンターの記事では、かつてMicroSat 1a、1bというのがあって、キャンセルされたとある。

(MicroSat 1a、1b)
http://space.skyrocket.de/doc_sdat/microsat-1.htm

軌道傾斜角や高度がやや異なる。

今回の打ち上げと同じように、メインの衛星に合わせただけかもしれない。

この間に、仕様変更とかが行われて、最終型に近くなっている可能性があるな。

ボトルネックになっている衛星打ち上げ手段を、自前で持っているからな。

ギリギリまで開発して、一気に打ち上げることが可能だ。

10年掛けて、ちんたら打ち上げていたのでは、商売にならない。

世間は、ワンウェッブとの競合があるんで注目しているのかもしれない。

しかし、打ち上げ手段に注目すれば、もう、勝負はついている。

しかし、衛星重量が400kgというのは気になるところだ。

ワンウェッブは、せいぜい150kgくらいだろう。

運用される高度も異なる。

ワンウェッブでは、高解像度の画像を撮ることはできない。

スペースXのインターネット衛星が、ホントは画像取得が目的ではないのかという記事まで出ている。

(スペースXが1万基以上の衛星群を打ち上げる、「もうひとつの目的」)
https://wired.jp/2017/07/14/spacex-thousands-of-satellites/

「スペースXの人工衛星の重量がおよそ385kgあり、競合するOneWebの衛星の2倍以上ある」

「約7,500基の第2の衛星群は、もっと地表近くに打ち上げられる。」

「面倒かつ電力も消費することをしてまで低軌道に打ち上げるのは、インターネット接続の安定と高速化だけでなく、撮影にも役立つから」

まあ、どうでもいいんですが。

今回の試験衛星の軌道は、約500kmだ。

「Orbit: 511 km × 511 km, 97.44°」

これは、主衛星との関係で決まったんだろうが、逆に、その起動高度の衛星を見繕って相乗りさせているんだろう。

宇宙空間からの映像といえば、ファルコン9の打ち上げ時の中継でお馴染みだが、先日のファルコンヘビーの打ち上げの際は、真っ赤なロードスターの鮮明な映像を送ってきた。

(Live Views of Starman:動画、出ます。)
https://www.youtube.com/watch?v=aBr2kKAHN6M

宇宙空間からのリアルタイム動画を送信する技術は、既に証明されている。

あとは、インフラを確保するだけということだな。

インターネットは、商売の道具に過ぎない。

コンテンツを乗っけてナンボの世界だ。

世知辛い話だが、夢とロマンだけじゃ食ってけないからな。

どっかの国がICBM発射する瞬間の動画が、リアルタイムで見られるようになるのも、時間の問題かもな・・・。

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