1勝1分2015年01月12日 07:49

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(ファルコン9ロケット、ドラゴン補給船の打ち上げに成功 回収試験は失敗)
http://www.sorae.jp/030807/5411.html

「スペースX社は1月10日、ドラゴン補給船運用5号機(CRS-5)を搭載したファルコン9ロケットの打ち上げに成功したドラゴンCRS-5には国際宇宙ステーションに向けた補給物資が満載されており、1月12日に到着する予定だ。」

「スペースX社のイーロン・マスクCEOがツイッターに投稿したところによれば、第2段との分離後、第1段機体はプラットフォームに向けて順調に降下し、機体を安定させるために装着された格子状の安定翼(フィン)も問題なく動作したという。しかし、着地するまでにフィンを動かすための作動液を使い切ってしまったことなどから、プラットフォーム上に強く打ち付けるように着地し、ロケットは破壊されたという。一方プラットフォームは壊れなかったものの、甲板上の設備のいくつかは交換する必要があるという。」

これは、失敗なのか。

ピンポイントでプラットフォームに導けたという点では、うまくいったということなのではないか。

「なお、来月行われる打ち上げでも回収試験を実施する予定で、また今回より50%ほど多く作動液を積む予定だという。」

浮沈子は、失敗ではなく、一部成功なのではないかと感じている。

作動液が不足していたこと以外の問題点が何かは明記されていない。

(SPACEX LAUNCHES FIFTH OFFICIAL MISSION TO RESUPPLY THE INTERNATIONAL SPACE STATION)
http://www.spacex.com/news/2015/01/10/spacex-launches-fifth-official-mission-resupply-international-space-station

「Meanwhile, SpaceX attempted to land the first stage on an autonomous spaceport drone ship in the Atlantic Ocean after stage separation.」

「While the rocket made it to the drone ship, it landed hard.」

「Unfortunately we weren't able to get good landing video because of the dark and fog, but we are in the process of evaluating invaluable telemetry data which will inform future attempts. Dragon will now conduct a series of burns on its way to the space station.」

データの解析と、改善が行われることを願おう。

三菱のロケット担当者は、ほっと胸をなでおろしているのではないか。

同業者として、他者の失敗を喜ぶというのはいかがなものかと思うが、残念というよりは、やはり安堵したという方が正直なところだろう。

しかし、まあ、作動液が足りなくなるなどというお粗末な原因が本当なら、いささか心もとないな。

大破したとはいえ、一部の部品は回収されたようだ。

今までは、海の藻屑になっていたわけだから、それだけでも前進である。

来月の打ち上げのペイロードが何なのかはわからないが、静止軌道への打ち上げでないことは確かだ。

(LAUNCH MANIFEST:FUTURE MISSIONS)
http://www.spacex.com/missions

「CUSTOMER:LAUNCH:VEHICLE
・AIRBUS:VANDENBERG:FALCON 9
・ASIA BROADCAST SATELLITE/EUTELSAT:CAPE CANAVERAL:FALCON 9
・ASIA BROADCAST SATELLITE/EUTELSAT:CAPE CANAVERAL:FALCON 9
・BIGELOW AEROSPACE:CAPE CANAVERAL:FALCON 9
・BULGARIA SAT:CAPE CANAVERAL:FALCON 9
・CONAE (ARGENTINA):VANDENBERG:FALCON 9
・CONAE (ARGENTINA):VANDENBERG:FALCON 9
・DRAGONLAB MISSION 1:CAPE CANAVERAL:DRAGON & FALCON 9
・DRAGONLAB MISSION 2:CAPE CANAVERAL:DRAGON & FALCON 9
・DSCOVR (USAF):CAPE CANAVERAL:FALCON 9
・FALCON HEAVY DEMO:CAPE CANAVERAL:FALCON HEAVY
・INMARSAT:CAPE CANAVERAL:FALCON 9
・INMARSAT:CAPE CANAVERAL:FALCON HEAVY
・INTELSAT:CAPE CANAVERAL:FALCON HEAVY
・IRIDIUM – FLIGHT 1:VANDENBERG:FALCON 9
・IRIDIUM – FLIGHT 2:VANDENBERG:FALCON 9
・IRIDIUM – FLIGHT 3:VANDENBERG:FALCON 9
・IRIDIUM – FLIGHT 4:VANDENBERG:FALCON 9
・IRIDIUM – FLIGHT 5:VANDENBERG:FALCON 9
・IRIDIUM – FLIGHT 6:VANDENBERG:FALCON 9
・IRIDIUM – FLIGHT 7:VANDENBERG:FALCON 9
・JASON-3 FOR NASA:VANDENBERG:FALCON 9
・SKY PERFECT JSAT CORPORATION (JAPAN):CAPE CANAVERAL:FALCON 9
・KOREASAT CAPE CANAVERAL FALCON 9
・NASA RESUPPLY TO ISS – FLIGHT 6:CAPE CANAVERAL:DRAGON & FALCON 9
・NASA RESUPPLY TO ISS – FLIGHT 7:CAPE CANAVERAL:DRAGON & FALCON 9
・NASA RESUPPLY TO ISS – FLIGHT 8:CAPE CANAVERAL:DRAGON & FALCON 9
・NASA RESUPPLY TO ISS – FLIGHT 9:CAPE CANAVERAL:DRAGON & FALCON 9
・NASA RESUPPLY TO ISS – FLIGHT 10:CAPE CANAVERAL:DRAGON & FALCON 9
・NASA RESUPPLY TO ISS – FLIGHT 11:CAPE CANAVERAL:DRAGON & FALCON 9
・NASA RESUPPLY TO ISS – FLIGHT 12:CAPE CANAVERAL:DRAGON & FALCON 9
・NSPO (TAIWAN):VANDENBERG:FALCON 9
・OHB SYSTEM AG:VANDENBERG:FALCON 9
・ORBCOMM:CAPE CANAVERAL:FALCON 9
・SES (EUROPE):CAPE CANAVERAL:FALCON 9
・STP-2 US AIR FORCE:CAPE CANAVERAL:FALCON HEAVY
・SPACECOM (ISRAEL):CAPE CANAVERAL:FALCON 9
・THAICOM CAPE CANAVERAL FALCON 9
・THALES ALENIA SPACE:CAPECANAVERAL:FALCON 9
・VIASAT:CAPE CANAVERAL:FALCON HEAVY」
(今回の・NASA RESUPPLY TO ISS – FLIGHT 5:CAPE CANAVERAL:DRAGON & FALCON 9除く)

打ち上げ予定は、アルファベット順になってしまって、前後関係が判らない。

次回の実験が成功すれば、1段目の再使用に道が開かれる。

打ち上げ予定を見ると、ファルコンヘビーの使用も複数上がっているが、試験機も打ち上げていないなかで、既に商業打ち上げの予約が入っているということなる。

考えてみればスゴイ話だ。

スペースX社の技術力への絶大な信頼だな。

(SpaceX launches for NASA, no luck with rocket landing at sea)
http://mainichi.jp/english/english/newsselect/news/20150111p2g00m0in027000c.html

「The Air Force maintained the ability, as always, to destroy the booster if it strayed off course.」

まあ、空軍のミサイルの餌食にならなかったという意味でも、完全な失敗とは言えない。

三菱がほっとするのは気が早いかもしれないな。

シエラレオネの憂鬱32015年01月12日 11:36

シエラレオネの憂鬱3
シエラレオネの憂鬱3


シエラレオネの感染者が、1万人を超えた。

(EBOLA OUTBREAK UPDATES---January 9, 2015)
http://ogi.gov.sl/content/ebola-outbreak-updates-january-9-2015-discharged-cases-%E2%80%A2-total-survived

1月10日時点では、10074人になっている。

増加のスピードは、やや衰えた。

12月の1日あたりの増加が約77人だったのに対し、1月のそれは約47人となっている(10日まで)。

むむ、明らかな減少だな。

首都圏を含む西部地域の増加が減少したことが大きい。

12月の1日あたりの西部地区の増加が約25人だったのに対し、1月のそれは約15人となっている。

その他の地域の伸びも、やや鈍っている。

いい傾向だ。

この調子で抑制されれば、いい循環が回りだすだろう。

クリスマスを返上して取り組んだ成果が現われているのかもしれないな。

それでも、昨年の12月6日に首位に躍り出てから、あっという間に2000人以上増えた。

衰えてきたとはいえ、そのペースは凄まじい。

この間にギニアは500人弱、リベリアも500人強しか増えていない。

主要3か国の中では、ダントツである。

まだまだ勢いは強い。

しかし、もう少しで手が届きそうな感じになってきている。

それがいつなのか、感染のスピードが目に見えて減少し、投下した資源が明らかに効果を現し、シエラレオネにおけるエボラの後ろ髪をガッシリ捉えたといえるようになるのかは、まだ分からない。

ここで手を緩めれば、再び勢いを増してくることは確かだ。

リベリアは、来月から学校を再開するという。

シエラレオネの憂鬱は、そういった見込みが立たないこと、感染終息の道筋が見出せないことにある。

まだ、トンネルの中にいて、光が見えない。

ギニアでも、リベリアでも、増加は続いているし、その終息の目処は立っていないが、シエラレオネの状況は、一時期のリベリア並みである。

今年のクリスマスまでには、何としてもっ終息させてもらいたいものだ。

次世代のクルマ2015年01月12日 22:38

次世代のクルマ
次世代のクルマ


電気自動車やFCV(燃料電池車)、自動運転自動車や総合交通システムなど、近未来の自動車の姿を語る人々は多い。

いわく、安全は全てに優先する。

いわく、二酸化炭素の排出を抑えたゼロエミッションカー。

いわく、最適な移動手段を組み合わせた移動体コンプレックスで、快適で環境に優しい安全な移動・・・。

浮沈子は、それはそれで結構だし、仕方がないと諦めている。

走るだけのクルマ、走りの性能に特化し、人や荷物を運ぶ手段としてのクルマの本来の能力すら削って成立するようなスポーツカーやスーパーカーは、どれ程優れたテクノロジーが詰め込まれていたとしても、次世代のクルマにはなり得ない。

アクセルを床まで踏んでブッ飛ばすようなまねは、交通社会の秩序を乱し、安全を脅かし、環境を破壊する極悪非道の所業である・・・。

ああ、息が詰まりそうだ!。

そんな、建前やリクツなんてクソくらえだ!。

クルマは走ってなんぼ、爆音を轟かせ、社会の顰蹙を買い、タイヤ鳴らしてなんぼの世界でなくてどーする?。

そんな葛藤にさいなまれつつ、悶々とした日々を送っていた浮沈子に、ぴったりのニュース。

(世界最速の自動車 時速1000マイルを目指せ)
http://www.cnn.co.jp/tech/35058379.html

「現在製造が進められているブラッドハウンドSSCは、地上走行の最高記録である時速1000マイル(約1609キロ)に到達することを目指している。」

「3つのエンジンを備え13万5000馬力が出るブラッドハウンドSSCにはさらにロケットブースターが搭載されており、これで時速1000マイルに必要な推進力を得る。」

このクルマのことは、何度か書いた。

(最速のくるま)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2011/12/17/6246942

(最高時速)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2013/09/12/6978688

ブラッドハウンドについては、こんな記事も見つけた。

(ジャガーが超音速のスピード記録をねらうクルマをサポート決定!)
http://news.mynavi.jp/news/2014/12/01/298/

(ジャガー ブラッド・ハウンドSSC提携&Fタイプ AWDモデル)
http://www.jaguar-tokyo.co.jp/blog/archives/5542

「最高出力 550PS のジャガー 製 5.0 リッターV8 スーパーチャージド・エンジンは、「ブラッドハウンド SSC」に採用され、油圧装置を駆 動するとともに、ロケットエンジン用の酸化剤ポンプの動力として重要な役割を担います。この酸化剤ポ ンプはロケットエンジンに推進剤として 800 リットルの HTP(過酸化水素)を 20 秒足らずで供給しますが、 これは毎秒 40 リットル(9ガロン以上)に相当します。」

(ジャガー (自動車))
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%82%AC%E3%83%BC_%28%E8%87%AA%E5%8B%95%E8%BB%8A%29

あれっ?、燃料ポンプを駆動するのはコスワースエンジンのはずじゃなかったっけ?。

(【ビデオ】目指すはマッハ1.4! 英で開発が進む超音速車のエンジンテストが成功)
http://jp.autoblog.com/2012/10/10/bloodhound-ssc-test-fires-engine-land-speed-record-is-in-danger/

「ブラッドハウンドSSCはF1用V8エンジン「コスワースCA2010」とジェットエンジンを組み合わせたハイブリッド式を採用し、液体燃料と固体燃料を使用している。」

(The 1,000mph Car, Inside Bloodhound SSC - Guinness World Records:動画出ます:24秒辺り)
https://www.youtube.com/watch?v=_JENG0Z8AMk

間違いなく、コスワースエンジンだ。

浮沈子の世代以上でコスワースといえば、F1エンジンのサプライヤーとして知られている。

(コスワース)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%82%B9%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%B9

(フォード・コスワース・DFVエンジン)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%BB%E3%82%B3%E3%82%B9%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%BBDFV%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%B3

「ダックワースはマルチバルブの考察を更に進め、バルブ挟み角の小さいペントルーフ型燃焼室による高圧縮化・急速燃焼と、シリンダー内の縦の渦流(タンブル流)を利用した充填効率の向上により、レーシングエンジンで高出力と低燃費を両立させる事に初めて成功、これを DFV に適用した。」

「DFVはエンジンの性能が高く、F1の勢力図を大きく塗り替えた。DFVは改良を重ねられ1991年までの長きにわたり参戦し、F1から撤退するまでに実に155勝を挙げた(1987年からは3.5L化された)。これほどの成功を収めたレーシングエンジンは他になく、DFVはまさしくグランプリに輝く金字塔である。」

そう、金字塔をぶった押して、ジャガーはブラッドハウンドの補助動力エンジンの座を獲得したわけだな。

うーむ、熾烈な競争って、こんなところにもあるんだなあ。

まあ、どうでもいいんですが。

史上最速、地上最速のクルマを実現するためには、四の五の言ってられないのだ。

ところで、毎秒40リットルもの燃料(ロケットエンジン用酸化剤)を消費するクルマが、なぜ次世代のクルマなのか。

今、世界は、酸素社会から水素社会への転換を図り、地球温暖化の原因といわれている二酸化炭素の排出を抑えようと躍起になっている。

しかし、その話は、どこか眉唾に聞こえる。

確かに、二酸化炭素の大気中の濃度は増加しているし、地球の大気温度は上昇している。

金星などの状況を見ても、高二酸化炭素の大気では、温室効果で気温が高い(まあ、太陽に近いということもあるんですが)。

金星みたいになりたくなければ、二酸化炭素の排出を抑制しましょうというわけだ。

百歩譲って、その通りだということにしておこう。

世界が電気自動車ばかりになり、産業におけるエネルギーも水素に依存することになり、石油から燃料用の製品が抽出されなくなって、二酸化炭素濃度が下がり、ついには地球の大気が寒冷化に向かいだしたらどーする?。

おおっ!、その時こそ我等がブラッドハウンドSSCが未来のクルマとして蘇る時である(かなり強引・・・)。

毎秒40リッターの燃料をドカ食いして、二酸化炭素をぶちまけながら地球の危機を救うわけだ。

予定では、今年辺り、南アフリカでテスト走行(といっても、音速ですが)を行い、データを収集・解析した後、来年に本番の個体ロケットブースターを噴射して1000マイル突破を目指すようだ。

しかし、これって最早クルマと呼べないんじゃないのかあ?。

タイヤはアルミ合金の金属性、駆動能力はなく、車体(機体?)を支えているだけである。

マッハ1.6に迫る速度での地上付近の空気抵抗は凄まじいだろう。

通常の車体だったら、とても維持できないに違いない。

ばらばらになってしまう。

空中分解ならぬ、地上分解だな。

「ブラッドハウンドSSCの車体はチタニウムとカーボンファイバーで出来ており、銃弾よりも速く走るよう設計されている。」

ちなみに、時速1000マイル=時速1 609.344 キロメートル=毎秒447.04mである。


(ライフルやピストルの銃弾は時速何kmくらいですか?)
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q108491800

「拳銃弾
・9mパラベラム(9mm×19):381m/s(レミントンFMJ)
・.45ACP(11.43mm×23):247m/s(〃)
・.357マグナム(9mm×32.5R):442m/s(レミントンJHP)
・.44マグナム:360m/s(〃)
・.50AE:427m/s

ライフル弾
・5.45mmM74(5.45mm×39):880m/s
・.223レミントン(5.56mm×45):995m/s
・7.62mmM43(7.62mm×39):710m/s
・.308NATO(7.62mm×51):838m/s
・7.62mmM1908/30(7.62mm×54R):818m/s
・.50ブローニング(12.7mm×99):890m/s
・12.7mmM30/38(12.7mm×108):860m/s
・14.5mmM41/44(14.5mm×114):1000m/s
・15.2mmステアーAPFSDS:1450m/s」

なんだ、ライフル銃の方が全然速いじゃん!。

まあ、拳銃の弾よりは速い。

しかも、その中には人間が乗っているし、安全に走行できなければならない。

当然、安全に止まることが出来なければならない。

ドラッグシュート(パラシュート)とかも使うんだろうな。

CNNのニュースには、グーグルの自動運転自動車の記事もあった。

(米グーグル、自走車の新しい試作品を披露)
http://www.cnn.co.jp/tech/35058255.html?tag=mcol;relStories

チンケなクルマである。

こんなもんが未来の自動車になるのかあ?。

許せん!。

やっぱ、毎秒40リットルの燃料をぶちまけなければ次世代のクルマではない。

(The BLOODHOUND Project)
http://www.bloodhoundssc.com/