エヴァとアダム ― 2016年08月16日 03:41
エヴァとアダム
ははあ、こういう手があったんだな・・・。
(核熱遠距離輸送(ADAM-EVA)の概念図 (03-03-05-01))
http://www.rist.or.jp/atomica/data/fig_pict.php?Pict_No=03-03-05-01-04
高温ガス炉で発生した熱を、遠隔地まで移送するための仕掛けだ。
(高温ガス炉による核熱エネルギー利用の拡大 (03-03-05-01))
http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_No=03-03-05-01
「水蒸気改質とケミカル・ヒートパイプ:
水蒸気改質は炭化水素化合物に高温の水蒸気を反応させて水素、一酸化炭素のような還元ガスを生成するもので、この還元ガスを鉄鉱石の還元などに直接用いたり、還元ガスからメタノールや水素の製造に用いるものである。」
「また、水蒸気改質を利用した熱輸送システム(ケミカル・ヒートパイプ・システム)としてドイツのADAM-EVAシステムがある。」
ケミカル・ヒートパイプについては、いくつか記事があった。
(熱・化学変換を利用する昇温型高温ヒートパイプに関する研究)
http://ir.nul.nagoya-u.ac.jp/jspui/bitstream/2237/13022/1/06452428.PDF
(ケミカルヒートパイプ用メタノールの触媒分解の研究)
http://web.tuat.ac.jp/~kameyama/pages/old/laboratory/lab_study/mchpi/mchpi1.html
「ケミカルヒートパイプは分解[吸熱]反応により熱エネルギーを化学エネルギーに変換し、反応による生成物(化学エネルギー)を目的地まで輸送したところで、合成[発熱]反応により熱エネルギーを取り出すエネルギーシステムである。合成による反応物はパイプラインで輸送され、再び分解反応に用いられる。」
「このシステムでは水素吸蔵合金を用いたヒートパイプ[10km]に比べ、30kmと長い距離の輸送が可能であるというメリットがある。」
「代表的なケミカルヒートパイプシステムにメタン水蒸気改質反応とその逆反応からなるEVA・ADAMプロセス(ドイツ)があるが、吸熱反応が800~850℃で行われることから用いる排熱源が高温ガス炉に限定された。」
(高温工学の技術課題例)
http://www.iaea.org/inis/collection/NCLCollectionStore/_Public/16/024/16024731.pdf
「4.6 多目的高温ガス炉熱利用システム(例)」
何か、最近のPDFは、画像ベースで取り込んでも、文字データとして扱えるみたいで、コピペが楽だな(ちょっと修正してやる必要はあります)。
まあ、どうでもいいんですが。
この図の中に、(EVA-ADAM)として、出てくるのが、ケミカル・ヒートパイプだ。
「4ー10 核熱エネルギーの長距離輸送:
核熱エネルギーの長距陵輸送の方法として西ドイツで研究されているプラント にEVA-ADAMがある。」
「EVAでは約800℃の核熱によってメタンのスチーム改質を行い、生成した 一酸化炭素と水素をパイプラインでADAMに輸送する。」
「ADAMではEVAから送られてきたCOとH2を250℃-300℃の触媒層を通して反応させ(発熱反応)、 450℃-600℃のメタンとスチームの混合ガスを発生させ、その熱を利用する。」
「ADAMで発生したメタンは水分を除去したのち再びパイプラインでEVAに送られ、リホーマーで一酸化炭素と水素に変換される。」
「このような方式はケミカル・ヒート・パイプと呼ばれ、輸送中に熱損失が起こらないという利点がある。」
結果として、温度が下がってしまうという欠点はあるが、利用方法はあるだろうな。
ドイツの高温ガス炉は、元々、石炭をガス化する目的で開発されていたらしいから、こういう仕組みを思いついたんだろう。
どちらかというと、生成した中間燃料ガスを送るという発想で、ヒートパイプというよりは、ガス輸送の感じがするな。
ちなみに、アトミカの解説(図も含めて)には、ADAM-EVAとあるが、どうやらEVA-ADAMと表記するのがオリジナルのようだな(ADAM-EVAとも呼ぶようです)。
配管の問題や、それぞれのプラントで生じるロスがあるので、この方法が最適かどうかは考えなければならない。
高温ガス炉の熱で水素を製造して、燃料電池車で発電して走るというのも、熱エネルギーを化学エネルギーに変換し、さらに電気エネルギーとして使うという、ややっこしい話なわけだ。
ケミカルヒートパイプで、送った先でメタンを作って燃やすか、送った水素を使えばいいんじゃないのか。
まあ、低炭素社会に向けては、水から水素作って燃やすのがいいんだろうけどな。
ドイツ野郎は、どうしてアダムとエヴァの名前を使ったんだろうな。
しかも、送り側がエヴァで、受ける側がアダムだとさ。
この仕組みについては、業界では有名なんだろうが、素人が調べようとすると難しいな。
まあ、あまり一般的じゃないしな。
実際に使われているような感じではない(あるかもしれませんが)。
ガスだしな。
水素だしな。
工学的に、難しいのかもしれない。
単純に、メタンのまま送るわけにはいかないんだろうか?(未調査)。
ちょっと気になったので調べてみた。
ははあ、こういう手があったんだな・・・。
(核熱遠距離輸送(ADAM-EVA)の概念図 (03-03-05-01))
http://www.rist.or.jp/atomica/data/fig_pict.php?Pict_No=03-03-05-01-04
高温ガス炉で発生した熱を、遠隔地まで移送するための仕掛けだ。
(高温ガス炉による核熱エネルギー利用の拡大 (03-03-05-01))
http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_No=03-03-05-01
「水蒸気改質とケミカル・ヒートパイプ:
水蒸気改質は炭化水素化合物に高温の水蒸気を反応させて水素、一酸化炭素のような還元ガスを生成するもので、この還元ガスを鉄鉱石の還元などに直接用いたり、還元ガスからメタノールや水素の製造に用いるものである。」
「また、水蒸気改質を利用した熱輸送システム(ケミカル・ヒートパイプ・システム)としてドイツのADAM-EVAシステムがある。」
ケミカル・ヒートパイプについては、いくつか記事があった。
(熱・化学変換を利用する昇温型高温ヒートパイプに関する研究)
http://ir.nul.nagoya-u.ac.jp/jspui/bitstream/2237/13022/1/06452428.PDF
(ケミカルヒートパイプ用メタノールの触媒分解の研究)
http://web.tuat.ac.jp/~kameyama/pages/old/laboratory/lab_study/mchpi/mchpi1.html
「ケミカルヒートパイプは分解[吸熱]反応により熱エネルギーを化学エネルギーに変換し、反応による生成物(化学エネルギー)を目的地まで輸送したところで、合成[発熱]反応により熱エネルギーを取り出すエネルギーシステムである。合成による反応物はパイプラインで輸送され、再び分解反応に用いられる。」
「このシステムでは水素吸蔵合金を用いたヒートパイプ[10km]に比べ、30kmと長い距離の輸送が可能であるというメリットがある。」
「代表的なケミカルヒートパイプシステムにメタン水蒸気改質反応とその逆反応からなるEVA・ADAMプロセス(ドイツ)があるが、吸熱反応が800~850℃で行われることから用いる排熱源が高温ガス炉に限定された。」
(高温工学の技術課題例)
http://www.iaea.org/inis/collection/NCLCollectionStore/_Public/16/024/16024731.pdf
「4.6 多目的高温ガス炉熱利用システム(例)」
何か、最近のPDFは、画像ベースで取り込んでも、文字データとして扱えるみたいで、コピペが楽だな(ちょっと修正してやる必要はあります)。
まあ、どうでもいいんですが。
この図の中に、(EVA-ADAM)として、出てくるのが、ケミカル・ヒートパイプだ。
「4ー10 核熱エネルギーの長距離輸送:
核熱エネルギーの長距陵輸送の方法として西ドイツで研究されているプラント にEVA-ADAMがある。」
「EVAでは約800℃の核熱によってメタンのスチーム改質を行い、生成した 一酸化炭素と水素をパイプラインでADAMに輸送する。」
「ADAMではEVAから送られてきたCOとH2を250℃-300℃の触媒層を通して反応させ(発熱反応)、 450℃-600℃のメタンとスチームの混合ガスを発生させ、その熱を利用する。」
「ADAMで発生したメタンは水分を除去したのち再びパイプラインでEVAに送られ、リホーマーで一酸化炭素と水素に変換される。」
「このような方式はケミカル・ヒート・パイプと呼ばれ、輸送中に熱損失が起こらないという利点がある。」
結果として、温度が下がってしまうという欠点はあるが、利用方法はあるだろうな。
ドイツの高温ガス炉は、元々、石炭をガス化する目的で開発されていたらしいから、こういう仕組みを思いついたんだろう。
どちらかというと、生成した中間燃料ガスを送るという発想で、ヒートパイプというよりは、ガス輸送の感じがするな。
ちなみに、アトミカの解説(図も含めて)には、ADAM-EVAとあるが、どうやらEVA-ADAMと表記するのがオリジナルのようだな(ADAM-EVAとも呼ぶようです)。
配管の問題や、それぞれのプラントで生じるロスがあるので、この方法が最適かどうかは考えなければならない。
高温ガス炉の熱で水素を製造して、燃料電池車で発電して走るというのも、熱エネルギーを化学エネルギーに変換し、さらに電気エネルギーとして使うという、ややっこしい話なわけだ。
ケミカルヒートパイプで、送った先でメタンを作って燃やすか、送った水素を使えばいいんじゃないのか。
まあ、低炭素社会に向けては、水から水素作って燃やすのがいいんだろうけどな。
ドイツ野郎は、どうしてアダムとエヴァの名前を使ったんだろうな。
しかも、送り側がエヴァで、受ける側がアダムだとさ。
この仕組みについては、業界では有名なんだろうが、素人が調べようとすると難しいな。
まあ、あまり一般的じゃないしな。
実際に使われているような感じではない(あるかもしれませんが)。
ガスだしな。
水素だしな。
工学的に、難しいのかもしれない。
単純に、メタンのまま送るわけにはいかないんだろうか?(未調査)。
ちょっと気になったので調べてみた。
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