送気式潜水 ― 2013年04月03日 19:43
送気式潜水
スクーバダイビングと対比して取り上げられる送気式潜水だが、これまで、あまり関心がなかった。
(送気式潜水)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%80%81%E6%B0%97%E5%BC%8F%E6%BD%9C%E6%B0%B4
関心が向かなかったのは、業務用潜水としての用途が多いので、関係が薄いという理由である。
「ヘルメット潜水と呼ばれる旧来の方式、Kirby Morgan社の製品に代表されるような「近代的な」方式、フーカー潜水と呼ばれる簡易的な方式に分類される」とある。
(ヘルメット潜水)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%98%E3%83%AB%E3%83%A1%E3%83%83%E3%83%88%E6%BD%9C%E6%B0%B4
(フーカー潜水)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%83%BC%E6%BD%9C%E6%B0%B4
浮沈子が、ダイビングを始める前に、関心を持ったのは、フーカー潜水のページに記載があるシーウォーカーであった。
フリーフローの重量ヘルメットを付けて、水中散歩を楽しむというものである。
これとよく似たやつに、タンクを装備した水中スクーターである「ボブ」というやつがあったが、あれはスクーバである。
初出の送気式潜水のページには、送気式潜水の利点という項目があり、いろいろ書いてあるが、スクーバと送気方式を併用しているという点で、いいところばかりを書いている。
浮沈子に言わせれば、送気方式でありながら、重いタンクを持って入らざるを得ず、中性浮力でフィンによる移動が可能なのに、アンビリカルケーブルの制約で、移動距離が制限されるなど、欠点だらけのシステムに思える。
送気システムや、水上監視システムなどが必要だし、無制限の空気呼吸といっても、当然、長時間の潜水における脱窒素過程(減圧)が必要となる。
総合的には、短時間の作業潜水にはコストがかかりすぎる。
数時間に及ぶ連続作業潜水であれば、リブリーザーとの比較をしなければならないだろう。
混合ガスを利用した100mを超える大深度潜水におけるコストは、当然リブリーザーの方が安くなる。
リブリーザーは、ガスの供給量が潜水時間のネックにはならないのだ。送気潜水のメリットのことごとくは、消し飛ぶ。むしろ、アンビリカルケーブルを引きずるリスクがない分安全である。
むろん、水上や他の作業員との通信が行えることのメリットはあるが、今日では、超音波を利用したデジタル水中無線通信(トランシーバーですな)が実用化されており、ケーブルに頼る必要もない。
いざというときに、引きずり上げることができるという点では、絶対的なアドバンテージがある。
多大なリスクを伴う作業においては、この点において、ワイアードな潜水がなくなることはないだろう。
しかし、それは、既に送気潜水である必要からではない。
水上設備の簡素化、作業コストの低減、作業自由度の向上など、今後、作業潜水におけるリブリーザーの需要は向上していくことだろう。
浅い水深では、ナイトロックスの吸入により、減圧症の低減が図れるし、40m以深では、圧倒的な混合ガスのコスト削減が図れる。
水上作業のコスト削減の部分は、水中作業員の教育訓練コストで吹っ飛んでしまうだろうが、どの道、そこはある程度のコストをかけるべきところである。
100mを超えて行う作業潜水の場合は、飽和潜水が基本になると思われる。当然、リブリーザーによる潜水が有利なのだが、耐圧性能のエビデンスが少なく、環境圧による長時間の作業には限界がある。
大気圧潜水服(一人乗り潜水艇?)の機能が向上して、複雑な作業をマニュピュレーターを使って行うことができるようになるとか、リモコン式の無人潜水艇による作業になってくるだろう。
(Atmospheric diving suit)
http://en.wikipedia.org/wiki/Atmospheric_diving_suit
水中作業ロボットが発達すれば、作業潜水そのものが将来消えてなくなることも考えられる。
レジャーに特化したリブリーザーだけが、人間が水中に潜る際の唯一の装備になる日も遠くないのではないか(当然、サイドマウントですな)。
スクーバダイビングと対比して取り上げられる送気式潜水だが、これまで、あまり関心がなかった。
(送気式潜水)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%80%81%E6%B0%97%E5%BC%8F%E6%BD%9C%E6%B0%B4
関心が向かなかったのは、業務用潜水としての用途が多いので、関係が薄いという理由である。
「ヘルメット潜水と呼ばれる旧来の方式、Kirby Morgan社の製品に代表されるような「近代的な」方式、フーカー潜水と呼ばれる簡易的な方式に分類される」とある。
(ヘルメット潜水)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%98%E3%83%AB%E3%83%A1%E3%83%83%E3%83%88%E6%BD%9C%E6%B0%B4
(フーカー潜水)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%83%BC%E6%BD%9C%E6%B0%B4
浮沈子が、ダイビングを始める前に、関心を持ったのは、フーカー潜水のページに記載があるシーウォーカーであった。
フリーフローの重量ヘルメットを付けて、水中散歩を楽しむというものである。
これとよく似たやつに、タンクを装備した水中スクーターである「ボブ」というやつがあったが、あれはスクーバである。
初出の送気式潜水のページには、送気式潜水の利点という項目があり、いろいろ書いてあるが、スクーバと送気方式を併用しているという点で、いいところばかりを書いている。
浮沈子に言わせれば、送気方式でありながら、重いタンクを持って入らざるを得ず、中性浮力でフィンによる移動が可能なのに、アンビリカルケーブルの制約で、移動距離が制限されるなど、欠点だらけのシステムに思える。
送気システムや、水上監視システムなどが必要だし、無制限の空気呼吸といっても、当然、長時間の潜水における脱窒素過程(減圧)が必要となる。
総合的には、短時間の作業潜水にはコストがかかりすぎる。
数時間に及ぶ連続作業潜水であれば、リブリーザーとの比較をしなければならないだろう。
混合ガスを利用した100mを超える大深度潜水におけるコストは、当然リブリーザーの方が安くなる。
リブリーザーは、ガスの供給量が潜水時間のネックにはならないのだ。送気潜水のメリットのことごとくは、消し飛ぶ。むしろ、アンビリカルケーブルを引きずるリスクがない分安全である。
むろん、水上や他の作業員との通信が行えることのメリットはあるが、今日では、超音波を利用したデジタル水中無線通信(トランシーバーですな)が実用化されており、ケーブルに頼る必要もない。
いざというときに、引きずり上げることができるという点では、絶対的なアドバンテージがある。
多大なリスクを伴う作業においては、この点において、ワイアードな潜水がなくなることはないだろう。
しかし、それは、既に送気潜水である必要からではない。
水上設備の簡素化、作業コストの低減、作業自由度の向上など、今後、作業潜水におけるリブリーザーの需要は向上していくことだろう。
浅い水深では、ナイトロックスの吸入により、減圧症の低減が図れるし、40m以深では、圧倒的な混合ガスのコスト削減が図れる。
水上作業のコスト削減の部分は、水中作業員の教育訓練コストで吹っ飛んでしまうだろうが、どの道、そこはある程度のコストをかけるべきところである。
100mを超えて行う作業潜水の場合は、飽和潜水が基本になると思われる。当然、リブリーザーによる潜水が有利なのだが、耐圧性能のエビデンスが少なく、環境圧による長時間の作業には限界がある。
大気圧潜水服(一人乗り潜水艇?)の機能が向上して、複雑な作業をマニュピュレーターを使って行うことができるようになるとか、リモコン式の無人潜水艇による作業になってくるだろう。
(Atmospheric diving suit)
http://en.wikipedia.org/wiki/Atmospheric_diving_suit
水中作業ロボットが発達すれば、作業潜水そのものが将来消えてなくなることも考えられる。
レジャーに特化したリブリーザーだけが、人間が水中に潜る際の唯一の装備になる日も遠くないのではないか(当然、サイドマウントですな)。
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