退避 ― 2014年08月27日 09:44
退避
一時退避だというんだが、戻ってくるのか。
(WHOスタッフが退避=専門家のエボラ熱感染で-シエラレオネ)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2014082700051
「【ジュネーブ時事】世界保健機関(WHO)は26日、エボラ出血熱の感染が広がっている西アフリカのシエラレオネの活動拠点から、医療スタッフを一時退避させたと発表した。WHOの防疫専門家が感染した事態を重視し、スタッフの安全確保のために検査活動を休止する。」
(エボラ感染で、WHOが職員引き揚げ)
https://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=81118
「WHOは、西アフリカのシエラレオネに派遣のスタッフがエボラ出血熱に感染、同国のスタッフ引き揚げたと。(共同通信)」
共同通信は、引き揚げ(つまり、もう戻らない?)と報じている。
(WHOが一部職員引き揚げ エボラ熱、シエラレオネ)
http://www.47news.jp/CN/201408/CN2014082601002275.html
ロイターは、一時引き揚げで、また戻ってくるといっている。
まあ、どうでもいいんですが。
「西アフリカのシエラレオネに派遣された疫学専門家がエボラ出血熱に感染したことを受け、この専門家が働いていた同国東部の検査施設からスタッフを引き揚げたと明らかにした。」
「報道担当者は「他のスタッフの安全を確保するための一時的な措置だ。(現状を)評価した後に施設に戻る」と述べた。」
「WHOとその提携機関はこれまで医師や看護師、疫学専門家ら約400人を西アフリカに派遣。」
検査施設ということなので、治療に直ちに影響が出るわけではなく、検体は代替のラボへ送るということになるのだろうが、シエラレオネの場合、どうなんだろうか。
この国のエボラの確定率は、他の国に比べて異常に高い。
(拡大するエボラ感染:国別の感染者と死者数参照)
http://jp.reuters.com/news/globalcoverage/ebola
つまり、感染や死亡数は、医療機関からラボに送られた検体でカウントしてるんじゃないかというのが浮沈子の推測なのである。
通常は、症状や問診から診断して、医療機関から地域の保健機関に報告され、その時点で可能性ありとしてカウントされるはずなのだが、そうなっていないんじゃないか。
他の疾病による感染が排除された段階で、疑いとなり、直接同定されれば確定となる。
そうなっていなくて、検査機関からの報告がそのままカウントされているだけなんじゃないのか、ということである。
それを疑うもう一つの理由は、死亡率の低さという点である。
シエラレオネだけ、ちょっと低すぎるような気がする。
さらに、この国の感染者及び死者が、コンスタントな増加であることも挙げられる。
ラボの処理能力が、そのまま計上されているような気がするんだが。
まあ、ラボの処理能力が高くて、検体の同定が迅速に行えているとか、早期発見と適切な対応で治療効果が高く、実際に死亡率が低いのかもしれない。
それならそれで、リベリアに爪の垢(未承認薬ですが・・・)を煎じて飲ませるべきだろう(あくまで、喩えです)。
セネガル人の疫学専門家が、なぜ感染したかは今後の解明を待つとしても、ラボでの感染というのは由々しき事態だ。
WHOの一時閉鎖の判断は、浮沈子的には正しいと感じる。
そして、シエラレオネの感染者や死亡者の数字がその分減れば、浮沈子の仮説が証明されることになるわけだな。
まあいい。
(エボラ未承認薬「提供の用意」 政府方針 WHOなどに)
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS25H05_V20C14A8MM0000/
「富士フイルムによると、エボラ熱に効果が期待されるインフルエンザ薬「アビガン」2万人分の在庫を保有する。今後も連続的に生産・供給する体制が整っているという。」
「アビガンはインフルエンザ治療薬として今年3月に薬事法上の製造販売承認を受けた。」
インフル用の薬だが、エボラでも動物では効き目があったらしい。
製造態勢が整っていること、他病名とはいえ、ヒトへの使用が認可されていることから、期待が高まる。
まあ、どうせ効き目がなくても問題はないんだろうが。
何もないよりはいい。
しかし、インフル用の薬なら、他にもあるような気がする。
タミフルとか、余ってんじゃないのかあ?。
この際、在庫処分してもいいんじゃないのか。
作用機序がどうなっているのかは知らないが(作用機序は違うようです)、基本的には、ウイルスの増殖を抑制する仕掛けになっているので、似たような抗ウイルス薬なら、ちっとは効き目がある可能性はある。
(アビガン(ファビピラビル)の作用機序:抗インフルエンザ薬)
http://kusuri-jouhou.com/medi/virus/favipiravir.html
(オセルタミビル:タミフル)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%82%BB%E3%83%AB%E3%82%BF%E3%83%9F%E3%83%93%E3%83%AB
(インフルエンザウイルス)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%95%E3%83%AB%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B6%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9
(RNAウイルス)
http://ja.wikipedia.org/wiki/RNA%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9
(ウイルスの分類:第5群 (Group V) - 1本鎖RNA -鎖)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9%E3%81%AE%E5%88%86%E9%A1%9E#.E7.AC.AC5.E7.BE.A4_.28Group_V.29_-_1.E6.9C.AC.E9.8E.96RNA_-.E9.8E.96
まあ、確かに、インフル(オルソミクソウイルス科)もエボラ(フィロウイルス科)もウイルス分類上は、エンベロープを持つRNAマイナス鎖一本のタイプ(第5群)ではある。
こいつらは、HIVと違って、DNAに一度転写(逆転写)して複製するということなく、RNAから直接コピペする(マイナス鎖なので、mRNAの鋳型になる)。
「これまでに宿主や症状、伝染方法、ウイルス粒子の形状などを基準に分類されてきたが、今日ではウイルスに含まれる核酸の型と、その発現形式に重点を置く分類が広く用いられるようになっている。」
「1本鎖RNAを用いる場合には、さらに+鎖(mRNAと同様に遺伝子が5'→3'方向に読み取られる)を用いる場合と、-鎖(遺伝子が相補鎖を使って3'→5'方向に読み取られる)を用いる場合がある。」
しかし、あらゆるウイルスの増殖を抑制する万能薬というものはない。
感染された生物の免疫系を助け、そいつを機能させるのが一番である。
対症療法と馬鹿にしてはいけない。
人間の免疫系という一種の万能薬を機能させるための、重要な治療なのである。
まあ、その「万能薬」があまり効かないのがエボラなんだが。
検査と薬は、治療を支える柱である。
いい薬がないのがエボラの辛いところだが、迅速な検査は重要だ。
安全を確保した上で、早いとこ復帰してもらいたいもんだな。
一時退避だというんだが、戻ってくるのか。
(WHOスタッフが退避=専門家のエボラ熱感染で-シエラレオネ)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2014082700051
「【ジュネーブ時事】世界保健機関(WHO)は26日、エボラ出血熱の感染が広がっている西アフリカのシエラレオネの活動拠点から、医療スタッフを一時退避させたと発表した。WHOの防疫専門家が感染した事態を重視し、スタッフの安全確保のために検査活動を休止する。」
(エボラ感染で、WHOが職員引き揚げ)
https://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=81118
「WHOは、西アフリカのシエラレオネに派遣のスタッフがエボラ出血熱に感染、同国のスタッフ引き揚げたと。(共同通信)」
共同通信は、引き揚げ(つまり、もう戻らない?)と報じている。
(WHOが一部職員引き揚げ エボラ熱、シエラレオネ)
http://www.47news.jp/CN/201408/CN2014082601002275.html
ロイターは、一時引き揚げで、また戻ってくるといっている。
まあ、どうでもいいんですが。
「西アフリカのシエラレオネに派遣された疫学専門家がエボラ出血熱に感染したことを受け、この専門家が働いていた同国東部の検査施設からスタッフを引き揚げたと明らかにした。」
「報道担当者は「他のスタッフの安全を確保するための一時的な措置だ。(現状を)評価した後に施設に戻る」と述べた。」
「WHOとその提携機関はこれまで医師や看護師、疫学専門家ら約400人を西アフリカに派遣。」
検査施設ということなので、治療に直ちに影響が出るわけではなく、検体は代替のラボへ送るということになるのだろうが、シエラレオネの場合、どうなんだろうか。
この国のエボラの確定率は、他の国に比べて異常に高い。
(拡大するエボラ感染:国別の感染者と死者数参照)
http://jp.reuters.com/news/globalcoverage/ebola
つまり、感染や死亡数は、医療機関からラボに送られた検体でカウントしてるんじゃないかというのが浮沈子の推測なのである。
通常は、症状や問診から診断して、医療機関から地域の保健機関に報告され、その時点で可能性ありとしてカウントされるはずなのだが、そうなっていないんじゃないか。
他の疾病による感染が排除された段階で、疑いとなり、直接同定されれば確定となる。
そうなっていなくて、検査機関からの報告がそのままカウントされているだけなんじゃないのか、ということである。
それを疑うもう一つの理由は、死亡率の低さという点である。
シエラレオネだけ、ちょっと低すぎるような気がする。
さらに、この国の感染者及び死者が、コンスタントな増加であることも挙げられる。
ラボの処理能力が、そのまま計上されているような気がするんだが。
まあ、ラボの処理能力が高くて、検体の同定が迅速に行えているとか、早期発見と適切な対応で治療効果が高く、実際に死亡率が低いのかもしれない。
それならそれで、リベリアに爪の垢(未承認薬ですが・・・)を煎じて飲ませるべきだろう(あくまで、喩えです)。
セネガル人の疫学専門家が、なぜ感染したかは今後の解明を待つとしても、ラボでの感染というのは由々しき事態だ。
WHOの一時閉鎖の判断は、浮沈子的には正しいと感じる。
そして、シエラレオネの感染者や死亡者の数字がその分減れば、浮沈子の仮説が証明されることになるわけだな。
まあいい。
(エボラ未承認薬「提供の用意」 政府方針 WHOなどに)
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS25H05_V20C14A8MM0000/
「富士フイルムによると、エボラ熱に効果が期待されるインフルエンザ薬「アビガン」2万人分の在庫を保有する。今後も連続的に生産・供給する体制が整っているという。」
「アビガンはインフルエンザ治療薬として今年3月に薬事法上の製造販売承認を受けた。」
インフル用の薬だが、エボラでも動物では効き目があったらしい。
製造態勢が整っていること、他病名とはいえ、ヒトへの使用が認可されていることから、期待が高まる。
まあ、どうせ効き目がなくても問題はないんだろうが。
何もないよりはいい。
しかし、インフル用の薬なら、他にもあるような気がする。
タミフルとか、余ってんじゃないのかあ?。
この際、在庫処分してもいいんじゃないのか。
作用機序がどうなっているのかは知らないが(作用機序は違うようです)、基本的には、ウイルスの増殖を抑制する仕掛けになっているので、似たような抗ウイルス薬なら、ちっとは効き目がある可能性はある。
(アビガン(ファビピラビル)の作用機序:抗インフルエンザ薬)
http://kusuri-jouhou.com/medi/virus/favipiravir.html
(オセルタミビル:タミフル)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%82%BB%E3%83%AB%E3%82%BF%E3%83%9F%E3%83%93%E3%83%AB
(インフルエンザウイルス)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%95%E3%83%AB%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B6%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9
(RNAウイルス)
http://ja.wikipedia.org/wiki/RNA%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9
(ウイルスの分類:第5群 (Group V) - 1本鎖RNA -鎖)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9%E3%81%AE%E5%88%86%E9%A1%9E#.E7.AC.AC5.E7.BE.A4_.28Group_V.29_-_1.E6.9C.AC.E9.8E.96RNA_-.E9.8E.96
まあ、確かに、インフル(オルソミクソウイルス科)もエボラ(フィロウイルス科)もウイルス分類上は、エンベロープを持つRNAマイナス鎖一本のタイプ(第5群)ではある。
こいつらは、HIVと違って、DNAに一度転写(逆転写)して複製するということなく、RNAから直接コピペする(マイナス鎖なので、mRNAの鋳型になる)。
「これまでに宿主や症状、伝染方法、ウイルス粒子の形状などを基準に分類されてきたが、今日ではウイルスに含まれる核酸の型と、その発現形式に重点を置く分類が広く用いられるようになっている。」
「1本鎖RNAを用いる場合には、さらに+鎖(mRNAと同様に遺伝子が5'→3'方向に読み取られる)を用いる場合と、-鎖(遺伝子が相補鎖を使って3'→5'方向に読み取られる)を用いる場合がある。」
しかし、あらゆるウイルスの増殖を抑制する万能薬というものはない。
感染された生物の免疫系を助け、そいつを機能させるのが一番である。
対症療法と馬鹿にしてはいけない。
人間の免疫系という一種の万能薬を機能させるための、重要な治療なのである。
まあ、その「万能薬」があまり効かないのがエボラなんだが。
検査と薬は、治療を支える柱である。
いい薬がないのがエボラの辛いところだが、迅速な検査は重要だ。
安全を確保した上で、早いとこ復帰してもらいたいもんだな。
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