弾道飛行より早く実現しそうな軌道飛行による宇宙旅行2020年02月20日 00:56

弾道飛行より早く実現しそうな軌道飛行による宇宙旅行


やることは、たぶん何もない。

3日間、座席に縛り付けられて(糞尿垂れ流し?)、エコノミー症候群と大量に降り注ぐ銀河宇宙線、ひょっとしたら微小隕石や宇宙デブリなどのリスクに曝されているだけ。

スペースXだから、運が良ければ(悪ければ?)、ドカンといくオマケが付いてくるかもな・・・。

考えてみれば、ドMな話だ。

(スペースX、ISS高度を超える宇宙旅行サービスを開始。早ければ2021年末から)
https://news.yahoo.co.jp/byline/akiyamaayano/20200219-00163679/

「スペース・アドベンチャーズとの宇宙旅行ではISSドッキングは行わず、地球を周回するものになるという。」

「800~1200キロメートルの高度を目指すものとされる。」

初めに読んだのは、この秋山さんの記事だった。

ギガジンの記事は、やや詳細に触れている。

(SpaceXが「国際宇宙ステーションよりもっと遠く」まで行ける民間向けの宇宙旅行プランを発表)
https://gigazine.net/news/20200219-spacex-announced-launch-tourists-orbit/

「民間人であっても6カ月の訓練が必要となる国際宇宙ステーションへの滞在とは異なり、訓練期間は4週間程度で済む」

「国際宇宙ステーションの高度は地上から約400kmの熱圏に位置していますが、SpaceXのCrew Dragonによる宇宙旅行はさらに高度を上げた外気圏に達する予定」

外気圏って、どこよ?。

(地球の大気)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%B0%E7%90%83%E3%81%AE%E5%A4%A7%E6%B0%97

わざわざ、「地球の」と断らなくてはならないところが、21世紀的だな。

「大気が存在する範囲を大気圏(たいきけん)、その外側を宇宙空間という。」

「地球大気の鉛直構造:
・対流圏(0 - 6/20km):高度とともに気温が低下
・成層圏(6/20 - 50km):高度とともに気温が上昇
・中間圏(50 - 85km):高度とともに気温が低下
・熱圏(85 - 690km):高度とともに気温が上昇
・外気圏(690 - 10000km):???
・宇宙空間(10000km以上)」

各層の高度は、添えられているイラスト(大気の各層の模式図)に従った。

厳密にいえば、大気はうっすらと存在しているのかも知れないが、どこかで区切りをつけるとすれば10000km位なんだろう。

(外気圏)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%96%E6%B0%97%E5%9C%8F

「大気層のうち、最も外側の層」

「外気圏からは大気の気体分子や原子が宇宙空間に大量に流出している。」

静止衛星を除く人工衛星は、概ねこの高度以下で飛んでいる。

地球低軌道の定義は、高度2000km以下だからな。

(低軌道)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BD%8E%E8%BB%8C%E9%81%93

「LEOは、地球表面からの高度2,000km以下」

「中軌道(MEO)は2,000 kmから36,000 km未満」

「静止軌道(GEO)は36 000 km前後」

クルードラゴンを使った軌道飛行宇宙旅行では、それ程高いところへは行かない。

記事にある通り、1000km前後というところか。

それでも、400km位を周っているISSよりは高い。

まあ、高けりゃ偉いってもんでもないだろうけどな。

(ザ・ブルー・マーブル)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B6%E3%83%BB%E3%83%96%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%83%96%E3%83%AB

「1972年12月7日にアポロ17号の乗組員によって、地球からおよそ4万5千キロメートル(2万8千マイル)の距離から撮影された」

残念ながら、静止軌道の外まで行かなければ、こういう絵面は拝めない。

「環境上の行動主義が高まった1970年代に公開されたこの写真は、アポロ8号が撮影した月から昇る地球をおさめた写真「地球の出」(アースライズ)とともに、広大な宇宙空間の真っ只中にある地球の儚さ、脆さ、孤立を描写したものであるとして、多くの人々が注目した。」

そう、このことこそが人類が地球大気圏を飛び出して宇宙空間に臨み、数々のリスクを冒す意義なのだと浮沈子は考えている。

1000kmぽっちじゃ、有り難味も薄れるかもしれないけどな・・・。

(Space AdventuresがSpaceXクルーカプセルで民間人を飛行させる計画を発表)
https://spaceflightnow.com/2020/02/18/space-adventures-announces-plans-to-launch-private-citizens-on-spacex-crew-capsule/

「座席あたりの価格は5000万ドル未満になる可能性」

「おそらく40〜50周程度の3日間が理想的です。」

「ボーイングのスターライナーの座席は約9000万ドルと見積もられており、NASAはロシアのソユーズカプセルの往復チケットあたり8000万ドル以上を支払っています。」

考えようによっては、格安と言えよう。

55億円をポンと支払って、1000kmの彼方から地球を眺めるのもいいかも知れない。

あるところにはあるわけだ。

弾道飛行(バージンは80kmくらいだろうけど)の開始がもたもたしているうちに、軌道飛行の方が先に始まってしまいそうだ。

高度1000kmで55億円、スターシップは100億円くらいで月周回飛行だというから(ただし10年後かも)、どっちがお得という気はするけどな。

まあいい。

どっちにしたって浮沈子には、縁のない(円のない?)話だ。

ちなみに、1000kmというのは、水平距離としては、浮沈子が棲息する東京都大田区から小笠原村の辺りまでになる。

まあ、都内ですけど・・・。

小笠原丸なら数万円で行けるからな・・・。

新型コロナの検疫には限界がある2020年02月20日 05:34

新型コロナの検疫には限界がある


クルーズ船ダイヤモンドプリンセスからの下船が始まった。

米国などでは、これから2週間、あらためて検疫期間を設けるという(未発症かつウイルス未検出者も)。

退船時には未発症かつウイルス未検出であった方の中から、航空機での移送中に3人の発症者が出たらしい(未確認)。

我が国は、横浜駅から電車に乗って帰る。

やれやれ・・・。

もう、市中感染まで起きているわけだから、我が国で馬鹿丁寧に検疫しても仕方ないということなわけだ(そうなのかあ?)。

下船した人たちも大変だな。

米国は、船に残った船客を、たとえ今日下船できたとしても、米国に向かう航空機に搭乗させない措置に出るといっている(2週間、何事もなければ乗れるみたいですが)。

具体的に、そんなことができるんだろうか?。

それに、第三国経由で陸路で入国したらどーする?。

チャーター機でサルベージした連中とのバランスを取るつもりなんだろうが、口先だけのような気がするな。

まあいい。

横浜から電車に乗って、日本中、いや、世界中に散る下船者は、もちろん、無症状だし、検査も陰性だ。

だが、既に湖北省からの帰国者の中で、帰国時に未発症かつウイルス未検出者が、後に発症した事例を見ているからな。

目に見えない感染者を、世界中に放ったわけだ。

3000人もいるからな。

皆無とは言えない。

検疫は終わったわけではない。

下船の際に行った検査で陽性になれば、同室者は未発症かつウイルス未検出でも下船できない。

同室者と離れてから、さらに2週間の検疫下に置かれる。

その間に、感染する可能性もある。

クルーズ船の乗組員や、検疫官が感染していないという保証はない。

現に、多くのクルーが感染していたし、検疫官の感染もあったからな。

下船は始まったが、クルーズ船の検疫はこれからも続いていく・・・。

未発症かつウイルス未検出のクルーの一部も下船して、再乗船するかもしれない。

我が国は、既に汚染国だ。

そんな中に放たれたクルーが、ウイルスお土産に再乗船したらどーする?。

既に、感染ルートを辿れない患者が複数発生している。

そりゃあ、北海道とか、東京都とか、愛知県とかバラバラだが、逆に言えば、いつどこで発生してもおかしくない。

80パーセントは軽症者で、自分が感染したかどうかも分からずに治ってしまう。

今年は、風邪ひいて辛かったよ・・・。

ちょうど、新型コロナが流行してたからな・・・。

ひょっとして、かかっちまったかと思ったけど、売薬で治って良かったな・・・。

病院?、いってないよ、もちろん(検査なし!)。

マスク?、売り切れだったしな、しなかったこともあったかもな・・・。

市中感染がどこまで広がっているかは分からない。

何らかの形でサーベイランスを掛けなければ、全体像は見えない。

武漢は、ようやく軽症者(といっても、入院が必要な程度)を拾い始めた。

今までは、検査もしないで門前払いしていた患者を受け入れ出したわけだ。

診断基準を緩和しているので、一気に感染者数が増える可能性もある。

疫学的統計はメチャクチャだろうが、治療的には正しい。

限られた医療資源を使って、なんとかして感染症の流行を封じ込めようと工夫している。

軽症者を野放しにしていれば、いつまでも感染の糸を断ち切ることはできない。

ひとたび市中感染が広がってしまったら、全部掬い取って、片っ端からしらみつぶしにするしかないのだ。

クルーズ船の下船に向けた未発症者に対するスクリーニング検査で、未発症のまま感染していた割合の多さに愕然とする。

(クルーズ船 新たに79人の感染確認)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200219/k10012292551000.html

「19日新たに79人の感染が確認」

「このうち、発熱などの症状が見られない人は68人」

実に86パーセントの感染者は、未発症なのだ。

なんてこった・・・。

我々は、検体によっては、検査しても未検出になることを既に知っている。

また、ウイルスがたまたま取れなかったり、ウインドウ期であったりした場合も陰性になる。

同室者が感染していて、下船できない人は、2週間後に症状が出ていなければ、検査なしで下船させるんだそうだ(そんなあ!)。

検査機関の元締めが、自ら検疫下における船内での感染が続いていた可能性を認めてるのにな。

(クルーズ船 客室待機後も感染広がったか 国立感染症研究所)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200219/k10012292501000.html

「国立感染症研究所は、船内で検疫が行われ客室での待機が始まったあとも、感染が一部の乗客や乗員で広がったとみられると、研究所の英語版のウェブサイトで報告」

「検疫期間の終了日に近づくにつれ、感染のほとんどは乗員や客室内の乗客どうしで起きたとみられる」

今後も、その状態が続くわけだ・・・。

船内に残された未発症かつウイルス未検出者の運命は悲惨だな。

検疫中だからな。

感染者じゃないから医療機関で受け入れることも出来ない。

まあ、数が減ったということもあるし、そろそろ湖北省帰りの施設にも空きが出ることだろうから、船客だけでも陸上に引き取って経過観察を続けることができるようになるかもしれない。

検疫については、こんなことも書いてあった・・・。

(検疫:引用している法令の語句に、怪しいところあるけどな)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A4%9C%E7%96%AB

「停留の措置:
・・・日本の検疫法上の停留の措置は、検疫感染症に感染しているおそれのある者を対象とする措置」

今回は、停留に該当するんだろう(未確認:感染者は、直ちに下船させて国内の医療機関で「隔離」している)。

「・・・船長の同意を得て船舶内に収容して行うことができる。」

問題は次だな。

「病原体保有の確認:
停留されている者やその保護者(親権を行う者又は後見人)が、検疫所長に対して停留されている者の停留を解くことを請求した場合(検疫法第16条6項)には、検疫所長は停留されている者が感染症の病原体を保有しているかどうかの確認をしなければならない」

いつ確認するか、どういう方法で行うかは書いてない。

「停留措置の解除:
検疫所長は停留の措置がとられている者について感染症の病原体を保有していないことが確認されたときには、直ちに停留の措置を解かなければならない」

検査しちまったら、下船させるしかないことになっちまうからな。

(検疫法(昭和二十六年法律第二百一号):一応元ネタも:改正履歴未確認)
https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=326AC0000000201#B

浮沈子は、ちゃんと調べていなかったけど、厚労省が全員の検査に当初消極的だったのはこの条文のせいかもしれない。

のらりくらりと、検査のタイミングを先延ばしにしてたからな。

検査能力に限界があるとか、国内で集団発生した時の余力を残しておく必要があるとか、バランスがどうのこうのぬかしやがって・・・。

狸め!。

まあいい。

非感作期間(ウインドウ期)や検体採取による未検出のリスクがあるから、病原体を保有していないことの確認方法として、一定の観察期間を置くという考えだったんだろう(未確認)。

またしても、当局に騙されてしまったわけだからな。

船内で感染が広がり、多くの患者が出たことは残念だが、それはある程度予想されていたんだろう。

3700人の面倒を見る能力は、クルーズ船のスタッフにしかない(それだけの人数を、上陸させて纏めて面倒見ることはできない)。

彼らは、訓練された医療従事者じゃないしな。

呼吸器系感染症で、接触感染とかもルートだから、日常的な業務の中で、完全に遮断することはできない。

穴だらけなのは、想定の範囲内だ(たぶん)。

瞬く間に広がって、一度に3700人を医療施設に収容する事態にならなかっただけマシというものだろう。

船内での感染者は、1000人未満でケリが付くかもしれない(多くの乗客が下船したのちも検疫は続くからな)。

乗員の感染はもちろん、残された乗客の対応が問題だ。

さっさと陸揚げして管理した方がお互いのためだろうな。

それがどこまでできるかは、どれくらいの人数が停留継続となるかにもよる。

隔離(感染者に対する措置)じゃない、停留(感染の恐れがある者に対する措置)だ。

まあ、治療以外にやることは同じだけどな。

これだけの症例の生データが手に入ったんだから、市中感染対策に大いに生かしてもらいたいものだ。

米国などは、さらに2週間の検疫期間を置く。

我が国は、電車に乗せて帰宅させる。

その差を、何らかの形で還元してもらわなければならない。

帰宅者の協力は義務じゃない。

未発症かつウイルス未検出だからな。

浮沈子と、何ら変わるところはない。

この2週間、運動不足で爆食してるところまで同じだ(そうなのかあ?)。

浮沈子には風邪の症状があり、検査も受けていないから、よりリスキーでもある。

仕方ない、栄養をつけて、身体を休めるとしよう。

来るべき(いや、既に来てるかも)市中感染に備えて、体調を整えておかなくっちゃな・・・。

白い猫でも黒い猫でも目が変わるのは同じ2020年02月20日 13:53

白い猫でも黒い猫でも目が変わるのは同じ


猫の目のように変わる診断基準・・・。

(新型ウイルス 中国の感染者 1日の人数1000人下回る)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200220/k10012293381000.html?utm_int=word_contents_list-items_003&word_result=%E6%96%B0%E5%9E%8B%E8%82%BA%E7%82%8E

「中国での感染者の数は新たに394人増えて、合わせて7万4576人」

「先月26日以来、1000人を下回りました。」

何かの間違いじゃないのかあ?。

武漢市や湖北省の報告担当が感染でダウンして、集計漏れが大量に出ているんじゃなかろうか(そんなあ!)。

「中国の保健当局は今月13日の発表から「臨床診断」と呼ばれる新たな分類を導入し、ウイルス検査で感染が確認されていなくても、エックス線などの画像診断で肺炎の特徴がみられた場合には、新型コロナウイルスの患者と見なすとしていました。」

「19日に発表した新型コロナウイルスに関する新たなガイドラインでは、感染を確認する診断基準に「臨床診断」は含まれておらず、この改定も感染者の集計に影響したとみられます。」

やれやれ・・・。

白い猫でも黒い猫でも、国家にとって都合のいい結果をもたらすならどっちでもいいんですが。

朝令暮改・・・。

科学に基づく事実は、かくて権力者の都合でどーにでも書き換え可能となる。

臨床診断の区分がなくなったということは、ウイルス検査が確定診断の唯一のよりどころとなるわけで、その検査キットの配布をコントロールすることにより、後日検証されることなく、統計に表れる数字を思いのままに出来る。

我が国でも、今月13日までは同じ事やってたわけだしな。

湖北省・浙江省絡みでなければ検査させなかった。

検査態勢の脆弱さを表面化させることなく、感染の実態である「真実」を覆い隠し、時の権力に迎合して「科学」的「事実」を捏造する・・・。

ああ、いやいや、そんなことはないだろう。

これらは、全て熱に浮かされた浮沈子の妄想だ。

クルーズ船からサルベージした感染者の死亡が発表された。

高齢で基礎疾患持ちというハイリスクな背景があったといわれる。

20人を超える重症者が出ているというから、これからも死亡事例が出るかもしれない。

クルーズ船は、我が国の未来を暗示しているような気がする。

我々は、東アジアに係留中のクルーズ船日本丸の中にいる。

船内の感染防止策は皆無に近く(手洗いと自らの感染を広げないための外出時のマスクだけ)、医務室は貧弱で受診制限をしなければパンクしかねない。

ネットは繋がるし、情報には不自由はないが、肝心のところは隠蔽されているかもしれないしな。

飯は美味いし、何処にも行けないことだけが不満だが、文句は出ない・・・。

リスクを取って、自己責任で行動することに慣れていないで、お上が基準を示してくれないと行動不全に陥る。

イベントの開催について、ガイドラインが公表されるのを待っているなんて、信じられない状況だ。

全員で正しい方向に向かうならいいが、全員が誤った方向に向かいかねない。

情報を開示して、国民に判断をゆだねることはない。

船内放送がないと動けない状況と同じだ。

海外からの情報や、船内に潜入した反骨医師のすっぱ抜きが頼りとはな・・・。

やれやれ・・・。

クルーズ船の検疫は、浮沈子的に見れば大成功だ。

少なくとも、一昨日までは。

だって、実力で検疫突破して下船して逃走する事例は皆無だったしな。

それだけは、当局が絶対守らなければならない一線だ。

未発症者を1回だけ検査して下船させたのは、評価が分かれる。

我が国は汚染国だ。

市中感染が起こっており、国内の感染リスクはゼロではない。

下船者のリスクと、どちらが高いかはビミョーだ。

発症して、未検査の国民はごまんといる。

現に、浮沈子自身、微熱が続いているけど検査はおろか受診もしていないしな。

倦怠感もあるし、だるさもある。

熱発に伴ういつもの症状だ。

人との接触を避け、栄養を摂りつつ安静にしているだけ。

この季節の何百万の風邪っぴきと同じにしている。

真実は分からない。

明日になって症状が変わらなければ、相談窓口に電話してみようかな。

まあいい。

中国が、何故診断基準を元に戻したのかは不明だ。

数日だけ、基準を緩めた合理性は理解できるが、元に戻した理由は不明だ(未確認)。

どっちにしても、「真実」は変わらない。

猫の目のように変わる「科学」的「事実」。

我々は、何を信じればいいのか。

(【アジア見聞録】人口2億6000万で感染「ゼロ」 インドネシアに渦巻く疑念と不安)
https://www.sankei.com/life/news/200219/lif2002190070-n1.html

「テラワン氏(インドネシア保健相)は、感染者がいないのは厳しい検査体制を敷いていることのほか、「祈りのおかげだ」とも発言。」

「国民が一体となって祈ることを呼びかけた。」

感染者ゼロを偽装して自己満足しているだけならいいが、懸念されるのは放置している感染者からの拡散だ。

「検査能力不足が生むのは、感染者の拡散に他ならない。」

累積で100件程度しか検査されていない状況で、感染者ゼロを貫き通す。

「科学」的「事実」と、「真実」とのギャップは大きい。

記事では、カンボジアに対しても同様の懸念があるとしている。

そこに見えるのは、中国や我が国と共通の現象だ。

白い猫と黒い猫を使い分けて、科学的事実で真実を覆い隠す手品だ。

我が国にその意図がないというなら、どこかで一定規模のサーベイランスを掛けて、市中感染の実態をあぶり出すことだな。

プローブとして、タクシー運転手を無作為抽出して調査するというのはアリだと思ったけど、風評被害を恐れる業界が協力するかどうかはビミョーだ。

もちろん、結果を公表するわけにはいかないだろうしな。

ひょっとしたら、既に何らかの方法でサーベイランスを行っているかもしれない。

中途半端な検疫で下船させたのは、現在の状況をある程度把握しているからだ(たぶん)。

クルーズ船を除く85人の感染者を出し、第2位のシンガポール(感染者84人:死者なし)を僅差でかわして世界一の感染国(中国本土除く)に躍り出た日本(しかも、死者いるし)。

インドネシアの保健相が言う通り、アラーの神に祈ることでしか解決はできないかもしれない(そんなあ!)。

まあ、神頼みとは言わないが、季節が春に向かっているというのは、悪い兆候ではない。

気温の上昇は免疫機能の増強に資する。

地軸の傾きと地球の公転に頼って、どこが悪い!?。

お隣の韓国(感染者82人:死者なし:第3位で猛追中!)では、第二のクルーズ船(?)ともいえる集団感染が発生しているようだ。

(新型ウイルス 韓国 この2日で51人の感染確認 多くが教会関係者)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200220/k10012293471000.html

「新たな感染が確認された31人のうち、30人は南部のテグ(大邱)とその周辺の人たちで、このうち23人はウイルスの感染が確認された人が通っていた教会の関係者だということです。」

「この教会をめぐってはこれまでに関係者15人が感染しています。」

教会が感染を媒介している可能性は高い。

うーん、神頼みも楽じゃないってことか・・・。

失敗を公表し共有することの難しさ2020年02月20日 20:50

失敗を公表し共有することの難しさ


昨年末、スターライナーのチョンボ飛行で、あわやクルーモジュールとサービスモジュールが激突して、両方ともパーになるところだった話は既に書いた。

(スターライナーのチョンボの陰に、本質的な問題が横たわっている懸念)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2020/02/07/9211391

「ソフトウェアのエラーにより、スラスタの分離と廃棄が不正確になります。それから何が生じたのかは不明です。」

(記事の標題にある内容より気になる、スターライナーの蹉跌)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2020/02/11/9212706

「2.サービスモジュールによる、クルーモジュールど突き事件」

要するに、大気圏再突入する時、廃棄するサービスモジュールと、帰還するクルーモジュールとを①切り離して、さらに②分離し、③引き離すための噴射を行うプログラムにミスがあったということだ。

ボーイングのコメントには、プログラムのミスにより何が起こったかの検証は行っていないとある。

まあ、ヤバいことが起こると分かってたからこそ、本番運用中にもかかわらず、バグの修正を行ったわけだからな。

知らないとは言わせない。

今日、別件でネットを調べていたら、知らないはずはないというもう一つの証拠を見つけた。

(50年前の今日地球帰還、アポロ11号の知られざる危機が今になって明らかに)
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2019/07/5011_2.php

「データから一連のシーケンスを分析した結果、分離後に残っている推進剤が非常に少ないといった場合に、軌道変更が計画通り行われず、サービスモジュールの一部がコマンドモジュールに接触する可能性があることがわかった。」

「マイスX面方向のRCSが25秒間噴射し、ロール制御RCSが2秒間噴射する設定に変更すれば、サービスモジュールは適切な軌道に入り、衝突を防ぐことができる。」

なんとなんと、アポロ11号は、もう少しで機械船(支援船)にど突かれて、木っ端みじんになるところだったわけだ。

それは、8号、10号、そしてプログラムの差し替えが間に合わなかった12号でも同じだった。

そう、12号は、ヤバかった事が分かっていて、プログラムを差し替えることなく飛ばしたことになる。

チョーヤバ!!!。

アポロ計画なんて、ズタズタボロボロのクソミッションの寄せ集めだな(そんなあ!)。

宇宙飛行が正真正銘の冒険で、命がけだった古き良き時代の話だ。

生きて帰れば英雄だし、生きてなければ祀られるだけ。

やれやれ・・・。

しかも、この貴重な情報は、なんと機密扱いになる。

「このインシデントに関する報告は、アポロ11号のミッション後間もなく機密事項に分類され、1970年11月まで公の報告書に記載されなかった。」

が、しかし、ボーイングが、この話を知らないわけはないのだ。

アポロの司令船(CM:コマンドモジュール)と機械船(支援船とも:SM:サービスモジュール)は、CSMと合わせ称せられ、当時のノースアメリカン航空(ノースアメリカンエビエーション)によって作成されている。

この会社は、浮沈子的記憶にはない。

どうなったんだろうか?。

(ノースアメリカン)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E3%83%B3

「1928年に設立され、1930年代から航空機の製造」

「1967年にロックウェルと合併してノースアメリカン・ロックウェル」

今でも現役バリバリの怪鳥B-1爆撃機、スペースシャトルなどを作った。

現在のエアロジェットロケットダインも、元々はノースアメリカン傘下にあった(1996年から2013年まではボーイング傘下)。

で、今はどうなっているのか。

「1996年に(中略)ロックウェル・インターナショナルはボーイングに売却されている。」

だから言ったじゃん!?。

今回のスターライナーのチョンボの一端は、50年前のアポロ計画とつながっているのだ。

いつか来た道・・・。

当時のことを知る技術者がいたのかどうかは知らない。

しかし、切り離しの際のプログラムのバグが何をもたらすかを知らないはずはないのだ・・・。

「2017年にNASAの新型宇宙船「オライオン」のサービスモジュール開発エンジニアにこの件を教えた。」

「オライオンの開発チームは、設計の段階では分離後のサービスモジュールに、スラスター噴射による機体の制御が必要だという具体的な要求項目はなかった(と)話したという。」(()内浮沈子)

「分離後のサービスモジュールがコマンドモジュールに接触する危険を指摘した文書もなかったため、オライオン開発チームは、ジョンソン氏の知見を機体設計に取り入れることになった。」

オリオン宇宙船は、ロッキードマーチンが開発した。

彼らが知らなかったのは無理からぬ話だ。

ボーイングは、十分知り得る立場にいるからな。

それにしても、NASAがロッキードマーチンに要求事項として明記しなかったのはヤバイ。

米国の宇宙技術のすそ野の広さがなければ、オリオンだってESMにど突かれて木っ端みじんになっちまったかもしれないしな。

(エアバス、月探査宇宙船「オライオン」用「サービス・モジュール」を開発)
http://tokyoexpress.info/2019/11/01/%E3%82%A8%E3%82%A2%E3%83%90%E3%82%B9%E3%80%81%E6%9C%88%E6%8E%A2%E6%9F%BB%E5%AE%87%E5%AE%99%E8%88%B9%E3%80%8C%E3%82%AA%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%B3%E3%80%8D%E7%94%A8%E3%80%8C%E3%82%B5%E3%83%BC/

「[ESM] は、「オライオン」宇宙船の一部として、電力、推進動力、水、酸素、エアコンなどの供給を担当、打上げから地球帰還時に切り離されるまで使われる。」

秋山さんの記事は、やや不可解な記述もある。

「コマンドモジュールと分離した後のサービスモジュールは、スラスター(小型エンジン)を噴射して軌道を変え、もっと後から大気圏に再突入するはずだったからだ。」

別記事では、CMより先にSMが突入するとある。

(支援船(SM):CMとの接続・切り離し参照)
https://www.apollomaniacs.com/apollo/sm.htm

切り離しのシークエンスは、こうだ。

①まず切り離し前に、飛行士はSMの電力を使ってCMのRCSの加圧を行う。
②つづいてメインコンソールの2系統の切り離しスイッチのどちらか一方を入れると、切り離しシーケンスが始まる。
③最初にCM-SM umbilical内の電気系統がOFFされる。
④-1:10秒後、CMとSMを結ぶ tension ties が切り離される。
④-2:同時に火薬によって動作するステンレスのギロチンカッターにより、CM-SM umbilical内のケーブル・ワイア類が切断される。
④-3:さらにSMのRoll-RCSエンジンが5秒間噴射し、SMの飛行コースを変更し、切り離したCMとの衝突を避ける。
⑤最後にSMのスラストエンジンが、燃料がなくなるか電力がなくなるまで噴射し続け、SMはCMから遠ざかっていく。

ちなみに、これは改善される前のマニューバだが、④-3が「マイスX面方向のRCSが25秒間噴射し、ロール制御RCSが2秒間噴射する設定」に変わっただけだからな。

⑤に変更はないはずだ。

SMの方が先に大気圏突入しそうなもんだがな。

日本語のウィキの記述にもそうある。

(アポロ司令・機械船:機械船)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%9D%E3%83%AD%E5%8F%B8%E4%BB%A4%E3%83%BB%E6%A9%9F%E6%A2%B0%E8%88%B9#%E6%A9%9F%E6%A2%B0%E8%88%B9

「機械船は大気圏再突入の直前まで司令船に結合されている。切り離しの際は、機械船の姿勢制御用ロケットが自動的に噴射して司令船から離れ、司令船よりも先に大気圏に再突入する。」

ウィキがリンクしている資料も見ておく。

(SERVICE MODULE:資料ページ60のSM-CM SEPARATION参照)
https://www.hq.nasa.gov/alsj/CSM07_Service_Module_Overview_pp53-60.pdf

内容的には、上記の①から⑤と同じだ。

秋山さんの記事の中で、司令船の窓から見えてしまって大騒ぎになったのは、同じ侵入経路(コリドー)に入ってしまったからだ。

SMが先に大気圏に突入することと、CMの窓から見えないことは矛盾しない(そのためにロール制御して向き変えるわけだからな)。

先にSMを落としてからでないと、CMの再突入に支障が起こる可能性もある。

再突入しないでSMが軌道上に残っていたりしたら、アポロ11号のように、CMの前方や側方にまわりこむからな(チョーヤバ!!!)。

改善されたマニューバでは、たっぷり下がってから(後退噴射:2秒→25秒)、ちょっとだけ向き変える(ロール方向噴射:5.5秒(NASA資料では5秒)→2秒)。

そして、SMのスラスターの燃料が枯渇するか、または燃料電池がなくなるまで噴射される。

これで、十分コースは変更されてぶつからずに済むわけだ。

まあ、どうでもいいんですが。

「失敗から学んだ知見は、自由に利用し共有できるようにするべきだ」

スターライナーの再突入の話もそうだが、今回のクルーズ船の件も、成功と言えば成功だが(検疫やぶりは出なかったしな)、多くの感染者(死者も)を出してしまった点では悔やまれる結果となった。

このタイミングと病原体保有確認の方法で、検疫を解いたことだって、議論の余地があるかも知れない。

船内に入ったりした検疫官や厚労省の事務方に感染者が出たことは遺憾の極みだ。

失敗した事例を公開し、次に役立てるために検証に供することは難しい。

無謬性と完全性で対応することに慣れていると、失敗を失敗と認めにくくなる。

時間も含めて、限られた資源の中での対応が恙なく遂行できるためには、一体どうすればいいのか。

事態が進行している中で検証するのはさらに困難だ。

完全な検証でなくても、部分的でもいいし、後から、また変えてもいい。

スターライナーみたいに、ミッション遂行中に変更したっていいのだ。

手段は目的のためにあるわけだし、法は目的を達成するための一つの手段に過ぎない。

ヤバかったら、変えちゃえばいい。

あらゆる事態を想定して、あらかじめルールを決めることは不可能だ。

その時々の変更を受け入れてもらうためには、日頃から信頼を得ておく必要がある。

桜見たり、新年会行ってる場合じゃない。

次にクルーズ船が来たらどーするのか。

武漢から、中国人の患者を1000人程預かってくれとか言われたらどーするのか(ありえねー!)。

検査キット付きで押し付けられてもたまらんからな。

いずれにしても、事態は日々変化している。

人生は失敗の連続だ。

失敗を生かすことができなければ、国は滅び、ロケットは落ちる。

B社は、大丈夫なんだろうか・・・。