ポルシェの意図 ― 2015年05月09日 02:44
ポルシェの意図
J-AUTOに500Eを取りに行った(5月8日)。
電動シートのワイヤーの不具合と、エアコンの操作パネルの球切れ修理。
2万円ほど掛かったが、これで、当面の修理は終わった(天井が垂れ下がっているのは、しばらくガマンだな)。
走りの上での瑕疵(かし)はない。
金川さんに、次の一手は?、と聞いてみると、ホイールのアップグレードを勧められた。
18インチホイールについては、以前にも検討して、当面純正(16インチ)のままでいいや、ということにしている。
ブレーキの性能向上との絡みもあり、マスターシリンダーを後期型にバージョンアップすることも検討しなければならない・・・。
いや、ホイールだけでも、大丈夫ですよ!。
えっ?、聞いてないんだけど・・・。
500Eのホイールハウスは、元々19インチホイールを履けるように設計されているという。
それは、このクルマを設計したポルシェの意図によるものだと、金川さんは解説するのだ。
まあいい。
(BT-90 J-AUTO 18inch FORGED 3PIECE ALMI WHEEL発売)
http://ameblo.jp/jautoceo/entry-12012229276.html
「走りの面でも、18inchは低中速の速度域で、流石に純正16inchに乗り心地は譲る物の、整備さえシッカリとしていれば、純正足回りで十分バランス良く、気持ち良く履きこなせるサイズと思います。」
(”BT-90” J-AUTO ORIGINAL 18inch FORGED 3PIECE ALMI WHEEL)
http://car.webplus.ne.jp/Parts_detail.asp?Id=8504&S_Id=263
「税込価格540,000円」
やっぱ、見送りだな。
この金額なら、ミッションのオーバーホールする!(もっと安いホイールもあるようですが)。
足周りというのは、微妙なバランスの上に成り立っている。
タイヤの性能、ブレーキの性能、サスペンションの性能、それらを支えるボディの性能・・・。
メーカーは、それらを最適解に収めるべく、長い時間と手間をかけて、一つの落としどころを丹念に探っていく。
500Eが、いくらボディ性能過剰なクルマであったとしても、ボディ幅目一杯にワイド化したホイールと、20年以上経って高性能化した現代のタイヤを履かせてどうよ?、というのは冷静に考えなければならない。
トレッドのワイド化というのが、走りのバランスに及ぼす影響も、考慮しなければならない。
路面のうねりのいなし方と、ロールの付き方が変わるそうだが、サスペンションとのバランスもある。
本当に、ポルシェの意図なんだろうか?(単なるデザインじゃなくって?)。
確かにポルシェは、現代に於いて、自らパナメーラという車種を出して、その解を示している。
(ポルシェ・パナメーラ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9D%E3%83%AB%E3%82%B7%E3%82%A7%E3%83%BB%E3%83%91%E3%83%8A%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%83%A9
2度ほど試乗したが、これこそ、ポルシェが作ったスポーツセダン、現代の500Eそのものだ。
「同社としては初のフル4シーターの4ドアセダン」
もちろん500E乗りなら、500Eこそがポルシェ初のフル4シーター4ドアセダンであることは知っている。
設計、製造とも、P社で行われた。
浮沈子は、パナメーラという車種について、ポルシェがどうしても作りたかったクルマに違いないと確信している。
500Eを作ったのがポルシェだということは、カタログのどこにも書かれていない。
あれは、ベンツのクルマだ、と。
(メルセデス・ベンツ・500E)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%83%AB%E3%82%BB%E3%83%87%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%99%E3%83%B3%E3%83%84%E3%83%BB500E
「1991年から1995年にかけてメルセデス・ベンツが製造・販売したミディアムクラスセダン、W124モデルのスポーティバージョン。」
まあ、そうなんですが。
で、14年の歳月を経て、5ドアハッチバックというスタイルで出した。
(アイデンティティ)
http://www.porsche.com/japan/jp/models/panamera/panamera/concept/concept/
「サルーンがもつ卓越した快適性とスポーツカーのダイナミックな走り。傑出したパワーと高効率。あなたはどちらか一方だけを選択する必要はありません。」
「なぜなら、パナメーラとパナメーラ4は、これら全ての相反する要素を高いスポーツ性とともにより緊密に融合するという、一貫したコンセプトを明確に具現化しているのです。」
これに対して、500Eの宣伝には、「炎の情熱。絹の優美。」と謳われた。
(絹と炎)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2012/06/17/6482761
能書きはともかく、スペックを見ると、両者の相似と違いが判る。
<パナメーラ>
・18インチホイール
・4席の独立したシート
・クルーズコントロール
・オートマチッククライメートコントロール
・全長:5,015 mm
・全幅:1,930 mm
・全高:1,420 mm
・ホイールベース:2,920 mm
500Eはどうか。
・16インチホイール
・4席の独立したシート
・クルーズコントロール
・オートマチッククライメートコントロール
・全長:4,755mm
・全幅:1,795mm
・全高:1,410mm
・ホイールベース:2,800mm
全高はほぼ同じ、全幅と全長は一回り違う。
ホイールベースも長大だ。
この体躯をして、初めて標準で18インチを履いたわけだ。
セダンとしてのコンセプトを守りつつ、スポーティに仕上げる。
両車は、同じ星の元に生まれた兄弟車なのだ。
ベンツには、AMG(当時は、別会社)を初めとして、コンプリートカーを製作するメーカーが多かった。
ロリンザー、ブラバス、カールソン、ハグマン・・・。
ボディワークから関与し、専用の足周りを与え、入念にチューニングしてこそのインチアップだった。
ちなみに、本家ベンツから95年に出たリミテッドは、17インチが純正である。
浮沈子的には、純正に拘るわけではないが、全体のバランスで成立しているクルマを、必要以上に崩すことはないと思っている(運転席だけ300Eのファブリックシートに交換しておいて、よく言うよ・・・)。
(大正解!)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2012/10/05/6594368
まあ、どうでもいいんですが。
少なくとも、300Eのファブリックシートがポルシェの意図でないことは確かだ。
ポルシェが設計し、製造にも関与した500E。
そこに、隠れたポルシェの意図があったのかどうか。
一般道での乗り心地に片目瞑って、気持ち良く18インチを履くかどうかはオーナーの選択だ。
23年の歳月を経て佇む500Eのホイールハウス(画像参照)を「ぢっ」と見ながら、ポルシェの設計者の意図に想いを巡らせるのである・・・。
J-AUTOに500Eを取りに行った(5月8日)。
電動シートのワイヤーの不具合と、エアコンの操作パネルの球切れ修理。
2万円ほど掛かったが、これで、当面の修理は終わった(天井が垂れ下がっているのは、しばらくガマンだな)。
走りの上での瑕疵(かし)はない。
金川さんに、次の一手は?、と聞いてみると、ホイールのアップグレードを勧められた。
18インチホイールについては、以前にも検討して、当面純正(16インチ)のままでいいや、ということにしている。
ブレーキの性能向上との絡みもあり、マスターシリンダーを後期型にバージョンアップすることも検討しなければならない・・・。
いや、ホイールだけでも、大丈夫ですよ!。
えっ?、聞いてないんだけど・・・。
500Eのホイールハウスは、元々19インチホイールを履けるように設計されているという。
それは、このクルマを設計したポルシェの意図によるものだと、金川さんは解説するのだ。
まあいい。
(BT-90 J-AUTO 18inch FORGED 3PIECE ALMI WHEEL発売)
http://ameblo.jp/jautoceo/entry-12012229276.html
「走りの面でも、18inchは低中速の速度域で、流石に純正16inchに乗り心地は譲る物の、整備さえシッカリとしていれば、純正足回りで十分バランス良く、気持ち良く履きこなせるサイズと思います。」
(”BT-90” J-AUTO ORIGINAL 18inch FORGED 3PIECE ALMI WHEEL)
http://car.webplus.ne.jp/Parts_detail.asp?Id=8504&S_Id=263
「税込価格540,000円」
やっぱ、見送りだな。
この金額なら、ミッションのオーバーホールする!(もっと安いホイールもあるようですが)。
足周りというのは、微妙なバランスの上に成り立っている。
タイヤの性能、ブレーキの性能、サスペンションの性能、それらを支えるボディの性能・・・。
メーカーは、それらを最適解に収めるべく、長い時間と手間をかけて、一つの落としどころを丹念に探っていく。
500Eが、いくらボディ性能過剰なクルマであったとしても、ボディ幅目一杯にワイド化したホイールと、20年以上経って高性能化した現代のタイヤを履かせてどうよ?、というのは冷静に考えなければならない。
トレッドのワイド化というのが、走りのバランスに及ぼす影響も、考慮しなければならない。
路面のうねりのいなし方と、ロールの付き方が変わるそうだが、サスペンションとのバランスもある。
本当に、ポルシェの意図なんだろうか?(単なるデザインじゃなくって?)。
確かにポルシェは、現代に於いて、自らパナメーラという車種を出して、その解を示している。
(ポルシェ・パナメーラ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9D%E3%83%AB%E3%82%B7%E3%82%A7%E3%83%BB%E3%83%91%E3%83%8A%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%83%A9
2度ほど試乗したが、これこそ、ポルシェが作ったスポーツセダン、現代の500Eそのものだ。
「同社としては初のフル4シーターの4ドアセダン」
もちろん500E乗りなら、500Eこそがポルシェ初のフル4シーター4ドアセダンであることは知っている。
設計、製造とも、P社で行われた。
浮沈子は、パナメーラという車種について、ポルシェがどうしても作りたかったクルマに違いないと確信している。
500Eを作ったのがポルシェだということは、カタログのどこにも書かれていない。
あれは、ベンツのクルマだ、と。
(メルセデス・ベンツ・500E)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%83%AB%E3%82%BB%E3%83%87%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%99%E3%83%B3%E3%83%84%E3%83%BB500E
「1991年から1995年にかけてメルセデス・ベンツが製造・販売したミディアムクラスセダン、W124モデルのスポーティバージョン。」
まあ、そうなんですが。
で、14年の歳月を経て、5ドアハッチバックというスタイルで出した。
(アイデンティティ)
http://www.porsche.com/japan/jp/models/panamera/panamera/concept/concept/
「サルーンがもつ卓越した快適性とスポーツカーのダイナミックな走り。傑出したパワーと高効率。あなたはどちらか一方だけを選択する必要はありません。」
「なぜなら、パナメーラとパナメーラ4は、これら全ての相反する要素を高いスポーツ性とともにより緊密に融合するという、一貫したコンセプトを明確に具現化しているのです。」
これに対して、500Eの宣伝には、「炎の情熱。絹の優美。」と謳われた。
(絹と炎)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2012/06/17/6482761
能書きはともかく、スペックを見ると、両者の相似と違いが判る。
<パナメーラ>
・18インチホイール
・4席の独立したシート
・クルーズコントロール
・オートマチッククライメートコントロール
・全長:5,015 mm
・全幅:1,930 mm
・全高:1,420 mm
・ホイールベース:2,920 mm
500Eはどうか。
・16インチホイール
・4席の独立したシート
・クルーズコントロール
・オートマチッククライメートコントロール
・全長:4,755mm
・全幅:1,795mm
・全高:1,410mm
・ホイールベース:2,800mm
全高はほぼ同じ、全幅と全長は一回り違う。
ホイールベースも長大だ。
この体躯をして、初めて標準で18インチを履いたわけだ。
セダンとしてのコンセプトを守りつつ、スポーティに仕上げる。
両車は、同じ星の元に生まれた兄弟車なのだ。
ベンツには、AMG(当時は、別会社)を初めとして、コンプリートカーを製作するメーカーが多かった。
ロリンザー、ブラバス、カールソン、ハグマン・・・。
ボディワークから関与し、専用の足周りを与え、入念にチューニングしてこそのインチアップだった。
ちなみに、本家ベンツから95年に出たリミテッドは、17インチが純正である。
浮沈子的には、純正に拘るわけではないが、全体のバランスで成立しているクルマを、必要以上に崩すことはないと思っている(運転席だけ300Eのファブリックシートに交換しておいて、よく言うよ・・・)。
(大正解!)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2012/10/05/6594368
まあ、どうでもいいんですが。
少なくとも、300Eのファブリックシートがポルシェの意図でないことは確かだ。
ポルシェが設計し、製造にも関与した500E。
そこに、隠れたポルシェの意図があったのかどうか。
一般道での乗り心地に片目瞑って、気持ち良く18インチを履くかどうかはオーナーの選択だ。
23年の歳月を経て佇む500Eのホイールハウス(画像参照)を「ぢっ」と見ながら、ポルシェの設計者の意図に想いを巡らせるのである・・・。
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