Kジェトロ ― 2013年06月21日 06:58
Kジェトロ
浮沈子の乗る83タルガには、機械式の燃料噴射装置である、ボッシュ社のKジェトロニックが装着されている。
電子制御に頼らない燃料噴射制御は、吸入する空気の力でエアフロー・センサー(ベーンですな)を動かし、梃子の原理でディストリビューターの可変バルブ(コントロール・プランジャー)が上下することにより、スリットを通過する燃料量を調整するという、シンプルかつ吸入抵抗のしこたま大きい仕組みである。
(ジェトロニック:Kジェトロニック (K-Jetronic) (1973–1994))
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%8B%E3%83%83%E3%82%AF#K.E3.82.B8.E3.82.A7.E3.83.88.E3.83.AD.E3.83.8B.E3.83.83.E3.82.AF_.28K-Jetronic.29_.281973.E2.80.931994.29
(燃料噴射装置:機械式:ボッシュ・Kジェトロニック (K-Jetronic) (1973–1994年)を参照)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%87%83%E6%96%99%E5%99%B4%E5%B0%84%E8%A3%85%E7%BD%AE#.E6.A9.9F.E6.A2.B0.E5.BC.8F
「名称の「K」は、ドイツ語で「連続的な、持続的な」を意味する「Kontinuierlich」から来ている。」とある。
LジェトロのLは、「エアフローセンサーをドイツ語で "Luftmengenmesser" と呼ぶことから来ている」そうだし、DジェトロのDは、「圧力センサーをドイツ語で "Drucksensor" と呼ぶことから来ている」とある。
(ロバート・ボッシュ (企業))
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%9C%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A5_(%E4%BC%81%E6%A5%AD)
(社長メッセージ)
http://www.bosch.co.jp/jp/rbjp/message/
「創業者ロバート・ボッシュは「信頼を失うくらいならむしろお金を失った方がよい」という言葉を遺しています。」とある。
ドイツの会社って、こういう「社訓」のようなのが好きなのかな?。
まあいい。
Kジェトロニックは、純粋に機械制御なので、ちゃんとメンテナンスさえしてやれば、半永久的に動く。
ディストリビューターは、アッシー交換になるらしい。
(フューエルディストリビューターの調整)
http://ftecautorepair.blogspot.jp/2009/01/blog-post.html
「この部品は、メーカーによって分解不可(No service)と定められています。」とある。
KEジェトロだが、ここは同じだろう。
で、今回の獲物は、これ。
(BOSCH Kジェトロニック)
http://tsite.jp/daikanyama/ec/tsutaya/products/9398/
24ページしかないのに、1365円はないだろう!。
しかも、肝心なところは書いていない。寸法、材質、調整範囲、その他諸々。
そう、これは技術解説書であって、設計書でもなければ整備マニュアルでもないのだ。
でも、面白い。
燃料ポンプがあって、アキュームレーターがあって、燃料フィルターがあって、プレッシャーレギュレーターがあって、ディストリビューターがあって、燃料噴射バルブがある。
電子式になって、制御部分やセンサーなどの改良はあっても、基本的に高圧(5バール)の圧力をかけられた燃料が噴射バルブに送られる。
バルブは、3.3バールの圧力がかかると連続的に燃料を噴射する(だから「K」ジェトロ!)。この燃料の量を差配しているのがディストリビューターで、技術のキモはここにある。
そう、Kジェトロは、燃料を「バルブに送る量」の制御だけしている仕組みなのだ。
「解説書」の図面も、上手に簡略化されていて、仕組みは理解できるが、構成部品の詳細は伏せられている。
うーん、絶妙だな。
で、著作権を無視してナマの図面を掲載してくれている有り難いサイトがある。
(フューエルインジェクション Part1)
http://diewerke.blog87.fc2.com/blog-entry-21.html
スプリングの力で保持されたダイヤフラム(膜ですな)のたわみによって、ディファレンシャル・プレッシャー・バルブから燃料が送られていく。
ん?、これって、ダイビングのレギュレーターと同じじゃん!。
まあ、考えてみれば当然で、エミール・ガニヤン(スクーバを本当に発明した人。クストーは、実験台になったモルモットに過ぎない!?)は、発電機用ガスエンジンの高圧空気圧設計エンジニアだったんだから。
(Émile Gagnan:フランス語のページ)
http://fr.wikipedia.org/wiki/%C3%89mile_Gagnan
日本語にはウィキがないので。
液体と気体の違いはあるが、ファーストステージと、セカンドステージを備えた(燃料噴射バルブも入れると、サードステージ?)圧力調整機構と、流量調整をおこなっているわけだ。
違う点は、繰り返しになるが、Kジェトロは連続噴射であること。
オンデマンドのスクーバ用レギュレーターと違って、エンジンの吸気バルブが閉じている時でも、霧化した燃料を、バルブの裏に吹き付けている。
元々、Dジェトロは電子制御で電磁式インジェクターの噴射時間を管理していたのだが、制御技術が未熟だったため、機械式に変更されたようだ。
(D-Jetronic)
http://de.wikipedia.org/wiki/D-Jetronic
(D-Jetronicの図版:ECUバッチリあります)
http://www.automotive-tradition.com/de/wissen/media/DE__D-Jetronic.pdf
再び電磁式燃料噴射弁になるには、Lジェトロニックを待たなければならない。
(L-Jetronicの図版:バリバリのECUあります:Steuergerät:制御装置の意)
http://www.automotive-tradition.com/de/wissen/media/DE__L-Jetronic.pdf
(Motronicの図版:モノモトロニックもあります)
http://www.automotive-tradition.com/de/wissen/media/DE__Motronic.pdf
(Jetronic:ドイツ語のページ:ボッシュの各ジェトロ見られます)
http://de.wikipedia.org/wiki/Jetronic
やっぱ、本国だけあって、英語のページより情報量多いですな。
こうしてみると、「最新の燃料噴射は最良の燃料噴射」という、どっかで聞いた気がするセリフが頭に浮かぶ。
確かに、83タルガのエンジンは、始動するときにはガソリン臭いし(漏れてんじゃね?)、燃費は悪いし(踏み過ぎじゃね?)、現代的でないことは確かだ。
さすがに、フラップ式のエアフローメーター(どっちかっちゅうと、鍋のフタです、フタ!)は、ホットワイヤーとか、カルマン渦数えたり、今ではフィルムに置き換えられて、吸入抵抗の少ないシステムになり、燃料の吹きつけも電磁弁でプランジャー動かしたり、気筒毎に制御したり、センサーいっぱい付けて、ああでもない、こうでもないと調整したりして進化している。
燃料であるガソリンを、効率よく燃やして、排ガスの浄化と燃費を良くする点においては、この30年間の進歩は素晴らしい。
しかし、コンピューターのロムチューンが出来ないくらいで、特に欠点らしい欠点はない。
浮沈子的には、もっとファンダメンタルな気化器の方が好きなんですけど・・・。
今や、原付だって、下手したらキャブレターじゃなくなってきているそうだから、既に過去の機械かもしれない。
(キャブレター)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%96%E3%83%AC%E3%82%BF%E3%83%BC
ぎりぎり、Kジェトロくらいが、何となく仕組みが分かる限界かな。電気が入ってくると、実際の動作に至るプロセスが、ブラックボックス化されてしまって、運を天に任せているような気がする。
買ってきたボッシュの本(というか、パンフレット?)には、ラムダ・クローズド・ループ・コントロールという仕掛けの解説がある。
(空燃比)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A9%BA%E7%87%83%E6%AF%94
(混合比 Mixture Strength:最後に引用に当っての注意があります:コピペもできません!)
http://www.geocities.jp/bequemereise/mixture_strngth.html
このページの中程に、分かりやすい図が出ている。
理論空燃費の当量比(空燃費だから、空気/燃料=14.7を1とした時の割合:φ:ファイ)の逆数を、空気過剰率(λ:ラムダ)としているわけだな。
このラムダの値を、非常に狭い範囲に追い込まないと排気ガスを浄化する触媒が機能しない。
(三元触媒)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E5%85%83%E8%A7%A6%E5%AA%92
83タルガも当然のことながら、触媒が付いているはずなのだが、ECUなどという上等なものはない!。
いったい、何をどのようにして酸素センサーの計測値をフィードバックさせているのだろうか。
ヘインズ本の311ページの配線図に、それは明記されていた。
フリクエンシー・バルブ!。
ボッシュ本(パンフ?)の18ページにも、掲載されている怪しい記述(ここでの表記は、「フリクエンシ・バルブ」)。
これは、標準のKジェトロにはない回路である。
ネットで公表されている、Robert Bosch GmbH(ボッシュ本社の正式な名称)の図版にもない。
(K-Jetronic:制御装置の影も形もありません!:それどころか、排気系もない・・・)
http://www.automotive-tradition.com/de/wissen/media/DE__K-Jetronic.pdf
しかし、世の中には、悩みを同じくする輩は必ずいるもので、こんなページを見つけた。
(AAH! CIS Head, and Frequency Valve - need some help please!!)
http://www.motorgeek.com/viewtopic.php?f=16&t=46983
この記事に引用されている名称で、ラムダ・バルブと書かれているのがそれである(図版は、ボッシュ本と同じ)。
そんでもって、この図版で、ただの四角で書いてあるコントロールユニットというのが、ヘインズ本の265ページでは、写真があり(ホントにただの四角い箱)、助手席の下にあると書いてある。
ここには、加速時に燃料を濃くするためのユニットと、酸素センサーからのラムダ値の信号を受け取るユニットがあるらしい(今度、覗いてみっか)。
同じページの下の欄の解説に「フリーケンシーバルブ」と、まあ、英語の正しい発音に近いカナ表記がされている。
なるほど、ECUのないKジェトロにも、フリクエンシー・バルブなるシロモノをコントロールすることによって、加速時の燃料調節や、触媒を効率よく作動させるための電気仕掛けがあったわけだな。
うーむ、Kジェトロニックのバリエーションに、Kuジェトロニックというのがあるそうだが、これがそうなのか?(浮沈子の83タルガは北米仕様)。
(ジェトロニック:Kジェトロニック ラムダ(K-Jetronic Lambda)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%8B%E3%83%83%E3%82%AF#K.E3.82.B8.E3.82.A7.E3.83.88.E3.83.AD.E3.83.8B.E3.83.83.E3.82.AF_.E3.83.A9.E3.83.A0.E3.83.80.28K-Jetronic_Lambda.29
まあ、排ガス規制でジタバタしていた頃のこと、次から次へと手を変え品を変えて対応していたので、様々なシステムが投入されたのだろう。
ちなみに、整理しておくと、Kジェトロの他にも、Dジェトロ、Kuジェトロ(Kジェトロニック・ラムダ)、Lジェトロ、モトロニックなどについて見てきた。
この他にも、浮沈子が前に乗っていた300EはKEジェトロだったり、今の500EがLHジェトロだったりする(03ボクスターは何だろう?)。
ボッシュには、随分とお世話になっているわけだな。
長くなったので、今日はこの辺で。
浮沈子の乗る83タルガには、機械式の燃料噴射装置である、ボッシュ社のKジェトロニックが装着されている。
電子制御に頼らない燃料噴射制御は、吸入する空気の力でエアフロー・センサー(ベーンですな)を動かし、梃子の原理でディストリビューターの可変バルブ(コントロール・プランジャー)が上下することにより、スリットを通過する燃料量を調整するという、シンプルかつ吸入抵抗のしこたま大きい仕組みである。
(ジェトロニック:Kジェトロニック (K-Jetronic) (1973–1994))
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%8B%E3%83%83%E3%82%AF#K.E3.82.B8.E3.82.A7.E3.83.88.E3.83.AD.E3.83.8B.E3.83.83.E3.82.AF_.28K-Jetronic.29_.281973.E2.80.931994.29
(燃料噴射装置:機械式:ボッシュ・Kジェトロニック (K-Jetronic) (1973–1994年)を参照)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%87%83%E6%96%99%E5%99%B4%E5%B0%84%E8%A3%85%E7%BD%AE#.E6.A9.9F.E6.A2.B0.E5.BC.8F
「名称の「K」は、ドイツ語で「連続的な、持続的な」を意味する「Kontinuierlich」から来ている。」とある。
LジェトロのLは、「エアフローセンサーをドイツ語で "Luftmengenmesser" と呼ぶことから来ている」そうだし、DジェトロのDは、「圧力センサーをドイツ語で "Drucksensor" と呼ぶことから来ている」とある。
(ロバート・ボッシュ (企業))
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%9C%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A5_(%E4%BC%81%E6%A5%AD)
(社長メッセージ)
http://www.bosch.co.jp/jp/rbjp/message/
「創業者ロバート・ボッシュは「信頼を失うくらいならむしろお金を失った方がよい」という言葉を遺しています。」とある。
ドイツの会社って、こういう「社訓」のようなのが好きなのかな?。
まあいい。
Kジェトロニックは、純粋に機械制御なので、ちゃんとメンテナンスさえしてやれば、半永久的に動く。
ディストリビューターは、アッシー交換になるらしい。
(フューエルディストリビューターの調整)
http://ftecautorepair.blogspot.jp/2009/01/blog-post.html
「この部品は、メーカーによって分解不可(No service)と定められています。」とある。
KEジェトロだが、ここは同じだろう。
で、今回の獲物は、これ。
(BOSCH Kジェトロニック)
http://tsite.jp/daikanyama/ec/tsutaya/products/9398/
24ページしかないのに、1365円はないだろう!。
しかも、肝心なところは書いていない。寸法、材質、調整範囲、その他諸々。
そう、これは技術解説書であって、設計書でもなければ整備マニュアルでもないのだ。
でも、面白い。
燃料ポンプがあって、アキュームレーターがあって、燃料フィルターがあって、プレッシャーレギュレーターがあって、ディストリビューターがあって、燃料噴射バルブがある。
電子式になって、制御部分やセンサーなどの改良はあっても、基本的に高圧(5バール)の圧力をかけられた燃料が噴射バルブに送られる。
バルブは、3.3バールの圧力がかかると連続的に燃料を噴射する(だから「K」ジェトロ!)。この燃料の量を差配しているのがディストリビューターで、技術のキモはここにある。
そう、Kジェトロは、燃料を「バルブに送る量」の制御だけしている仕組みなのだ。
「解説書」の図面も、上手に簡略化されていて、仕組みは理解できるが、構成部品の詳細は伏せられている。
うーん、絶妙だな。
で、著作権を無視してナマの図面を掲載してくれている有り難いサイトがある。
(フューエルインジェクション Part1)
http://diewerke.blog87.fc2.com/blog-entry-21.html
スプリングの力で保持されたダイヤフラム(膜ですな)のたわみによって、ディファレンシャル・プレッシャー・バルブから燃料が送られていく。
ん?、これって、ダイビングのレギュレーターと同じじゃん!。
まあ、考えてみれば当然で、エミール・ガニヤン(スクーバを本当に発明した人。クストーは、実験台になったモルモットに過ぎない!?)は、発電機用ガスエンジンの高圧空気圧設計エンジニアだったんだから。
(Émile Gagnan:フランス語のページ)
http://fr.wikipedia.org/wiki/%C3%89mile_Gagnan
日本語にはウィキがないので。
液体と気体の違いはあるが、ファーストステージと、セカンドステージを備えた(燃料噴射バルブも入れると、サードステージ?)圧力調整機構と、流量調整をおこなっているわけだ。
違う点は、繰り返しになるが、Kジェトロは連続噴射であること。
オンデマンドのスクーバ用レギュレーターと違って、エンジンの吸気バルブが閉じている時でも、霧化した燃料を、バルブの裏に吹き付けている。
元々、Dジェトロは電子制御で電磁式インジェクターの噴射時間を管理していたのだが、制御技術が未熟だったため、機械式に変更されたようだ。
(D-Jetronic)
http://de.wikipedia.org/wiki/D-Jetronic
(D-Jetronicの図版:ECUバッチリあります)
http://www.automotive-tradition.com/de/wissen/media/DE__D-Jetronic.pdf
再び電磁式燃料噴射弁になるには、Lジェトロニックを待たなければならない。
(L-Jetronicの図版:バリバリのECUあります:Steuergerät:制御装置の意)
http://www.automotive-tradition.com/de/wissen/media/DE__L-Jetronic.pdf
(Motronicの図版:モノモトロニックもあります)
http://www.automotive-tradition.com/de/wissen/media/DE__Motronic.pdf
(Jetronic:ドイツ語のページ:ボッシュの各ジェトロ見られます)
http://de.wikipedia.org/wiki/Jetronic
やっぱ、本国だけあって、英語のページより情報量多いですな。
こうしてみると、「最新の燃料噴射は最良の燃料噴射」という、どっかで聞いた気がするセリフが頭に浮かぶ。
確かに、83タルガのエンジンは、始動するときにはガソリン臭いし(漏れてんじゃね?)、燃費は悪いし(踏み過ぎじゃね?)、現代的でないことは確かだ。
さすがに、フラップ式のエアフローメーター(どっちかっちゅうと、鍋のフタです、フタ!)は、ホットワイヤーとか、カルマン渦数えたり、今ではフィルムに置き換えられて、吸入抵抗の少ないシステムになり、燃料の吹きつけも電磁弁でプランジャー動かしたり、気筒毎に制御したり、センサーいっぱい付けて、ああでもない、こうでもないと調整したりして進化している。
燃料であるガソリンを、効率よく燃やして、排ガスの浄化と燃費を良くする点においては、この30年間の進歩は素晴らしい。
しかし、コンピューターのロムチューンが出来ないくらいで、特に欠点らしい欠点はない。
浮沈子的には、もっとファンダメンタルな気化器の方が好きなんですけど・・・。
今や、原付だって、下手したらキャブレターじゃなくなってきているそうだから、既に過去の機械かもしれない。
(キャブレター)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%96%E3%83%AC%E3%82%BF%E3%83%BC
ぎりぎり、Kジェトロくらいが、何となく仕組みが分かる限界かな。電気が入ってくると、実際の動作に至るプロセスが、ブラックボックス化されてしまって、運を天に任せているような気がする。
買ってきたボッシュの本(というか、パンフレット?)には、ラムダ・クローズド・ループ・コントロールという仕掛けの解説がある。
(空燃比)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A9%BA%E7%87%83%E6%AF%94
(混合比 Mixture Strength:最後に引用に当っての注意があります:コピペもできません!)
http://www.geocities.jp/bequemereise/mixture_strngth.html
このページの中程に、分かりやすい図が出ている。
理論空燃費の当量比(空燃費だから、空気/燃料=14.7を1とした時の割合:φ:ファイ)の逆数を、空気過剰率(λ:ラムダ)としているわけだな。
このラムダの値を、非常に狭い範囲に追い込まないと排気ガスを浄化する触媒が機能しない。
(三元触媒)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E5%85%83%E8%A7%A6%E5%AA%92
83タルガも当然のことながら、触媒が付いているはずなのだが、ECUなどという上等なものはない!。
いったい、何をどのようにして酸素センサーの計測値をフィードバックさせているのだろうか。
ヘインズ本の311ページの配線図に、それは明記されていた。
フリクエンシー・バルブ!。
ボッシュ本(パンフ?)の18ページにも、掲載されている怪しい記述(ここでの表記は、「フリクエンシ・バルブ」)。
これは、標準のKジェトロにはない回路である。
ネットで公表されている、Robert Bosch GmbH(ボッシュ本社の正式な名称)の図版にもない。
(K-Jetronic:制御装置の影も形もありません!:それどころか、排気系もない・・・)
http://www.automotive-tradition.com/de/wissen/media/DE__K-Jetronic.pdf
しかし、世の中には、悩みを同じくする輩は必ずいるもので、こんなページを見つけた。
(AAH! CIS Head, and Frequency Valve - need some help please!!)
http://www.motorgeek.com/viewtopic.php?f=16&t=46983
この記事に引用されている名称で、ラムダ・バルブと書かれているのがそれである(図版は、ボッシュ本と同じ)。
そんでもって、この図版で、ただの四角で書いてあるコントロールユニットというのが、ヘインズ本の265ページでは、写真があり(ホントにただの四角い箱)、助手席の下にあると書いてある。
ここには、加速時に燃料を濃くするためのユニットと、酸素センサーからのラムダ値の信号を受け取るユニットがあるらしい(今度、覗いてみっか)。
同じページの下の欄の解説に「フリーケンシーバルブ」と、まあ、英語の正しい発音に近いカナ表記がされている。
なるほど、ECUのないKジェトロにも、フリクエンシー・バルブなるシロモノをコントロールすることによって、加速時の燃料調節や、触媒を効率よく作動させるための電気仕掛けがあったわけだな。
うーむ、Kジェトロニックのバリエーションに、Kuジェトロニックというのがあるそうだが、これがそうなのか?(浮沈子の83タルガは北米仕様)。
(ジェトロニック:Kジェトロニック ラムダ(K-Jetronic Lambda)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%8B%E3%83%83%E3%82%AF#K.E3.82.B8.E3.82.A7.E3.83.88.E3.83.AD.E3.83.8B.E3.83.83.E3.82.AF_.E3.83.A9.E3.83.A0.E3.83.80.28K-Jetronic_Lambda.29
まあ、排ガス規制でジタバタしていた頃のこと、次から次へと手を変え品を変えて対応していたので、様々なシステムが投入されたのだろう。
ちなみに、整理しておくと、Kジェトロの他にも、Dジェトロ、Kuジェトロ(Kジェトロニック・ラムダ)、Lジェトロ、モトロニックなどについて見てきた。
この他にも、浮沈子が前に乗っていた300EはKEジェトロだったり、今の500EがLHジェトロだったりする(03ボクスターは何だろう?)。
ボッシュには、随分とお世話になっているわけだな。
長くなったので、今日はこの辺で。
Lジェトロ ― 2013年06月21日 17:18

Lジェトロ
Kジェトロについて散々書いた後なので、ここでは異なる点を中心に書く(ちょっと、疲れたので)。
(L-Jetronic:ドイツ語のページ)
http://de.wikipedia.org/wiki/L-Jetronic
(Jetronic:英語のページ)
http://en.wikipedia.org/wiki/Jetronic
(L-Jetronic:図版)
http://www.automotive-tradition.com/de/wissen/media/DE__L-Jetronic.pdf
図版で分かるように、ここには既に燃料ディストリビューターは、影も形もない。
アッシー交換しか出来ず、秘中の秘とされていた空気とガソリンを調和させる流体制御技術の粋を、簡単にお蔵入りさせてしまった!。
いったい、どうやって燃料の噴射量をコントロールしているのだろうか。
答えは、時間による流量制御である。
コンピューター技術の発達により、緻密な制御が可能となり、再びソレノイドを持ったインジェクターが返り咲いたのである。
結果的に、Dジェトロの系譜が甦り、機械式燃料流量制御のKジェトロは、経過的な技術として採用された一時期のものとなった。
主流から脱落したのである。
メカニカルポンプのようなもんだなあ。
図版の中の気筒インジェクターを拡大すると(すいません、拡大しないと見えないもんで・・・)、ソレノイドコイルが周りにあるのが分かる。
(インジェクター:比較のために、Kジェトロのインジェクターの記事を載せます)
http://minkara.carview.co.jp/en/userid/347266/blog/26599866/
この辺を、解説しているページを見つけた。
(各モデルとFuel Injection Systemの仕様:シトロエンなんですが:ⅳ燃料供給系統:5.インジェクターの項参照)
http://www.mars.dti.ne.jp/~ynar/bxorg_archives/m16/m16.html
ちなみに、図中番号3がソレノイドコイルで、4のソレノイドアーマチュア(アーマチュア:電機子:電磁石の磁界の変化を機械的な動きに変換する素子:ただの鉄心ですが)をシコシコと動かして、先っちょにある5のニードルバルブを開け閉めするわけですな(画像参照)。
うーん、フレミングは偉大だ!。
(フレミングの左手の法則)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%AC%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%81%AE%E5%B7%A6%E6%89%8B%E3%81%AE%E6%B3%95%E5%89%87
しかし、浮沈子は、コイルに電流が流れると、電機子がシコシコ動く理由が、どうしても分からないんだな。
中学校の時に、もっと勉強していれば良かった・・・。
まあいい。
先の引用には、「ECUはニードルバルブを開く時間を制御して噴射量をコントロールしています。バルブのリフト量は約0.1mm。開閉時間は1.5-10msecの範囲で行われます。」とある。
精密な時間制御により、燃料噴射量が的確にコントロールされる。
これによって、ファジーな燃料ディストリビューターのコントロールから離れて、ディジタル(デジタル)な制御の世界に足を踏み入れたわけだな。
コペルニクス的展開であり、物理の法則を離れて、どんな制御をすることも理論的には可能となったわけだ。デバイスさえ付いてこれれば、超リーンバーンも可能だし、加速時や高速走行時には、ゲップが出るほどガソリン食わせることも可能になった。
ここからは、要素技術の展開(空気流量測定方法の改良)や、DI(ダイレクトインジェクション)への進化はあるものの、原理的な制御方法は変わらない。
「系に一定の圧力が掛かっている事を前提に、ECUはインジェクターに指令を出し燃料を噴射します。噴射される燃料の量は、ノズルを開く「噴射時間」で調節されます。」とあるとおりである。
燃料ポンプ周りについては、殆んど同じである。圧力一定で送り込むところは変わらない。
こうしてみると、Lジェトロはセンサー群とECU(エンジン・コントロール・ユニット)で良きに計らった「時間」を電気信号(というか、多分ソレノイドバルブを駆動するだけの量の電流と電圧)に変えて、「開けーっ、ゴマ!」とやっているわけだ。
ラムダ制御も、これならダイレクトでやり易い。
Kジェトロが廃止された理由は、もろに排ガス規制のためらしいので、いいタイミングでLジェトロができたわけだ。
さて、現代はガソリンエンジンでの気筒内噴射が流行である。
(ガソリン直噴エンジン)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AC%E3%82%BD%E3%83%AA%E3%83%B3%E7%9B%B4%E5%99%B4%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%B3
この中に、「ボッシュの開発したピエゾ式インジェクターにより数回に分けた噴射等と空間混合が可能になり、従来の成層燃焼時の問題が幾つか解決された。その技術は現在メルセデス・ベンツやBMWのエンジンに採用されている。」という記事がある。
(メルセデス ベンツCLS 350 CGIに初めて搭載 ピエゾ式インジェクタを装備したボッシュ・ガソリン直噴システムがデビュー:2006年3月)
http://www.bosch.co.jp/jp/press/group-0604-01.asp
さらに、こんな記事も。
(第2世代のガソリン直接噴射システム ボッシュの DI モトロニック(エンジン制御システム)により有害排出物を低減 将来の有害排出ガス規制への適合可能)
http://www.bosch.co.jp/jp/press/group-0709-03.asp
インジェクターの高機能化(高圧作動)と作動時間のきめ細かい制御(ピエゾ方式)、低価格化(ソレノイド方式による高圧作動)などにより、燃料制御技術は頂点を極めた感がある。
内燃機関は、不滅だあ!。
Kジェトロについて散々書いた後なので、ここでは異なる点を中心に書く(ちょっと、疲れたので)。
(L-Jetronic:ドイツ語のページ)
http://de.wikipedia.org/wiki/L-Jetronic
(Jetronic:英語のページ)
http://en.wikipedia.org/wiki/Jetronic
(L-Jetronic:図版)
http://www.automotive-tradition.com/de/wissen/media/DE__L-Jetronic.pdf
図版で分かるように、ここには既に燃料ディストリビューターは、影も形もない。
アッシー交換しか出来ず、秘中の秘とされていた空気とガソリンを調和させる流体制御技術の粋を、簡単にお蔵入りさせてしまった!。
いったい、どうやって燃料の噴射量をコントロールしているのだろうか。
答えは、時間による流量制御である。
コンピューター技術の発達により、緻密な制御が可能となり、再びソレノイドを持ったインジェクターが返り咲いたのである。
結果的に、Dジェトロの系譜が甦り、機械式燃料流量制御のKジェトロは、経過的な技術として採用された一時期のものとなった。
主流から脱落したのである。
メカニカルポンプのようなもんだなあ。
図版の中の気筒インジェクターを拡大すると(すいません、拡大しないと見えないもんで・・・)、ソレノイドコイルが周りにあるのが分かる。
(インジェクター:比較のために、Kジェトロのインジェクターの記事を載せます)
http://minkara.carview.co.jp/en/userid/347266/blog/26599866/
この辺を、解説しているページを見つけた。
(各モデルとFuel Injection Systemの仕様:シトロエンなんですが:ⅳ燃料供給系統:5.インジェクターの項参照)
http://www.mars.dti.ne.jp/~ynar/bxorg_archives/m16/m16.html
ちなみに、図中番号3がソレノイドコイルで、4のソレノイドアーマチュア(アーマチュア:電機子:電磁石の磁界の変化を機械的な動きに変換する素子:ただの鉄心ですが)をシコシコと動かして、先っちょにある5のニードルバルブを開け閉めするわけですな(画像参照)。
うーん、フレミングは偉大だ!。
(フレミングの左手の法則)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%AC%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%81%AE%E5%B7%A6%E6%89%8B%E3%81%AE%E6%B3%95%E5%89%87
しかし、浮沈子は、コイルに電流が流れると、電機子がシコシコ動く理由が、どうしても分からないんだな。
中学校の時に、もっと勉強していれば良かった・・・。
まあいい。
先の引用には、「ECUはニードルバルブを開く時間を制御して噴射量をコントロールしています。バルブのリフト量は約0.1mm。開閉時間は1.5-10msecの範囲で行われます。」とある。
精密な時間制御により、燃料噴射量が的確にコントロールされる。
これによって、ファジーな燃料ディストリビューターのコントロールから離れて、ディジタル(デジタル)な制御の世界に足を踏み入れたわけだな。
コペルニクス的展開であり、物理の法則を離れて、どんな制御をすることも理論的には可能となったわけだ。デバイスさえ付いてこれれば、超リーンバーンも可能だし、加速時や高速走行時には、ゲップが出るほどガソリン食わせることも可能になった。
ここからは、要素技術の展開(空気流量測定方法の改良)や、DI(ダイレクトインジェクション)への進化はあるものの、原理的な制御方法は変わらない。
「系に一定の圧力が掛かっている事を前提に、ECUはインジェクターに指令を出し燃料を噴射します。噴射される燃料の量は、ノズルを開く「噴射時間」で調節されます。」とあるとおりである。
燃料ポンプ周りについては、殆んど同じである。圧力一定で送り込むところは変わらない。
こうしてみると、Lジェトロはセンサー群とECU(エンジン・コントロール・ユニット)で良きに計らった「時間」を電気信号(というか、多分ソレノイドバルブを駆動するだけの量の電流と電圧)に変えて、「開けーっ、ゴマ!」とやっているわけだ。
ラムダ制御も、これならダイレクトでやり易い。
Kジェトロが廃止された理由は、もろに排ガス規制のためらしいので、いいタイミングでLジェトロができたわけだ。
さて、現代はガソリンエンジンでの気筒内噴射が流行である。
(ガソリン直噴エンジン)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AC%E3%82%BD%E3%83%AA%E3%83%B3%E7%9B%B4%E5%99%B4%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%B3
この中に、「ボッシュの開発したピエゾ式インジェクターにより数回に分けた噴射等と空間混合が可能になり、従来の成層燃焼時の問題が幾つか解決された。その技術は現在メルセデス・ベンツやBMWのエンジンに採用されている。」という記事がある。
(メルセデス ベンツCLS 350 CGIに初めて搭載 ピエゾ式インジェクタを装備したボッシュ・ガソリン直噴システムがデビュー:2006年3月)
http://www.bosch.co.jp/jp/press/group-0604-01.asp
さらに、こんな記事も。
(第2世代のガソリン直接噴射システム ボッシュの DI モトロニック(エンジン制御システム)により有害排出物を低減 将来の有害排出ガス規制への適合可能)
http://www.bosch.co.jp/jp/press/group-0709-03.asp
インジェクターの高機能化(高圧作動)と作動時間のきめ細かい制御(ピエゾ方式)、低価格化(ソレノイド方式による高圧作動)などにより、燃料制御技術は頂点を極めた感がある。
内燃機関は、不滅だあ!。
事故のない社会 ― 2013年06月21日 20:41
事故のない社会
ボッシュ(ロバート・ボッシュ・GmbH:有限会社 (ドイツ))の関係の記事を書いていて、ふと、レスポンスのページをみたら、奇遇にもこんな記事がでていた。
(ボッシュ、50km/h以下の部分自動運転を市場投入…2014年以降)
http://response.jp/article/2013/06/21/200585.html
「ボッシュが自動運転に取り組むのは「事故のない社会」、「クリーン&経済性」、「利便化」、「自動化」といったビジョンを実現するためのもので、基本的に自動運転は安全性向上の延長線上にあるという位置づけで開発を進めている。」とある。
(自動運転 ボッシュがドイツの公道でテスト走行を実施:元記事?)
http://www.bosch.co.jp/jp/press/group-1305-04.asp
「約5,000人のボッシュの優秀なエンジニアたちが、自動運転機能のベースとなる、より高機能なセーフティ/アシスタンスシステムの開発に尽力しています。」とある。
これは、自動車メーカーさえその気になれば、「必ず実現する」ということを意味する(ボッシュは、自動車関連製品の世界最大手)。
ボッシュに関する記事(というか、ディーゼル乗用車の宣伝?)を見つけたので掲載する。
(ボッシュ大研究)
http://www.autocar.jp/wp-content/uploads/investigation/ACJ112_Bosch.pdf
社長のインタビューの中で、こんな記述が出てくる。
「話題がクルマの安全技術になると「交通事故で亡くなる人をもっともっと減らしたい。そのためにはコーポレートスローガンである“Invented for Life”の下、ボッシュの技術を役立てていきたい」と強い口調で何度も語っていた。これは間違いなくヘミング社長の心の声だろう。」
(コーポレート・スローガン「Invented for life」:ドイツ語(Technik fürs Leben))
http://www.bosch.co.jp/jp/world/slogan/
「Bosch という企業は、先進の技術力・高い品質・信頼性・耐久性を備えた製品と技術によって、人々の生活の質(Quality of Life)を向上させることを企業活動の目的とし、その結果として、循環型の持続的環境社会(Sustainable society)の創出に寄与していく、という意味です。」と解説されている。
ボッシュ大研究のインタビューは、次のように結ばれている。
「科学技術への確たる自信、ときに恐ろしいほどの強力な実行力と推進力、しかしその背後にある青臭くも思える純粋さと真面目さ……。ボッシュの企業風土はいかにもドイツっぽい。」
まあいい。
このブログは、ボッシュからは1マルク(ユーロか・・・)も貰っていない。
浮沈子的には、自動運転なんて「余計なお世話だ!」というのが本音だが、安全性向上を錦の御旗(ドイツじゃ、何ていうんだ?)に掲げられると弱い。
浮沈子は、自身も交通事故の経験があり、右肩関節に後遺症もある(長時間右腕を前に伸ばしたり、上に上げていることが出来ない)。
幸い、命に別状はなく、生き延びてはいるが、無謀運転(?)を繰り返す日常では、いつまで無事でいられることやら(安全な範囲での積極的運転のつもりなんだが)。
自動化されて、行き先をコンピュータに告げると後は着いた先でドアを開けるだけ(そのドアも、自動ドアになるに決まってるじゃん!)。そんなカーライフで、満足できるのだろうか?。
ボッシュは、おそらくやるだろう。
コーポレート・スローガンの記事には、「ドイツ語(Technik fürs Leben)の“Technik”にはさらに、Technology=テクノロジー・リーダーシップ(技術的先進性と経済性⇒市場での優位性)、Quality=高い品質、Reliability=信頼・信用の獲得を志向して、革新的で有益なソリューション(製品・技術)を提供する、との意味合いがあります。」とある。
自動運転技術は、「革新的で有益なソリューション」であり、技術的先進性に富み、市場での優位性を獲得することができる。
信頼・信用の獲得については、故ロバート・ボッシュの社訓が、何よりもその志を物語る・・・。
「信頼を失うくらいなら、むしろお金を失った方がよい」
いやはや、お金を失うくらいなら、むしろ信頼を失った方がよいと、日頃、密かに考えている浮沈子とは正反対であるな(もちろん、たぶん、冗談です・・・)。
しかし、燃費の向上や、衝突安全性の向上と異なり、自動運転技術はモータリゼーションに革命をもたらす技術である。
同じ技術であっても、ポルシェ・GT3が2ペダルになったこととは、意味が違うのである(あんま、関係ない?)。
規制当局が、安全の向上のためといって、自動運転機能がない車の販売を禁止すれば、1日で状況は一変する。
我が国では、道路運送車両法によって、公道を走行する車両(自転車、リアカー(!)を含む)の運行が制約されているのだ。
(道路運送車両法:軽車両の保安基準)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%81%93%E8%B7%AF%E9%81%8B%E9%80%81%E8%BB%8A%E4%B8%A1%E6%B3%95#.E8.BB.BD.E8.BB.8A.E4.B8.A1.E3.81.AE.E4.BF.9D.E5.AE.89.E5.9F.BA.E6.BA.96
「長さ4メートル、幅2メートル、高さ3メートル以下(人力)
長さ12メートル、幅2.5メートル、高さ3.5メートル以下(畜力)」って、これじゃないだろう!。
まあ、どうでもいいんですが。
法改正などしなくても、「国土交通省令で定める保安上又は公害防止その他の環境保全上の技術基準」、通称「保安基準」は省令告示されるので、ある朝目覚めると83タルガはおろか、03ボクスターも、宮田の電動アシスト自転車も、博物館送りになっているかもしれないのだ(悪夢の続きのように・・・)。
本当に自動運転は、安全性向上の延長線上にあるのだろうか。
この議論、どこか銃規制の話と似ていなくもない。
「クルマは人を殺さない。人が人を殺す・・・。」
やっぱ、違うかあ?。
ボッシュ(ロバート・ボッシュ・GmbH:有限会社 (ドイツ))の関係の記事を書いていて、ふと、レスポンスのページをみたら、奇遇にもこんな記事がでていた。
(ボッシュ、50km/h以下の部分自動運転を市場投入…2014年以降)
http://response.jp/article/2013/06/21/200585.html
「ボッシュが自動運転に取り組むのは「事故のない社会」、「クリーン&経済性」、「利便化」、「自動化」といったビジョンを実現するためのもので、基本的に自動運転は安全性向上の延長線上にあるという位置づけで開発を進めている。」とある。
(自動運転 ボッシュがドイツの公道でテスト走行を実施:元記事?)
http://www.bosch.co.jp/jp/press/group-1305-04.asp
「約5,000人のボッシュの優秀なエンジニアたちが、自動運転機能のベースとなる、より高機能なセーフティ/アシスタンスシステムの開発に尽力しています。」とある。
これは、自動車メーカーさえその気になれば、「必ず実現する」ということを意味する(ボッシュは、自動車関連製品の世界最大手)。
ボッシュに関する記事(というか、ディーゼル乗用車の宣伝?)を見つけたので掲載する。
(ボッシュ大研究)
http://www.autocar.jp/wp-content/uploads/investigation/ACJ112_Bosch.pdf
社長のインタビューの中で、こんな記述が出てくる。
「話題がクルマの安全技術になると「交通事故で亡くなる人をもっともっと減らしたい。そのためにはコーポレートスローガンである“Invented for Life”の下、ボッシュの技術を役立てていきたい」と強い口調で何度も語っていた。これは間違いなくヘミング社長の心の声だろう。」
(コーポレート・スローガン「Invented for life」:ドイツ語(Technik fürs Leben))
http://www.bosch.co.jp/jp/world/slogan/
「Bosch という企業は、先進の技術力・高い品質・信頼性・耐久性を備えた製品と技術によって、人々の生活の質(Quality of Life)を向上させることを企業活動の目的とし、その結果として、循環型の持続的環境社会(Sustainable society)の創出に寄与していく、という意味です。」と解説されている。
ボッシュ大研究のインタビューは、次のように結ばれている。
「科学技術への確たる自信、ときに恐ろしいほどの強力な実行力と推進力、しかしその背後にある青臭くも思える純粋さと真面目さ……。ボッシュの企業風土はいかにもドイツっぽい。」
まあいい。
このブログは、ボッシュからは1マルク(ユーロか・・・)も貰っていない。
浮沈子的には、自動運転なんて「余計なお世話だ!」というのが本音だが、安全性向上を錦の御旗(ドイツじゃ、何ていうんだ?)に掲げられると弱い。
浮沈子は、自身も交通事故の経験があり、右肩関節に後遺症もある(長時間右腕を前に伸ばしたり、上に上げていることが出来ない)。
幸い、命に別状はなく、生き延びてはいるが、無謀運転(?)を繰り返す日常では、いつまで無事でいられることやら(安全な範囲での積極的運転のつもりなんだが)。
自動化されて、行き先をコンピュータに告げると後は着いた先でドアを開けるだけ(そのドアも、自動ドアになるに決まってるじゃん!)。そんなカーライフで、満足できるのだろうか?。
ボッシュは、おそらくやるだろう。
コーポレート・スローガンの記事には、「ドイツ語(Technik fürs Leben)の“Technik”にはさらに、Technology=テクノロジー・リーダーシップ(技術的先進性と経済性⇒市場での優位性)、Quality=高い品質、Reliability=信頼・信用の獲得を志向して、革新的で有益なソリューション(製品・技術)を提供する、との意味合いがあります。」とある。
自動運転技術は、「革新的で有益なソリューション」であり、技術的先進性に富み、市場での優位性を獲得することができる。
信頼・信用の獲得については、故ロバート・ボッシュの社訓が、何よりもその志を物語る・・・。
「信頼を失うくらいなら、むしろお金を失った方がよい」
いやはや、お金を失うくらいなら、むしろ信頼を失った方がよいと、日頃、密かに考えている浮沈子とは正反対であるな(もちろん、たぶん、冗談です・・・)。
しかし、燃費の向上や、衝突安全性の向上と異なり、自動運転技術はモータリゼーションに革命をもたらす技術である。
同じ技術であっても、ポルシェ・GT3が2ペダルになったこととは、意味が違うのである(あんま、関係ない?)。
規制当局が、安全の向上のためといって、自動運転機能がない車の販売を禁止すれば、1日で状況は一変する。
我が国では、道路運送車両法によって、公道を走行する車両(自転車、リアカー(!)を含む)の運行が制約されているのだ。
(道路運送車両法:軽車両の保安基準)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%81%93%E8%B7%AF%E9%81%8B%E9%80%81%E8%BB%8A%E4%B8%A1%E6%B3%95#.E8.BB.BD.E8.BB.8A.E4.B8.A1.E3.81.AE.E4.BF.9D.E5.AE.89.E5.9F.BA.E6.BA.96
「長さ4メートル、幅2メートル、高さ3メートル以下(人力)
長さ12メートル、幅2.5メートル、高さ3.5メートル以下(畜力)」って、これじゃないだろう!。
まあ、どうでもいいんですが。
法改正などしなくても、「国土交通省令で定める保安上又は公害防止その他の環境保全上の技術基準」、通称「保安基準」は省令告示されるので、ある朝目覚めると83タルガはおろか、03ボクスターも、宮田の電動アシスト自転車も、博物館送りになっているかもしれないのだ(悪夢の続きのように・・・)。
本当に自動運転は、安全性向上の延長線上にあるのだろうか。
この議論、どこか銃規制の話と似ていなくもない。
「クルマは人を殺さない。人が人を殺す・・・。」
やっぱ、違うかあ?。
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