ISS終わりの始まり2018年01月28日 13:57

ISS終わりの始まり
ISS終わりの始まり


金の切れ目が縁の切れ目。

(金の切れ目が縁の切れ目)
http://kotowaza-allguide.com/ka/kanenokireme.html

「元は遊女と遊客の金銭によって成り立っていた関係」

21世紀には、米国政権とISSとの関係を指す(そうなのかあ?)。

(米政府、国際宇宙ステーション向け予算を2025年までに廃止か。月探査へ資源集中の意向)
http://japanese.engadget.com/2018/01/26/2025/

「正式決定でない事柄にはコメントしません」

NASAの態度には納得いかないな。

月ステーションと両方維持しようなどとは考えていないんだから、さっさとISSを切り捨ててしまえばいいのだ。

地球低軌道は、もう、チャレンジする要素はないからな。

あとは、中国に任せておけばいい。

昨年4月に、こんな記事が出ている。

(国際宇宙ステーション、7年後になくなっちゃうかも? NASAのジレンマ)
https://www.gizmodo.jp/2017/04/the-iss-after-the-year-2024-what-will-happen.html

「うちらが古いISSで手こずってる間に、あっちは最新鋭のステーション作って月にも行っちゃうんだぜ?」

ISSから中国を排除してきたんだから、自業自得だ。

「その選択肢とは、ISSを現状のまま2024年以降にまで延長すること、現状のISSの運用モデルを変更してより商業的なモデルにすること、ISSの一部を商用プラットフォームへと移行して運用すること、ISSの一部または全体を軌道から外すことです。」

・ISSを現状のまま2024年以降にまで延長
→NASAの巨額出資継続
→月軌道への回帰着手は2029年以降(きっと)

・より商業的なモデル
→NASAの出資はやや縮減
→月軌道への本格的な回帰着手は2029年以降(たぶん)

・一部を商用プラットフォームへと移行
→NASAの出資は縮減
→月軌道への本格的な回帰は2029年以降(たぶん)

・ISSの一部または全体を軌道から外す
→NASAの出資はゼロ
→月軌道への回帰着手は2025年以降(きっと)

月軌道回帰に確実に早期本格着手するには、丸ごと廃棄するしか選択肢はない。

月ステーションも、どこまで本気なのかは分からないしな。

少なくとも、火星に行くための足掛かりでないことは確かだ(そうなのかあ?)。

月軌道(月面ではない)に、長期的な足場を作りたいだけ。

常駐するかどうかも分からない。

月面着陸も、何回かはやって見せるだろうが、そこに恒久的な基地を作るわけではないだろう。

SLSのアプリケーションとしての華が欲しいだけだからな。

2020年代は、それで凌ぐとして、その先はどうするんだろうな。

中国だって、そう長くは持たない。

地球軌道からは、あっという間に消えてなくなる。

月面は、スポットで着陸するかもしれないけどな。

還ってこられるかどうかも怪しい・・・。

民間の月探査がとん挫したというニュースも飛び交っている。

開発はこれからも続くんだろうが、目指しているのは資源開発とかそういう方向だそうだ。

どうやって、地球まで持ってくるのか。

宇宙で使う需要があるんだろうか。

いずれにしても、ISSを維持する意義がなくなれば、宇宙開発そのものの意義が問われるかもしれない。

もちろん、科学的にもビジネスとしても、ISSを飛ばしておく方がいい。

米国政府はじめとする公共セクターが、金を払い続けてくれる限りは。

もう、そんなことしてまで飛ばしておく必要はないと政治判断すれば、その時点で終わりだ。

地上では協力とかやりにくい話も、宇宙では可能だという姿を示したISSだが、その効果は消えつつある。

同じことが、たぶん、月でも行われることになるんだろう。

歴史は繰り返す。

数十年後、月周回宇宙ステーションの維持が難しくなって、同じ議論が行われることは灯を見るより明らかだ。

そもそも、他の天体に行くために、地球であれ、月であれ、その周りを回る人工衛星(宇宙ステーション)を飛ばし続けておく必要があるんだろうか。

月からの資源調達を考えているならともかく、現状では、全てを地球から持っていく話しかない。

現行の技術で可能な金の使い道を探して、それらしい脚色を施して業界に金を流すツールでしかないんじゃないのか。

湯水のごとく金を使い続けるISSは、その意味では成功したプロジェクトだった。

元々は、ソ連の宇宙ステーション(ミール)に対抗して計画されたフリーダムを、途中から計画変更してISSにでっちあげたわけだからな。

(フリーダム宇宙ステーション)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%80%E3%83%A0%E5%AE%87%E5%AE%99%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3

出自からして、政治色の濃い話なのだ。

月周回ステーションも、2匹目のドジョウを狙っているに違いない。

(月回る新基地計画で協力 JAXAとNASA)
http://www.sankei.com/photo/daily/news/180126/dly1801260015-n1.html

「米国が掲げる月を回る新たな宇宙ステーションの建設計画で協力し、月面や火星への有人探査を目指すとする共同声明に署名した。」

コロコロと変わる米国の政治状況に、世界中が振り回されている。

月周回ステーションには、既にロシアが参加することが報じられている。

(NASAとロシア、月宇宙ステーションの共同開発で合意)
http://jp.techcrunch.com/2017/09/28/20170927nasa-and-russia-agree-to-work-together-on-moon-space-station/

「NASAとロシアの宇宙機関、ロスコスモスが共同声明に署名し、地球を遠く離れ月軌道を周回する宇宙ステーションを共同開発する意志を表明した。」

欧州はどうするんだろうな(居住モジュールに参加する話も)。

中国は、今回も蚊帳の外だろう(未確認)。

繰り返す歴史の中で、賞味期限切れのISSは消え去ろうとしている。

我が国の「きぼう」も、欧州の「コロンバス」も、米国のユニット(ディスティニー)も、ロシアのそれ(そんなの、あったっけ?:MRM-1、2?)も、全ては消えてチャラになる。

折角持っていったユアサの電池も、落ちて消える。

浮かんでいる時はあまり考えなかったが、浮かばれない話だな・・・。

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