風神の走り ― 2015年05月11日 23:54
風神の走り
昼間、久しぶりにボクスターの屋根を全開にして走った。
東名から小田厚、ターンパイクを駆け上がる。
風の中を、風になって走る。
光が眩しく、全ての音がみずみずしい。
鳥のさえずり、木の葉のざわめき、エンジンの音。
ハンドルを切る感触も、タイヤの接地感も、手の平で直に地面に触れているようだ。
アクセルを踏む足の裏に、リアタイヤのトレッドが張り付いている(まさかね)。
それもこれも、全てを開け放って、大地を感じながら走っているからに違いない。
ビビッドな、新鮮な感触。
空気がかたまりになって、どすんどすんと当ってくる。
それをかき分けながら、ぐいぐいと前に進んでいるのを実感する。
ただ走っているだけで、風を作ることができる。
そうか、走ることは風を切って進むことなんかじゃなくて、風に逆らっていくことでもなくて、風を作ることなんだと、突然理解した。
そうして、全てが明らかになる。
オープンカーは、風の神なのだと。
(風神)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A2%A8%E7%A5%9E
「神産みにおいてイザナギとイザナミの間に生まれた神」
(シナツヒコ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%8A%E3%83%84%E3%83%92%E3%82%B3
「古代人は、風は神の息から起きると考えていた。風は稲作に欠かせないものであるが、台風などの暴風は人に大きな被害をもたらす。そのため、各地で暴風を鎮めるために風の神が祀られるようになった。」
「風の神であることから、航海安全の神ともされる。」
まあ、どうでもいいんですが。
光溢れる中を風を起こしながら進むと、風が光になって後ろに飛び去っていくのが見える(いよいよ、幻覚か・・・)。
光と風の隙間に、金色した時間の矢が放たれて、ピョーッと音を立てて突き進んでいく。
そんな幻覚と幻聴に包まれて、ターンパイクの坂を駆け上がっていった。
相対論的時空の中に亜光速で飛び込んでいく宇宙船のように、ボクスターはコーナーを回っていく。
PSMが介入して、ほおずき橋の出口も、横っ飛びはしない。
時空の彼方に飛び去ってしまうようなこともなく、安楽なコーナーリングだ。
(ポルシェ・スタビリティ・マネージメントシステム(PSM))
http://www.porsche.com/japan/jp/models/cayman/cayman/safety/porsche-stability-management-psm/
「走行中に車が危険な状況に陥った際に 車両の挙動を安定させます。」
「PSMはこのためにさまざまなセンサーを用いて、車の進行方向や走行速度、ヨーレート(垂直軸周りの回転速度)、横Gを計測します。」
「これらのデータをもとに、PSMは車の実際の進行方向を解析します。」
「走行中、車にオーバーステアまたは アンダーステアが発生すると、PSMは各輪個別にブレーキをかけて、物理的限界の範囲内で本来の走行ラインに戻すよう作用します。」
ロボットだな。
こいつは、浮沈子が進みたい方向を察知して、確実にそこに向かうように、タイヤをコントロールするのだ。
「自らのドライビングスキルでよりダイナミックなスポーツドライビングを愉しみたい時は、PSMの作動を解除することもできます。」
「システムは引き続き車両の挙動をモニターし、例えばドライバーがブレーキをかけ、フロントホイールの一方にABSを作動させる必要が生じた場合に限り、再び作動します。」
孫悟空が觔斗雲(きんとうん)に乗ってぶっ飛んでも、お釈迦様の掌から逃れられなかったという話を思い出すな。
(キン斗雲)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%B3%E6%96%97%E9%9B%B2
「觔斗雲の速度はおよそマッハ17万6000、光速のほぼ20%(秒速6万km)となる。」
(第3話 釈迦の手のひら)
http://www1.ttcn.ne.jp/kozzy/saiyuki/saiyuki03.htm
03ボクスターこと浮沈子の觔斗雲は、釈尊ポルシェの掌中で泳ぐのみだ。
営業さんからは、PSMをOFFにするボタンを押すことを封印されている。
風を作ることは出来ても、物理の限界を超えてコーナーを曲がることは出来ない。
そんな浮沈子の限界を見極めたアドバイスに、有り難く従わせていただく。
まあ、この間、83タルガで走ったときには、ほおずき橋の出口で横っ飛びして冷や汗かいたけどな(御所の入橋でも跳ねてたことは、秘密です・・・)。
(大観山クライム)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2015/04/24/
2週間ぶりくらいか。
乗り比べると、03ボクスターのマイルドさが分かる。
飛ばしても癒し系だ。
03ボクスターが風神ならば、83タルガは雷神というところか(音、デカイし・・・)。
まあいい。
觔斗雲の2160000分の1の速度でしか走らなくても、十分気持ちのいい走りが出来る。
たとえ釈尊ポルシェの掌中でも、それは同じだ。
83タルガがボディ補強されて戻ってきたら、その乗り味の変化を確認するために、この同じステージに連れてこなければならない。
そして、ハエが止るような速度で、じっくりとコーナーを攻めてみることにしよう。
しかしなあ、PSM付いてない911って、やっぱ恐いよなあ。
(恐怖の911は、蜜の味!)
http://minkara.carview.co.jp/userid/305594/blog/14359627/
「腰の引けたドライバーにはアンダー・ステアを!向こう見ずにはオーバー・ステアを!」
蓋し、名言だな。
「尖峰の稜線を歩くが如く、ギリギリの状況に自分を追い込み、そこで恐怖に打ち勝つ・・・」
いやいや、浮沈子は腰の引けたドライバーなんで、アンダー・ステアでいいです・・・。
風になれれば、風を作れればそれでいい。
風神のボディにカバーを掛けて、ひっそりと仕舞う。
このクルマに、あとどのくらいの期間乗れるのだろうかと、ふと気になった。
本日の収穫、オープンカーとは風を作るものと見つけたり。
そんな、一期一会の走りを大切にしていきたい。
昼間、久しぶりにボクスターの屋根を全開にして走った。
東名から小田厚、ターンパイクを駆け上がる。
風の中を、風になって走る。
光が眩しく、全ての音がみずみずしい。
鳥のさえずり、木の葉のざわめき、エンジンの音。
ハンドルを切る感触も、タイヤの接地感も、手の平で直に地面に触れているようだ。
アクセルを踏む足の裏に、リアタイヤのトレッドが張り付いている(まさかね)。
それもこれも、全てを開け放って、大地を感じながら走っているからに違いない。
ビビッドな、新鮮な感触。
空気がかたまりになって、どすんどすんと当ってくる。
それをかき分けながら、ぐいぐいと前に進んでいるのを実感する。
ただ走っているだけで、風を作ることができる。
そうか、走ることは風を切って進むことなんかじゃなくて、風に逆らっていくことでもなくて、風を作ることなんだと、突然理解した。
そうして、全てが明らかになる。
オープンカーは、風の神なのだと。
(風神)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A2%A8%E7%A5%9E
「神産みにおいてイザナギとイザナミの間に生まれた神」
(シナツヒコ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%8A%E3%83%84%E3%83%92%E3%82%B3
「古代人は、風は神の息から起きると考えていた。風は稲作に欠かせないものであるが、台風などの暴風は人に大きな被害をもたらす。そのため、各地で暴風を鎮めるために風の神が祀られるようになった。」
「風の神であることから、航海安全の神ともされる。」
まあ、どうでもいいんですが。
光溢れる中を風を起こしながら進むと、風が光になって後ろに飛び去っていくのが見える(いよいよ、幻覚か・・・)。
光と風の隙間に、金色した時間の矢が放たれて、ピョーッと音を立てて突き進んでいく。
そんな幻覚と幻聴に包まれて、ターンパイクの坂を駆け上がっていった。
相対論的時空の中に亜光速で飛び込んでいく宇宙船のように、ボクスターはコーナーを回っていく。
PSMが介入して、ほおずき橋の出口も、横っ飛びはしない。
時空の彼方に飛び去ってしまうようなこともなく、安楽なコーナーリングだ。
(ポルシェ・スタビリティ・マネージメントシステム(PSM))
http://www.porsche.com/japan/jp/models/cayman/cayman/safety/porsche-stability-management-psm/
「走行中に車が危険な状況に陥った際に 車両の挙動を安定させます。」
「PSMはこのためにさまざまなセンサーを用いて、車の進行方向や走行速度、ヨーレート(垂直軸周りの回転速度)、横Gを計測します。」
「これらのデータをもとに、PSMは車の実際の進行方向を解析します。」
「走行中、車にオーバーステアまたは アンダーステアが発生すると、PSMは各輪個別にブレーキをかけて、物理的限界の範囲内で本来の走行ラインに戻すよう作用します。」
ロボットだな。
こいつは、浮沈子が進みたい方向を察知して、確実にそこに向かうように、タイヤをコントロールするのだ。
「自らのドライビングスキルでよりダイナミックなスポーツドライビングを愉しみたい時は、PSMの作動を解除することもできます。」
「システムは引き続き車両の挙動をモニターし、例えばドライバーがブレーキをかけ、フロントホイールの一方にABSを作動させる必要が生じた場合に限り、再び作動します。」
孫悟空が觔斗雲(きんとうん)に乗ってぶっ飛んでも、お釈迦様の掌から逃れられなかったという話を思い出すな。
(キン斗雲)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%B3%E6%96%97%E9%9B%B2
「觔斗雲の速度はおよそマッハ17万6000、光速のほぼ20%(秒速6万km)となる。」
(第3話 釈迦の手のひら)
http://www1.ttcn.ne.jp/kozzy/saiyuki/saiyuki03.htm
03ボクスターこと浮沈子の觔斗雲は、釈尊ポルシェの掌中で泳ぐのみだ。
営業さんからは、PSMをOFFにするボタンを押すことを封印されている。
風を作ることは出来ても、物理の限界を超えてコーナーを曲がることは出来ない。
そんな浮沈子の限界を見極めたアドバイスに、有り難く従わせていただく。
まあ、この間、83タルガで走ったときには、ほおずき橋の出口で横っ飛びして冷や汗かいたけどな(御所の入橋でも跳ねてたことは、秘密です・・・)。
(大観山クライム)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2015/04/24/
2週間ぶりくらいか。
乗り比べると、03ボクスターのマイルドさが分かる。
飛ばしても癒し系だ。
03ボクスターが風神ならば、83タルガは雷神というところか(音、デカイし・・・)。
まあいい。
觔斗雲の2160000分の1の速度でしか走らなくても、十分気持ちのいい走りが出来る。
たとえ釈尊ポルシェの掌中でも、それは同じだ。
83タルガがボディ補強されて戻ってきたら、その乗り味の変化を確認するために、この同じステージに連れてこなければならない。
そして、ハエが止るような速度で、じっくりとコーナーを攻めてみることにしよう。
しかしなあ、PSM付いてない911って、やっぱ恐いよなあ。
(恐怖の911は、蜜の味!)
http://minkara.carview.co.jp/userid/305594/blog/14359627/
「腰の引けたドライバーにはアンダー・ステアを!向こう見ずにはオーバー・ステアを!」
蓋し、名言だな。
「尖峰の稜線を歩くが如く、ギリギリの状況に自分を追い込み、そこで恐怖に打ち勝つ・・・」
いやいや、浮沈子は腰の引けたドライバーなんで、アンダー・ステアでいいです・・・。
風になれれば、風を作れればそれでいい。
風神のボディにカバーを掛けて、ひっそりと仕舞う。
このクルマに、あとどのくらいの期間乗れるのだろうかと、ふと気になった。
本日の収穫、オープンカーとは風を作るものと見つけたり。
そんな、一期一会の走りを大切にしていきたい。
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