最後の新品ブロック42018年04月16日 01:49

最後の新品ブロック4
最後の新品ブロック4


TESSの打ち上げが迫っている。

(TESS Mission:追加)
http://www.spacex.com/sites/spacex/files/tesspresskit.pdf

(SpaceX rocket test-fired at Cape Canaveral for NASA telescope launch)
https://spaceflightnow.com/2018/04/11/spacex-rocket-test-fired-at-cape-canaveral-for-nasa-telescope-launch/

「Liftoff of TESS is scheduled for 6:32:07 pm EDT (2232:07 GMT) Monday from pad 40 at Cape Canaveral.」(TESSのリフトオフはケープカナベラルのパッド40から月曜午後6時32分7(EDT)(2232:07 GMT)に予定されています。)

で、この打ち上げに使われるファルコン9の1段目は、最後の新品ブロック4になる。

以後は、ブロック5か、再使用のブロック4ということになる。

そう、もう、新たに作られるのは、ブロック5だけということになったわけだ。

ファルコン9の最終型。

ブロック4は、フルスラスト(FT)と呼ばれるブロック3と最終型のブロック5とを繋ぐ中間的なバージョンとなった。

(List of Falcon 9 and Falcon Heavy launches)
https://en.wikipedia.org/wiki/List_of_Falcon_9_and_Falcon_Heavy_launches#Future_launches

「過去の打ち上げ:
・August 14, 2017, 16:31 F9 B4 B1039.1 KSC LC-39A SpaceX CRS-12(陸上回収)
・September 7, 2017, 14:00 F9 B4 B1040.1 KSC LC-39A Boeing X-37B OTV-5(陸上回収)
・October 9, 2017, 12:37 F9 B4 B1041.1 VAFB SLC-4E Iridium NEXT 21–30(洋上回収)
・October 30, 2017, 19:34 F9 B4 B1042.1 KSC LC-39A Koreasat 5A(洋上回収)
・January 8, 2018, 01:00 F9 B4 B1043.1 CCAFS SLC-40 Zuma(陸上回収)
・March 6, 2018 05:33 F9 B4 B1044 CCAFS SLC-40 Hispasat 30W-6 PODSat(未回収:悪天候のため)
・March 30, 2018 14:14 F9 B4 B1041.2 VAFB SLC-4E Iridium NEXT 41–50(未回収)
・April 2, 2018 20:30 F9 B4 B1039.2 CCAFS SLC-40 SpaceX CRS-14(未回収)」

「打ち上げ予定:
・April 16, 2018, 22:32 F9 B4 B1045.1 CCAFS SLC-40 Transiting Exoplanet Survey Satellite(今回:回収かどうかは不明)
・May 19, 2018 F9 B4 B1043.2 VAFB SLC-4E Iridium NEXT 51–55 GRACE-FO 1, 2(前回陸上回収:回収不明)
・Mid May 2018 F9 B4 B1040.2 CCAFS SLC-40 SES-12(前回陸上回収:回収不明)」

新規で作られたブロック4は全部で6機。

悪天候のために回収されなかったB1044を除いて、今まで少なくとも1回目では、再使用のために回収されている。

しかし、2回目の回収が行われたことはない。

そう、ブロック4は、2度目の再使用は初めから予定されていないわけだ(FTは、2度目の回収は行われていたが、結局、3回目の使用はなかった)。

1度きりの再使用・・・。

繫ぎのバージョンだからな。

仕方ない。

在庫としては、まだB1042が残っている(使えるかどうかは不明)。

今回のB1045が回収されれば、それも残る(回収するみたいです。:追加)。

2度目の回収がされなければ、その2機だけが在庫となる。

全ては、ブロック5の成功に掛かっている。

ブロック4の在庫の積み増しは、最小限に抑えられている感じだ。

そのブロック5の初飛行は、今月の24日に予定されている。

目下の注目は、その着陸脚の仕様だが、詳細は不明だ。

再使用に最適化された構成。

ファルコン9のスタンダード。

打ち上げロケット市場の価格破壊者。

当分の間、この機体で稼ぎまくって、BFRの建造資金を調達するんだろう。

阿漕な商売だな。

まあいい。

それだけの開発費を投じ、成果を得たわけだからな。

果実を収穫するのは当然だろう。

他社は、現在のところ、再使用ロケットについては手も足も出せない。

全て、開発中か検討中ということになっている。

実機は、影も形もないのだ。

明日は、新品ブロック4最後の打ち上げ。

時代は変わろうとしている。

その境目になるかもしれない。

目立たないけどな。

再使用ロケットの開発試験機だったブロック4までのファルコン9。

パワードランディングが、夢や幻でないことを示してくれた機体。

もう、ブロック4の卸したての打ち上げを見ることはできない。

新たなブロック5か、ブロック4の再使用だけ。

ブロック5は、10回程度の再使用をオーバーホールなしに行うようだから、ほとんどの打ち上げが再使用ということになる。

パラダイムの転換が起こるわけだ。

今までは、再使用ロケットの打ち上げが珍しかったが、今後は、新品の打ち上げが珍しくなる。

平成の次の世代に生まれた人々は、ロケットというのは、繰り返して使うのがふつーで、使い捨てにするのは珍しいという時代を経験するんだろう。

やれやれ・・・。

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