情報収集衛星2015年01月29日 00:00

情報収集衛星
情報収集衛星


宇宙の歴史に、また新たなページが書き加えられようとしている。

なんて、ちょっとオーバーかな。

(H-IIAロケット27号機による
情報収集衛星レーダ予備機の
打上げ時刻及び打上げ時間帯について)
http://www.jaxa.jp/press/2015/01/20150127_h2af27_j.html

「三菱重工業株式会社及び宇宙航空研究開発機構は、種子島宇宙センターからの情報収集衛星レーダ予備機/H-IIAロケット27号機(H-IIA・F27)の打上げ時刻及び打上げ時間帯を、下記の通り決定いたしましたので、お知らせいたします。」

「打上げ日:平成27年1月29日(木)
打上げ時刻:10時21分(日本標準時)
打上げ時間帯:10時21分~10時34分(日本標準時)
打上げ予備期間:平成27年1月30日(金)~平成27年2月28日(土)」

まあ、公表されているのはこれだけである。

(H-IIAロケット、1月29日打ち上げ 情報収集衛星レーダー予備機を搭載)
http://www.sorae.jp/030801/5421.html

「今回打ち上げられる衛星は、内閣衛星情報センターが運用する情報収集衛星のレーダー衛星の予備機だ。」

「今回打ち上げられるレーダー予備機は、現在運用されているレーダー衛星が故障した際に備えたバックアップ機となる。」

「基本的には光学衛星が2機、レーダー衛星が2機あれば、1日に1回、地球上のある地点を観測できるが、衛星が故障した場合に備え、予備機が打ち上げられることになった。」

「レーダー衛星は大電力を使うことから故障する確率が比較的高(い)」

「現在軌道上には光学3号機と光学4号機、レーダー3号機とレーダー4号機、そして光学5号機実証衛星の5機が配備されている。」

「また今年度中(2015年3月まで)には、光学5号機の打ち上げも予定されている。」

(情報収集衛星:衛星の一覧)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%83%85%E5%A0%B1%E5%8F%8E%E9%9B%86%E8%A1%9B%E6%98%9F#.E8.A1.9B.E6.98.9F.E3.81.AE.E4.B8.80.E8.A6.A7

「打上げ日:衛星名:推測される性能、説明等
・2009年11月28日:光学3号機:分解能60cm級。衛星開発費は490億2600万円、ロケットの製造と打上げ費は94億9100万円
・2011年9月23日:光学4号機:分解能は3号機と同じ。ただしポインティング性能が向上している[22]。衛星開発費は347億円[23]、ロケットの製造と打上げ費は103億7000万円
・2011年12月12日:レーダ3号機:分解能を約1mに向上。電源の不具合対策を実施した。衛星開発費は398億円、ロケットの製造と打上げ費は103億円
・2013年1月27日:レーダ4号機:レーダ3号機の同型機。レーダ3号機に比べて開発コストを約154億円削減[25]。打上げ費は109億円
・2013年1月27日:光学5号機実証衛星:分解能が41cmより高性能の実証機。設計寿命は2年程度を想定している
・2015年1月29日(今回):レーダ予備機:2010年度開発着手。レーダ3・4号機の予備機で同型機。レーダ4号機に比べて開発コストを約12億円削減
・2014年度(3月)打上げ予定:光学5号機:分解能は41cmより高性能。開発開始時点において民間商用衛星で最高性能を誇るGeoEye-1の分解能を上回り、アメリカ国家偵察局運用の偵察衛星に次ぐ性能を目指して開発される」

光学5号機実証衛星の寿命にもよるが、3月に本番の光学5号機が上がれば、都合7機が運用されることになる。

「日本は内閣衛星情報センターの定員が219名(2011年(平成23年)7月現在)という少人数体制である。このため、現状ではあまり多くの分析はできないとの指摘があがっている」

ちっとは、人員増やしたのかねえ?。

まあいい。

少数精鋭というのが、我が国が愛する精神である。

多数精鋭が、いいんですけど・・・。

JAXAの予算を削って、41センチ未満の解像度(光学衛星)で運用されるわけで、世界中を舐めまわすわけだ。

浮沈子が、セブでどこに出かけたとかも、きっとバレバレなんだろうな。

衛星の軌道と通過時刻は、公式には公開されていないが、ウィキの記事によれば、誰でも知り得るらしいので、こっそり出かけるときには、衛星が頭上にいない時刻を見計らって行動することにしよう(浮沈子は、国際スパイではありません:念のため)。

明日の打ち上げは、レーダ衛星(レーダーと伸ばさないのが、業界用語らしい)の予備機ということである。

予備機を打ち上げるのは、我が国の情報収集衛星の歴史の中で、初めてということになる。

光学5号機が上がると、平成15年度は打ち上げ予定はない。

スケジュールを見ると、既に光学6号機と光学7号機、レーダ5号機とレーダ6号機が開発中ということになっている。

平成15年度に開発着手予定の光学8号機は、なんと分解能25cm未満という。

収集する情報量が飛躍的に増大し、分析に要する人手も大量に必要になると思われる。

(H2Aロケット27号機、29日午前打ち上げへ 種子島)
http://www.asahi.com/articles/ASH1W55LDH1WTIPE01G.html?iref=reca

「ロケットは28日午後9時、組み立て棟から発射点へ向けて移動を始める。」

先ほど動き出したということだ。

(打上げ予定)
http://h2a.mhi.co.jp/mission/plan/index.html

なんと、三菱のページには、予定が書かれていない。

「最新の打上げ予定が決まり次第、更新いたします。」

(打上げ実績:政府関連ミッション)
http://h2a.mhi.co.jp/mission/results/index.html

「成功」とか、「失敗」と書かれているだけ・・・。

なんか不気味・・・。

お役所よりもお役所的な三菱ならではの公表の仕方だな。

まあ、どうでもいいんですが。

宇宙開発は、結局、軍事優先ということになる。

もちろん、国家として、鼎の軽重を問われるようなことがないよう、その辺の仕切りはしっかりしてもらいたいが、打ち上げ業者に搭載衛星の名称や、打ち上げ予定も表示させないという姿勢はいかがなものか。

6年後には、25センチ未満の分解能で、全世界がトレースされる。

われわれは、そんな時代に生きている。

インターネットは、当局に検閲され、一歩外に出れば、衛星によって捕捉され、何かを買えば、カード情報から追跡される。

街角には、監視カメラが設置され、通信は傍受され、その一方で、政府が国民の税金を使って収集した情報は秘匿されるわけだ。

電子化の成れの果ては、支配である。

データを握っているのは、グーグルだけではないのだ。

そんな政府関連ミッションが、明日行われる。

三菱重工の予定の欄にも載らない27号機の実績には、たぶん「成功」と記されるだけのミッションである。

画像は、謎の円盤UFOに登場するコンピューター衛星のシド(SID:Space Intruder Detector)。

もちろん、我が国の情報収集衛星とは、似て非なるものである(たぶん)。

UFOの接近を察知、SHADOにいち早く報告するということになっており、地球人を監視するというショボイ機能などは持ち合わせていない(たぶん)。

しかし、なんだな、この不恰好な姿は、この前見たセブのイロカエルアンコウによく似てるな。

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