翼と炎2014年07月16日 21:51

翼と炎
翼と炎


5万ドル(500万円くらい?)で衛星が打ち上げられるという。

低軌道に2トンクラスだって。

夢のような話だ。

(アマゾン傘下の宇宙企業も参入…DARPA、衛星打ち上げ用スペースプレーン開発に着手)
http://response.jp/article/2014/07/16/227845.html

スペースXの再利用ロケットが、逆立ちしても敵わないコストである。

仮に、10機の衛星を纏めて打ち上げたとして、イーロン・マスクが言うとおり、現行の100分の1のコストで上がったとして、ようやく同額になる(同社の現行の打ち上げ費用は、ざっと50億円)。

さらに、10日に10回の運用ということになれば、圧倒的に有利な話だ。

世界の衛星打ち上げビジネスを根底から覆すテクノロジーである。

500万円というのが話半分、いや、10分の1だとしても、衝撃的な金額である。

(DARPA’s Experimental Space Plane XS-1 Starts Development)
http://www.universetoday.com/113259/darpas-experimental-space-plane-xs-1-starts-development/

リンクの張られている動画は、あくまでもイメージだろうが、ペガサスの2番煎じのようにも見える。

(ペガサス (ロケット))
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9A%E3%82%AC%E3%82%B5%E3%82%B9_(%E3%83%AD%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88)

形式としては航空機発射ということでは同じだが、コンセプトは全く異なる。

せいぜい、500kg足らずのペイロードのペガサスと、2トンクラスのXS-1では、カバーする衛星市場の範囲が異なるからだ。

有翼宇宙機については、このブログでも既に触れた。

(スペースプレーン)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2014/06/09/7340084

このなかでも、今回のXS-1について触れている。

このプロジェクトが実用になるかどうかは、今のところ不明である。

DSRPAのプロジェクトは、ハイリスク・ハイリターンの典型だからだ。

博打と同じで、大穴狙いをしてくる。

それでも、成功すれば大変な成果だ。

地球周回軌道の中型衛星市場を独占する。

イプシロンの出る幕は、完全になくなるな。

一回30億円なんて、6000倍の値段だ。

(イプシロンロケット)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%97%E3%82%B7%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%83%AD%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88

もちろん、より高い軌道に打ち上げようという需要はあるわけで、低軌道に頻繁に上げるという特殊な市場(軍事衛星など)を狙った開発であることは確かだ。

この開発がどういう結果になるかは、4年後には明らかになっている。

既にある技術を組み合わせて開発するという、手堅い手法なので、コストの問題はともかく、実現可能性は高い。

ペガサスは、需要を見誤ったために事実上の打ち切りになっているようだが、XS-1の今後に注目だな。

(後日、XS-1の打ち上げコストの目標は、500万ドルの誤りと判明しましたので、訂正します:浮沈子)

(100倍!!:追加)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2014/07/27/7399584

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