衛星分離装置の怪2018年01月12日 22:09

衛星分離装置の怪
衛星分離装置の怪


ズーマについて、鳥嶋さんの記事が出た(待ってました!)。

が、残念ながら、浮沈子の期待に反して、極々穏当な内容に終始している。

それでも、いくつか注目すべき点があったので、そこだけ引用してみよう。

(「ズーマ」はどこへ消えた? - スペースXが打ち上げた、謎の極秘衛星)
https://news.mynavi.jp/article/20180112-570968/

「今回打ち上げられたと思われる軌道やロケットの能力などに合致するのは、早期警戒衛星のSTSSである。」

しかし、この見解については、自身で指摘しているように難がある。

「もっとも、STSSの目的や運用機関などは公表されているため、今回のズーマでそれらが完全に秘匿されていることの説明がつかない。」

じゃあ、一体何なのか。

「打ち上げられた方角から極軌道衛星や静止衛星である可能性はほぼ排除される」

「それでも偵察衛星はもちろん、早期警戒衛星やデータ中継衛星である可能性も依然として残り、そしてそのうちどれかに絞るこむことは、いまわかっている情報だけでは無理がある。」

「すべての選択肢がテーブルに残る。」

つまり、考え得る限りの情報を集めてみても、特定はできないというわけだな。

2ページ目では、打ち上げの成否について検討しているが、新しい情報もあった。

「ちなみに今回、ファルコン9の第2段機体は打ち上げ後、地球を約1.5周したのち、インド洋上で逆噴射をして大気圏に再突入する、いわゆる「制御落下」を行い、機体を処分することになっていた。」

ほほう、初耳だな。

それがホントなら、スーダン上空で目撃された怪しい光は、制御落下させられた2段目ということになる。

しかし、衛星カタログには、今もUSA280はインオービットのステータスになっていて、軌道に存在することになっている。

まあ、当てにはならないけどな。

「ただ、失敗したことはほぼ間違いない以上、その原因や詳細が明らかにならない限り(もちろん原因が不明という可能性もあるが)、スペースXも自身の潔白を完全に証明することはできず、ノースロップ・グラマンも旗色が悪いままの状態が続き、両社の対外的な信頼にとって悪影響となることにもなろう。」

この下りは、何となく隠れた意図が読み取れるビミョーなニュアンスを漂わせていて、ホントに失敗したのかどうかを疑っている感じもする。

まあいい。

いずれにしても、浮沈子が飛びつくようなネタは出なかった。

しかし、やはり気になるのは、衛星が分離されたかどうかということで、その辺の記述もある。

「ファルコン9の衛星分離部は通常、スペースXが自社で製造しているものを用いている。しかし今回の打ち上げでは、衛星を製造したノースロップ・グラマンが用意したものが用いられたという。その理由は不明」

鳥嶋さんは形状が合わない程度の理由を挙げているが、そんな程度の理由で持ち込みするんだろうか?。

浮沈子的には、衛星分離部自体に、重要な仕掛けがあって、オリジナルでなければならなかったと考えているんだがな。

そう考えるには訳がある。

ノースロップグラマンは、過去にそういう衛星を上げているのだ。

(エルクロス)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%AB%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%82%B9

「エルクロスは、エヴォーブド・エクスペンダブル・ローンチ・ビーグルの二次ペイロードアダプターにペイロード、コマンドシステム、コントロールシステム、通信装置、バッテリー、太陽電池の6つのパネルをつけ、上段のセントールにLROが、リング内に一液式ロケットが取り付けられたものである」

うーん、めちゃくちゃな翻訳だが、要するに、ペイロードアダプター自体を、衛星にしちまったということなわけだ。

元のアダプターは、ファルコン9でも使用されている。

(EELV Secondary Payload Adapter)
https://en.wikipedia.org/wiki/EELV_Secondary_Payload_Adapter

「For example, multiple ESPA rings were used on a non-DoD launch of the SpaceX Falcon 9 that carried the Orbcomm OG-2 constellation of communication satellites.」(例えば、複数のESPAリングが、通信衛星のOrbcomm OG-2コンスタレーションを運んだSpaceX Falcon 9の非DoD打ち上げに使用された。:自動翻訳のまま)

国防総省の衛星を打ち上げる際のデファクトスタンダードにもなってる。

ズーマでは、きっと、この部分をおとり衛星にしたのではないかというのが、浮沈子の想像だ。

そりゃあ、持ち込みするよなあ。

れっきとした衛星だもんな。

もちろん、単なる想像の域を出ない。

本来、汎用性を求められる分離装置が、ノースロップグラマンの持ち込みだったこと、全てが秘密のベールに隠されていることを考慮すると、ステルス衛星と、そのおとり衛星だったというストーリーは、アリなのではないか。

分離できなくて失敗だったというまことしやかなリーク話と、スペースXの強気、ノースロップグラマンの沈黙・・・。

今回出てきた、2段目の制御落下が事実だとすれば、カタログに登録されているUSA280は、おとり衛星ということになる(そうなのかあ?)。

全てのパズルが、パチパチとハマって、本命ズーマは、まんまと姿を隠しおおせたわけだ。

決して見られることなく、全てを見通す謎のステルス衛星。

STSSかもしれないし、そうではないかもしれない。

単純に、ステルス衛星を上げたのでは、何かと疑われるからな。

失敗だったという、追跡を断ち切るストーリーをでっちあげて、なおかつ、陰謀説に対しては、おとり衛星を追わせるという、2重のブラフを咬ませたのかもしれない。

やりかねないな・・・。

衛星分離装置は、デコイとして今も宇宙を回っていて、追跡者の目を欺き続けているのかもしれない。

本体は、とっくの昔に切り離されて、別の軌道に潜り込んでるというわけだ。

真相を知るのは当事者だけだが、秘密が明かされることはないだろう。

鳥嶋さんの指摘のように、スペースXやノースロップグラマンが、会社のイメージを損なったとしても、それを補って余りある実入りがあったに違いないのだ・・・。

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