🐱メキシコへの道(第3章):本栖湖のち大瀬崎2023年09月16日 10:29

メキシコへの道(第3章):本栖湖のち大瀬崎
メキシコへの道(第3章):本栖湖のち大瀬崎


紅葉シーズンにはまだ早いが、9月中旬の本栖湖畔には、既に秋の気配が漂う。

9月13日、メキシコツアーの合同練習(メンバー3人)を本栖湖で行った。

浮沈子は、セッティング、マウスピースの交換(ロングホース側)、ペトレルの電池交換などなどで時間が押したが、気持ちのいいダイビングになった。

ウエイトは腰のバックルの上下に2kgずつ(合計4kg)。

フィンは、1本目にはダイブライトの灰色のを履いていたんだが、どうも具合が良くない(足が下がる:右のフィンの中に丸めたフードが残っていたのは、ここだけの秘密です:やれやれ・・・)。

画像は、フィンを脱いで、フィンの重さに頼らない前後のバランス(トリム)をチェックしているところだが、この状態でベストなわけで、忠告を受け入れて、2本目はマレスのクアトロプラス(黒:ダイブライトのより軽い)に履き替えたらドンピシャで決まった。

本栖湖は、もちろん淡水だが、純粋な真水じゃない。

ビミョーな浮力の感じがセノーテに近いと言われているようだ(未確認)。

実際には、タンクも違うし、ウエイトもポンドだし、そのウエイトも、ものによって重さがバラバラだったりする(まあ、メキシコですから・・・)。

現地での微調整は必要だけど、詰められるところは詰めておきたい。

まあ、あっちで潜ってみないと分からないが、現地では3ポンド玉を上下に1個ずつ(合計6ポンド)で行けそうな気もする(ラクスファーのタンクがやや重めな感じ)。

スキルは、ラインを辿る練習を中心に行う。

2人でラインコンタクトしながら、腕とかひざとかをタッチしてコミュニケーションするんだが、あまりしっくりとはいかない。

相方のラインコンタクトに癖があって、ラインにテンションが掛かったり、ラインの位置が動いたりしてしまう。

それ程極端ではないんだが、ラインにテンションを掛けずに、指で作った輪の中で、指にラインが触れる程度に浮力や位置をコントロールし続けるという「ラインコンタクトの基本」が上手くいっていない。

ぎゅっと握ったりしちゃ、ダメ!。

踏んでも蹴ってもダメ!!(踏んだり蹴ったりだな・・・)。

現地に行くまでにどこまで改善できるかは分からないが、ラインにテンションをかけるリスク(切れたり、タイしてあるポイントが壊れたり!)の認識がない。

そんなことになれば命に係わる・・・。

洞窟潜水において、ライン=命綱だ。

どんなスキルでも、達成条件の設定にはそれなりの理由がある。

そこを理解しないで、「芸」としてのスキルだけ身に着けようとしても上手くいかない(無造作に禁を犯してしまうし、応用も効かない)。

指で作る輪の目的は、もちろん、ラインコンタクトを失わないためだが(誤ってフィンでライン蹴っちまっても、外れないようにしなければならない:詳細は省略する)、ラインそのものを失いかねない方法になってしまっては元も子もない。

そのほかにもいくつか課題があって、ほぼほぼ、カバーンスキルから全面的に仕上げていく感じになりそうだ(中性浮力とかは、もちろん完璧にとれているので、コントロールすればいいだけ:浮沈子がGUEでファンダメンタルズを取得した際の相方をしていただいた方なので、オープンウォーターでのスキルは浮沈子より数段上手です:ラインを見ない時の方が安定していたりする!?:やっぱ、洞窟潜水はヘンタイなんだなあ・・・)。

人のことは言えない。

浮沈子的には、タッチコンタクトがあいまいな点、遊泳速度が遅すぎる点を指摘され、翌日の宿題になった。

2本目は、ウエイトとフィンが決まって、快適なダイビングとなった(フィンの中には、もちろん、フードは残っていません!)。

2日目は大瀬崎で、浮沈子だけを対象に、海洋でトレーニングを行う。

淡水と海水とは、単にウエイトを増やすだけでは上手くいかない。

浮力の影響が出やすい足元を調整するなど、ビミョーなアレンジが必要だ。

竹内インストラクターは、足元の浮力調整をブーツを替えたりして細かく行っている(身体の中心から遠いので、僅かの浮力の差でも影響は大きい:力のモーメント:覚えてますう?)。

海洋の設えは、上下に1.5kg、左右に1kg(合計5kg)とし、フィンは、さんざん熟考の末ダイブライトに戻した(以前に海洋はそれで決めていたからな:上下のウエイトは、現地を睨んで今回変えてみました:以前は上3kgと下2kg:減らした分は左右へ)。

結果は上々で、ハンドヘルドのプライマリーライト、新調のフードベスト(3.5mm)、7mmのウェットスーツでばっちり決まった。

トータル5kgというのは、かなりギリギリで、2本目で30バールくらいまで吸いきって上がってくる際には、息を吐き続ける必要があった。

が、まあ、実際には海洋でやるわけではないし、3分の1ルールなどで、ガスはしこたま残っているはずだからな。

が、トレーニングをする前提条件として、器材やウエイトの量、配置を決めておくことは重要だ。

スキルをやっている時は、そんなもんを気にする余裕はないからな・・・。

まあいい。

2日目の海洋ダイブの1本目は、宿題となったタッチコンタクトの明確化、遊泳スピードの最適化を中心に、左右の障害物を意識して張ったラインをタッチコンタクトしながら繰り返し辿る。

ラインを左右にまたぐ指示とかも、実際に出してもらって練習する。

昼食(ドカ食い:後述)をはさんで、午後はロストバディとロストラインの復習。

まずは、陸上でのシミュレーション。

細かい手順を忘れていたので、何か所か修正される。

例によって、「不合格!」、「カード返せ!」の嵐だな。

1年半も、一度もトレーニングしてないんだから、忘れていても仕方ないかもしれないが、相方のラインコンタクトの話と同様、知識として身についていなかったことが原因と分かる(人様のことは言えない!)。

やれやれ・・・。

水中では、問題なくこなせた。

パワーインフレーターの故障で、BCにガスが入りまくった時の対応(サイドマウントですが、オープンウォーターの時にやったのと、基本は同じです)も無事に合格(まあ、これは自主練習の時にもやってましたから)。

筋肉の記憶(マッスルメモリー)になっている。

洞窟内は、天地が狭いところがあるからな。

対応が遅れると、天井のつらら石に刺さる!。

知識として理解すること、繰り返し練習して筋肉と記憶としておくことの重要性を改めて確認する。

課題の一つだった、フィンキックについても確認した(膝落ち、グライドしている際のフィンの先落ちなど:前回のメキシコでは、三保先生からキックの幅の広さを指摘されている)。

今回、特に指摘はなかったが、速過ぎるという「苦情」があった(ビデオで撮っていただきました:まだ見てませんが)。

ダイブライトのフィンは、細かい動きはともかく(使い手を選ぶ感じか)、推進力は抜群で、気持ちよくぶっ飛ばした。

裏返しになって泳いだり、横向きになったり、(トリムの)角度を付けたりする練習もしたが、なにしろガスが少なくなってからなので苦労する。

2日間のトレーニングダイブが終わって、自主練習の課題も見えてきた。

受講生のバディとして、基本スキルが曖昧で、相手が混乱をきたすようでは困るからな。

細かいところはインストラクターがデモンストレーションするが、2人で行うスキル(Sドリルとかタッチコンタクトとか)は、浮沈子が相方と行い、インストラクターは管理と評価に徹する方が効率がいい。

ゼロビジビリティを想定してエアシェアして行うタッチコンタクトなどは、安全管理上、そうせざるを得ないしな。

生徒が2人ならいいんだがな。

今回は、浮沈子が復習と完熟を兼ねて、もう一人の生徒役を務める。

まあ、基本ファンダイブですけど。

今回もまた、予備日として設定した2日間は、カリブ海には行かず(コスメル島よ、さようなら・・・)、真っ暗な洞窟に潜る予定なんだとさ!。

やれやれ・・・。

まあ、どうでもいいんですが。

今回の2日間のトレーニングダイブが終わり、身も心もボロボロになって、3日目は大瀬崎でシングルタンクのファンダイブ。

以前にもガイドしていただいた「はごろも」にお世話になる(大瀬館は、都合で使えず)。

ミジンベニハゼや、ニシキフウライウオ、極小ウミウシ(名前は忘れました)、ヒレナガネジリンボウ、チンアナゴなど、大瀬の人気者を紹介していただきながら、まったりとふつーのファンダイブを楽しむ。

ガイドさんの癖(はさみ足)で、左脚のフィンキックが横に大きくはみ出して、数回フィンで蹴られたけど、浅場(12m以下)は透視度も悪く、ゴロタを右に見ながらの遊泳では仕方ない。

シングルタンクの器材で、ゲージの根元からエア漏れしていて、ムシを替えてみたんだが、かえって漏れが多くなってしまい、レギュレーターセットだけレンタルした(マレス)。

快適な吸い心地!。

フライトにマイクロンなマイ器材と比べて、若干重かったこともあり、2本目にはウエイトも1kg(ベルト)減らして4kg(ウエイトベストのみ)にして、さらに快適!。

フードベスト、5mmウェット、フィンはダイブライト、ライトは小さいヤツだけ。

秘密兵器の虫眼鏡を持って行ったんだが、ビーナスの台座にいた極小ウミウシは、ガイドさんのカメラで拡大していただいた「画面」を見る程度しか役に立たない。

大瀬の人気者を見るのも大変だな・・・。

1cm以下の「獲物」は、浮沈子の「ハンティング」対象外だ。

大瀬館のレストランが休みだったので、はごろもでしらす丼とカップアイス2個(!!)を平らげて帰路に就く。

帰りは土砂降りの雨に会い、大渋滞に巻き込まれて藤沢バイパスでは、冠水した道を走るなど大冒険して帰ってきた(大瀬を13時30分頃出て、着いたのは20時近い:休憩は途中2か所)。

やれやれ・・・。

初日の移動(本栖湖→大瀬崎)は、富士宮方面を回って新東名に乗ったんだが、こっちも富士宮市内ではそれなりに渋滞した。

初日の宿(大瀬館)の夕食はキャンセルしてあったので、急いではいなかったし、そういうもんだと聞かされていたので、余りストレスは感じなかった。

今回、ダイビング自体は、これといったトラブルもなく、課題を認識できたといういい結果に終わった。

器材的宿題は、マスクストラップの交換くらいか(経年劣化:ああ、タンクのゴムバンド(ホースを止めるやつ)も交換しとかないとな)。

後は、シングルタンクの方のゲージのエア漏れ位だな。

その他は、まあまあな感じだ。

10月は、合同練習はなし。

マンツーか、自主トレになる。

11月に合同練習があると言われているから、まずは新型コロナのワクチン明けに自主トレで暴れてみて、課題が出たらマンツーでチェックしてもらう感じか。

國富でもう一度くらい自主トレし(今月末くらい?)、その後、稲取で一人合宿して(今回は3日間くらいでいいか)、筋肉の記憶を定着させなければならない。

時間的余裕は、もうない(現地での負荷を可能な限り減らすために、こっちで出来ることは全部やり切る!)。

後日、別稿で書くけど、大瀬館の食事を平らげても(さらに2日目の昼は、鍋焼きうどんに半カレーの糖質たっぷりのドカ食い)、体重は変わらなかった。

トレーニングダイブが、浮沈子にとってどんだけキツイかだな。

2日目の夜は、夕食後直ちに爆睡し、9時間も寝た。

達成感は確かにあるし、集中しているのでやってる時には気づかないが、ほぼ限界に近い。

あらゆるスキルが筋肉の記憶になっていないので、精神的にも疲れる。

体力的にも、日常のトレーニングなしで続けるのは困難だ。

まあ、それがまた、健康に繋がるなら一石二鳥だがな。

が、昨日の自分がライバルな浮沈子(一昨日の自分には勝てない)には、いつか持ちこたえられなくなる日が来る。

スキルの習熟による向上が、体力気力知力の縮退と交差する。

その時は、静かにタンクを置くだけだ。

ダブルタンクは、既にほぼ限界だな。

今は、腱板炎もあるので休止中だが(右のバルブがシャットダウンできない)、長引くようだとマズいな。

そっちは、また考えよう。

とりあえずは、メキシコ行きに集中する。

限りある時間をどう使うか。

それは、人生の残り時間でもある。

生きているのが仕事の浮沈子だが、それはそれで、結構大変なわけだ。

が、とりあえず、メキシコへの道(第3章)は、途切れることなく続いている。

今回も、カリブ海(コスメル島)は夢と消えた。

ショックだ・・・。

ったく、ヘンタイどもめ・・・。

<以下追加>ーーーーーーーーーー

フィン脱いで前後左右のバランスを見るというのは、一つには無意識のうちに足が動いて重量・浮力のアンバランスをうち消そうとするのを防ぐ効果がある。

まあ、足止めれりゃいんですけど。

もう一つは、もちろん、フィンの重さに頼らないバランスポイントを探るというのもある。

ブログ本文にも書いたが、これでバランスすると、重いフィンを履けないというデメリットも出てくる。

通常、ダイビングの最中に(たとえテクニカルダイビングであろうと)フィンを脱ぐことは考えられないから、よくよく考えれば、あまり意味があるとは思えない。

それを言うなら、ウェットスーツも脱いでバランスとるべきという話になりかねない!(そうなのかあ?)。

フィンの重さに頼って、何が悪い!?。

マレスのクアトロプラスの宣伝しているみたいで(水中で、確かに軽いです)、気持ち悪い。

これも書いたけど、フィンは浮力重心から遠く離れているので、その重量がトリムに与える影響は大きい。

浮沈子は、オープンフットで5種類(マレス2つは色違い)、フルフットで1種類のフィンを持っているけど、場面に応じて履き替えている。

今回のように、洞窟潜水で静止スキルをシビアに求められる状況では、マレスかダイブライトで選ぶようにしている。

クソ重いジェットフィンだと、メキシコまでの運搬が問題になりかねない(運賃が跳ね上がるかも!)。

まあ、どうでもいいんですが。

洞窟潜水でも、ジェットフィンで全く問題はないだろう。

しこたまタンクを持って入るような潜水では、それなりの推進力が求められるしな。

フィンの選択に絶対はない。

TPOに応じて使い分けるのがベストかも知れない。

もちろん、バックキックがやりづらい先割れフィンとかは洞窟潜水向きではない(まっすぐ進む分には、体力の消耗少なく効率的かも)。

脚力や、運搬する重量にもよる。

浮沈子は、フィリピンのサバン(プエルトガレラ)で、フルフットフィンでテック40のファンダイブをしたけど(!)、田原さんからは、デコガス2本以上では止めた方がいいと忠告された。

まあ、当然だろうな。

フィンの重量は、ウェアによる脚の浮力とも関係する。

シェルドライなどで、脚の浮力を調節できるのであれば、重いフィンの選択もあるかもしれない。

重量バランスという点では、ウェットの方がシビアだ(浮力固定だし)。

フィンの選択は、永遠の課題かもしれない。

これからも、ショップの収益に貢献することになりそうだな・・・。