リアサス2013年04月20日 13:03

リアサス
リアサス(画像はボーズのフロントサス)


83タルガは、マクファーソン・ストラット・サスペンションのフロントサスペンションに対して、リアはトレ-リング・Aアーム・サスペンションである。

(2代目 930型(1974年-1989年))
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9D%E3%83%AB%E3%82%B7%E3%82%A7%E3%83%BB911#2.E4.BB.A3.E7.9B.AE_930.E5.9E.8B.EF.BC.881974.E5.B9.B4-1989.E5.B9.B4.EF.BC.89

(トレーリングアーム式サスペンション)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%A0%E5%BC%8F%E3%82%B5%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3

トレーリングとは、どうやら、背向(そがい:読めねえよ!)という意味らしい。

名詞では、「(人や動物を)後に残った足跡などをたどって追いかけること」とある。

(日本語WordNet(英和):trailing:【名詞】)
http://ejje.weblio.jp/content/trailing

例文の中に、trailing sleevesというのがある。振袖だそうだ。覚えておこう!(Furisodeの方が通じそうだが)。

まあ、どうでもいいんですが。

サスペンションを上下させる支点が、車軸よりも前にある形式のサスペンションで、車軸懸架でも独立懸架でも、こう呼ぶようだ。

反対に、車軸がスイングピボットよりも前にあるのは、リーディングアーム式サスペンションという。

採用された例として、シトロエン・2CVがある(前輪ですが)。

(シトロエン・2CV:シャーシ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%88%E3%83%AD%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%BB2CV#.E3.82.B7.E3.83.A3.E3.83.BC.E3.82.B7

930のリアサスは、図があったので引用する。

(Rear Suspension Components...)
https://www.stoddard.com/shop/shopdisplayproducts.asp?id=444&cat=Rear+Suspension+Components...

Aアームの写っている写真もある。

(930 Rear Suspension)
http://forums.pelicanparts.com/porsche-911-used-parts-sale-wanted/623025-930-rear-suspension.html

(New 930 Trailing arm, engine oil cooler, 964 flywheels)
http://forums.pelicanparts.com/porsche-911-used-parts-sale-wanted/115173-new-930-trailing-arm-engine-oil-cooler-964-flywheels.html

写真で見ると、A型というよりは、J型といったほうがいいような形状である。

「通称Banana Arm」というらしい。

(Rear Trailing Arm Bushing:11.2008の記事)
http://www.geocities.jp/e46m3c/930/930suspension.htm

こんな記事もある。

(続・ポルシェ930の秘密!)
http://minkara.carview.co.jp/en/userid/305594/blog/12827330/

シンプルな構成だ。

ショックアブソーバーとか、ブッシュ類を変えてやるだけで、新車の足回りが甦る。いろいろ微調整もできるようだ。

サスペンションについては、奥が深いというか、切がないし、苦手なのだが、面白いものを見つけた。

(BOSEの「スピーカ」と「サスペンションシステム」)
http://www.hirax.net/diaryweb/2008/06/25.html

動画を観ると、最後にクルマがジャンプしたり、お辞儀したりする。

まるで、ロボットのようだ。

ロールを抑制しただけでは、タイヤの歪みによるネガを修整できない。理想のサスペンションは、コーナーリングの際にキャンバー角をイン側に付けてやる機能が必要だ。

しかし、そんなことは朝飯前だろう。

筋肉のように柔軟に、乗り心地良く路面をいなしていくサスペンション。しなやかで、強靭な脚をもつ動物のように、足裏であるタイヤを自在にコントロールしながら駆け抜けていくクルマ。

それは、自動車の形をした、何か別のもの、魔法の絨毯とか孫悟空の乗るキント雲のようなものだろう。

ホイール・アライメント2013年04月20日 22:10

ホイール・アライメント
ホイール・アライメント


自動車がタイヤで走る以上、この話題に触れないわけにはいかない(軌条車はどーする?)。

(ホイール・アライメント)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%82%A4%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%88

「キャスター角、キャンバー角、、キングピン傾角、トーイン&トーアウトの四要素からなる」とある。

なんか、抜け落ちたのかもしれない(「、」と「、」の間)。

①キャスター角:車両を側面(横側)から見たときの前輪のキングピン軸(操向軸)の傾きをキャスター角と言い、操舵輪にのみ存在する。
http://img.pics.livedoor.com/012/c/4/c42cfad005635d4f64db-1024.png
②キャンバー角:車両を正面から見たとき、タイヤ上部が外側に傾く(逆ハの字)または内側に傾く(ハの字)角度をキャンバー角という。
http://img05.pics.livedoor.com/005/3/e/3e730ccc3d2521e043c1-L.PNG
③キングピン角:車両を正面から見たときのキングピン軸の傾きをキングピン角という。
http://img08.pics.livedoor.com/008/9/4/94d50e2570c1ce6e2252-L.png
④トウ(トー)角:車両を上空から見たとき、進行方向に対しタイヤ前端を内側または外側に向ける角度をトウと言う。
http://img.pics.livedoor.com/008/2/2/2215f3de3926029268f8-1024.png

字で書くと、何を言っているのだかわからない。

(Iyasaka HAC)
http://www.youtube.com/user/HAC886?feature=mhum

それぞれの要素を解説した動画が観られる。

それぞれに、走行特性に影響する。

「キングピン」という言葉が出てくる。

(キングピン)
http://homepage3.nifty.com/KMG/dic/kingupin.html

「実際にキングピンという部品のある車もあるが、現代のほとんどの乗用車はロアアームジョイントとアッパージョイントなどの回転中心を結ぶ仮想軸のことを指す。」とある。

ははあ、それで「キングピン軸(操向軸)」という表現になっているわけか。

独立懸架の場合は、影も形もない「仮想部品」になっているが、車軸懸架では、部品として存在する。

(Vol.1 リジッドアクスルは、実は高級なメカニズムだった)
http://www.4x4magazine.co.jp/jimnyreport/333/

下から3枚目の写真で、手に持っている部品がキングピン。

上下に分かれている。

さて、ホイール・アライメントは、苦手なので、この辺にしよう。

サスペンション・ジオメトリー2013年04月20日 23:45

サスペンション・ジオメトリー
サスペンション・ジオメトリー


サスペンションにおける、ジオメトリー(幾何学的形状)とは、サスペンションの配置・配列のこと。

(サスペンションジオメトリー)
http://www.motorsportscom.info/carword/details.php?no=1253

ホイール・アライメントは、サスペンション・ジオメトリーによって規定され、調整によって規定値に保持される。

クルマの足回りは、これで決まり!。

しかし、事はそう単純ではない。

(イケヤフォーミュラ調整式ピロボールサスペンションアーム)
http://www.ikeya-f.co.jp/ja/product_notice/foot_works.html

「ノーマルアームはゴムブッシュを使用している為、アームに「力」がかかると「捩れ」が生じてアライメントは変化します。」とある。

サスペンションが動くと、アライメントが変化するというのだ!。

せっかく、規定値に収めても、変化するんじゃ、何のために調整しているのか意味ないじゃん!?。

「例えばサスペンションがバンプした時には、車種や足回りの形状によって変化の違いはありますが、「キャンバー」はネガ方向もしくはポジ方向に変化し「トー」もイン方向もしくはアウト方向の変化が現れます。」

もちろん、ジオメトリーを設計したり、ゴムブッシュの大きさや材質を決める際に、動的なバランスを考慮して、最適値(=妥協の産物?)を設定している(ハズ)なので、通常使用において問題は起こらない(と思う)。

ロールセンター、バンプステアなどについて書かれている。

このページを取り上げたのは、アライメントの値が、動的に変化する様子がグラフ化されているからである。

常に変化するアライメントの値が、操縦特性に影響する。

加速する時、減速する時、コーナーを抜けるとき、宙を跳ぶ時(!?)、着地する時(!?)、ドリフトしている時、グリップした時、ありとあらゆるシーンで、アライメントは変化し続ける。

タイヤに対する加重も変わる(宙を跳ぶときゃ、ゼロだろうな)。タイヤの接地面積の変化や、歪みなども起こる。

競技車両では、サーキットによって、サスペンション・ジオメトリー(取り付け位置とか)そのものを変えたり、アライメント調整(角度変えたり)を行って、最適な操縦特性(つまりは、速く走れるってこと)を得られるようにセッティングする。

(プッシュロッドとプルロッド・サスペンション解説とフェラーリF2012の問題点)
http://blog.livedoor.jp/markzu/archives/51823826.html

ロッドが剥き出しのF1になると、空気力学的効果も考慮するようになる。

調べているうちに、あることに気付く。

世界中の全ての道路のデータベースと、精密なGPSが連携し、サスペンションがコンピューター制御になれば、魔法の絨毯も夢ではないのではないか。

(レイス)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2013/04/15/6777495

ロールスロイスでは、サスペンションではなく、駆動装置との連動を実現しているし、1992年のF1では、ウイリアムズがFW14Bにおいて、参戦するサーキットのデータをインプットし、走行距離によって路面特性をサスペンション制御にフィードバックするシステムを本格投入している(その後、禁止!)。

(アクティブサスペンション:実用化と実績)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%AF%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%96%E3%82%B5%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3#.E5.AE.9F.E7.94.A8.E5.8C.96.E3.81.A8.E5.AE.9F.E7.B8.BE

まあ、ボーズのシステムが登場した現在、加速度センサーでリアルタイム処理を行う方が現実的と思われる。

さて、大の苦手のサスペンションも、とりあえず今回でお終いにしよう。おかげで、少し気が休まる。