🐱ウクライナ降伏不可避:G20にみる潮目の変化 ― 2023年09月11日 01:00
ウクライナ降伏不可避:G20にみる潮目の変化
(G20サミット、1日目に予想外の進展 ウクライナは共同宣言の内容を批判)
https://www.bbc.com/japanese/66766581
「10日に正式に採択される共同宣言では、領土拡大での武力行使を非難したが、直接ロシアを非難するには至らなかった。」
「ウクライナ政府は、共同宣言について「誇れることは何もない」と述べている。」
まあ、この辺りは想定内なんだが、BBCの踏み込んだ論評は意外だったな。
「ウクライナ政府にとって、ロシアの「侵略」への言及がなくなったのは厳しい状況だ。この戦争の位置づけをめぐり、いわゆる「グローバルサウス(世界の南側に偏っている途上国)」との論争に西側諸国が敗れつつある表れだと、ウクライナとしては受け止めざるを得ない。」
ポストパクスアメリカーナに向けて、世界が大きく動き出しているのを感じる。
(G20初日に首脳宣言採択、ロシア非難避ける ウクライナは不満)
https://jp.reuters.com/world/us/KSOJMVLDZRNBLMWW2YGUKKJGT4-2023-09-09/
「ドイツのショルツ首相は、ロシアのウクライナ侵攻に対する明確な立場を示したとして宣言を歓迎。英国のスナク首相も「好ましく、力強い成果だ」と述べた。」
「一方、ウクライナ外務省は、宣言に「誇れるものは何もない」と指摘。ウクライナが出席していれば参加者は状況をより理解できただろうと不満を示した。」
前回と異なり、ウクライナが参加しなかったことも大きい。
そのあたりのいきさつは知らないが、中国の不参加(まあ、ロシアは想定内ですが)も含めて、異例のG20となった。
「ラブロフ外相が代表を務めるロシアは今のところ反応を示していない。同相はウクライナなど危機に関するロシアの立場が反映されない限り、最終宣言を阻止すると述べていた。
インド外相によると、中国は今回の結果を支持しているという。」
BBCの論評と併せて読むと、味わい深いものがあるな。
もちろん、シャンシャン大会なG20で、何かが変わるわけではない。
変わった何かが、様々な形を取って表出するだけだ。
玉虫色の表現に落ち着いたということは、ここで事を荒立てても仕方ないという大人の配慮というやつが働いたんだろう。
その意味では、ウクライナの不満も、ロシアや中国の満足も、想定の範囲内だ。
首脳宣言の文言の落としどころを探る作業に意味はない。
浮沈子が注目したのは、それをウクライナ(西側)の外交的敗北だと切って捨てた評価だ。
米国の世論調査、G20への評価、いずれも、G7(我が国が議長国だそうです)の方向性とは対立している。
G20の来年の議長国はブラジルだそうだ。
ウクライナにとっては、さらに厳しい結果が待っているだろう。
ブリンケン、林の両外相が、あいついでウクライナを訪問していたのは、こういう結果が見えていたからかもしれない。
潮目は変わった。
西側内部の温度差も浮き彫りになってきている。
そりゃあ、表向きは、従来と変わらぬ支持と援助なんだろうが、積極的なものから義務的なものへと変容しつつある。
米国がどう動くかだな。
ウクライナに停戦を促すのか、決めるのはウクライナだと言って、ありったけの武器を与え続けるのか。
雨期から冬にかけて、戦線が膠着することが見えている現在、停戦交渉を始めるのに悪いタイミングではない。
一部では、ウクライナ軍の優勢も報じられている(ホントかあ?)。
G20でも、停戦を促す空気が漂っていたに違いない(未確認)。
「重要なのは、宣言では「ウクライナに対する戦争」ではなく「ウクライナにおける戦争」と明記されていることだ。この言葉の選択は、ロシアが宣言を支持する可能性を高めたかもしれない。」(BBC)
まあ、どうでもいいんですが。
米国は、これまでも水面下で何度かウクライナに停戦を促している。
米国政府内も、必ずしも1枚岩ではないようだが、それでも戦術、戦略で支援していく一環として、停戦のタイミングを計るということは含まれているだろう。
今年の春先、反転攻勢に入る前には、実質的な停戦が行われていたかもしれない(バフムㇳでは、ドンパチやってたか)。
んな、戦略的に無意味なところで粘っていないで、南部の要衝を攻撃する準備に専念するように促していたと記憶している。
まあいい。
その反転攻勢も、事実上不発に終わった。
欧州の反応はなかなか伝わってこないけど、芳しいものではないだろう。
少し古いが(5月の記事)こんなのもある。
(ロシアの侵攻で欧州の分断が加速 ウクライナの再建には約76兆円)
https://forbesjapan.com/articles/detail/62937
「紛争が早期に終結すれば欧州の勝ちだ。だが、紛争が長引けば欧州の負けとなる。紛争が長引けば長引くほど、欧州にとっては痛手となり、欧州が一方的にどうにかできることはほとんどないように思われる。」
状況が当時よりマシになっているとは思えないしな。
浮沈子にとって気になる記述もある。
「ドイツの哲学者で作家のオスヴァルト・シュペングラーは、1918年に『西洋の没落』を著し、2000年までに既存の秩序が崩壊すると予言した。」
「シュペングラーは、欧州に権力エリートが台頭することを予言し、これを「カエサル主義」と呼んだ。これは、プーチン大統領のロシアや今日の中国共産党のような独裁的な政府のようなものなのかもしれない。」
「マクロン大統領が中国訪問中に呼び掛けたように、欧州が自国の外交政策と軍事力を大切にしなければ、中国を中心とした新興国が欧米の軌道から徐々に離れていく中で、シュペングラーの見解が現実のものとなる可能性もある。」
浮沈子の妄想の中では、欧州は、やがて丸っと中国やロシアの餌食になる運命なわけだ(そんなあ!)。
西側(米国)の中では、ウクライナは支援に値しない国家ではないかという懸念さえ出ている。
(「二つの正面からの戦争」:ロシアとの戦いで汚職を引き受けるウクライナ)
https://www.defenseone.com/policy/2023/04/war-two-fronts-ukraine-takes-corruption-it-fights-russia/385068/
「米国の査察官らは難しい立場に置かれている。米国の現場に足を踏み入れていないこの国の汚職を摘発することに取り組んでいるが、ウクライナは本質的に援助に値しないという考えを煽ることなくそうしているのだ 。」
先ごろ、ウクライナ国防相が更迭されたが、汚職疑惑がきっかけといわれていたからな。
浮沈子は、以前から、米国の軍事援助が横流しされているのではないかという疑惑を抱いている。
「世界銀行によると、ウクライナのGDPは2000億ドル(約27兆円)程度とされているが、このお金がどこに行くかは誰にもわからない。ウクライナのような国を長年見てきた人なら、その行き先を想像することができるだろう。」(フォーブスの記事)
やれやれ・・・。
ウクライナの名誉のために付け加えれば、EU加盟を目指して、汚職撲滅に取り組んでいることも確かだ。
問題は、欧州の援助が、ネガティブに捉えられて、先細りになる可能性もあるということなわけだからな(累積で米国を超えたという話もあるけど、一時的なもんだろう)。
ロシア経済はV字回復、ウクライナはどん底、欧州をはじめとして西側はズタズタだ。
ロシアに対する経済制裁を始める時、こんなことになるなんて、だれか言ってたっけえ?。
問題は、それがウクライナ支援に対する長期的な影響を及ぼすことになるかどうかだ。
欧州もまた、自らの手を汚すことなく(つまり、自国兵士の血を流すことなく)、ウクライナの支援から何らかの利益を得ようとしている。
直接的には、ロシアを弱体化させて、直接対決を避けるというメリットがあるんだろう。
長期的には、中国やロシアに丸呑みされるリスクを先送りしているだけかもしれない。
欧州もまた、ウクライナの地で、どんな統治が行われようと知ったことではないのだ(そうなのかあ?)。
マクロンは、薄々そのことに気付いている。
イケイケどんどんな英国とは距離を置いて、ロシアとの独自のパイプを維持しようとしている(その割には、侵攻を読み誤ったけどな)。
「紛争が長引けば長引くほど、欧州にとっては痛手となり、欧州が一方的にどうにかできることはほとんどないように思われる。」(再掲)
情勢は、明らかだ。
ウクライナは、停戦交渉に追い込まれる。
いや、たぶん、既に追い込まれているに違いない。
それに、どれだけ抗うことができるかだな。
米軍関係者は、相変わらず威勢がいいけど、その通りに事態が展開したことはない。
今頃は、クリミアを全域奪還して、セバストポリにウクライナ国旗が翻っているはずだ。
世界は停戦を求めている。
が、それを決めるのは政治だ。
民主主義ってのが機能しているなら、政治は国民の選択を反映するはずだがな。
ウクライナ降伏不可避。
浮沈子の見立ては変わらない。
一刻も早い停戦と、一刻も長い休戦を。
浮沈子の願いも変わらない。
南部のトクマクを巡る攻防で、今また、多くの戦死者、負傷者が生まれようとしている。
攻めるウクライナ側でも、守るロシア側でも。
軍人だけじゃなく、多くの住民も巻き添えにされる。
遠く離れた地から、自らの血を流すことなくそれ(ウクライナの勝利?)を望むことは、そうして、彼らの血で贖われた結果(自由と民主主義?)を享受することは、正義なんだろうか。
浮沈子は正義派じゃない。
ウクライナの統治がどうなろうと、知ったことではない。
(ウクライナ軍、「数週間内に反転攻勢のブレイクスルーがある」──元米欧州軍司令官)
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2023/08/post-102539.php
「西側諸国はウクライナに成果を出すよう圧力をかけ、今年に入って各国が行なったような大量の武器供与を来年も繰り返すのは難しいと警告している。」
「「・・・われわれなら制空権を確保せずに兵士を前線に送り出したりはしない」が、ウクライナには今のところ他に選択肢がない。」
自軍に命じられないことを、ウクライナには強要しているわけだ。
やれやれ・・・。
「引き続きじわじわと前進しており、今後も何カ月かこの戦いを続けるだろう」
何か月もか・・・。
が、秋雨でぬかるみ、冬将軍が来れば動くに動けなくなる。
僅かな前進を命で贖う。
21世紀の戦争は、ったく、悲惨なもんだな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーー
(脅しと侮辱とクレムリンの「ロボット」……ロシア外交、プーチン政権で消えたも同然)
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-66714180
「それでも、いつかは話し合いを始めなくてはならない。米シンクタンク、ランド研究所のアナリスト、サミュエル・チャラプ氏はこう言う。交渉の代わりになる唯一の選択肢は「絶対的な完勝」で、ウクライナもロシアも、戦場でそれを実現できそうにないからだと。」
記事としては面白いが、内容はサイテーだな・・・。
浮沈子は、希望的観測で、停戦は近いと書いているが、妄想の世界と異なり、現実はそう簡単ではないようだ。
「ウクライナ政府の関係者たちは、ロシアが示すのはまたしても譲歩の姿勢ではなく、「占領地域の併合をウクライナは認めろ」などの最後通告だけだと不満をあらわにする。そのような前提条件での交渉に応じるつもりなど、ウクライナ側にはなく、西側諸国もウクライナのその方針を表立って支持している。」
「ロシアは国際社会での影響力を維持するためには、外交よりも、軍隊や情報機関、さらには地経学的な国力を頼みにするつもりの様子だ。」
ただ、そうだとしても、未来永劫この戦争を続けていくわけにはいかない。
「プーチンは権力を手にしてから、かなり劇的に変化してきた」
「正直言って、対話に応じるつもりが彼にあるのかどうかもわからない」
そのプーチンのロボットたちも、いつか人間に戻って、交渉を始めることになる。
さもなければ、絶対的な完勝を得るまで戦い続けることになる。
浮沈子は、北朝鮮とロシアが似ていると感じている。
戦争を続けることでしか存続することがでない戦闘国家だ。
まあ、ウクライナも同じだけどな。
でも、それを言ったら、米国だってそういうことになる。
米国にとって、戦争はあまりにも日常だから、それを感じられないのかもしれない。
韓国だって、そういえば戦争中なわけだ(朝鮮戦争は休戦中だからな)。
それでも、それらの国々は、まあ、隣国とかとはうまくやっている。
たまに衝突することがあっても、収束の手段を持っている。
それが外交だし、人間の知恵だ。
それを放棄しちまっては、人間として問題だろう。
ロシア外交の消失は、一時的なものだと信じたい。
多様な見解の中から、最適な解を探り出し、ウインウインの関係に落とし込むのが彼らの仕事だ。
妥協と譲歩の余地がなければ、こじれた関係は収束しない。
外交に、どれだけの余地を与えられるかが、最大の問題なわけだ。
そういう観点からみれば、ロシアには余裕などないのかも知れない。
ウクライナにはあるんだろうか?。
北朝鮮には?。
韓国にはどうなんだろうか?。
我が国も、周辺諸国との間に領土問題を抱えている(んな問題は、ないと言ってる国もあるけど)。
北方領土しかり、竹島しかり、尖閣諸島しかりだな・・・。
我が国や周辺諸国には、これらの問題を塩漬けにしておく「余裕」がある。
記事の中では、気になる部分もある。
「ロシアの駐英大使アンドレイ・ケリン氏は、ロシアの外交官が影響力を失ったという説を否定する。ケリン大使は外交官としてのキャリアを通じて、西側諸国との関係構築に携わってきた。」
「壊しているのは、私たちではない」
「私たちは、キーウの政権とうまくいっていない。その問題について、こちらとしてはどうしようもない」
「ウクライナでの戦争は、「それ以外での手段による外交の延長なのだ」と大使は話した。」
戦争もまた外交というわけか・・・。
が、しかし、互いに武器を振りかざしたままでは、交渉はまとまらないだろう。
双方が銃を置き、頭を冷やし、プロフェッショナリズムに立ち返って交渉に臨むべきだ。
もちろん、外交がいつも機能するとは限らないだろう。
為政者が、外交を軽視し、それ以外の手段に頼って統治するようになれば、事態はシンプルになる。
双方が完全な勝利を得るまで、永遠に戦い続けるしかない。
やれやれ・・・。
停戦の仲介には、それなりの力が必要だ。
実力を持って介入し、引き離し、矛を収めさせなければならない。
中国には、その力がなかったんだろうか。
それとも、タイミングを見計らっているんだろうか。
浮沈子は、米国だけがその力を持っていると思っている。
この戦争を、自国の利益のために利用することをやめ、ウクライナとロシアのために尽力すべきだ。
プーチンもまた、その力を持っている。
ワケワカの汎スラブ主義を引っ込め、西側との共存を図るべきだ。
が、戦闘をやめるには、ウクライナの協力が不可欠だからな。
現在のように、戦闘を継続していなければ存在できないような政権では無理だろう。
しかし、それを選んでいるのはウクライナの人々なわけだ。
まあいい。
どこかで、何かが変わらなければ、物事は動き出さない。
やはり、トリガーを引けるのは米国しかないだろうな・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーーー
(ロシア大使館職員20人、北朝鮮に着任 コロナ後初)
https://news.yahoo.co.jp/articles/80b227c8fda6bbd5a2a257d84929811120647a76
「米国家安全保障会議(NSC)は4日、ロシアのショイグ国防相が弾薬の売却を求めて7月に平壌を訪れて以降、北朝鮮とロシアの武器取引に関する交渉が「活発に進展している」と警告した。」
「米政府によると、金氏とプーチン氏の会談では北朝鮮がウクライナでの戦争向けの武器をロシアに供給する取引を結ぶ可能性があるという。」
似た者同士の両国が、緊密な関係を結ぶだろうことは想像に難くない。
国防相が露払いで訪問していることからも、何らかの軍事取引が絡んでいることは間違いないだろう。
最近の北朝鮮が、過去にない頻度でミサイルを打ち上げたりしていることは周知だ。
先日は、潜水艦まで披露したしな。
調達しようとしているのは、もともとロシアからの支援で開発したこれらの「高度な」軍備ではなく、弾薬とか、大砲とか、そういうファンダメンタルな武器である可能性が高い。
(プーチン大統領に〝三重苦〟「ルーブル暴落・人材流出・兵器不足」北朝鮮にも頼らざるを得ず…北方領土から消えた兵器)
https://news.yahoo.co.jp/articles/d7fd6e5cc1ab4853297f03eaa98f2ddac77742ee
「プーチン大統領は、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記と首脳会談を開くとみられるが、武器や弾薬不足が大きな要因とみられる。」
「ロシア軍は極東の兵器を引き抜いている。戦車や大砲がウクライナの前線に送られているのは間違いない」
さて、これをどう見るかだな。
国家総動員でウクライナや欧米に対峙する体制を整える中、単に目先の不足を必死で補おうとしているだけだと見るのは、いささか楽観的(!?)に過ぎるのではないか。
浮沈子の妄想の中では、ウクライナの反転攻勢に対するロシアの「逆反転攻勢」の可能性が、むくむくと成長してきている。
中国の経済的外交的下支え(まあ、属国化でも何でもいいんですが)、インドなどのグローバルサウスの支援を得て、ますます自信を深めるミスター P(プーチン)。
イランや北朝鮮は、もっと直接的に、「実弾」(文字通りか)を支援することになるんだろう。
ウクライナの地雷原や塹壕で、反転攻勢の進軍を遅らせているうちに、ロシアは大「逆反転攻勢」の準備を着々と進めているように見える。
この冬はヤバいな・・・。
ヤバ過ぎ!。
この戦争は、高度な情報戦の様相を呈している。
双方の陣営は、マスコミを通じて自陣に益する情報を垂れ流し続けている。
西側では、支援に対する支持を継続することが何より重要だ。
汚職塗れで、支援に値しない国だとか、国内の反対勢力を圧迫しているとか、そういうウクライナに関するネガティブな情報が出ることは少ない(未確認)。
もうちょっと支援を継続すれば、自由と民主主義の勝利が待っているから、ここで打ち切ったりせずに、苦しくても支援を続けるべきだとか、ロシアは悪の帝国だとか(懐かしいな・・・:悪の枢軸だっけ?)、そういうネタが喜ばれる。
もちろん、ロシアでも同じだろう。
ウクライナにはネオナチがいるとか、汎スラブ主義だとか、ワケワカな情報が乱れ飛んでいるに違いないのだ(未確認)。
浮沈子は、こういう情報戦のさなかに、報じられていいる怪しげな情報を基にして正しい判断を下すことはムリポだと考えている。
誰が何と言っているかではなく、何がどうなっているかを基に、自ら妄想するしかないのだ。
昨年2月、ロシアはウクライナに侵攻した(その前から、ちょこちょこ出入りしてるみたいですが:マレーシア航空機の撃墜もあったしな)。
国際的な支援を受けて、ウクライナは抵抗し、一部の地域を取り戻すことに成功している。
しかし、クリミアを含め、東部や南部をロシアに実効支配され、未だに全域を取り戻すことに成功していない。
そもそも、そんなことが可能かどうかも分からない。
戦線は膠着し、それを打開しようとする試みは、遅々として進まない。
その間、ロシアが敷設した地雷や、塹壕や、障害物(「竜の歯」とか言うそうですが)に頼って、ぼーっとしているだけだと考えるのは、思考の怠慢ではないのか。
侵攻当初の識者の話では、経済的にロシアを破壊し、国家として存続しえなくなるのは去年中の話だったはずだ。
中国も、インドも、アフリカ諸国も、中東でさえ、西側の制裁にもろ手を挙げて賛成しているとは思えない。
浮沈子は、国連決議から拾った数字で、世界の過半数の人口を押さえている国々が、経済制裁に加わっていないことを確認している。
まあ、中国とインドだけで、3分の1くらいだけどな。
しかし、その影響は大きい。
今年のG20では、そのことが鮮明になった。
ウクライナは招かれず、ロシアと中国は満足を表明し、シャンシャン大会は無難に閉幕した。
BBCは、ウクライナの外交的敗北を指摘している。
英国って、米国より前のめりになってたんじゃなかったっけえ?。
まあいい。
北朝鮮からの弾薬には、不発弾が多いという話もある(いかにもありそうな話というところが臭いけどな)。
ちゃんとハサップして、品質管理しないとな。
駐北朝鮮ロシア大使館の外交官の増員は、きっと、そのために違いない(未確認)。
「多くの仕事が待ち受けており、国は我々に新たな任務を課している」
まあ、どうでもいいんですが。
ロシアが、大「逆反転攻勢」を掛ける話は、どこにも書かれていない(どこかないかと探しても、単に見つけられないだけかも)。
代わりに、こんな記事が上がっていた。
(ウクライナの反転攻勢、冬の到来まで「30日しかない」可能性=米軍トップ)
https://www.bbc.com/japanese/66771645
「私はこの(戦争が)始まった当初、長期にわたる、進展の遅い、困難かつ多くの犠牲を伴う戦いになると指摘した。まさしく今、そういう状況になっている」
軍人は、基本的に正直だからな。
そのようになったのは、米国が、正に、そのようにしたからに他ならない。
「ウクライナのロシア軍に対する反転攻勢について、活動の妨げとなる厳しい冬の到来までに残された期間は30日余りだとの見解を示した。」
米国の「見解」はそうでも、ウクライナ側は異なるだろうし、ロシアには別の「見解」があるに違いない(未確認)。
逆反転攻勢はあるのか。
西側の支援は、どうなるのか。
浮沈子にとっては、あと30日余りという区切り方は意外だったな。
米国は、またもや舞台裏で何かを画策しているのかもしれない。
「激しい戦争は依然続いている」
それがなんであれ、激しい戦闘が、その時期で収束するという見立ては重要だ。
やはり、停戦の下準備が進んでいるということか。
それとも、何らかの決定的な軍事行動があるのか(西側による核兵器の使用とかあ?)。
プーチンを停戦交渉に引きずり出すには、そのくらいのことをしなければムリポではないのか(そうなのかあ?)。
このまま戦闘の長期化が進めば、威勢のいい軍人さんも、何も言えなくなっちまうかもな。
「ウクライナ軍は領土奪還のための戦いで前進しており、ロシアが占領した土地の50%を奪還している」
これは、米国国務長官(ブリンケンだったっけえ?)が先日放ったセリフと同じだ。
外交的修辞というやつだな。
「ロシアの目的は、ウクライナを征服し、ロシアの支配下に置くことだ」
「そういうことは起きていないし、今後、決して起きない。だからウクライナが勝ちつつあると言える」
子供じゃないんだから、もうちっとマシなセリフは出ないのかあ?。
最早、そういう言い回しでしか、現状を擁護できないのは西側の方だ。
我が国は、太平洋戦争末期、2発の原爆を落とされて無条件降伏した。
本土決戦は回避され、双方の戦闘員だけではなく、我が国の国民の多くも命を落とさずに済んだと言われている(まあ、米国の言い回しですけど)。
それまで、戦争で死ぬもんだと思わされてきた人々は、敗戦の後、生き残って新たな国づくりに励んできた。
浮沈子が良く知る国の話だ。
同じことが、ウクライナで起こらないと言えるかだな。
現在のウクライナの支配地を、通常兵器で蹂躙して侵略する必要はない。
ロシアの大「逆反転攻勢」が、ウクライナ支配地域に対する核攻撃でないとは言えない。
米国は、ロシアからそのことを通告されているのではないか。
ミリーは、そのことを知っていて、「30日余り」という日程を刻んでるのかもな(そうなのかあ?)。
米国は、ウクライナで核兵器が使用された場合、通常兵器によるロシアへの報復を公言している。
国際法上、そんな義理はないだろうし、バイデンの政治的発言だと思うけど、ロシアが全国民に軍事教育を義務付け、なりふり構わず弾薬を調達しようとしている背景が、その西側の軍事報復に対する備えだとするなら、浮沈子的には納得する。
ウクライナでの高々1500kmの戦線どころではなく、北極海からインド洋に至る1万kmの長大な戦線を敷くことになる。
リアルな想定とは思えないが、冷戦時代には、鉄のカーテンを敷いた経緯もあるしな。
さすがに、今日の妄想は、ちょっとヤバ過ぎる気がする。
プーチンの狂気は、そこまでは行っていない気もする。
事実は、2つの戦争依存国家の首脳が、直接会談するらしいということだけだ。
ペスコフは、このことについては言及しないと言ってるしな。
極秘中の極秘だろう。
北朝鮮は、不発弾満載の弾薬の見返りで、何を受け取るんだろうか。
最新のミサイル技術か、原子力潜水艦か、高性能な小型核弾頭か。
いや、単に、この冬を乗り切るための食糧援助とか、エネルギーとか、そんな程度かも知れないしな。
クレムリンのダンマリは、今に始まったことじゃない。
この取引の真相が、明かされることはないだろう。
妄想の翼をはばたかせるには格好のネタだな。
ロシアの核兵器使用は、現実的なオプションとして、今も有効だ。
G20の首脳宣言には、核兵器の使用を認めないとかなんとか書いてあるらしいが、ロシアにとっては紙くずと同じ価値しかないだろう。
確認しておこう。
ロシアと北朝鮮は、軍事取引を巡って首脳会談を行おうとしている。
ウクライナの反転攻勢は、あと30日余りしか続かないと米軍制服組トップが言っている。
米国は、78年前に戦争を終結させる手段として、核兵器を使用して大量虐殺を行った。
半分腐った弾薬を受け取る話で、プーチンが北朝鮮のトップと会うんだろうか?。
米国のでっち上げにしても、いささか幼稚過ぎる話に聞こえる。
欧州で大戦争が起これば、ロシアは極東で2正面作戦に対峙しなければならない。
北方領土からのミサイル撤去とは相入れないが、情勢としてはあり得る話だ。
トップ会談は、それを踏まえて行われる気がする。
そうなれば、朝鮮半島がきな臭くなるかもしれない。
台湾だって分からない。
一寸先は闇だ。
その闇を切り裂いて照らす光が、核兵器の閃光しかないとすれば、何をかいわんやだな・・・。
(G20サミット、1日目に予想外の進展 ウクライナは共同宣言の内容を批判)
https://www.bbc.com/japanese/66766581
「10日に正式に採択される共同宣言では、領土拡大での武力行使を非難したが、直接ロシアを非難するには至らなかった。」
「ウクライナ政府は、共同宣言について「誇れることは何もない」と述べている。」
まあ、この辺りは想定内なんだが、BBCの踏み込んだ論評は意外だったな。
「ウクライナ政府にとって、ロシアの「侵略」への言及がなくなったのは厳しい状況だ。この戦争の位置づけをめぐり、いわゆる「グローバルサウス(世界の南側に偏っている途上国)」との論争に西側諸国が敗れつつある表れだと、ウクライナとしては受け止めざるを得ない。」
ポストパクスアメリカーナに向けて、世界が大きく動き出しているのを感じる。
(G20初日に首脳宣言採択、ロシア非難避ける ウクライナは不満)
https://jp.reuters.com/world/us/KSOJMVLDZRNBLMWW2YGUKKJGT4-2023-09-09/
「ドイツのショルツ首相は、ロシアのウクライナ侵攻に対する明確な立場を示したとして宣言を歓迎。英国のスナク首相も「好ましく、力強い成果だ」と述べた。」
「一方、ウクライナ外務省は、宣言に「誇れるものは何もない」と指摘。ウクライナが出席していれば参加者は状況をより理解できただろうと不満を示した。」
前回と異なり、ウクライナが参加しなかったことも大きい。
そのあたりのいきさつは知らないが、中国の不参加(まあ、ロシアは想定内ですが)も含めて、異例のG20となった。
「ラブロフ外相が代表を務めるロシアは今のところ反応を示していない。同相はウクライナなど危機に関するロシアの立場が反映されない限り、最終宣言を阻止すると述べていた。
インド外相によると、中国は今回の結果を支持しているという。」
BBCの論評と併せて読むと、味わい深いものがあるな。
もちろん、シャンシャン大会なG20で、何かが変わるわけではない。
変わった何かが、様々な形を取って表出するだけだ。
玉虫色の表現に落ち着いたということは、ここで事を荒立てても仕方ないという大人の配慮というやつが働いたんだろう。
その意味では、ウクライナの不満も、ロシアや中国の満足も、想定の範囲内だ。
首脳宣言の文言の落としどころを探る作業に意味はない。
浮沈子が注目したのは、それをウクライナ(西側)の外交的敗北だと切って捨てた評価だ。
米国の世論調査、G20への評価、いずれも、G7(我が国が議長国だそうです)の方向性とは対立している。
G20の来年の議長国はブラジルだそうだ。
ウクライナにとっては、さらに厳しい結果が待っているだろう。
ブリンケン、林の両外相が、あいついでウクライナを訪問していたのは、こういう結果が見えていたからかもしれない。
潮目は変わった。
西側内部の温度差も浮き彫りになってきている。
そりゃあ、表向きは、従来と変わらぬ支持と援助なんだろうが、積極的なものから義務的なものへと変容しつつある。
米国がどう動くかだな。
ウクライナに停戦を促すのか、決めるのはウクライナだと言って、ありったけの武器を与え続けるのか。
雨期から冬にかけて、戦線が膠着することが見えている現在、停戦交渉を始めるのに悪いタイミングではない。
一部では、ウクライナ軍の優勢も報じられている(ホントかあ?)。
G20でも、停戦を促す空気が漂っていたに違いない(未確認)。
「重要なのは、宣言では「ウクライナに対する戦争」ではなく「ウクライナにおける戦争」と明記されていることだ。この言葉の選択は、ロシアが宣言を支持する可能性を高めたかもしれない。」(BBC)
まあ、どうでもいいんですが。
米国は、これまでも水面下で何度かウクライナに停戦を促している。
米国政府内も、必ずしも1枚岩ではないようだが、それでも戦術、戦略で支援していく一環として、停戦のタイミングを計るということは含まれているだろう。
今年の春先、反転攻勢に入る前には、実質的な停戦が行われていたかもしれない(バフムㇳでは、ドンパチやってたか)。
んな、戦略的に無意味なところで粘っていないで、南部の要衝を攻撃する準備に専念するように促していたと記憶している。
まあいい。
その反転攻勢も、事実上不発に終わった。
欧州の反応はなかなか伝わってこないけど、芳しいものではないだろう。
少し古いが(5月の記事)こんなのもある。
(ロシアの侵攻で欧州の分断が加速 ウクライナの再建には約76兆円)
https://forbesjapan.com/articles/detail/62937
「紛争が早期に終結すれば欧州の勝ちだ。だが、紛争が長引けば欧州の負けとなる。紛争が長引けば長引くほど、欧州にとっては痛手となり、欧州が一方的にどうにかできることはほとんどないように思われる。」
状況が当時よりマシになっているとは思えないしな。
浮沈子にとって気になる記述もある。
「ドイツの哲学者で作家のオスヴァルト・シュペングラーは、1918年に『西洋の没落』を著し、2000年までに既存の秩序が崩壊すると予言した。」
「シュペングラーは、欧州に権力エリートが台頭することを予言し、これを「カエサル主義」と呼んだ。これは、プーチン大統領のロシアや今日の中国共産党のような独裁的な政府のようなものなのかもしれない。」
「マクロン大統領が中国訪問中に呼び掛けたように、欧州が自国の外交政策と軍事力を大切にしなければ、中国を中心とした新興国が欧米の軌道から徐々に離れていく中で、シュペングラーの見解が現実のものとなる可能性もある。」
浮沈子の妄想の中では、欧州は、やがて丸っと中国やロシアの餌食になる運命なわけだ(そんなあ!)。
西側(米国)の中では、ウクライナは支援に値しない国家ではないかという懸念さえ出ている。
(「二つの正面からの戦争」:ロシアとの戦いで汚職を引き受けるウクライナ)
https://www.defenseone.com/policy/2023/04/war-two-fronts-ukraine-takes-corruption-it-fights-russia/385068/
「米国の査察官らは難しい立場に置かれている。米国の現場に足を踏み入れていないこの国の汚職を摘発することに取り組んでいるが、ウクライナは本質的に援助に値しないという考えを煽ることなくそうしているのだ 。」
先ごろ、ウクライナ国防相が更迭されたが、汚職疑惑がきっかけといわれていたからな。
浮沈子は、以前から、米国の軍事援助が横流しされているのではないかという疑惑を抱いている。
「世界銀行によると、ウクライナのGDPは2000億ドル(約27兆円)程度とされているが、このお金がどこに行くかは誰にもわからない。ウクライナのような国を長年見てきた人なら、その行き先を想像することができるだろう。」(フォーブスの記事)
やれやれ・・・。
ウクライナの名誉のために付け加えれば、EU加盟を目指して、汚職撲滅に取り組んでいることも確かだ。
問題は、欧州の援助が、ネガティブに捉えられて、先細りになる可能性もあるということなわけだからな(累積で米国を超えたという話もあるけど、一時的なもんだろう)。
ロシア経済はV字回復、ウクライナはどん底、欧州をはじめとして西側はズタズタだ。
ロシアに対する経済制裁を始める時、こんなことになるなんて、だれか言ってたっけえ?。
問題は、それがウクライナ支援に対する長期的な影響を及ぼすことになるかどうかだ。
欧州もまた、自らの手を汚すことなく(つまり、自国兵士の血を流すことなく)、ウクライナの支援から何らかの利益を得ようとしている。
直接的には、ロシアを弱体化させて、直接対決を避けるというメリットがあるんだろう。
長期的には、中国やロシアに丸呑みされるリスクを先送りしているだけかもしれない。
欧州もまた、ウクライナの地で、どんな統治が行われようと知ったことではないのだ(そうなのかあ?)。
マクロンは、薄々そのことに気付いている。
イケイケどんどんな英国とは距離を置いて、ロシアとの独自のパイプを維持しようとしている(その割には、侵攻を読み誤ったけどな)。
「紛争が長引けば長引くほど、欧州にとっては痛手となり、欧州が一方的にどうにかできることはほとんどないように思われる。」(再掲)
情勢は、明らかだ。
ウクライナは、停戦交渉に追い込まれる。
いや、たぶん、既に追い込まれているに違いない。
それに、どれだけ抗うことができるかだな。
米軍関係者は、相変わらず威勢がいいけど、その通りに事態が展開したことはない。
今頃は、クリミアを全域奪還して、セバストポリにウクライナ国旗が翻っているはずだ。
世界は停戦を求めている。
が、それを決めるのは政治だ。
民主主義ってのが機能しているなら、政治は国民の選択を反映するはずだがな。
ウクライナ降伏不可避。
浮沈子の見立ては変わらない。
一刻も早い停戦と、一刻も長い休戦を。
浮沈子の願いも変わらない。
南部のトクマクを巡る攻防で、今また、多くの戦死者、負傷者が生まれようとしている。
攻めるウクライナ側でも、守るロシア側でも。
軍人だけじゃなく、多くの住民も巻き添えにされる。
遠く離れた地から、自らの血を流すことなくそれ(ウクライナの勝利?)を望むことは、そうして、彼らの血で贖われた結果(自由と民主主義?)を享受することは、正義なんだろうか。
浮沈子は正義派じゃない。
ウクライナの統治がどうなろうと、知ったことではない。
(ウクライナ軍、「数週間内に反転攻勢のブレイクスルーがある」──元米欧州軍司令官)
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2023/08/post-102539.php
「西側諸国はウクライナに成果を出すよう圧力をかけ、今年に入って各国が行なったような大量の武器供与を来年も繰り返すのは難しいと警告している。」
「「・・・われわれなら制空権を確保せずに兵士を前線に送り出したりはしない」が、ウクライナには今のところ他に選択肢がない。」
自軍に命じられないことを、ウクライナには強要しているわけだ。
やれやれ・・・。
「引き続きじわじわと前進しており、今後も何カ月かこの戦いを続けるだろう」
何か月もか・・・。
が、秋雨でぬかるみ、冬将軍が来れば動くに動けなくなる。
僅かな前進を命で贖う。
21世紀の戦争は、ったく、悲惨なもんだな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーー
(脅しと侮辱とクレムリンの「ロボット」……ロシア外交、プーチン政権で消えたも同然)
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-66714180
「それでも、いつかは話し合いを始めなくてはならない。米シンクタンク、ランド研究所のアナリスト、サミュエル・チャラプ氏はこう言う。交渉の代わりになる唯一の選択肢は「絶対的な完勝」で、ウクライナもロシアも、戦場でそれを実現できそうにないからだと。」
記事としては面白いが、内容はサイテーだな・・・。
浮沈子は、希望的観測で、停戦は近いと書いているが、妄想の世界と異なり、現実はそう簡単ではないようだ。
「ウクライナ政府の関係者たちは、ロシアが示すのはまたしても譲歩の姿勢ではなく、「占領地域の併合をウクライナは認めろ」などの最後通告だけだと不満をあらわにする。そのような前提条件での交渉に応じるつもりなど、ウクライナ側にはなく、西側諸国もウクライナのその方針を表立って支持している。」
「ロシアは国際社会での影響力を維持するためには、外交よりも、軍隊や情報機関、さらには地経学的な国力を頼みにするつもりの様子だ。」
ただ、そうだとしても、未来永劫この戦争を続けていくわけにはいかない。
「プーチンは権力を手にしてから、かなり劇的に変化してきた」
「正直言って、対話に応じるつもりが彼にあるのかどうかもわからない」
そのプーチンのロボットたちも、いつか人間に戻って、交渉を始めることになる。
さもなければ、絶対的な完勝を得るまで戦い続けることになる。
浮沈子は、北朝鮮とロシアが似ていると感じている。
戦争を続けることでしか存続することがでない戦闘国家だ。
まあ、ウクライナも同じだけどな。
でも、それを言ったら、米国だってそういうことになる。
米国にとって、戦争はあまりにも日常だから、それを感じられないのかもしれない。
韓国だって、そういえば戦争中なわけだ(朝鮮戦争は休戦中だからな)。
それでも、それらの国々は、まあ、隣国とかとはうまくやっている。
たまに衝突することがあっても、収束の手段を持っている。
それが外交だし、人間の知恵だ。
それを放棄しちまっては、人間として問題だろう。
ロシア外交の消失は、一時的なものだと信じたい。
多様な見解の中から、最適な解を探り出し、ウインウインの関係に落とし込むのが彼らの仕事だ。
妥協と譲歩の余地がなければ、こじれた関係は収束しない。
外交に、どれだけの余地を与えられるかが、最大の問題なわけだ。
そういう観点からみれば、ロシアには余裕などないのかも知れない。
ウクライナにはあるんだろうか?。
北朝鮮には?。
韓国にはどうなんだろうか?。
我が国も、周辺諸国との間に領土問題を抱えている(んな問題は、ないと言ってる国もあるけど)。
北方領土しかり、竹島しかり、尖閣諸島しかりだな・・・。
我が国や周辺諸国には、これらの問題を塩漬けにしておく「余裕」がある。
記事の中では、気になる部分もある。
「ロシアの駐英大使アンドレイ・ケリン氏は、ロシアの外交官が影響力を失ったという説を否定する。ケリン大使は外交官としてのキャリアを通じて、西側諸国との関係構築に携わってきた。」
「壊しているのは、私たちではない」
「私たちは、キーウの政権とうまくいっていない。その問題について、こちらとしてはどうしようもない」
「ウクライナでの戦争は、「それ以外での手段による外交の延長なのだ」と大使は話した。」
戦争もまた外交というわけか・・・。
が、しかし、互いに武器を振りかざしたままでは、交渉はまとまらないだろう。
双方が銃を置き、頭を冷やし、プロフェッショナリズムに立ち返って交渉に臨むべきだ。
もちろん、外交がいつも機能するとは限らないだろう。
為政者が、外交を軽視し、それ以外の手段に頼って統治するようになれば、事態はシンプルになる。
双方が完全な勝利を得るまで、永遠に戦い続けるしかない。
やれやれ・・・。
停戦の仲介には、それなりの力が必要だ。
実力を持って介入し、引き離し、矛を収めさせなければならない。
中国には、その力がなかったんだろうか。
それとも、タイミングを見計らっているんだろうか。
浮沈子は、米国だけがその力を持っていると思っている。
この戦争を、自国の利益のために利用することをやめ、ウクライナとロシアのために尽力すべきだ。
プーチンもまた、その力を持っている。
ワケワカの汎スラブ主義を引っ込め、西側との共存を図るべきだ。
が、戦闘をやめるには、ウクライナの協力が不可欠だからな。
現在のように、戦闘を継続していなければ存在できないような政権では無理だろう。
しかし、それを選んでいるのはウクライナの人々なわけだ。
まあいい。
どこかで、何かが変わらなければ、物事は動き出さない。
やはり、トリガーを引けるのは米国しかないだろうな・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーーー
(ロシア大使館職員20人、北朝鮮に着任 コロナ後初)
https://news.yahoo.co.jp/articles/80b227c8fda6bbd5a2a257d84929811120647a76
「米国家安全保障会議(NSC)は4日、ロシアのショイグ国防相が弾薬の売却を求めて7月に平壌を訪れて以降、北朝鮮とロシアの武器取引に関する交渉が「活発に進展している」と警告した。」
「米政府によると、金氏とプーチン氏の会談では北朝鮮がウクライナでの戦争向けの武器をロシアに供給する取引を結ぶ可能性があるという。」
似た者同士の両国が、緊密な関係を結ぶだろうことは想像に難くない。
国防相が露払いで訪問していることからも、何らかの軍事取引が絡んでいることは間違いないだろう。
最近の北朝鮮が、過去にない頻度でミサイルを打ち上げたりしていることは周知だ。
先日は、潜水艦まで披露したしな。
調達しようとしているのは、もともとロシアからの支援で開発したこれらの「高度な」軍備ではなく、弾薬とか、大砲とか、そういうファンダメンタルな武器である可能性が高い。
(プーチン大統領に〝三重苦〟「ルーブル暴落・人材流出・兵器不足」北朝鮮にも頼らざるを得ず…北方領土から消えた兵器)
https://news.yahoo.co.jp/articles/d7fd6e5cc1ab4853297f03eaa98f2ddac77742ee
「プーチン大統領は、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記と首脳会談を開くとみられるが、武器や弾薬不足が大きな要因とみられる。」
「ロシア軍は極東の兵器を引き抜いている。戦車や大砲がウクライナの前線に送られているのは間違いない」
さて、これをどう見るかだな。
国家総動員でウクライナや欧米に対峙する体制を整える中、単に目先の不足を必死で補おうとしているだけだと見るのは、いささか楽観的(!?)に過ぎるのではないか。
浮沈子の妄想の中では、ウクライナの反転攻勢に対するロシアの「逆反転攻勢」の可能性が、むくむくと成長してきている。
中国の経済的外交的下支え(まあ、属国化でも何でもいいんですが)、インドなどのグローバルサウスの支援を得て、ますます自信を深めるミスター P(プーチン)。
イランや北朝鮮は、もっと直接的に、「実弾」(文字通りか)を支援することになるんだろう。
ウクライナの地雷原や塹壕で、反転攻勢の進軍を遅らせているうちに、ロシアは大「逆反転攻勢」の準備を着々と進めているように見える。
この冬はヤバいな・・・。
ヤバ過ぎ!。
この戦争は、高度な情報戦の様相を呈している。
双方の陣営は、マスコミを通じて自陣に益する情報を垂れ流し続けている。
西側では、支援に対する支持を継続することが何より重要だ。
汚職塗れで、支援に値しない国だとか、国内の反対勢力を圧迫しているとか、そういうウクライナに関するネガティブな情報が出ることは少ない(未確認)。
もうちょっと支援を継続すれば、自由と民主主義の勝利が待っているから、ここで打ち切ったりせずに、苦しくても支援を続けるべきだとか、ロシアは悪の帝国だとか(懐かしいな・・・:悪の枢軸だっけ?)、そういうネタが喜ばれる。
もちろん、ロシアでも同じだろう。
ウクライナにはネオナチがいるとか、汎スラブ主義だとか、ワケワカな情報が乱れ飛んでいるに違いないのだ(未確認)。
浮沈子は、こういう情報戦のさなかに、報じられていいる怪しげな情報を基にして正しい判断を下すことはムリポだと考えている。
誰が何と言っているかではなく、何がどうなっているかを基に、自ら妄想するしかないのだ。
昨年2月、ロシアはウクライナに侵攻した(その前から、ちょこちょこ出入りしてるみたいですが:マレーシア航空機の撃墜もあったしな)。
国際的な支援を受けて、ウクライナは抵抗し、一部の地域を取り戻すことに成功している。
しかし、クリミアを含め、東部や南部をロシアに実効支配され、未だに全域を取り戻すことに成功していない。
そもそも、そんなことが可能かどうかも分からない。
戦線は膠着し、それを打開しようとする試みは、遅々として進まない。
その間、ロシアが敷設した地雷や、塹壕や、障害物(「竜の歯」とか言うそうですが)に頼って、ぼーっとしているだけだと考えるのは、思考の怠慢ではないのか。
侵攻当初の識者の話では、経済的にロシアを破壊し、国家として存続しえなくなるのは去年中の話だったはずだ。
中国も、インドも、アフリカ諸国も、中東でさえ、西側の制裁にもろ手を挙げて賛成しているとは思えない。
浮沈子は、国連決議から拾った数字で、世界の過半数の人口を押さえている国々が、経済制裁に加わっていないことを確認している。
まあ、中国とインドだけで、3分の1くらいだけどな。
しかし、その影響は大きい。
今年のG20では、そのことが鮮明になった。
ウクライナは招かれず、ロシアと中国は満足を表明し、シャンシャン大会は無難に閉幕した。
BBCは、ウクライナの外交的敗北を指摘している。
英国って、米国より前のめりになってたんじゃなかったっけえ?。
まあいい。
北朝鮮からの弾薬には、不発弾が多いという話もある(いかにもありそうな話というところが臭いけどな)。
ちゃんとハサップして、品質管理しないとな。
駐北朝鮮ロシア大使館の外交官の増員は、きっと、そのために違いない(未確認)。
「多くの仕事が待ち受けており、国は我々に新たな任務を課している」
まあ、どうでもいいんですが。
ロシアが、大「逆反転攻勢」を掛ける話は、どこにも書かれていない(どこかないかと探しても、単に見つけられないだけかも)。
代わりに、こんな記事が上がっていた。
(ウクライナの反転攻勢、冬の到来まで「30日しかない」可能性=米軍トップ)
https://www.bbc.com/japanese/66771645
「私はこの(戦争が)始まった当初、長期にわたる、進展の遅い、困難かつ多くの犠牲を伴う戦いになると指摘した。まさしく今、そういう状況になっている」
軍人は、基本的に正直だからな。
そのようになったのは、米国が、正に、そのようにしたからに他ならない。
「ウクライナのロシア軍に対する反転攻勢について、活動の妨げとなる厳しい冬の到来までに残された期間は30日余りだとの見解を示した。」
米国の「見解」はそうでも、ウクライナ側は異なるだろうし、ロシアには別の「見解」があるに違いない(未確認)。
逆反転攻勢はあるのか。
西側の支援は、どうなるのか。
浮沈子にとっては、あと30日余りという区切り方は意外だったな。
米国は、またもや舞台裏で何かを画策しているのかもしれない。
「激しい戦争は依然続いている」
それがなんであれ、激しい戦闘が、その時期で収束するという見立ては重要だ。
やはり、停戦の下準備が進んでいるということか。
それとも、何らかの決定的な軍事行動があるのか(西側による核兵器の使用とかあ?)。
プーチンを停戦交渉に引きずり出すには、そのくらいのことをしなければムリポではないのか(そうなのかあ?)。
このまま戦闘の長期化が進めば、威勢のいい軍人さんも、何も言えなくなっちまうかもな。
「ウクライナ軍は領土奪還のための戦いで前進しており、ロシアが占領した土地の50%を奪還している」
これは、米国国務長官(ブリンケンだったっけえ?)が先日放ったセリフと同じだ。
外交的修辞というやつだな。
「ロシアの目的は、ウクライナを征服し、ロシアの支配下に置くことだ」
「そういうことは起きていないし、今後、決して起きない。だからウクライナが勝ちつつあると言える」
子供じゃないんだから、もうちっとマシなセリフは出ないのかあ?。
最早、そういう言い回しでしか、現状を擁護できないのは西側の方だ。
我が国は、太平洋戦争末期、2発の原爆を落とされて無条件降伏した。
本土決戦は回避され、双方の戦闘員だけではなく、我が国の国民の多くも命を落とさずに済んだと言われている(まあ、米国の言い回しですけど)。
それまで、戦争で死ぬもんだと思わされてきた人々は、敗戦の後、生き残って新たな国づくりに励んできた。
浮沈子が良く知る国の話だ。
同じことが、ウクライナで起こらないと言えるかだな。
現在のウクライナの支配地を、通常兵器で蹂躙して侵略する必要はない。
ロシアの大「逆反転攻勢」が、ウクライナ支配地域に対する核攻撃でないとは言えない。
米国は、ロシアからそのことを通告されているのではないか。
ミリーは、そのことを知っていて、「30日余り」という日程を刻んでるのかもな(そうなのかあ?)。
米国は、ウクライナで核兵器が使用された場合、通常兵器によるロシアへの報復を公言している。
国際法上、そんな義理はないだろうし、バイデンの政治的発言だと思うけど、ロシアが全国民に軍事教育を義務付け、なりふり構わず弾薬を調達しようとしている背景が、その西側の軍事報復に対する備えだとするなら、浮沈子的には納得する。
ウクライナでの高々1500kmの戦線どころではなく、北極海からインド洋に至る1万kmの長大な戦線を敷くことになる。
リアルな想定とは思えないが、冷戦時代には、鉄のカーテンを敷いた経緯もあるしな。
さすがに、今日の妄想は、ちょっとヤバ過ぎる気がする。
プーチンの狂気は、そこまでは行っていない気もする。
事実は、2つの戦争依存国家の首脳が、直接会談するらしいということだけだ。
ペスコフは、このことについては言及しないと言ってるしな。
極秘中の極秘だろう。
北朝鮮は、不発弾満載の弾薬の見返りで、何を受け取るんだろうか。
最新のミサイル技術か、原子力潜水艦か、高性能な小型核弾頭か。
いや、単に、この冬を乗り切るための食糧援助とか、エネルギーとか、そんな程度かも知れないしな。
クレムリンのダンマリは、今に始まったことじゃない。
この取引の真相が、明かされることはないだろう。
妄想の翼をはばたかせるには格好のネタだな。
ロシアの核兵器使用は、現実的なオプションとして、今も有効だ。
G20の首脳宣言には、核兵器の使用を認めないとかなんとか書いてあるらしいが、ロシアにとっては紙くずと同じ価値しかないだろう。
確認しておこう。
ロシアと北朝鮮は、軍事取引を巡って首脳会談を行おうとしている。
ウクライナの反転攻勢は、あと30日余りしか続かないと米軍制服組トップが言っている。
米国は、78年前に戦争を終結させる手段として、核兵器を使用して大量虐殺を行った。
半分腐った弾薬を受け取る話で、プーチンが北朝鮮のトップと会うんだろうか?。
米国のでっち上げにしても、いささか幼稚過ぎる話に聞こえる。
欧州で大戦争が起これば、ロシアは極東で2正面作戦に対峙しなければならない。
北方領土からのミサイル撤去とは相入れないが、情勢としてはあり得る話だ。
トップ会談は、それを踏まえて行われる気がする。
そうなれば、朝鮮半島がきな臭くなるかもしれない。
台湾だって分からない。
一寸先は闇だ。
その闇を切り裂いて照らす光が、核兵器の閃光しかないとすれば、何をかいわんやだな・・・。
🐱変異種:第9波:またも下げ止まり ― 2023年09月11日 19:03
変異種:第9波:またも下げ止まり
(新型コロナ患者数推移(東京))
https://moderna-epi-report.jp/region/tokyo.html
本日現在、東京都の新規推計患者数の数字は以下の通り。
・9月10日(日曜日):13957人↑
・9月9日(土曜日):13928人↓
・9月8日(金曜日):14194人↓
・9月7日(木曜日):14843人↓
・9月6日(水曜日):15170人↓
・9月5日(火曜日):15415人↓
・9月4日(月曜日):15584人↓
・9月3日(日曜日):15954人↓
・9月2日(土曜日):16031人↑
・9月1日(金曜日):15956人↑
9月2日にピークを記録してから、順調に下がっていたのに、ちょびっと(29人)反転した。
全国の陽性率(46パーセント)も、高い水準だがピーク値の66パーセント(8月20日:べらぼーめ・・・)からは急激に下がってきているし、19歳以下の新規感染者の増加は止まらないものの、それ以外のすべての指標で第9波がピークアウトしたことは間違いない。
問題は、どこまで下がるかということなんだが、高い水準で下げ止まるようなことになると、この冬の第10波がとんでもないことになっちまうからな。
超過密巨大都市を抱える東京都が、先行して下げ止まっちまったりしたら、目も当てられない(浮沈子の棲息地だし・・・)。
今日の数字(ビミョーな反転攻勢?)は、その意味では気になるところだ。
EG.5(通称エリス)の割合が増加してきていることも気になる。
特定の変異種の増加は、その変異が感染環境にマッチしていることの現れなわけだから、宿主の行動様式(感染予防策含む)なり、環境要因(気温や湿度など)が変わらなければ、増加を加速する指標になる。
BA.2.86(通称ピロラ)亜系統は、今のところ爆発的増加には至っていない。
2023年7月に報告されて以降、一度も途切れずに、世界のあちこちで静かに増殖している。
Sタンパクに蓄積された変異数の多さから、オミクロンの再来になるのではと専門家から警戒されているが、鳴かず飛ばずで消えていくことも十分あり得る。
ヒトヒト感染症の流行は、宿主である人間の行動様式に大きく左右される。
このウイルスが、毎年、我が国で夏季に流行しているのは、気候要因や、それと関連した人間の行動が影響しているに違いないのだ。
当局は、にもかかわらず、来年から夏季の流行対策からワクチン接種を外そうとしている。
今年は、ハイリスクグループを対象として、限定的な接種を行っているが、来年からはそれもない。
流行るに任せる・・・。
同じ呼吸器系感染症として、比較の対象にされている季節性インフルエンザの場合、3年くらい、大きな流行がなかった期間を挟んでいるけど、今年は夏季に完全に終息することなく、流行状態のまま次のシーズンに入った。
65歳以上への発症予防効果が33パーセントという、ワクチンとして認可していいのかと思うようなヘタレであっても、ないよりはマシというもんだ。
インフルだって、夏季の流行が常態化するようなら、年に複数回の接種を検討してもいいくらいだ。
来年から、新型コロナのワクチンを年1回の接種にするというのは、どう考えても納得がいかない。
2回どころか、3回、4回にしてもいいくらいだ。
今までのワクチンの、変異に対する適応性の喪失、経時的減弱の著しさは、特筆に値するからな。
それでも、コロナウイルスという厄介な代物に対して、これだけ早期にワクチンを投入できたことは奇跡に近い。
また、治療薬としてステロイド剤を見出したことも、何とか使えそうな抗ウイルス薬が普及してきたことも事実だ。
この間、世界で何億人もの人々が生き永らえたことは間違いない。
が、まあ、長い目で見れば、延命効果が何年あったかはビミョーなところだ。
投入された莫大な労力と資金、社会規制に伴う様々な弊害に見合ったものだったのかという総括は必要だ。
浮沈子は、メキシコ渡航の関係で、2年前の春から狂犬病をはじめとする様々なワクチンをうってきたが、新型コロナのワクチン程、激烈な副反応を伴うものはなかった。
皆無だ。
副反応が比較的軽かった6回目接種のノババックスでさえ、他のワクチンの比ではない。
特にモデルナの時は、相当つらい思いをした。
重症化リスクが低い健康な若年者だったら、うつかうたないかについて、真剣に悩むところだろう。
特に、アナフィラキシー、心筋炎、心膜炎、血液凝固などについては、対応を誤れば命に係わる。
このワクチンをうつかうたないかは、リスクの多寡にかかわらず、あくまでも個人の判断だ。
ワクチンうて死ぬか、うたずに罹患して死ぬか。
生き残ったとしても、後遺症という厄介な問題が待っている。
健康な若年者なら、そして、大部分の人が、自然感染して生き残り、後遺症も出ずに通常の生活に復帰できる。
季節性インフルエンザのように、2歳未満の小児に重症化リスクがあるという話は聞かない(今のところ、二峰性ではない)。
免疫弱者や高齢者がヤバいだけの病気だ。
が、大流行すれば、医療資源を圧迫し、社会的問題に発展する。
やれやれ・・・。
この夏の第9波で、どんだけの人が逝っちまったのかは知らない。
それが分かるのは来年になってからだ。
医療機関のひっ迫は、沖縄とか一部に限られていたようだから、死んじまった人も、十分な医療を受けられたと信じたい。
相手は、ウイルスという自然だから、感染を恨んでも仕方ないのかもしれないが、ヒトヒト感染だから、ビミョーな違和感は残る。
もしもあの時、ワクチンうっていれば・・・。
仮に、あの時、あそこに行っていなかったら・・・。
マスクさえしていれば、ひょっとしたら・・・。
クソなワクチンだから、うつことによる様々な弊害もある。
激烈な副反応が出た時に、適切に対処してもらえるかは時の運だしな・・・。
ワクチンの「後遺症」みたいな話まで出てくる始末だ。
やれやれ・・・。
しつこいようだが、うつかうたないかは、あくまで個人の判断に委ねられている。
高齢で持病持ちの浮沈子は、うむをいわさず最速の接種をするけど、同じようなリスクを抱えた人が、ワクチンをうたないことに対しては、その選択を尊重する(無症候性キャリアからの感染もあるから、余りそばには近寄らないけど:浮沈子が気付かずに罹患している場合もあるからな)。
これだけの流行が繰り返される中、死ぬまで罹患せずに済むと考えるのはムリポだ。
2021年初冬のオミクロンの登場後、2年足らずの間に、全国民の半数が罹患した。
その割合が減ることはないだろうし、この夏の流行状況を見ると、来年中にはほとんど全員が罹患するかもしれない(テキトーです)。
ワクチンうっても、過半数は罹患するしな(若年者の発症予防率は50パーセント、高齢者は33パーセント:ショボ・・・)。
武漢株由来の当初のワクチンが旧欧州株に対して示したのは、95パーセント以上という驚異的な予防率だったことを考えると、隔世の感がある。
新型コロナは手強い。
捕まえたと思っても、するりと逃げ出す感がある。
逆に、こっちはいつか掴まる運命を感じる。
第9波は、いつか反転する。
10月か、遅くとも11月には増加に転じる。
その時期とベースラインの規模によっては、第10波はとんでもない値に跳ね上がるだろう。
接種対象者の20パーセントしか初期調達を掛けていない、秋開始接種ワクチン。
夏季にこれだけの流行を出しながら、「波じゃない」と強弁して、年1回に接種を減らそうとする当局。
いつヒットするか分からない副反応に怯えながら、毎回、命がけで接種するワクチン。
それも、重症化予防効果さえ切れちまってからな(未確認:んなもん、罹ってみなけりゃ分らんだろう?)。
マスクしてれば、胡散臭い目で見られるし、ソーシャルディスタンスを取れば、これ見よがしに追い抜かれる。
密を避け、手を洗い、引き籠る。
社会は分断され、ジジババは片隅に追いやられる(そうなのかあ?)。
インフルなら、警報級の大流行期であっても、マスコミは反ワクチンキャンペーンに汲々としている。
今年の冬が思いやられる。
インフルエンザとのダブル流行ということでは、今年の方がヤバい気がするんだがな・・・。
南半球のオーストラリアでは、今年は、早めに流行し始めたものの、並の規模に留まったようだ(ちゃんと読んだわけじゃないので、テキトーです)。
(Australian Influenza Surveillance Report:8月21日から9月3日までの隔週報)
https://www.health.gov.au/sites/default/files/2023-09/aisr-fortnightly-report-no-11---21-august-to-03-september-2023.pdf
浮沈子が棲息する東京都大田区では、9月末辺りから、今期の季節性インフルエンザワクチン接種について告知を始めるようだ(補正予算額を見ると、昨年の8割くらいしか計上していないからな:たぶん自己負担が出るんだろう:昨年は、その分を東京都が補填していたらしい:今年は具体な話はないそうです:各担当部署に確認済み)。
流行状況は厳しいままなのに、情報は出なくなり、感染予防は霧のように消えた。
(新型コロナに秋の流行の兆し、ワクチンの現状は?)
https://www.technologyreview.jp/s/316850/what-to-know-about-this-autumns-covid-vaccines/
「米国における新型コロナウイルス感染症の入院患者数は、8月第3週に16%近く増加した。9月初旬にはジル・バイデン夫人も感染した。データは秋の流行の波が始まりつつあることを示している。」
記事は、最近のピロラの話も盛り込んで、米国の空気を伝えてくれる。
浮沈子的注目は、この記事を書いた記者が、「秋の流行」として捉えていることだ。
つまり、東京都における下げ止まりだったり、全国における19歳以下の感染者の増加が止まらないのは、「夏の流行」だった第9波のピークアウトが下がり切らないとかそういう話ではなく、既に「秋の流行」として、新たな流行の波に突入している表れかもしれないということなわけだ。
(新型コロナ感染拡大で県立松代高校が休校に 新潟 十日町)
https://www3.nhk.or.jp/lnews/niigata/20230911/1030026462.html
「新型コロナウイルスの感染が校内で広がっているとして、十日町市にある県立高校が12日から休校になることになりました。」
「県内では先月下旬から19歳以下の新型コロナの感染者数が増えていて、県は発熱やせきなどの症状がある場合は学校を休むよう呼びかけています。」
「感染者数の割合が各学級で1割以上という目安を超えた」
べらぼーめ・・・。
「十日町市や津南町では、新型コロナの感染者数が今月3日までの1週間で1医療機関あたり32人」
季節性インフルエンザなら、警報級なレベルだな。
「休校期間を3日程度と見込んでいますが、正式な再開時期は感染状況を見て判断」
この記事での浮沈子の最大の注目点はここだ・・・。
「新型コロナの感染症法上の位置づけが5類に移行してから、県立学校の休校は初めて」
19歳以下の増加は、止まらないのではない。
他の年齢階層に先駆けて、新たな流行の波が始まったに過ぎないのだ。
超過密な東京都は、ヒトヒト感染に敏感に反応する。
海外からの人の往来も激しい。
全国の陽性率は確かに下がっているし、20歳以上の推定感染者数も順調に落ちてきている。
見かけの上で、懸念材料といえば、19歳以下の増加だけ。
それを、どう評価するのかについては、今のところ何とも言えない。
米国の記事は、彼の地での流行のパターンの違いはあっても、新たな視点を与えてくれているのかもしれない。
「第9波は波じゃない」。
それは、来年度からのワクチン接種を年1回にするための、当局の方便だったのかもしれないが、瓢箪から駒だな。
夏から秋、秋から冬にかけて、途切れることなく続いているベースラインの増加、あるいは超巨大流行の波の入り口だったのかもしれない。
が、まあ、いまのところ、これは浮沈子の妄想に留まっている。
陽性率の低下は、間違いなく感染者数の減少につながる。
新潟の休校期間が3日間というのは、ちょっと短いような気もするけど(発症から5日程度は他者に感染させる可能性が高い)、状況に応じて延長される可能性もあるしな。
問題は、あれだな、家庭内感染から、他の年齢階層に拡大し、秋の行楽シーズンで全国的に蔓延するきっかけになるかどうかだな。
まあいい。
しばらく様子を見ないと何とも言えないし、仮にそうだったとしても浮沈子に出来ることは、ワクチンうって引き籠ることだけだ。
(インフルエンザの流行状況(東京都 2022-2023年シーズン))
https://idsc.tmiph.metro.tokyo.lg.jp/diseases/flu/flu/
「2 インフルエンザ患者の年齢構成:
過去10シーズンの年齢階級別患者報告割合の推移(2013~2023年)」
年齢階層別の割合を見ると、殆ど流行がなかった20-21シーズン、21-22シーズンでは、19歳以下の構成比は50パーセントを切っているにもかかわらず、今期(22-23シーズン)では、8割を超えている。
平年で6割から7割以上だが、今期は平年以上に寄与率が高い点に注意だ。
この2年間、流行がほとんどなかったことから、免疫が落ちていることもあるだろうが、それは他の年齢階層も同じはずだからな。
新型コロナのこの夏の流行で、沖縄県が突出して高かったことも、学齢期の年齢階層が多いことが関連しているのかもしれない(未確認)。
XBB亜系統や季節性インフルエンザは、学齢期の年齢階層に浸透性が高い(未確認)。
この年齢階層は、ワクチンの接種率も低いし、学校という感染のるつぼの中に放り込まれている。
活動性も高く、流行をリードする役割を果たす。
集団事例の状況を見ると、東京都におけるインフルエンザの今期の流行には、1月末から2月にかけてをピークとする大きい山と、5月をピークとする小さい山の2回の流行があったことが分かる。
5月といえば、そう、新型コロナの5類移行を行い、感染対策を放棄した時期と重なる。
やれやれ・・・。
その後、完全収束することなく、34週(8月下旬)から、定点医療機関における患者数は増加に転じた。
ったく・・・。
季節性インフルエンザが増加に転じたということはだな、それよりも感染性が高い新型コロナウイルスもまた、増加のフェーズに入ったことの明らかな証拠なわけだ。
では、逆に、20歳以上の年齢階層や全国的な陽性率が低下し続けているのはなぜなのか。
まあ、一つの可能性としては、軽症者や新型コロナに多い無症候性キャリア(半数程度といわれている)の増加が反映されていないということはあり得る。
モデルナの推計値は、医療機関への受診をベースにした推計だし、検査の有料化等で、受診そのものが抑制されれば統計に表れない感染者の増加を見逃すことはある。
季節性インフルエンザにも、若干の無症候性キャリア(1割程度か)が存在するし、軽症者が受診しないのは同じだ。
何とも言えないな。
増加が顕著になってくれば、その点はもっと明確になるかもしれない。
一寸先は闇の新型コロナ(まあ、季節性インフルエンザも入れとこうか)。
大田区でインフルのワクチン接種が始まるのは、10月からだろう。
新型コロナのワクチンと、接種間隔を空ける必要はないと言われている(同時接種も可能:浮沈子はしないけどな)。
さっさとうって、免疫高めて、来るべき増加の大山脈に備えておかないとな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(「感染力強くワクチン効きにくい」新たな変異株「EG.5」の割合増加 一般医療に影響も 外来の陽性率“5割超”東京・品川区の病院を取材)
https://news.yahoo.co.jp/articles/ead2910251a1c4d244635761bdb2580ded052913
「東京・品川区にある、昭和大学病院では、コロナ病床12床に対し44人が入院していて5類移行後、最多です。」
なんと!。
浮沈子は、今日午前中、浮世の雑事でこの病院から目と鼻の先に出かけている。
やれやれ・・・。
「8月に入ってオミクロン株の新たな系統「EG.5」の割合が増え、患者の6割ほどを占めるということです。」
「かなり市中感染は増えてるだろうというふうに思います。したがって今まだまだもうちょっと増えていくだろうと」
「外来での陽性率も5割を超え・・・」
地域の中核病院だからな。
感染者が集中するということはある。
こうしてみると、第9波はまだ収まっていないのだという単純な話のような気もする。
記事の表題には、「感染力強く」とあるので読んでみたんだが、特にエビデンスが出ていたわけではなかった。
テレ朝の記事だしな・・・。
取材に応じている院長は、呼吸器専門のようだ。
実際に患者を診察する中で、皮膚感覚で見ている(たぶん)。
インビトロのデータだけではなく、生身の患者からの印象は大切だ。
東京都の感染者は、まだ増加し続けるかも知れない。
「秋の流行」か。
かんべんしてくれ・・・。
(新型コロナ患者数推移(東京))
https://moderna-epi-report.jp/region/tokyo.html
本日現在、東京都の新規推計患者数の数字は以下の通り。
・9月10日(日曜日):13957人↑
・9月9日(土曜日):13928人↓
・9月8日(金曜日):14194人↓
・9月7日(木曜日):14843人↓
・9月6日(水曜日):15170人↓
・9月5日(火曜日):15415人↓
・9月4日(月曜日):15584人↓
・9月3日(日曜日):15954人↓
・9月2日(土曜日):16031人↑
・9月1日(金曜日):15956人↑
9月2日にピークを記録してから、順調に下がっていたのに、ちょびっと(29人)反転した。
全国の陽性率(46パーセント)も、高い水準だがピーク値の66パーセント(8月20日:べらぼーめ・・・)からは急激に下がってきているし、19歳以下の新規感染者の増加は止まらないものの、それ以外のすべての指標で第9波がピークアウトしたことは間違いない。
問題は、どこまで下がるかということなんだが、高い水準で下げ止まるようなことになると、この冬の第10波がとんでもないことになっちまうからな。
超過密巨大都市を抱える東京都が、先行して下げ止まっちまったりしたら、目も当てられない(浮沈子の棲息地だし・・・)。
今日の数字(ビミョーな反転攻勢?)は、その意味では気になるところだ。
EG.5(通称エリス)の割合が増加してきていることも気になる。
特定の変異種の増加は、その変異が感染環境にマッチしていることの現れなわけだから、宿主の行動様式(感染予防策含む)なり、環境要因(気温や湿度など)が変わらなければ、増加を加速する指標になる。
BA.2.86(通称ピロラ)亜系統は、今のところ爆発的増加には至っていない。
2023年7月に報告されて以降、一度も途切れずに、世界のあちこちで静かに増殖している。
Sタンパクに蓄積された変異数の多さから、オミクロンの再来になるのではと専門家から警戒されているが、鳴かず飛ばずで消えていくことも十分あり得る。
ヒトヒト感染症の流行は、宿主である人間の行動様式に大きく左右される。
このウイルスが、毎年、我が国で夏季に流行しているのは、気候要因や、それと関連した人間の行動が影響しているに違いないのだ。
当局は、にもかかわらず、来年から夏季の流行対策からワクチン接種を外そうとしている。
今年は、ハイリスクグループを対象として、限定的な接種を行っているが、来年からはそれもない。
流行るに任せる・・・。
同じ呼吸器系感染症として、比較の対象にされている季節性インフルエンザの場合、3年くらい、大きな流行がなかった期間を挟んでいるけど、今年は夏季に完全に終息することなく、流行状態のまま次のシーズンに入った。
65歳以上への発症予防効果が33パーセントという、ワクチンとして認可していいのかと思うようなヘタレであっても、ないよりはマシというもんだ。
インフルだって、夏季の流行が常態化するようなら、年に複数回の接種を検討してもいいくらいだ。
来年から、新型コロナのワクチンを年1回の接種にするというのは、どう考えても納得がいかない。
2回どころか、3回、4回にしてもいいくらいだ。
今までのワクチンの、変異に対する適応性の喪失、経時的減弱の著しさは、特筆に値するからな。
それでも、コロナウイルスという厄介な代物に対して、これだけ早期にワクチンを投入できたことは奇跡に近い。
また、治療薬としてステロイド剤を見出したことも、何とか使えそうな抗ウイルス薬が普及してきたことも事実だ。
この間、世界で何億人もの人々が生き永らえたことは間違いない。
が、まあ、長い目で見れば、延命効果が何年あったかはビミョーなところだ。
投入された莫大な労力と資金、社会規制に伴う様々な弊害に見合ったものだったのかという総括は必要だ。
浮沈子は、メキシコ渡航の関係で、2年前の春から狂犬病をはじめとする様々なワクチンをうってきたが、新型コロナのワクチン程、激烈な副反応を伴うものはなかった。
皆無だ。
副反応が比較的軽かった6回目接種のノババックスでさえ、他のワクチンの比ではない。
特にモデルナの時は、相当つらい思いをした。
重症化リスクが低い健康な若年者だったら、うつかうたないかについて、真剣に悩むところだろう。
特に、アナフィラキシー、心筋炎、心膜炎、血液凝固などについては、対応を誤れば命に係わる。
このワクチンをうつかうたないかは、リスクの多寡にかかわらず、あくまでも個人の判断だ。
ワクチンうて死ぬか、うたずに罹患して死ぬか。
生き残ったとしても、後遺症という厄介な問題が待っている。
健康な若年者なら、そして、大部分の人が、自然感染して生き残り、後遺症も出ずに通常の生活に復帰できる。
季節性インフルエンザのように、2歳未満の小児に重症化リスクがあるという話は聞かない(今のところ、二峰性ではない)。
免疫弱者や高齢者がヤバいだけの病気だ。
が、大流行すれば、医療資源を圧迫し、社会的問題に発展する。
やれやれ・・・。
この夏の第9波で、どんだけの人が逝っちまったのかは知らない。
それが分かるのは来年になってからだ。
医療機関のひっ迫は、沖縄とか一部に限られていたようだから、死んじまった人も、十分な医療を受けられたと信じたい。
相手は、ウイルスという自然だから、感染を恨んでも仕方ないのかもしれないが、ヒトヒト感染だから、ビミョーな違和感は残る。
もしもあの時、ワクチンうっていれば・・・。
仮に、あの時、あそこに行っていなかったら・・・。
マスクさえしていれば、ひょっとしたら・・・。
クソなワクチンだから、うつことによる様々な弊害もある。
激烈な副反応が出た時に、適切に対処してもらえるかは時の運だしな・・・。
ワクチンの「後遺症」みたいな話まで出てくる始末だ。
やれやれ・・・。
しつこいようだが、うつかうたないかは、あくまで個人の判断に委ねられている。
高齢で持病持ちの浮沈子は、うむをいわさず最速の接種をするけど、同じようなリスクを抱えた人が、ワクチンをうたないことに対しては、その選択を尊重する(無症候性キャリアからの感染もあるから、余りそばには近寄らないけど:浮沈子が気付かずに罹患している場合もあるからな)。
これだけの流行が繰り返される中、死ぬまで罹患せずに済むと考えるのはムリポだ。
2021年初冬のオミクロンの登場後、2年足らずの間に、全国民の半数が罹患した。
その割合が減ることはないだろうし、この夏の流行状況を見ると、来年中にはほとんど全員が罹患するかもしれない(テキトーです)。
ワクチンうっても、過半数は罹患するしな(若年者の発症予防率は50パーセント、高齢者は33パーセント:ショボ・・・)。
武漢株由来の当初のワクチンが旧欧州株に対して示したのは、95パーセント以上という驚異的な予防率だったことを考えると、隔世の感がある。
新型コロナは手強い。
捕まえたと思っても、するりと逃げ出す感がある。
逆に、こっちはいつか掴まる運命を感じる。
第9波は、いつか反転する。
10月か、遅くとも11月には増加に転じる。
その時期とベースラインの規模によっては、第10波はとんでもない値に跳ね上がるだろう。
接種対象者の20パーセントしか初期調達を掛けていない、秋開始接種ワクチン。
夏季にこれだけの流行を出しながら、「波じゃない」と強弁して、年1回に接種を減らそうとする当局。
いつヒットするか分からない副反応に怯えながら、毎回、命がけで接種するワクチン。
それも、重症化予防効果さえ切れちまってからな(未確認:んなもん、罹ってみなけりゃ分らんだろう?)。
マスクしてれば、胡散臭い目で見られるし、ソーシャルディスタンスを取れば、これ見よがしに追い抜かれる。
密を避け、手を洗い、引き籠る。
社会は分断され、ジジババは片隅に追いやられる(そうなのかあ?)。
インフルなら、警報級の大流行期であっても、マスコミは反ワクチンキャンペーンに汲々としている。
今年の冬が思いやられる。
インフルエンザとのダブル流行ということでは、今年の方がヤバい気がするんだがな・・・。
南半球のオーストラリアでは、今年は、早めに流行し始めたものの、並の規模に留まったようだ(ちゃんと読んだわけじゃないので、テキトーです)。
(Australian Influenza Surveillance Report:8月21日から9月3日までの隔週報)
https://www.health.gov.au/sites/default/files/2023-09/aisr-fortnightly-report-no-11---21-august-to-03-september-2023.pdf
浮沈子が棲息する東京都大田区では、9月末辺りから、今期の季節性インフルエンザワクチン接種について告知を始めるようだ(補正予算額を見ると、昨年の8割くらいしか計上していないからな:たぶん自己負担が出るんだろう:昨年は、その分を東京都が補填していたらしい:今年は具体な話はないそうです:各担当部署に確認済み)。
流行状況は厳しいままなのに、情報は出なくなり、感染予防は霧のように消えた。
(新型コロナに秋の流行の兆し、ワクチンの現状は?)
https://www.technologyreview.jp/s/316850/what-to-know-about-this-autumns-covid-vaccines/
「米国における新型コロナウイルス感染症の入院患者数は、8月第3週に16%近く増加した。9月初旬にはジル・バイデン夫人も感染した。データは秋の流行の波が始まりつつあることを示している。」
記事は、最近のピロラの話も盛り込んで、米国の空気を伝えてくれる。
浮沈子的注目は、この記事を書いた記者が、「秋の流行」として捉えていることだ。
つまり、東京都における下げ止まりだったり、全国における19歳以下の感染者の増加が止まらないのは、「夏の流行」だった第9波のピークアウトが下がり切らないとかそういう話ではなく、既に「秋の流行」として、新たな流行の波に突入している表れかもしれないということなわけだ。
(新型コロナ感染拡大で県立松代高校が休校に 新潟 十日町)
https://www3.nhk.or.jp/lnews/niigata/20230911/1030026462.html
「新型コロナウイルスの感染が校内で広がっているとして、十日町市にある県立高校が12日から休校になることになりました。」
「県内では先月下旬から19歳以下の新型コロナの感染者数が増えていて、県は発熱やせきなどの症状がある場合は学校を休むよう呼びかけています。」
「感染者数の割合が各学級で1割以上という目安を超えた」
べらぼーめ・・・。
「十日町市や津南町では、新型コロナの感染者数が今月3日までの1週間で1医療機関あたり32人」
季節性インフルエンザなら、警報級なレベルだな。
「休校期間を3日程度と見込んでいますが、正式な再開時期は感染状況を見て判断」
この記事での浮沈子の最大の注目点はここだ・・・。
「新型コロナの感染症法上の位置づけが5類に移行してから、県立学校の休校は初めて」
19歳以下の増加は、止まらないのではない。
他の年齢階層に先駆けて、新たな流行の波が始まったに過ぎないのだ。
超過密な東京都は、ヒトヒト感染に敏感に反応する。
海外からの人の往来も激しい。
全国の陽性率は確かに下がっているし、20歳以上の推定感染者数も順調に落ちてきている。
見かけの上で、懸念材料といえば、19歳以下の増加だけ。
それを、どう評価するのかについては、今のところ何とも言えない。
米国の記事は、彼の地での流行のパターンの違いはあっても、新たな視点を与えてくれているのかもしれない。
「第9波は波じゃない」。
それは、来年度からのワクチン接種を年1回にするための、当局の方便だったのかもしれないが、瓢箪から駒だな。
夏から秋、秋から冬にかけて、途切れることなく続いているベースラインの増加、あるいは超巨大流行の波の入り口だったのかもしれない。
が、まあ、いまのところ、これは浮沈子の妄想に留まっている。
陽性率の低下は、間違いなく感染者数の減少につながる。
新潟の休校期間が3日間というのは、ちょっと短いような気もするけど(発症から5日程度は他者に感染させる可能性が高い)、状況に応じて延長される可能性もあるしな。
問題は、あれだな、家庭内感染から、他の年齢階層に拡大し、秋の行楽シーズンで全国的に蔓延するきっかけになるかどうかだな。
まあいい。
しばらく様子を見ないと何とも言えないし、仮にそうだったとしても浮沈子に出来ることは、ワクチンうって引き籠ることだけだ。
(インフルエンザの流行状況(東京都 2022-2023年シーズン))
https://idsc.tmiph.metro.tokyo.lg.jp/diseases/flu/flu/
「2 インフルエンザ患者の年齢構成:
過去10シーズンの年齢階級別患者報告割合の推移(2013~2023年)」
年齢階層別の割合を見ると、殆ど流行がなかった20-21シーズン、21-22シーズンでは、19歳以下の構成比は50パーセントを切っているにもかかわらず、今期(22-23シーズン)では、8割を超えている。
平年で6割から7割以上だが、今期は平年以上に寄与率が高い点に注意だ。
この2年間、流行がほとんどなかったことから、免疫が落ちていることもあるだろうが、それは他の年齢階層も同じはずだからな。
新型コロナのこの夏の流行で、沖縄県が突出して高かったことも、学齢期の年齢階層が多いことが関連しているのかもしれない(未確認)。
XBB亜系統や季節性インフルエンザは、学齢期の年齢階層に浸透性が高い(未確認)。
この年齢階層は、ワクチンの接種率も低いし、学校という感染のるつぼの中に放り込まれている。
活動性も高く、流行をリードする役割を果たす。
集団事例の状況を見ると、東京都におけるインフルエンザの今期の流行には、1月末から2月にかけてをピークとする大きい山と、5月をピークとする小さい山の2回の流行があったことが分かる。
5月といえば、そう、新型コロナの5類移行を行い、感染対策を放棄した時期と重なる。
やれやれ・・・。
その後、完全収束することなく、34週(8月下旬)から、定点医療機関における患者数は増加に転じた。
ったく・・・。
季節性インフルエンザが増加に転じたということはだな、それよりも感染性が高い新型コロナウイルスもまた、増加のフェーズに入ったことの明らかな証拠なわけだ。
では、逆に、20歳以上の年齢階層や全国的な陽性率が低下し続けているのはなぜなのか。
まあ、一つの可能性としては、軽症者や新型コロナに多い無症候性キャリア(半数程度といわれている)の増加が反映されていないということはあり得る。
モデルナの推計値は、医療機関への受診をベースにした推計だし、検査の有料化等で、受診そのものが抑制されれば統計に表れない感染者の増加を見逃すことはある。
季節性インフルエンザにも、若干の無症候性キャリア(1割程度か)が存在するし、軽症者が受診しないのは同じだ。
何とも言えないな。
増加が顕著になってくれば、その点はもっと明確になるかもしれない。
一寸先は闇の新型コロナ(まあ、季節性インフルエンザも入れとこうか)。
大田区でインフルのワクチン接種が始まるのは、10月からだろう。
新型コロナのワクチンと、接種間隔を空ける必要はないと言われている(同時接種も可能:浮沈子はしないけどな)。
さっさとうって、免疫高めて、来るべき増加の大山脈に備えておかないとな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(「感染力強くワクチン効きにくい」新たな変異株「EG.5」の割合増加 一般医療に影響も 外来の陽性率“5割超”東京・品川区の病院を取材)
https://news.yahoo.co.jp/articles/ead2910251a1c4d244635761bdb2580ded052913
「東京・品川区にある、昭和大学病院では、コロナ病床12床に対し44人が入院していて5類移行後、最多です。」
なんと!。
浮沈子は、今日午前中、浮世の雑事でこの病院から目と鼻の先に出かけている。
やれやれ・・・。
「8月に入ってオミクロン株の新たな系統「EG.5」の割合が増え、患者の6割ほどを占めるということです。」
「かなり市中感染は増えてるだろうというふうに思います。したがって今まだまだもうちょっと増えていくだろうと」
「外来での陽性率も5割を超え・・・」
地域の中核病院だからな。
感染者が集中するということはある。
こうしてみると、第9波はまだ収まっていないのだという単純な話のような気もする。
記事の表題には、「感染力強く」とあるので読んでみたんだが、特にエビデンスが出ていたわけではなかった。
テレ朝の記事だしな・・・。
取材に応じている院長は、呼吸器専門のようだ。
実際に患者を診察する中で、皮膚感覚で見ている(たぶん)。
インビトロのデータだけではなく、生身の患者からの印象は大切だ。
東京都の感染者は、まだ増加し続けるかも知れない。
「秋の流行」か。
かんべんしてくれ・・・。
最近のコメント