不思議な構想2015年10月24日 22:50

不思議な構想
不思議な構想


(火星への旅 月軌道に中継基地 2020年代 NASA構想)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201510/CK2015102402000244.html

「火星に行く際は、大型ロケットで月軌道ステーションまで宇宙船を打ち上げ、燃料や食料を補給した後で別の推進装置で飛行を続ける。地球から月までの距離は約四十万キロ」

「地球から火星に直接行くには、多量の燃料や物資をロケットに積み込む必要がある。月軌道に中継点があれば途中で補給できるため、人類の火星進出がより現実的になった」

そんなところに中継点を作らなくても、地球周回軌道じゃダメなんだろうか?。

一度に打ち上げるのは困難としても、月軌道上の宇宙ステーションを維持するというのは、非常な困難を伴う。

燃料が少なくて済む以外のメリットが、良く分からない。

NASAは、ついこの間まで、月面基地を作ると言っていた。

それをオバマがチャラにして、火星だと喚きだしたわけだ。

まあ、その後は中間目標としての小惑星探査に目が行きだしたが、月軌道は遠い。

ロシアや中国に邪魔されたくないのかもしれないが、そうすると、ISSはどうなるんだろうか?。

宇宙空間のどこかで、火星行きの宇宙ロケットを組み立てなければならないというのは分かる。

地球重力圏を離れれば、そこから先へ余分なものを持って行かずに済むわけだから、その方が効率的なんだろう。

そこに、宇宙ステーションという拠点を置かなければならないかどうかは別にしてもだ。

組み立て要員を収容する施設は必要かもしれない。

それを、人間がやるという必要性は別の話だろう。

浮沈子は、バンバン打ち上げたロケットが、宇宙空間で勝手に合体して、余分な部分を捨てながら、一気に火星に向かうイメージを持っていた。

あるいは、船団を組んで、人間の乗った宇宙船と、燃料や食料がいっぱい詰まった補給船団を送り込むようなイメージだ。

コンステレーション計画では、月までの間で、似たようなことを行う話があった。

(コンステレーション計画)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E8%A8%88%E7%94%BB

「アレスIは有人用使い捨てロケットで、主にオリオン宇宙機を地球低軌道に投入するために設計された。」

「一方アレスVは貨物輸送用使い捨てロケットで、主にアルタイル月面着陸機を地球低軌道に投入するために設計された。」

「有人月探査ミッションにおいては、アレスVが先に地球低軌道に、地球離脱ステージとアルタイル月面着陸船を打ち上げ、その後同じ軌道にアレスIがオリオン宇宙船を打ち上げ、両者が宇宙空間でドッキングし、一体となって月周回軌道に向かう予定だった。」

そう、このスタイルを、火星向けでも行うもんだと思っていたのだ。

そのステージが、地球周回軌道から、月周回軌道に変更されたということなんだろうか。

ちょっと不可解な要素もある。

ISSには、微小重力空間と地球観測、地球大気圏外からの宇宙観測という、まあ、分かりやすいメリットがあったし、とにかく、人類を継続的に宇宙空間に置いておくという意義も認められる。

月周回軌道というのは、デメリットだけ大きくなって、ほとんどメリットが見いだせない。

かぐやが落っこちてぶっ壊れたのを見ても分かるように、月にも微小の大気があって、周回を維持するためには燃料が必要だ。

その燃料は、中国の月面基地(?)から買うんだろうか?。

静止軌道の10倍以上の高さに、えっちらおっちら燃料を運ばなければならないし、要員を常駐させるには、食料その他も桁違いの手間暇掛けて送らなければならない。

浮沈子は、そんな拠点は不要だと考えている。

もちろん、この際だから、ISSもいらないということにしておく。

宇宙空間という、人間が適応できない世界に、常駐する必要などない。

何か、どーしても行かなければならなくなれば、パーシャルに一時的に滞在するだけでたくさんだ。

浮沈子は、有人火星探査にも懐疑的だ。

そんな必要はないし、その意義も認められない。

金が余っているなら、他に使い道は山ほどあるだろう。

人類の人口は、100億に達しないうちに、減少に転じるということも明らかになってきた。

エネルギー利用の効率化が進めば、より豊かな生活を、持続的にこの惑星の上で継続することも可能だ。

グレート・パンプキンが落ちて来たらどうするかって?。

(近い!)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2015/10/22/7861984

そん時ゃ、そんとき。

これからは、宇宙開発なんて夢は捨てて、地道に地球の上でのことを考えた方がよろしい。

海洋とか地底とか、この星の上での未開の荒野には事欠かない。

せいぜい、地球低軌道でのパーシャルな有人活動と、静止軌道上の通信衛星の活用、太陽ー地球ラグランジュ点等における深宇宙観測、太陽系内の無人探査でたくさんだ。

ロボットが発達すれば、ますます人類が生身で宇宙空間に行く必要はなくなる。

まあ、アンドロイドが行くって話はあるかもしれない。

(ブレードランナー)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%8A%E3%83%BC

「宇宙開拓の前線では遺伝子工学により開発された「レプリカント」と呼ばれる人造人間が、奴隷として過酷な作業に従事していた。」

そんなにこき使わなくてもいいんだがな。

「SF映画の金字塔として評され」とあるが、2001年宇宙の旅の方が、インパクトはあった。

あれを横綱とすれば、大関級だろう。

話を戻す。

浮沈子は、この月軌道ステーションの話には、不純なものを感じている。

「来年には米大統領選が控えており、新たな大統領の下で宇宙開発予算を確保しておく狙いもあるのではないか。」

記者の鋭い洞察が光る。

大統領選挙が終われば、消えてなくなる話かもしれないぞ。

浮沈子的には、そっちの方に1票だな。

(MITが「宇宙ガソリンスタンド月支店」の研究を発表。月で燃料生産、火星行き宇宙船を満タンに:追加)
http://japanese.engadget.com/2015/10/20/mit/

(火星に行くには月を経由して行くべし?:追加)
http://www.gizmodo.jp/2015/10/post_18560.html

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