ナイトロックス2014年03月20日 02:06

ナイトロックス


エンリッチド・エアーと呼んでいるのはPADIだ。

(【特集】エンリッチド・エア)
https://www.padi.co.jp/visitors/program/spcon/ead.asp

昔は、導入に消極的だったという話も聞く。

まあ、いいじゃないの、金儲けになると分かれば、みんな手を出すわけだし・・・。

いやいや、酸素の割合を増やすことで、窒素の割合が減るわけだから、その分、体内での蓄積も減って減圧症の予防に繋がるという魔法のガスである(ホントかなあ?)。

その効能は、エキジットしてからも吸い続けることによって、酸素窓効果でさらに高まるとして、重いタンクを背負いながら、レギュレーターを咥えているダイバーを見たことがあるが、純酸素ならともかく、32パーセントのナイトロックスⅠではそれ程の効果は期待できないんじゃね?。

タイの1月のサイパンや、2月のタイでナイトロックスをタンクから始めて吸ってみた感想は・・・。

こんなもんじゃ、酸素の割合が少なすぎて、効果は実感できない、というもの。

浮沈子の言う効果というのは、エキジットしたときのスッキリ感のこと。

CCRで潜った後には、かなりなスッキリ感が明らかにあるが、サイドマウントの講習でクウキなどという毒ガスを吸わされた後には、喉は痛くなるし、咳は出るし、身体はだるいし、いいことは全くない。

タンクから吸うナイトロックスも、頭では身体にいいと分かってはいるのだが、一向に実感できない。

非公式には疲れにくいなどの効能が謳われているが、少なくとも浮沈子はそれを実感できない。

要するに、効果が分かりにくいのだよ!。

理屈では、確かにメリットがあることになっているのだが、デメリット(酸素中毒を回避するための深度が、クウキに比べて浅くなる)の方がクローズアップされることになるわけだ。

メリットを自覚できないダイバーにとって見れば、「深く潜れないガス」でしかない。

海外でも一部を除いて普及が進まないのは、我が国のように規制当局の理解がないというよりは、需要がないから、つまりダイバーが求めていないからというのが実情なのではないか。

浮沈子は、ナイトロックスが吸えるところなら、多少の金を払っても可能な限り吸いたいと思うし、クウキというのは水中では毒ガスだと思っているからなるべくなら吸いたくない。

サイパンでは、グアムから酸素の親瓶を取り寄せているらしい。

タイではどうしていたのだろうか。

ちゃんとチェッカーで調べたので、間違いはない。

酸素自体の値段は大したことはないのだが、混合の手間がかかるので、人件費が嵩む。

自動で混合するほどの需要もない。

メンブレン方式では、初期投資が大きくて、なかなか踏み切れない。

やはり、ちゃんと効果が理解できる客が付かなければ、商売にはならないのだ。

ナイトロックスは、頭で吸うガスなのである。

指導団体は、そこのところをきちっと踏まえて教育しなければならない。

しかし、メリットを生かすことが出来るかどうかは、ダイビング及びダイビング後のスタイルによって変わってくる。

1日1本で浅場でしか潜らず、せいぜい3日くらいでダイビングを切り上げ、高所移動もしないダイバーには、クウキでたくさんだ。

毎日3本は潜り、1週間はぶっ続けで、しかも、30mのディープダイビング(?)を繰り返すようなダイバーが、24時間ギリギリで飛行機に乗ってしまうなんて場合は、ナイトロックスの出番だな(CCRがお勧めですが)。

しかし、過信は禁物である。

控えめな潜水計画と、十分なガス抜きの時間(24時間以上)を取り、疲れを溜めずに良く休養を取ることが重要だ。

手元に最新のダンジャパンの機関紙があるが、高所移動による減圧症の発現を抑制するには、とにかく飛行機に乗る前に十分なガス抜きの時間を取ることが一番である。

地上にいるときから減圧症の症状が出ているにもかかわらず、飛行機乗っちゃうなんて、言語道断である。

減圧症の後遺症は恐ろしい。

神経をやられて、一生歩けなくなったりもする。

浮沈子的には、ナイトロックス製造機であるCCRを普及させていただいて、世界中何処に行ってもどんな深度のダイビングでも、酸素分圧一定のナイトロックスを楽しんでいただくのが一番なのだが。

それでも、減圧症が出ないとは限らない。

CCRをもってしても、窒素を高圧下で蓄積することは防げない。

どんなダイビングでも、安全ではないのだ。

せめて、気休めにナイトロックスを吸い、控えめなダイビングを行い、可能ならば数日間のガス抜きをして飛行機に搭乗するのが一番だ。

いや、ダイビングなんてしないで、のんびり過ごして帰ってくるのが一番いいに決まっている。

まあ、それじゃあ話にも何にもならないんだが・・・。

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