スピード92 ― 2016年03月17日 04:37
スピード92
(Ebola Situation Report - 16 March 2016)
http://apps.who.int/ebola/current-situation/ebola-situation-report-16-march-2016
「Human-to-human transmission linked to the most recent cluster of 2 cases of Ebola virus disease (EVD) first reported from Sierra Leone on 14 January will be declared to have ended on 17 March, 42 days after the second and last case in the cluster provided a second consecutive negative blood sample (RT-PCR) and was discharged.」
「Human-to-human transmission linked to the most recent cluster of cases in Liberia was declared to have ended on 14 January 2016.」
「Guinea was declared free of Ebola transmission linked directly to the original outbreak on 29 December 2015, and will complete its 90-day period of enhanced surveillance on 27 March 2016.」
シエラレオネの最後の患者の感染解除時期が、引っ張られているだけ(今日、解除だな)。
リベリアでも、ギニアでも、感染はない。
ギニアでは、今月27日に、監視強化期間も終了する。
丸2年に渡るエボラの流行が、完全に終了しようとしている。
まあ、楽観はできないけどな。
感染の再発の危険は、常にある。
しかし、流行は終わった。
画像は、主要3か国の感染者数別の地図。
一番色が濃いところは、ちょっと幅があり過ぎだがな(501人から5000人!)。
まあいい。
まるで、森林火災の後を見ているようだ(適切な例えではないかもしれませんが)。
振り返ってみると、3か国の国境が交わる辺り(ゲケドウ)を初発とした中部地域、交通網を通じて飛び火したギニアコナクリ周辺、全国的に蔓延したシエラレオネ、首都中心に爆発したリベリアの姿が見えてくる(トレースしてないと、無理だけどな)。
ヒトーヒト感染なわけだから、人口密集地で大勢の感染者が出るのは当然だし、首都圏に人口が集中しているお国柄で、そこが感染の中心になるというのは当たり前かもしれない。
しかし、それとは対極の人口環境にある中部地域で多数の感染者を出しているというのは、今回の流行が如何に凄まじかったかということだ。
シエラレオネは、特にひどいな。
何度か、強制的な政策を取ったが、それが効果があったのかどうか。
今後の検証をしっかりと行わなければならないだろう。
航空機などによって、周辺国や欧州、米国にも飛び火した。
ナイジェリアは、ちょっとヤバかったが、それ以外はちゃんと対応できたようだ(マリについては、あまり知らない)。
欧州は、医療関係者だがな。
米国は、いろいろ問題点が浮き彫りになった。
他人ごとじゃないような気がする。
しかし、まあ、概ね大ごとにはならなかった。
各国の保健担当者の尽力のたまものだろう。
主要3か国は、大変な被害をこうむっただろうが、エボラによる直接の健康被害よりも、医療機関の脆弱さや保健パワーの不足のために、それ以外での被害の方が大きかったに違いない。
その辺りも、検証されなければならないだろうな。
そう、エボラは終わったが、検証はこれからということになる。
感染症対策についての、全世界的な見直しが求められている。
何もしなければ、アホな人類は、再びこの災厄を繰り返すことになる。
医療資源が元々少ない地域に、タイミングよく、効果的に国際援助を投下するかということもある。
根本的には、その地域の医療資源を底上げしていくしかない。
飛び火対策は、概ね上手くいったが、それは結果論に過ぎない。
米国は、偉そうなことを言いながら、実態はボロボロだったな。
我が国でも、感染者の入国が疑われた際に、帰国者はもちろん、医療機関や保健所への周知が徹底していなかったという問題点が出た。
国際感染症を舐めて掛かっているという実態が、浮き彫りになったわけだ。
その時になって、一片の通達を出せば、それで済むわけではない。
日頃からの継続的な体制の見直しや、それを担保する訓練が必要なわけだ。
そういう目に見えない努力の積み重ねが、我々の日常生活を守ってくれる。
感染から発症までに、一定の潜伏期間がある以上、検疫等での水際作戦には限界がある。
世界のどこかで発生した感染症は、必ず国内に持ち込まれる。
それを前提にした、あらゆる見直しが急務だろう。
浮沈子は、海外に行く機会があって、現地での生活に慣れずに体調を崩すこともある。
気候の違い、食事や水、時差などで免疫は落ちる。
もう、何があってもおかしくはない。
幸い、今まで、何かをもらってきてしまったということはないが、そういう状況は当たり前だと思っている。
実感があるのだ。
エボラの流行は終わったが、それは、単に、始まりの終わりに過ぎないのかもしれない。
ああ、最悪の事態を想定すれば、終わりの始まりともいえるな。
そんなことにならないように、関係者の努力に期待しよう・・・。
(Ebola Situation Report - 16 March 2016)
http://apps.who.int/ebola/current-situation/ebola-situation-report-16-march-2016
「Human-to-human transmission linked to the most recent cluster of 2 cases of Ebola virus disease (EVD) first reported from Sierra Leone on 14 January will be declared to have ended on 17 March, 42 days after the second and last case in the cluster provided a second consecutive negative blood sample (RT-PCR) and was discharged.」
「Human-to-human transmission linked to the most recent cluster of cases in Liberia was declared to have ended on 14 January 2016.」
「Guinea was declared free of Ebola transmission linked directly to the original outbreak on 29 December 2015, and will complete its 90-day period of enhanced surveillance on 27 March 2016.」
シエラレオネの最後の患者の感染解除時期が、引っ張られているだけ(今日、解除だな)。
リベリアでも、ギニアでも、感染はない。
ギニアでは、今月27日に、監視強化期間も終了する。
丸2年に渡るエボラの流行が、完全に終了しようとしている。
まあ、楽観はできないけどな。
感染の再発の危険は、常にある。
しかし、流行は終わった。
画像は、主要3か国の感染者数別の地図。
一番色が濃いところは、ちょっと幅があり過ぎだがな(501人から5000人!)。
まあいい。
まるで、森林火災の後を見ているようだ(適切な例えではないかもしれませんが)。
振り返ってみると、3か国の国境が交わる辺り(ゲケドウ)を初発とした中部地域、交通網を通じて飛び火したギニアコナクリ周辺、全国的に蔓延したシエラレオネ、首都中心に爆発したリベリアの姿が見えてくる(トレースしてないと、無理だけどな)。
ヒトーヒト感染なわけだから、人口密集地で大勢の感染者が出るのは当然だし、首都圏に人口が集中しているお国柄で、そこが感染の中心になるというのは当たり前かもしれない。
しかし、それとは対極の人口環境にある中部地域で多数の感染者を出しているというのは、今回の流行が如何に凄まじかったかということだ。
シエラレオネは、特にひどいな。
何度か、強制的な政策を取ったが、それが効果があったのかどうか。
今後の検証をしっかりと行わなければならないだろう。
航空機などによって、周辺国や欧州、米国にも飛び火した。
ナイジェリアは、ちょっとヤバかったが、それ以外はちゃんと対応できたようだ(マリについては、あまり知らない)。
欧州は、医療関係者だがな。
米国は、いろいろ問題点が浮き彫りになった。
他人ごとじゃないような気がする。
しかし、まあ、概ね大ごとにはならなかった。
各国の保健担当者の尽力のたまものだろう。
主要3か国は、大変な被害をこうむっただろうが、エボラによる直接の健康被害よりも、医療機関の脆弱さや保健パワーの不足のために、それ以外での被害の方が大きかったに違いない。
その辺りも、検証されなければならないだろうな。
そう、エボラは終わったが、検証はこれからということになる。
感染症対策についての、全世界的な見直しが求められている。
何もしなければ、アホな人類は、再びこの災厄を繰り返すことになる。
医療資源が元々少ない地域に、タイミングよく、効果的に国際援助を投下するかということもある。
根本的には、その地域の医療資源を底上げしていくしかない。
飛び火対策は、概ね上手くいったが、それは結果論に過ぎない。
米国は、偉そうなことを言いながら、実態はボロボロだったな。
我が国でも、感染者の入国が疑われた際に、帰国者はもちろん、医療機関や保健所への周知が徹底していなかったという問題点が出た。
国際感染症を舐めて掛かっているという実態が、浮き彫りになったわけだ。
その時になって、一片の通達を出せば、それで済むわけではない。
日頃からの継続的な体制の見直しや、それを担保する訓練が必要なわけだ。
そういう目に見えない努力の積み重ねが、我々の日常生活を守ってくれる。
感染から発症までに、一定の潜伏期間がある以上、検疫等での水際作戦には限界がある。
世界のどこかで発生した感染症は、必ず国内に持ち込まれる。
それを前提にした、あらゆる見直しが急務だろう。
浮沈子は、海外に行く機会があって、現地での生活に慣れずに体調を崩すこともある。
気候の違い、食事や水、時差などで免疫は落ちる。
もう、何があってもおかしくはない。
幸い、今まで、何かをもらってきてしまったということはないが、そういう状況は当たり前だと思っている。
実感があるのだ。
エボラの流行は終わったが、それは、単に、始まりの終わりに過ぎないのかもしれない。
ああ、最悪の事態を想定すれば、終わりの始まりともいえるな。
そんなことにならないように、関係者の努力に期待しよう・・・。
火星探査 ― 2016年03月17日 07:03
火星探査
火星に生物がいるかとか、人類を送り込むための調査とか、そういう話はどうもまともではない。
火星に生物がいるわけはないし、おそらく、かつていたこともない。
火星環境で生育可能な細菌とかを、地球から持って行って、穴掘って埋めてみる(地上は、放射線が強くて死んじまうから)とかならいいが、人類が行って穴掘って住むというのは、荒唐無稽も甚だしい。
実は、この手の話は、ここ数日、何度も書きかけてはボツにしてる(あまりにも、悲観的なので・・・)。
エクソマーズの話をきっかけに、調べれば調べるほど、有人火星探査なんて、現実にはあり得ない話だということが明らかになってきている。
困難とか、そういうレベルではなく、既に、どう撤退するかを模索し始めているのではないか。
ポストISSの時代に、着実にイニシャチブを取るために、米国の宇宙開発は、迷走している暇はないのだ。
小惑星を引っ張ってきて、月の裏側(ラグランジュ点)でこそこそやるとか言っているが、そんな話は民間に任せておけばいい。
有人宇宙飛行は、地球周辺だけ。
月も遠いな。
ロボットで十分だろう。
有人探査から、ロボット探査にどう切り替えるかが問題だ。
サンプルリターンとかなら、少しは脈があるかもしれない。
データだけではなく、実体が手に入るわけだしな。
木星とか土星の衛星に、サンプルリターン掛けるというのは、さすがに民間では無理だろう。
膨大なノウハウと、湯水のような資金をつぎ込まなければ出来ない。
それでも、月面基地に比べれば、安いものだ。
火星の人とかは、あれは単なるフィクションだし、あんなもんが実現するなんて本気で考えている専門家はいないだろう。
できたらいいなあ、くらいか。
既に、探査機レベルですら、行き詰まりが見られる。
(Mars 2020 (rover))
https://en.wikipedia.org/wiki/Mars_2020_(rover)
「The new rover mission and launch is estimated to cost roughly US$1.5 billion, plus or minus $200 million, according to The Aerospace Corporation.」
「The mission's predecessor, the Mars Science Laboratory , cost US$2.5 billion in total.」
予算削減の中、既存の資源を使いまわすしかないのだ。
キュリオシティを、もう1台作って送り込むだけ(画像参照)。
そもそも、宇宙開発は、冷戦下の米ソで国威発揚として行われた。
それがなくなれば、実用衛星以外は、単なる道楽になる。
米国は、ますます内向きになり、宇宙開発などに金をつぎ込んでいる場合ではなくなる。
米国だけではない。
ロシアやESA、中国だって例外ではない。
たぶん、中国は、独自の宇宙ステーションを建造した時点で、息切れになるのではないか。
運用とかは、金持ちを招待して稼ぐしかなくなるだろう。
ロシアのミールがそうしたように。
有人火星探査に、どうやって引導を渡すかが問題だな。
世界中を巻き込んで、これだけ煽ったんだから、タダでは済まないだろう。
遠い遠い目標として置いておくにしても、いつまでも引っ張るわけにはいかないのだ。
10年刻みで延期を繰り返すのか。
どこかで、見切りをつけるのか。
サンプルリターンを実施できるかどうかが、その試金石なんだろう。
今のところ、火星本体からのサンプルリターンの具体的な計画は、世界中どこにもない。
ひょっとしたら、出来ないんじゃないかと浮沈子は考えている。
科学的な価値は、ほとんどないしな。
生物がいそうもないので、ゴミ持ってきても、何も面白くはないだろう。
ああ、お先真っ暗だな。
夢も、希望もない。
だから、アップするのがいやだったんだ・・・。
火星に生物がいるかとか、人類を送り込むための調査とか、そういう話はどうもまともではない。
火星に生物がいるわけはないし、おそらく、かつていたこともない。
火星環境で生育可能な細菌とかを、地球から持って行って、穴掘って埋めてみる(地上は、放射線が強くて死んじまうから)とかならいいが、人類が行って穴掘って住むというのは、荒唐無稽も甚だしい。
実は、この手の話は、ここ数日、何度も書きかけてはボツにしてる(あまりにも、悲観的なので・・・)。
エクソマーズの話をきっかけに、調べれば調べるほど、有人火星探査なんて、現実にはあり得ない話だということが明らかになってきている。
困難とか、そういうレベルではなく、既に、どう撤退するかを模索し始めているのではないか。
ポストISSの時代に、着実にイニシャチブを取るために、米国の宇宙開発は、迷走している暇はないのだ。
小惑星を引っ張ってきて、月の裏側(ラグランジュ点)でこそこそやるとか言っているが、そんな話は民間に任せておけばいい。
有人宇宙飛行は、地球周辺だけ。
月も遠いな。
ロボットで十分だろう。
有人探査から、ロボット探査にどう切り替えるかが問題だ。
サンプルリターンとかなら、少しは脈があるかもしれない。
データだけではなく、実体が手に入るわけだしな。
木星とか土星の衛星に、サンプルリターン掛けるというのは、さすがに民間では無理だろう。
膨大なノウハウと、湯水のような資金をつぎ込まなければ出来ない。
それでも、月面基地に比べれば、安いものだ。
火星の人とかは、あれは単なるフィクションだし、あんなもんが実現するなんて本気で考えている専門家はいないだろう。
できたらいいなあ、くらいか。
既に、探査機レベルですら、行き詰まりが見られる。
(Mars 2020 (rover))
https://en.wikipedia.org/wiki/Mars_2020_(rover)
「The new rover mission and launch is estimated to cost roughly US$1.5 billion, plus or minus $200 million, according to The Aerospace Corporation.」
「The mission's predecessor, the Mars Science Laboratory , cost US$2.5 billion in total.」
予算削減の中、既存の資源を使いまわすしかないのだ。
キュリオシティを、もう1台作って送り込むだけ(画像参照)。
そもそも、宇宙開発は、冷戦下の米ソで国威発揚として行われた。
それがなくなれば、実用衛星以外は、単なる道楽になる。
米国は、ますます内向きになり、宇宙開発などに金をつぎ込んでいる場合ではなくなる。
米国だけではない。
ロシアやESA、中国だって例外ではない。
たぶん、中国は、独自の宇宙ステーションを建造した時点で、息切れになるのではないか。
運用とかは、金持ちを招待して稼ぐしかなくなるだろう。
ロシアのミールがそうしたように。
有人火星探査に、どうやって引導を渡すかが問題だな。
世界中を巻き込んで、これだけ煽ったんだから、タダでは済まないだろう。
遠い遠い目標として置いておくにしても、いつまでも引っ張るわけにはいかないのだ。
10年刻みで延期を繰り返すのか。
どこかで、見切りをつけるのか。
サンプルリターンを実施できるかどうかが、その試金石なんだろう。
今のところ、火星本体からのサンプルリターンの具体的な計画は、世界中どこにもない。
ひょっとしたら、出来ないんじゃないかと浮沈子は考えている。
科学的な価値は、ほとんどないしな。
生物がいそうもないので、ゴミ持ってきても、何も面白くはないだろう。
ああ、お先真っ暗だな。
夢も、希望もない。
だから、アップするのがいやだったんだ・・・。
共通の敵再び ― 2016年03月17日 16:59
共通の敵再び
豪州潜水艦競争の話。
クジラと潜水艦の区別が怪しい国に、最新鋭の潜水艦なんて、もったいない気がする。
そうはいっても、現有のコリンズ級は、そろそろ退役させないといけないようだ。
(コリンズ級潜水艦)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%BA%E7%B4%9A%E6%BD%9C%E6%B0%B4%E8%89%A6
「コリンズ級は優れた潜水艦とは言えず、騒音は劣悪で、信頼性は低く、故障も頻発し、時には就役可能な潜水艦がわずか1隻という時すらあった。オーストラリア国内では、コリンズ級の開発は「失敗」とする意見もある。」
艦齢が20年足らずなのに、もったいない気がしないでもないが、代替されるのは2030年代だから、ちょうどいいかもしれない。
(コリンズ級潜水艦更新計画)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%BA%E7%B4%9A%E6%BD%9C%E6%B0%B4%E8%89%A6%E6%9B%B4%E6%96%B0%E8%A8%88%E7%94%BB
「2009年のオーストラリア国防白書においては、後継艦として、2030年代の戦略環境を見すえ、必要に応じ遠海域での作戦行動も行える通常動力型潜水艦の取得を目指すとしている。現用のコリンズ級は改良を行いつつ、28年間の運用を予定しており、7年程度の期間延長が可能と考えられているため、2020年代か2030年代より後継艦が就役することとなる」
デカいとはいえ、島国である豪州は、潜水艦にご執心だな。
前からいろいろ調べたりしていたが、こんな記事を見つけて考えさせられた。
(日独仏三つどもえの豪次期潜水艦受注合戦 「影の主役」は中国)
http://www.recordchina.co.jp/a129339.html
「「中国カード」はメルケル独首相も、いち早く使ったことがある。独メディアによると、同首相は昨年1月にアボット豪首相(当時)と会談した際、「日本が中国との関係を悪化させているのに対し、ドイツは政治的に中立の立場を維持できる」と語り、優位性をアピールした。仏政府高官も同様に日本の「チャイナリスク」を指摘したと伝えられている。」
我が国は、中独仏豪の共通の敵というわけだ(ドイツは、敵じゃなかったのかあ?)。
まあ、どうでもいいんですが。
併せて読みたい記事も見つけた。
(豪潜水艦の受注競争、フランスが企業代表団派遣)
http://jp.reuters.com/article/australia-submarines-france-idJPKCN0WG0NS
「エアバス、BNPパリバ、タレスなどの企業幹部は15日にキャンベラを訪れる。」
ファイナンスまで引き連れていくんだから、正攻法というか、本気度剥き出しだが、劣勢に立たされているドイツは、からめ手から来たようだ。
(豪潜水艦「現地建造が最善」、受注目指すドイツ勢が表明)
http://jp.reuters.com/article/australia-submarines-idJPKCN0WJ0BJ
「現地建造が最善との認識を示したのはドイツ勢が初めて。」
「完全な豪国内建造が最も効率的、かつコストのかからない手法であり、オーストラリアにとって最善」
ドイツにとっては、獲得できれば、大型潜水艦の実績に繋がる。
豪州にとって、重要なのは潜水艦の性能とかではない(大きくて、まともに動けば十分!)。
中国との関係を損なわず、国内産業に対する経済合理性を保つことが最優先だ。
政治の季節なのである。
国益は、国によっても、状況によっても変化する。
我が国の提案で、東芝製バッテリーを採用するという情報も出た。
(豪潜水艦に東芝のリチウム電池、現地工場建設も計画=関係筋)
http://jp.reuters.com/article/toshiba-lithium-idJPKCN0W33GL
「ジーエスの電池は専用設計されたもので、きめ細かい維持管理が必要だが、東芝製はもともと民生用に開発されており、取扱いが容易」
なんだ、結局は、二流品かあ・・・。
「日本が選ばれたら日豪で詳細設計を数年かけて検討し、その中で初めて議論になる」
建前はそうなんだろうが、結局は二流品だ。
まあ、豪州の足元を見透かした、コスイ提案だな。
我が国も、だんだん、すれっからしになってきたようだ。
まあいい。
ドイツやフランスのやり方を学びながら、ハードだけでは動かない兵器ビジネスを手にしていくんだろう。
米国は、日本製の潜水艦を買わないと、電子機器を渡さないといって脅しにかかったようだが、別に豪州としては、痛くも痒くもないだろう。
軍事政権下のタイ王国のように、中国製の潜水艦でもかまわんのだろう。
(中国がタイに潜水艦を売却へ 「米タイ同盟関係を破壊だ」=中国メディアが「大はしゃぎ」)
http://news.searchina.net/id/1604796?page=1
「タイが中国から潜水艦3隻を購入することが事実上決まった」
「潜水艦の売り込みで「強力なライバル」になったのはドイツで、中国はドイツよりも低価格を提示したことが、「勝利」につながったとした。なお、タイは韓国からの潜水艦輸入も検討した」
豪州の要求よりは、小型の潜水艦だが、格安で手に入れたんだろうな。
この潜水艦は、なんと、中国独自開発のスターリングエンジンを積んでいる(画像参照)。
豪州の本音は、中国から買いたいのかもしれないな。
大どんでん返しが起こらなとは限らない。
中国製の潜水艦なら、チャイナリスクはゼロだしな・・・。
豪州潜水艦競争の話。
クジラと潜水艦の区別が怪しい国に、最新鋭の潜水艦なんて、もったいない気がする。
そうはいっても、現有のコリンズ級は、そろそろ退役させないといけないようだ。
(コリンズ級潜水艦)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%BA%E7%B4%9A%E6%BD%9C%E6%B0%B4%E8%89%A6
「コリンズ級は優れた潜水艦とは言えず、騒音は劣悪で、信頼性は低く、故障も頻発し、時には就役可能な潜水艦がわずか1隻という時すらあった。オーストラリア国内では、コリンズ級の開発は「失敗」とする意見もある。」
艦齢が20年足らずなのに、もったいない気がしないでもないが、代替されるのは2030年代だから、ちょうどいいかもしれない。
(コリンズ級潜水艦更新計画)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%BA%E7%B4%9A%E6%BD%9C%E6%B0%B4%E8%89%A6%E6%9B%B4%E6%96%B0%E8%A8%88%E7%94%BB
「2009年のオーストラリア国防白書においては、後継艦として、2030年代の戦略環境を見すえ、必要に応じ遠海域での作戦行動も行える通常動力型潜水艦の取得を目指すとしている。現用のコリンズ級は改良を行いつつ、28年間の運用を予定しており、7年程度の期間延長が可能と考えられているため、2020年代か2030年代より後継艦が就役することとなる」
デカいとはいえ、島国である豪州は、潜水艦にご執心だな。
前からいろいろ調べたりしていたが、こんな記事を見つけて考えさせられた。
(日独仏三つどもえの豪次期潜水艦受注合戦 「影の主役」は中国)
http://www.recordchina.co.jp/a129339.html
「「中国カード」はメルケル独首相も、いち早く使ったことがある。独メディアによると、同首相は昨年1月にアボット豪首相(当時)と会談した際、「日本が中国との関係を悪化させているのに対し、ドイツは政治的に中立の立場を維持できる」と語り、優位性をアピールした。仏政府高官も同様に日本の「チャイナリスク」を指摘したと伝えられている。」
我が国は、中独仏豪の共通の敵というわけだ(ドイツは、敵じゃなかったのかあ?)。
まあ、どうでもいいんですが。
併せて読みたい記事も見つけた。
(豪潜水艦の受注競争、フランスが企業代表団派遣)
http://jp.reuters.com/article/australia-submarines-france-idJPKCN0WG0NS
「エアバス、BNPパリバ、タレスなどの企業幹部は15日にキャンベラを訪れる。」
ファイナンスまで引き連れていくんだから、正攻法というか、本気度剥き出しだが、劣勢に立たされているドイツは、からめ手から来たようだ。
(豪潜水艦「現地建造が最善」、受注目指すドイツ勢が表明)
http://jp.reuters.com/article/australia-submarines-idJPKCN0WJ0BJ
「現地建造が最善との認識を示したのはドイツ勢が初めて。」
「完全な豪国内建造が最も効率的、かつコストのかからない手法であり、オーストラリアにとって最善」
ドイツにとっては、獲得できれば、大型潜水艦の実績に繋がる。
豪州にとって、重要なのは潜水艦の性能とかではない(大きくて、まともに動けば十分!)。
中国との関係を損なわず、国内産業に対する経済合理性を保つことが最優先だ。
政治の季節なのである。
国益は、国によっても、状況によっても変化する。
我が国の提案で、東芝製バッテリーを採用するという情報も出た。
(豪潜水艦に東芝のリチウム電池、現地工場建設も計画=関係筋)
http://jp.reuters.com/article/toshiba-lithium-idJPKCN0W33GL
「ジーエスの電池は専用設計されたもので、きめ細かい維持管理が必要だが、東芝製はもともと民生用に開発されており、取扱いが容易」
なんだ、結局は、二流品かあ・・・。
「日本が選ばれたら日豪で詳細設計を数年かけて検討し、その中で初めて議論になる」
建前はそうなんだろうが、結局は二流品だ。
まあ、豪州の足元を見透かした、コスイ提案だな。
我が国も、だんだん、すれっからしになってきたようだ。
まあいい。
ドイツやフランスのやり方を学びながら、ハードだけでは動かない兵器ビジネスを手にしていくんだろう。
米国は、日本製の潜水艦を買わないと、電子機器を渡さないといって脅しにかかったようだが、別に豪州としては、痛くも痒くもないだろう。
軍事政権下のタイ王国のように、中国製の潜水艦でもかまわんのだろう。
(中国がタイに潜水艦を売却へ 「米タイ同盟関係を破壊だ」=中国メディアが「大はしゃぎ」)
http://news.searchina.net/id/1604796?page=1
「タイが中国から潜水艦3隻を購入することが事実上決まった」
「潜水艦の売り込みで「強力なライバル」になったのはドイツで、中国はドイツよりも低価格を提示したことが、「勝利」につながったとした。なお、タイは韓国からの潜水艦輸入も検討した」
豪州の要求よりは、小型の潜水艦だが、格安で手に入れたんだろうな。
この潜水艦は、なんと、中国独自開発のスターリングエンジンを積んでいる(画像参照)。
豪州の本音は、中国から買いたいのかもしれないな。
大どんでん返しが起こらなとは限らない。
中国製の潜水艦なら、チャイナリスクはゼロだしな・・・。
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