攻略本2014年07月16日 03:28

攻略本
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PADIのリブリーザー・アンド・アドバンスド・リブリーザー・ダイバー・マニュアル(以下、「攻略本」という!)を読み始めた。

レクリエーショナルにリブリーザーを導入するという暴挙(もとい、快挙)を行った、画期的な書物である。

英語ばっかしで、浮沈子の英語力ではいささか難儀なのだが、この本は、英語を母国語としている地域の生徒が読むことを想定している(らしい)ので苦心している。

さらに、英語そのものよりも、PADI語(?)が分かり辛い。

ナレッジ・デベロップメント(知識開発)とか・・・。

座学のことだな。

プラクティカル・アプリケーション(実際の適用)というのも何が何だか分からない。

トレーニング・ダイブくらいしか、ピンと来ないな。

これらのPADI語は、PADIの文化に慣れているダイバーにとっては、空気のようなものなのだろうが、PADIに馴染んでいない浮沈子にとっては、英語以上に高い壁だ。

レスキュー・ダイバーのテキストを読んだ時は、心身症になりそうだった。

まあ、日本語のテキストだったので、言語の壁は低かったが(日本語、難しいです!)。

何かの知識やスキルを身に着けようとするとき、教育・訓練なくしては叶わない。

いろいろなメソッドがあるのだろうが、PADIのそれは、ちょっとクセがある。

知識の習得は自習が基本で、ナレッジ・レビューという、質問に答える形で習得を確認する。

設問は、内容を理解していないと、回答できないようになってはいるが、まぐれ当たりということもあるし、理解していなくても書けてしまう。

カンニングもありだな。

7ページには、まさにそんな事例が出ている。

カンニングしてごまかそうとした生徒が、インストラクターにこっぴどくしめげられるという場面で、胃が痛くなるような状況である。

ダイビングは、命にかかわるスキルを学ぶので、容赦ない指摘は適切だが、フォローアップしてモチベーションを維持することも大切だ。

コースを終了したいという強い気持ちを、本人の努力に向けていくようなアプローチがいいな。

限られた時間の中で、何かをやらなければならないというのは、お互いきつい。

しかし、その時点での成果が出せなければ、先へは進めない。

うーん、やっぱ、8本でアドバンス取らせるというのは、そうとうきついんじゃないのかあ?。

(PADI リブリーザーコース)
http://www.poseidon-j.com/#!padi/c242q

基礎コースで6本、アドバンスで5本。

ばらばらで取ると、11本のダイビングが必要だ。

攻略本には、それぞれのダイビングで、何が出来るようになるか(何が出来るようにならなければいけないか)が、リストアップされていて、ここがノウハウなので具体的には書けないが、項目数は以下のようになっている。

基礎コース:合計105項目
1本目:23
2本目:18
3本目:19
4本目:15
5本目:16
6本目:14

アドバンス:合計87項目
1本目:22
2本目:19
3本目:16
4本目:15
5本目:15

両方足すと192項目にも及ぶ「芸」をこなさないと、認定は受けられない。

このほかに、たぶん、ファイナルエグザムとかもあって、文武両道が求められるというわけである。

まあ、スキルの中には、リブリーザーがちゃんと組み立てられることとか、分解できることなんていうのもあるので、各ダイビングで重複している項目がたくさんあるが、逆に、各ダイビングでちゃんと出来るということを要求されているということでもある。

スモールステップで、確実にスキルをこなすことが求められているのだが、練度を上げるには、やはり回数こなすしかなかろう。

インテグレートコースでは、8回だという。

単純に、潜行と浮上のスキルだけでさえ、ベイルアウトに切り替えた時に、カウンターラングの排気を行いながらコントロール浮上する(当然、BC弄るし、ドライ着てれば、それも弄る)だけでも、8回でいけるかどうか。

まあ、この時は呼吸で浮力調整ができるので、何とかごまかせたとしてもだ。

普通に浮上するのだって、鼻から排気しつつループ内の浮力を適正に(ミニマムループとかいうらしい:IANTDでは、ミニマムボリュームとかいうのかあ?)維持しなければならない。

水深3mで・・・。

2mかあ?。

そこで止まれ!、とか指示されるんだろうか?。

かんべんしてくれえ!。

まあいい。

マーカーブイを上げたり、ベイルアウトシリンダーをつけたり外したり、ホリゾンタルトリムを維持したりして、いかにもリブリーザーの扱いをマスターしてるというパフォーマンスを見せるわけだが、頭の中は爆発しそうになっているわけで、浮沈子なんて、初めの頃はリブリーザーを始めたことを心から呪ったものだった。

8回でなんて、絶対にできっこない!。

でも、中には出来る人もいるんだろうな。

いや、大部分のダイバーが出来ることになっているんだろう。

さもなければ、PADIがこの基準でコースを設定するはずがないじゃないの・・・。

まあ、どうでもいいんですが。

攻略本には、「This Happened」とかいうコラムがあって、ヤバイ状況に陥っている登場人物が出てきて、生徒にその状況について考えさせるという仕掛けがある。

7、27、30、36、40、43、50、76、86、110、121、144、146、157の各ページにある。

アドバンスには、さすがに出てこないな(168ページから)。

具体的な状況の中で、学んだことを思い出させたり、誤った行動がもたらす危険を認識させるというわけである。

うまいやり方だ。

インストラクターの経験を信じない、PADIらしい方法であるな。

この手の話は、従来は経験豊富なインストラクターが、講習の合間に語って聞かせて、生徒に印象付けるというのが相場だったが、テキストに書いてあれば、そういう個々の経験に依存せずに同じ効果が得られるというものだ。

そのうち、ダイビングのインストラクターもロボットになって、融通の利かない講習をするようになるんだろう。

世界共通の認定基準による、世界標準の質の高いダイバーが育成されるわけだ。

ちゃんと予習をしていかないと、ビシッと指導されて、合格できなくなったりするんだろうな。

マーカーブイ上げるのが苦手とか、言ってられなくなるな。

この攻略本が、日本語に翻訳されることは、たぶんないだろう。

それだけの需要を見込めないからでもある。

柏崎さんは、ナレッジ・レビューのところだけ日本語にした資料を持っていて、それを元に説明してくれたが、210ページに渡るテキストを、舐めるようにして読まないと、CCRについて理解することは出来ないだろう。

たとえ、レクリエーショナルレベルとはいえども、中身は同じで、呼吸の原理も同じ、リスクも同じ器材を使っているのだ。

ありとあらゆる故障、不具合、突発的な事態が、予告なく、しかも、概ね一番起こって欲しくない時に限って発生する。

それも、複数同時に・・・。

そんな時、ハイ、ベイルアウトしましょう!、ってかあ?。

そういうときに限って、ベイルアウトシリンダーのバルブが開かなかったりするかもしれない(岩とかにぶつけて・・・)。

バディと逸れてしまっているかも知れないし・・・。

8回かあ。

中性浮力の維持とか、トラブルの対応とか何も想定しないで、何とか普通に潜って帰ってくるだけで精一杯の回数のような気がするな。

海洋実習までには、まだ時間があるので、攻略本を少しでも読み込んで理解を深めておこう・・・。

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