宙(そら)の上の懲りない面々 ― 2015年03月21日 23:09
宙(そら)の上の懲りない面々
地球低軌道の覇者が、スペースXとなることがほぼ決まってしまった現在(って、聞いてないけどお?)、NASAの貨物運搬契約を巡って、宙(そら)の上の懲りない面々が、丁々発止の競争を繰り広げている。
(シエラ・ネヴァダ社、有翼宇宙往還機「ドリーム・チェイサー」の補給船版を発表)
http://www.sorae.jp/030699/5469.html
「シエラ・ネヴァダ社は3月17日、かねてより開発を行っている有翼の有人宇宙船「ドリーム・チェイサー」を貨物専用機にした「ドリーム・チェイサー・カーゴ・システム」を発表した。米航空宇宙局(NASA)が計画する国際宇宙ステーションへの第2回商業補給サーヴィス契約の獲得を狙うという。」
「NASAは現在、商業補給サービス(CRS)と呼ばれる、国際宇宙ステーションへの物資の補給を民間企業に委託するプロジェクトを進めている。
「これまでにスペースX社が5回、オービタルATK社が3回(うち1回は失敗)、NASAとの契約に基づいて、補給ミッションを行っている。」
「現在進行中のこの第1回の契約(CRS-1)は2016年までが期限とされており、2017年以降はまた新たに委託先が選定され、契約が結びなおされることになっている。」
「現時点でこの第2回の契約(CRS-2)には、CRS-1に引き続いてスペースX社とオービタルATK社が名乗りを挙げており、またボーイング社もCST-100宇宙船の貨物機版を、そしてロッキード・マーティン社もエクソライナーとジュピターという機体を提案している。」
エクソライナー・ジュピターについては、このブログでも既に触れた。
(宇宙のタグボート)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2015/03/18/7593385
画像を見ると、ドリーム・チェイサー・カーゴにも、機械船のようなものが付いていて、ジュピターのような機能を果たしているに違いない。
(Sierra Nevada Corporation Unveils Dream Chaser Cargo System)
http://www.coloradospacenews.com/sierra-nevada-corporation-unveils-dream-chaser-cargo-system/
この記事にリンクされている動画を見ると、太陽電池の付いた機械船は使い捨てのようだな。
ロッキード・マーティンのは、どちらかといえばここを売りにしているわけで、どーせ燃やしちゃうエクソライナーはオマケみたいなもんだが、シエラネバダは再使用できる滑空体が売りなワケで、単なる機械船(?)なんて燃やしちゃっても一向に構わないわけだ・・・。
面白いな。
もっとも、ジュピターと異なるのは、シエラネバダの方は、機械船側がドッキングしているのに対し、ロッキードはエクソライナー側がドッキングしている点だ。
果たしている機能が微妙に違う。
まあいい。
CRS2には、既存の2社に加えて、この他にもボーイングが参加するらしい。
ISSなんて、どーせ2024年にはなくなっちゃうんだから、今さら地球低軌道に執着しなくてもいいような気がするんだがなあ。
ボーイングは、有人を勝ち取ったCST-100宇宙船を有効利用したいだろうし、ドリームチェイサーの資産を生かしたいシエラネバダ、軌道タグボートを投入して宇宙造船所を始めたいロッキードと、各社の思惑が背後に蠢く・・・。
爆発炎上のオービタルも、ここ一発で挽回したいに違いない。
まあ、有人とカーゴの両方勝ち取っちゃったスペースXは、余裕の構えだろう。
打ち上げロケットの再使用が実現した暁には、CRS2なんて辞退しちゃうかもしれないな(民間衛星打ち上げが忙しくって、金にならないNASAの仕事なんて、やってられないかもしれない)。
そういえば、スペースXの機械船って、確か使い捨てだったような気がするんだが・・・。
(SpaceX Reusable Spacecraft:動画出ます)
http://www.youtube.com/watch?v=5_1WJ7UUm8I
(ファルコン9)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2014/02/25/7231199
「宇宙船についていた機械船はどーした?、などと突っ込んではいけない。」
まあ、どうでもいいんですが。
シエラネバダは、確かJAXAにも色目を使っていたようだったが、その後の話は聞こえてこないな。
(シエラ・ネバダ社、有人宇宙船ドリーム・チェイサーの開発でJAXAと協力了解覚書を締結)
http://www.sorae.jp/030699/5243.html
今回検討されている打ち上げロケットは、アリアンMとアトラスVだけで、H-2Aにはまわってこないようだ。
(H-IIA/H-IIBロケット 衛星フェアリング)
http://www.khi.co.jp/aero/product/space/h_2.html
5S-H型(Hー2Bのこうのとり用)じゃあ、入らないのかもしれないな。
そのこうのとりだって、いつまで上がるかわからない。
米国の宇宙船で用が足りれば、お役御免ということになる。
我が国では、ポストISSを睨んだ運用も検討されているようだが、ISSの切れ目を縁の切れ目として、有人宇宙開発からは手を引くというのもアリだと思うけどな。
日本も含めて、懲りない面々が多い宙(そら)の上である。
地球低軌道の覇者が、スペースXとなることがほぼ決まってしまった現在(って、聞いてないけどお?)、NASAの貨物運搬契約を巡って、宙(そら)の上の懲りない面々が、丁々発止の競争を繰り広げている。
(シエラ・ネヴァダ社、有翼宇宙往還機「ドリーム・チェイサー」の補給船版を発表)
http://www.sorae.jp/030699/5469.html
「シエラ・ネヴァダ社は3月17日、かねてより開発を行っている有翼の有人宇宙船「ドリーム・チェイサー」を貨物専用機にした「ドリーム・チェイサー・カーゴ・システム」を発表した。米航空宇宙局(NASA)が計画する国際宇宙ステーションへの第2回商業補給サーヴィス契約の獲得を狙うという。」
「NASAは現在、商業補給サービス(CRS)と呼ばれる、国際宇宙ステーションへの物資の補給を民間企業に委託するプロジェクトを進めている。
「これまでにスペースX社が5回、オービタルATK社が3回(うち1回は失敗)、NASAとの契約に基づいて、補給ミッションを行っている。」
「現在進行中のこの第1回の契約(CRS-1)は2016年までが期限とされており、2017年以降はまた新たに委託先が選定され、契約が結びなおされることになっている。」
「現時点でこの第2回の契約(CRS-2)には、CRS-1に引き続いてスペースX社とオービタルATK社が名乗りを挙げており、またボーイング社もCST-100宇宙船の貨物機版を、そしてロッキード・マーティン社もエクソライナーとジュピターという機体を提案している。」
エクソライナー・ジュピターについては、このブログでも既に触れた。
(宇宙のタグボート)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2015/03/18/7593385
画像を見ると、ドリーム・チェイサー・カーゴにも、機械船のようなものが付いていて、ジュピターのような機能を果たしているに違いない。
(Sierra Nevada Corporation Unveils Dream Chaser Cargo System)
http://www.coloradospacenews.com/sierra-nevada-corporation-unveils-dream-chaser-cargo-system/
この記事にリンクされている動画を見ると、太陽電池の付いた機械船は使い捨てのようだな。
ロッキード・マーティンのは、どちらかといえばここを売りにしているわけで、どーせ燃やしちゃうエクソライナーはオマケみたいなもんだが、シエラネバダは再使用できる滑空体が売りなワケで、単なる機械船(?)なんて燃やしちゃっても一向に構わないわけだ・・・。
面白いな。
もっとも、ジュピターと異なるのは、シエラネバダの方は、機械船側がドッキングしているのに対し、ロッキードはエクソライナー側がドッキングしている点だ。
果たしている機能が微妙に違う。
まあいい。
CRS2には、既存の2社に加えて、この他にもボーイングが参加するらしい。
ISSなんて、どーせ2024年にはなくなっちゃうんだから、今さら地球低軌道に執着しなくてもいいような気がするんだがなあ。
ボーイングは、有人を勝ち取ったCST-100宇宙船を有効利用したいだろうし、ドリームチェイサーの資産を生かしたいシエラネバダ、軌道タグボートを投入して宇宙造船所を始めたいロッキードと、各社の思惑が背後に蠢く・・・。
爆発炎上のオービタルも、ここ一発で挽回したいに違いない。
まあ、有人とカーゴの両方勝ち取っちゃったスペースXは、余裕の構えだろう。
打ち上げロケットの再使用が実現した暁には、CRS2なんて辞退しちゃうかもしれないな(民間衛星打ち上げが忙しくって、金にならないNASAの仕事なんて、やってられないかもしれない)。
そういえば、スペースXの機械船って、確か使い捨てだったような気がするんだが・・・。
(SpaceX Reusable Spacecraft:動画出ます)
http://www.youtube.com/watch?v=5_1WJ7UUm8I
(ファルコン9)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2014/02/25/7231199
「宇宙船についていた機械船はどーした?、などと突っ込んではいけない。」
まあ、どうでもいいんですが。
シエラネバダは、確かJAXAにも色目を使っていたようだったが、その後の話は聞こえてこないな。
(シエラ・ネバダ社、有人宇宙船ドリーム・チェイサーの開発でJAXAと協力了解覚書を締結)
http://www.sorae.jp/030699/5243.html
今回検討されている打ち上げロケットは、アリアンMとアトラスVだけで、H-2Aにはまわってこないようだ。
(H-IIA/H-IIBロケット 衛星フェアリング)
http://www.khi.co.jp/aero/product/space/h_2.html
5S-H型(Hー2Bのこうのとり用)じゃあ、入らないのかもしれないな。
そのこうのとりだって、いつまで上がるかわからない。
米国の宇宙船で用が足りれば、お役御免ということになる。
我が国では、ポストISSを睨んだ運用も検討されているようだが、ISSの切れ目を縁の切れ目として、有人宇宙開発からは手を引くというのもアリだと思うけどな。
日本も含めて、懲りない面々が多い宙(そら)の上である。
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