怖いもの見たさ:エウロパ鑑賞(ネタばれ注意!)2020年09月01日 23:54

怖いもの見たさ:エウロパ鑑賞(ネタばれ注意!)
怖いもの見たさ:エウロパ鑑賞(ネタばれ注意!)


昔、牡丹灯籠というこわ~い映画を見てからというもの、ホラー系は一切ダメ!。

痛いのとか辛いのもダメ!。

ギャオで無料配信してたので、エウロパという古いB級SF映画を鑑賞した(打ち上げロケットは、どう見てもアトラスV551だ:当然、有人対応なんてしてない!)。

ネットで感想とか読むと、怖くないとか書いてあったが、ふつーに怖い!。

次々と起こるトラブルに対処できないまま、ミッションクルーがころころ死んでしまう(あっけなさすぎ)。

壊れて欲しくない時に宇宙船が壊れるのは仕方ないとしても、誰も生き残らずに終わってしまうのは後味が良くない。

大体、男女のペアが生き残って、懇ろになるのがパターンなんだがな(そうなのかあ?)。

007シリーズだってそうじゃん!?。

最後まで生き残っていたネーチャンが、決め台詞(新発見のためなら命も惜しくないとかなんとか)を吐いた時点で白けた。

ハッチを破って(解説では、中から開けたらしいが)入ってきたのが、イカタコ星人だったのは想定の範囲内とはいえ、余りに安直ではないのか。

あんなのがエウロパにいるわけないじゃん・・・。

(ヨーロッパレポート)
https://en.wikipedia.org/wiki/Europa_Report

「発売日
2013年6月27日(VOD)
2013年8月2日(米国)」

古い映画だが、今世紀に入ってからのものだ。

「ダスクは独りで彼女の死を予測して、光の源を明らかにすることを望んで着陸船を氾濫させるためにエアロックを開きます。水がコックピットに上がると、カメラが切り取られる前に、彼女は触手付きの生物発光生物が彼女に向かって上昇しているのを見ます。」

やれやれ・・・。

この映画で印象的だったのは、宇宙探査がもはや政府によってではなく、民間企業に委ねられているという点だな。

近い将来、我々はそういう時代を生きるようになるんだろう。

そういう設定は、古くからある。

エイリアンシリーズ(ウェイラン・ユタニ社)もそうだったしな。

ファンタジー映画のアバター(RDA:Resources Development Administration(資源開発公社))もそうだ。

国家とか、地球政府とかいうのは、宇宙時代には機能しなくなるのかも知れない。

スペースシャトルの余った部品を繋げて作るSLSがいつまで経っても1mmも飛ばず、ブリキ缶にエンジン付けただけのスターシップが150mホッピングする世の中だ。

まあ、どうでもいいんですが。

久しぶりに怖い映画を見てしまって、しばらく夢に出てきそうだな。

確認しておこう。

エウロパにだってどこにだって、地球外生命なんてものはいない。

反コペルニクス主義者と呼ばれようが、地球生命は特別の存在だ。

生命が住めそうなところがあるということと、生命を生じさせる場所であることとの間には無限の隔たりがある。

どうも、そこを勘違いしているのではないか。

どういう条件が整えば生命が誕生するかについては、何も分かっていないに等しい。

地球46億年の歴史の中でさえ、1度、そしてただ1度切りしか起こらなかった奇跡のイベントだからな。

何かの間違いに違いないのだ(そうなのかあ?)。

何度も絶滅の危機に会いながら、辛うじて生き延びてきたわけだが、あと13億年もすれば消えてなくなると言われている(人類は長くても780万年程度)。

エウロパに、イカタコ星人なんているもんか(断言!)。

人工重力や画期的放射線遮蔽が現実になって、高速に移動する手段や効果的な減速が可能になったとしても、エウロパに有人探査を送り込む意味はない。

(エウロパ・クリッパー)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%82%A6%E3%83%AD%E3%83%91%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%91%E3%83%BC

「エウロパ・クリッパーはエウロパを周回する軌道には入らないが、木星を周回しながらエウロパ上空の低高度を45回フライバイすることが構想されている。」

生きているうちに実現しそうなのは、接近観測を繰り返す木星周回探査機だけだ。

スターシップが万が一成功すれば、2030年代には有人探査を実現できるかもしれない。

宇宙船の性能的には、それは可能かもしれないが、生身の人間が持たないだろうな。

ベラボーなリスクと引き換えにする程の価値はない。

それでも、それが可能ならばやらずにはいられないのが人間というものだ。

政府系の探査は見送られる可能性が高いが、民間企業は手を出すかもしれない。

そこに、何らかの価値を見出して、金を集めるわけだな。

まさか、イカタコ星人を食べに行くツアーとかじゃないだろうが・・・。

スーパーヘビーのラプターエンジンは何基?2020年09月02日 14:37

スーパーヘビーのラプターエンジンは何基?
スーパーヘビーのラプターエンジンは何基?


去年は37基だったことが分かっている(画像参照)。

(100人以上を月や火星まで運ぶことを目指すSpaceXの新型宇宙船「スターシップ」はどんなロケットなのか?)
https://gigazine.net/news/20191001-spacex-starship-specification/

「ラプターエンジンは37基搭載」

その前は、確か40基以上だった記憶もある。

(インタープラネタリー・トランスポート・システム)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%8D%E3%82%BF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0

「打ち上げ機に42基、宇宙船に9基搭載していた」

ついこの間までは、31基と言われていた。

(スーパーヘビー(1度))
https://www.elonx.cz/vse-o-super-heavy-starship/#superheavy

「ロケットの第1ステージはスーパーヘビーと呼ばれ、直径9メートルで約70メートルを測定し、31基のラプターエンジンを搭載します。着陸により15度傾斜できるのは、7つのセンターエンジンのみです。」

今回、そのセンターに配されるエンジンが8基になり、外周に20基が配され、合計28基になるらしいが、それでフィックスするわけでもないようだ。

(Elon Musk氏は、SpaceX Super Heavyブースターアセンブリが「今週」から始まると述べています。)
https://www.teslarati.com/spacex-super-heavy-booster-assembly-timeline/

初出のイーロンXの記事では、昨年の夏の終わりに作ると言っていたプロトタイプは、1年遅れで建造が始まる。

プロトタイプに搭載されるエンジンは最大20基だが、当面は2基で始めるようだ。

「ブースターホップテストでは、スーパーヘビーはわずか2つのラプターがインストールされた状態でホップすると報告されています。」

以前から、構造上のネックがあることが指摘されている。

「スーパーヘビーが直面している最大の技術的課題は、その並外れて複雑な「スラストパック」であり、最大28のラプターエンジンをホストし、その推力のすべてをロケットの残りの部分に伝達する必要のある金属構造です。」

スーパーヘビーのエンジンが28基に減ったことは、別記事でも確認した。

(Elon MuskがSpaceXのStarshipメガロケットのアップデートを提供)
https://spaceflightnow.com/2020/09/01/elon-musk-offers-update-on-spacexs-starship-mega-rocket/

「ムスク氏は月曜日、エンジニアがラプターエンジンの推力を増加させることでスーパーヘビーブースターのデザインを微調整し、SpaceXがデザインから複数のラプターを削除できるようにしたと語った。」

「スーパーヘビーブースターには30を超えるメタン燃料のラプターエンジンを搭載する予定であると述べたが、マスク氏は月曜日のSpaceXが「構成を簡素化」しようとしていると述べた。」

「それでそれは28エンジンかもしれない」

「それはまだ多くのエンジンです。また、エンジンの推力を上げてしまいます。」

いくつまで減らすことができるかだな。

「スーパーヘビーブースターのエンジンの外側のリングには固定ノズルがあり、8つのラプターの内側のグループは推力をベクトル化して、離着陸時にロケットを操縦します。」

この仕様にしても、現段階のエンジン1基当たりの推力の見込みに基づくもので、一定の増減はあり得るということだろう。

「時間の経過とともに、外側のエンジン列はそれぞれ約300トン、つまり約60万ポンドの推力を発生させる可能性があります。」

20基の外周エンジンは、1基250トンの推力を前提としているので、単純に考えれば1基300トンまで上げられればあと3基は減らせる勘定になる。

内周の可動エンジンの推力(現在210トン)が比例して上がれば、こっちの基数も調整されるかもしれない(減らせても1基程度?)。

ただし、推力の合計は基本設計に関わるので大きく変わることはないと思われる(上段であるスターシップの設計が変わってきちまうからな)。

したがって、躯体構造的にはエンジンの基数にかかわらず、フィックスしていくに違いない。

スペースフライトナウの記事では、当初は有人仕様ではなく、貨物(人工衛星)打ち上げ仕様で実績を作っていくという。

健全だな・・・。

浮沈子は、当初はスターシップは使い捨てでも構わないと思っている。

完全再使用まで仕上げなくても、使い捨てで衛星打ち上げて稼ぎながら、再使用を目指して開発を継続すればいい。

スペースXが、ファルコン9の1段目の再使用を開発した手法を、今度はスターシップで行うわけだ。

しかし、1段目のスーパーヘビーについては、最初から完璧な回収が求められる(たぶん)。

その意味では、開発のハードルはむしろ高いかも知れない。

有人仕様や軌道上での給油については、それらが恙なく成功を収めた後の話だ(2030年代?)。

月より遠い太陽系の話とか出て来るけど、現在は単なる与太話に過ぎない。

「SpaceXはまた、最終的に地球軌道で宇宙船に燃料を補給し、月、火星、およびその他の目的地へのミッションで、推進剤を満載して発射できるようにすることも目指しています。」

「それが銀河、または少なくとも太陽系への入り口です」

稀有壮大とは、まさにこのことだな。

べらぼーめ・・・。

「人を乗せる前に、衛星を配信し、衛星を配信する何百ものミッションを実行して、物事を自動的に機能させる必要があります」

目標はあくまで高く掲げ、実施は手堅く現実的に。

お手本のようなビジョンだが、手元にあるのはブリキ細工のような巨大なスプレー缶だけ(1分間のホップ飛行だけで火を噴く、ショボイラプターエンジンもあるけど)。

スターシップの開発に50億ドル以上かかるとされているが、それで出来上がれば激安ということになる(SLSとオリオン宇宙船の開発費は合計400億ドル以上だし、SLSは使い捨てで、1回の打ち上げ当たり20億ドル以上かかると言われている)。

「スターシップで成功を収めれば、月面基地について真剣に考えるようになるでしょう。」

一度に100トンの貨物を月面に届ける手段が出来れば、確かに月面基地建設も見えてくる。

しかも、コストは激安(月まで1回運んでも1千万ドルくらいか)。

複数機を連続運用して、100万トンくらいの物資を送ることも可能になる(誰が受け取るんだあ?)。

1万回で1兆ドル(110兆円)の売り上げだ。

人間を運ぶところはNASAに押し付けて、美味しいところで商売が出来るわけだ。

吹っ飛んでも、人命を損ねることはないからな(どーせ、有人月着陸船を本気で取りに行くわけじゃないだろうし)。

それは、もっと先の話でいい。

有人飛行の壁がどれ程厚いか、有人での地球低軌道と月軌道の差がどれ程のものになるか、S社は十分に理解している。

現在は、そんなもんに手を付けられるような段階ではないということだな。

話を戻そう。

スターシップだけでは、低高度弾道飛行くらいしかできない。

スーパーヘビーの開発が成功しなければ、BFRは絵に描いた餅になる。

ラプターの基数は、得られる出力によって変わってくるが、合計出力は変わらない。

うーん、機体の開発は、おそらく難航するだろうな。

人類が今まで建造したことがない、べらぼーなロケットなわけで、使い捨てにしたって大変な話だ。

それを、最初から再使用を前提として開発するわけだからな。

ファルコン9の開発実績があるとはいえ、簡単な話でないことだけは確かだ。

今週からプロトタイプの建造が始まり、早ければ来月には出来上がるといわれている。

エンジンなしで応力を掛け、構造をチェックするだけでも相当な工数を要するに違いない。

どーせ、また、壊してみなけりゃ分からない材料特性とかで壁に当たることになるんだろう。

爆発に次ぐ爆発に、大いに期待できるかもしれない(ドカンドカン、ドッカーン!)。

まあ、どうでもいいんですが。

ラプターエンジンにしても、それ程楽観はできないかもしれない。

人類が初めて飛ばしたフルフロー二段燃焼エンジンだからな。

連続燃焼(5分以上燃やしたことはないようだし)、多数を束ねて同時に制御する際のノウハウ(減ったとはいえ、28基だからな)、耐久性や整備性(1000回使うらしいしな)についても未知数だ。

万が一上手くいったとして、機体と組んでみてわかる特性も出てくるかもしれない(振動とか熱的な問題とか多数のエンジンを束ねて燃やした時の流体的な問題とか)。

ファルコンヘビーで27基のエンジンの同時制御に成功しているとはいえ、3分割して実績あるファルコン9もどきにしてバラバラに着陸させるのと、ドデカい機体をクソ重い28基のエンジン付けたまま一気に降ろすのとではわけが違う。

しかも、想定されている大陸間弾道旅客機運用では、ファルコン9で2か月もかかっている再使用までのインターバルを、たった1時間にすることが求められている(1440分の1)。

まあ、少なくともいきなりは無理な話だ。

整備に1か月くらいかかることは想定の範囲内だろうが、再使用だけは石に齧りついても安定して実現させなければならない。

有人飛行に耐えられるレベルの完全再使用まで考えれば、2段目のスターシップの技術的敷居は相当高いが、当初貨物機としてサービスインする時点でのハードルは、ひょっとしたらスーパーヘビーの方が高いかもしれない。

スターシップは、最悪、当面使い捨てでも商売できる(未確認)。

少なくとも、軌道まで飛ばすことさえできれば、再使用部分は運用しながら継続して開発可能だ。

スーパーヘビーに、その手法は許されない(たぶん)。

ファルコン9の開発経験が、逆に成功体験として足を引っ張る可能性さえある。

使い捨てとして開発され、運用しながら改良していったのとは本質的に異なるかも知れない。

初めから再使用を直接狙う・・・。

中途半端な状況になり、使い捨てもできなくなっちまったらどーする?(そんなあ!)。

初めから再使用を狙わずに、まずは使い捨てから確実に仕上げて、ファルコンシリーズのように徐々に再使用に持って行った方がいいのではないか。

あるいは、ULAのバルカンロケットのように、エンジンだけ再使用するとか(28基も、どーやって回収するんだあ?)。

スーパーヘビーは、機体自体のコストは激安だろうからな。

それでも、十分にペイするに違いない。

エンジンだけは、何としても再使用したいところだ。

打ち上げ後の機体を回収だけに特化して、再使用しないという妥協案もある。

エンジンは再使用に回すが、機体は新たに製造した新品を使う。

スターシップの方は、機体を再使用するところがミソだが、スーパーヘビーはエンジンの再使用がメインだからな。

まあいい。

人類史上最大の打ち上げロケットが建造される(当面プロトタイプですが)。

完成したところで、多少長め(72m)のスプレー缶にしか見えないに違いない(グリッドフィンとテールフィンのような着陸脚カバー(空力効果はないようですが)が付くだけ)。

来年に上がると言っているようだが、2基掛けのホッピング用がせいぜいというところか。

搭載される燃料の重さでぶっ壊れなければ、上等の部類だろう(そうなのかあ?)。

来年中にエンジンに点火できれば、良しとしなければならないかもしれない。

ロケット開発は難しい。

一寸先は闇だ。

いままで、誰も成し遂げたことがない完全再使用ロケット(軌道打ち上げロケットとして)。

宇宙開発の聖杯の一つだ。

その、第一段の建造が始まる・・・。

<以下追加>----------

(スターシップSN6が短距離飛行の準備ができて、最初の72メートルスーパーヘビーロケットの生産も始まります)
https://www.elonx.cz/starship-sn6-je-pripravena-na-svuj-kratky-let-zacina-take-vyroba-prvni-72metrove-rakety-super-heavy/

「スーパーヘビーロケットの最初のプロトタイプの生産が今週開始される」

垂直組み立て棟、発射台(脚だけ)の画像もある。

「Starshipに関するニュースを含む年次プレゼンテーションが今年10月に開催される可能性」

今年は遠隔開催されることになった国際宇宙会議が10月にあるからな。

例年、そこでBFRのプレゼンテーションが行われている。

「脚が最終的に4つだけになり、真空中でエンジンの排気ガスとの接触を防ぐために間隔が広くなる」

へえ、初耳だな。

「10月の最初のスーパーヘビーフライトは野心的」

「来年まで軌道に乗る最初のミッションを期待していない」

当然だろう。

「このメタンエンジンの開発は、予想よりも明らかに進んでいます。」

それにしては、長秒燃焼試験が遅れていたり、ホッピングテストで火を噴いたりしている。

耐久性よりも、出力増強に走っているのかも知れない。

行きつく先は明らかだな(ドッカーン!)。

<さらに追加>----------

(E・マスク悲願の火星植民 「異常に速い」開発ペースの内幕 (1/2ページ))
https://www.sankeibiz.jp/econome/news/200902/ecc2009020702001-n1.htm

「世の中には実現しない計画が数多くあります」

この記事の中で、唯一正鵠を得ていると思われる記述だな。

標題につられて読んでしまったが、希望的観測と事実誤認に溢れ、読者に誤解を与えかねない(おまいに言われたくない・・・)。

S社の正式リリースは昨年の国際宇宙会議だから、スーパーヘビーのラプターエンジンの基数は公式には37基でいい。

しかし、8月4日に上がったのは、あくまでもプロトタイプでスターシップではない。

本文を読めば、テスト機であることは明記されているが、リードの部分では本番機のように書いている。

問題だな。

ファルコン9の打ち上げ頻度に関する記述も怪しい。

高頻度打ち上げしているのは、スターリンクという自社需要を満たすためで、価格が安いからとばかりは言えない。

再使用によって、短い打ち上げサイクルに対応できている部分が大きいのではないか。

主要部品の多くを内製し、コスト削減や合理的な生産計画が行えるメリットもある。

再使用によるコスト削減だけが、ファルコン9の競争力の源であるという認識はいかがなものかだな。

競合他社がファルコン9を意識しているのは確かだろうが、バルカンを含めて当初から再使用ロケットとして設計されているものは一つもない(唯一、当初から再使用を目指しているブルーオリジン(老舗じゃないけど)のニューグレンはなぜかスルー・・・)。

一定規模以上の軌道打ち上げロケットが、国家事業の一環(つまり公共事業)として、経済合理性をある程度度外視していることは周知の事実だ。

さもなければ、中国だってロシアだって、ファルコン9で打ち上げない理由はない(インドなら勝てるかも!)。

なにより、規模からいえば最大のライバルであるはずの米国のSLSは、中止になるどころかNASAから大量発注を受けているからな。

まあいい。

スターマンが、10月7日に火星に最接近するというのは初耳だな。

まあ、落下するようなことはないだろうが、宇宙探査コミュニティでは、そのことによる生物汚染が懸念されていたからな。

もろ手を上げて喜んでいる場合じゃない(ゆゆしき事態か?)。

月周回の宇宙旅行以降は、与太話以上の何物でもない。

大言壮語大得意のCEOの口車に乗せられて、いい気になってる場合じゃないだろう。

まあ、火星軌道以遠に自社のクルマを飛ばすくらいだからな。

口車に乗るくらいは大目に見ないとな・・・。

名より実を取る:スターリンク打ち上げに見る健全なる精神(単なるケチ?)2020年09月03日 21:28

名より実を取る:スターリンク打ち上げに見る健全なる精神(単なるケチ?)


既に、ファルコン9の衛星打ち上げに於いて、フェアリングの回収というのは当然のこととして位置づけられているに違いない。

先日、アルゼンチンのレーダー衛星(サオコム1B)を打ち上げた際に、ギリギリまで粘ったふりをして(そうなのかあ?)スターリンクV1L11を見送ったのは、そのフェアリングを確実に2つとも回収したかったからに違いないのだ(未確認)。

短時間の間に続けて打ち上げたからって、一銭にもならんからな・・・。

(ミッションスターリンクv1-11)
https://www.elonx.cz/mise-starlink-v1-11/

「カバーをつかむ:はい、たぶん両方が半分になります」

「このミッションの間に、SpaceXは空力カバーを再度キャプチャしようとする可能性があります。船さん ツリーとさん チーフは大西洋の開始ランプから705 kmの距離に配置されます。しかし、両方の船が網の殻を捕まえるように構成されるかどうかは明らかではありません。」

ちなみに、サオコム1Bのフェアリングは、ミスチーフの奮闘により、両半分とも水上回収されている。

(SAOCOMミッション1B)
https://www.elonx.cz/mise-saocom-1b/

「カバーをキャプチャしようとする:船Ms. 両半分を水から釣り上げたチーフ」

やったね。

浮沈子は、空中ネットキャッチできなくても、再使用へ持って行ければ上等の部類だと考えている(再使用へのメンテナンスコストがどれ程異なるかは知らない)。

少なくとも、海洋投棄されるリサイクルできない廃棄物が少なくなるだけでも、十分効果があると考える。

我が国を初めとして、他のどの国も、どの企業も(1段目の回収にチャレンジしようとしているロケットラボも)フェアリングの回収に乗り出しているところはない。

今夜の打ち上げで、お手柄のミスチーフが片割れの回収に駆り出されているかどうかは知らない(タイミング的にはムリポか:どうやら間に合って、2隻で回収を試みるようです)。

水面からの回収でも、再使用の実績はあるからな。

十分だろう。

1段目の回収船OCISLYは、既に着陸予定海域にいる(たぶん)。

今回使われる1段目のブースター(B1060.2)は、まだ2回目の使用だ。

何度か書いているが、60機フルでの打ち上げは6月以来になる。

スターリンクとしては、2回目となるスタティックファイアーテストの省略と、何回目かの低軌道デプロイ(200kmくらい?)になる。

「秒読み
すべての時間は概算です

時間/分/秒 イベント
00:38:00 SpaceX Launch Directorが推進剤の積載を確認
00:35:00 RP-1(ロケット級灯油)搭載中
00:35:00 第1ステージのLOX(液体酸素)のロードが進行中
00:16:00 第2段階のLOXの読み込みが進行中です
00:07:00 ファルコン9は打ち上げ前にエンジン冷却を開始します
00:01:00 飛行前の最終チェックを開始するように飛行コンピュータに命令する
00:01:00 飛行圧力への推進剤タンク加圧が始まります
00:00:45 SpaceX Launch Directorが発売の準備を確認
00:00:03 エンジンコントローラーは、エンジンの点火シーケンスに開始を命令します
00:00:00 ファルコン9リフトオフ
打ち上げ、着陸、配備
すべての時間は概算です

時間/分/秒 イベント
00:01:12 Max Q(ロケットのピーク機械的応力の瞬間)
00:02:32 1段目メインエンジンカットオフ(MECO)
00:02:36 第1ステージと第2ステージが分かれています
00:02:43 2段目エンジン始動(SES-1)
00:03:12 フェアリング展開
00:07:04 第1ステージのエントリの書き込みが完了しました
00:08:19 第1段階の着陸
00:08:51 2段目エンジンカットオフ(SECO-1)
00:14:47 スターリンク衛星が配備」

予定では、15分足らずで事は終わる。

相乗りがいないと、楽でいいな(そういうことかあ?)。

サービスリリース前で、実質的には一銭の儲けにもならない自社事業の打ち上げ。

使えるものは、拾ってでも再使用するというドケチ根性(そんなあ!)。

そのうち、衛星を止めていた金属製のポールだって、回収しようとするに違いない(そうなのかあ?)。

そういえば、1度だけチョンボして映像出たけど、その後は再び見せなくなっちまったな(追加:今回は映してました)。

再使用という、S社の表看板に瑕がつくということなのかもしれない。

捨てちまってるのは、衛星固定用金属ロッドだけではない。

2段目のエンジンのスカートノズルから、点火の後、暫くして(数秒後)に外れる細いバンドも、たぶん燃え尽きるとは思うけど回収はされない。

いろいろ、細かいことを言い出したらきりがない。

スターシップの貨物版は、一切の妥協なく、フル回収して再使用するだろうしな(未確認)。

きっとそのうち、排気したガスさえ、リサイクルして使おうとか言いだすかもしれない(リブリーザーじゃあるまいし:そもそも、フルフロー二段燃焼サイクルのラプターエンジンは、推進剤を全部完全燃焼させて推力にしているからな)。

まあ、どうでもいいんですが。

スペースフライトナウの実況では、今日の打ち上げについてまとめている。

「・2010年以来Falcon 9ロケットの93回目の打ち上げ
・ファルコンロケットファミリーの2006年以来の101回目の打ち上げ
・Falcon 9ブースターB1060の2回目の発売
・フロリダ州のスペースコーストからの第81回ファルコン9の打ち上げ
・パッド39Aから118回目の打ち上げ
・パッド39Aから24回目のSpaceXの打ち上げ
・SpaceXのStarlinkネットワーク専用の12回目のローンチ
・2020年の第16回ファルコン9発売
・2020年のSpaceXによる16回目の起動
・2020年にケープカナベラルを拠点とする19回目の軌道打ち上げ」

何の変哲もない、ありきたりのスターリンクミッション。

毎月2回は打ち上げるといわれているので、そのうち回数を数えることさえしなくなるに違いない。

しかし、このペースでは、予定の機数を打ち上げることはできない。

60×24=1440

1万2千機のコンステレーションを維持するためには、衛星寿命を5年とすれば維持だけで年間2400機上げなければならない(将来4万機なんてとんでもないな)。

毎週打ち上げてかつかつという、情けない状況なわけだ。

何度か書いているけど、スターシップの実現はスターリンク事業にとって死活問題ということになる。

火星移民よりも、月面着陸よりも、大陸間弾道旅客機よりも、何よりも重要な用途はスターリンク衛星の打ち上げに尽きる。

一発400機の打ち上げなら、維持だけなら年間6回、展開期でも年間12回も上げれば済む(詳細未確認)。

現実的な数字だろう。

ブリキ細工のスターシップ上段と6機のラプターを使い捨てにしてでも、可能な限り早期にスターリンク衛星の打ち上げを代替しなければならない(28基ものラプターエンジンを積んだスーパーヘビーブースターは、是非とも回収したいところだな)。

尻に火が点いているわけだ(ロケットだから、当たり前か・・・)。

そう考えると、ファルコン9によるスターリンク衛星の打ち上げというのは、今だけ見られる仮の姿ということになる。

真夏の夜の夢・・・。

かつては、ファルコン9とかいうショボイロケットで打ち上げてたんだぜと、昔語りをするようになるわけだ。

何の変わり映えもしない、単なるスターリンクミッションも、そう考えれば多少は味わい深くなるというものだ(そうなのかあ?)。

浮沈子的に気になっているのは、早ければ今年中に打ち上げるといっていた、衛星間光リンクを備えたバージョン2のスターリンク衛星(V2)だ。

(「光ファイバー網より速い」スターリンク衛星網の実力を英専門家が分析)
https://news.yahoo.co.jp/byline/akiyamaayano/20190524-00127192/

「初期型衛星では衛星間レーザー通信は行わないとのことだが、LEO衛星網構築の中盤あたりで実現するとみられる。」

その後の情報が出てこないが、開発の方はどうなっているんだろうか?(<さらに追加>参照)。

衛星コンステレーションでインターネットバックボーン市場を狙うなら、必要不可欠の機能だからな(たぶん)。

そう、現在のV1衛星の打ち上げは、今年までしかないかもしれない。

ますます味わいが深くなる今夜の打ち上げ(むりやりじゃね?)。

まあいい。

そろそろ、ライブ中継が始まりそうだからな。

特記すべき事項(いきなりな爆発とか)があれば、また書く・・・。

<以下追加>----------

打ち上げ中継が終わった。

爆発もなく(残念・・・)、あさっての方角に飛んで行ってしまうこともなかった。

1段目はドローン船のど真ん中に、何事もなかったかのように着陸した(何事もなかったわけですが:たぶん)。

フェアリングの回収情報は、いつも遅れて入ってくるからな。

まだ、空中を飛んでいるだろうし(キャッチされるにしても、投棄されてから45分後くらいだそうです)。

今回は、衛星のデプロイ時に固定ロッドが外されるシーンも中継された。

デプロイ高度は220km弱程度。

不良品が出た場合、早期に落としやすくするための配慮だろう(未確認)。

もちろん、全機バイザーサットだろうが、その効果に関する評価は聞かない。

明け方や夕暮れ時に、望遠鏡の高性能センサーをパンクさせなければいいらしいが、その最低限の性能は満たされたんだろうか?。

また、電波天文学への今のところ(Ku、Ka帯のみ)の影響はどうなんだろうか?。

まあいい。

ちぇっ、ふつーに上がっちまったな・・・。

<さらに追加>----------

(SpaceXはStarlinkネット衛星サービスのプライベートベータを検証中、低遅延と100Mbps以上の速度を確保)
https://jp.techcrunch.com/2020/09/04/2020-09-03-spacex-confirms-starlink-internet-private-beta-underway-showing-low-latency-and-speeds-over-100mbps/

「彼女はまた、SpaceX社が最近Starlink衛星間リンクを完成させたことにも触れた。このリンクは、衛星間通信では最速の速度で、光レーザーを介して数百GBのデータを衛星間で転送することができる。これはStarlink衛星が地球を周回している間の接続を維持するために、各衛星間のハンドオフに依存するネットワークの中核的な機能だ。」

大ニュースだな。

詳細は分からないが、浮沈子が睨んでいたKa帯のパラボラ使ったなんちゃって衛星間通信ではなく、光レーザー(やや意味不明)と明記されている。

ホントかよ!?。

「She also said that SpaceX recently completed it first inter-satellite link between Starlink spacecraft — which can transfer hundreds of gigabytes of data between satellites via optical laser, at speeds that will be the fastest available anywhere for inter-satellite communications. This is a core capability for the network, which will rely on hand-offs between Starlink satellites to maintain connections as they orbit the Earth.」

念のため、元記事にも当たった。

うーん、ケイトさんの発言の引用は冒頭だけで、ハイフン以下は単なる解説に過ぎない感じもするがな。

浮沈子の予想通り、Ka帯を使って実装しただけかもしれない。

(バイザーサットの記事にはパラボラの付いたイラストがあるが、どうやら差し替えたらしい理由が怪しい)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2020/06/09/9255923

「少なくともパラボラアンテナをクロスリンク用に使っているらしいことは間違いない(地球の方にも、宇宙の方にも、どっちにも向いていないしな)。」

詳細が分かれば、別稿でまた書く。

ワンウェブはスターシップの夢を見るか2020年09月04日 00:34

ワンウェブはスターシップの夢を見るか


いい感じで70機位の衛星を上げたところで力尽きて倒産したワンウェブ。

英国政府とインドの会社に救ってもらったわけだが、順調に衛星数を伸ばし続けているスターリンクに10倍返しされてほとんど詰んだ状態になっちまった。

今後の展開については、英国政府の意向も入ってきて、GPS衛星に格下げにされそうだしな(そうなのかあ?)。

5月には、4万機の衛星を打ち上げると怪気炎を吐いてはみたものの、具体な見通しがあるわけじゃない。

そもそも、現実的にそれだけのコンステレーションを展開する手段がない。

ああ、ないわけじゃないか・・・。

われらがスターシップがものになれば(究極のタラレバだがな)、衛星打ち上げ能力は余剰しまくる(現在のファルコン9でさえ、衛星需要がないから、仕方なく自社のスターリンクを上げてるくらいだからな)。

一度に400機もの衛星を上げられるようになれば、スターリンクだって軽くこなして余剰打ち上げ能力を持て余すことになるかもな(未確認)。

そこは民間企業だから、金さえ積めばライバルだって打ち上げるかもしれない。

相当吹っ掛けても、ほかに手段がなければ縋りつくしかないわけで、かなりの衛星を打ち上げてもらう必要が出てくるに違いないのだ。

全部とは言わないまでも、せめて半分くらいは頼まないとな。

他の打ち上げロケットとは桁が違う安さになるから、競争にはなるまい。

しかし、S社にしてみれば敵に塩を送る様なもんだからな。

おいそれとは引き受けられないかもしれない。

当然のことながら、相互乗り入れとか、相互補完の構想を抱き合わせて考えることになる。

競争してお互いに潰し合うのではなく、協力関係を築き、ウインウインでウハウハ儲けようという魂胆だ(そうなのかあ?)。

上手に棲み分けることができれば、ユーザーにとってのメリットも大きいかも知れない。

ユーザー端末で差別化するとか、移動体通信で強みを出すとか。

衛星間通信を実現できれば、スターリンクはバックボーンとしての強みを最大限に発揮できる。

ワンウェブの通信を地上局経由で受けて、地球の裏側に衛星間通信で届けたりとかな。

んでもって、ラストワンマイルはワンウェブに返すわけだ。

あるいは、超低軌道V帯での低遅延高速通信はスターリンクが受け持ち、中軌道Ka帯の中遅延中速通信や、雨天時のバックアップはワンウェブに任せるとかな。

低軌道通信網は、なにしろ数が命だからな。

相互に排除するより、協力して商売した方がいい。

地上に有線張り巡らして、人海戦術でインフラメンテするより、衛星打ち上げてコンピューター任せで管理した方が絶対的にコストは下がる。

都市部とかでは有線の方がメリットがあるかも知れないが、郊外ではいい勝負だろうし、ド田舎ではアットーテキに衛星が有利だ。

海上、僻地、極地、離島、砂漠、ジャングル、大草原などでは、他に選択の余地はない。

そんなところに需要はないと言うなかれ。

そんなとこでも、高速インターネットが繋がるようになれば、人口シフトが起こる可能性もある。

21世紀後半は、Iターンの時代になるかも知れない。

物流にしても、これからはロボットが運ぶ時代だし、大概のものは3Dプリンターで作れるようになるかもしれない(材料とかは運んどかないとな)。

労働集約的産業を担う人々は僅かで済み、その他大勢は情報集約的産業に従事してリモートワークが基本になれば、通信インフラさえあれば人里離れていた方が住みやすいかも知れない。

飲み会さえ、ズームで行う時代だからな。

VRと統合されれば、リアルな時間を過ごすより、ネットワーク上の仮想現実空間で過ごす時間の方が長くなるかもしれない。

行きつくところは、当然、マトリックスだな。

やれやれ・・・。

話を戻そう。

何処でもインターネットの需要は果てしない。

その究極のインフラが衛星コンステレーションかも知れない。

バックボーンからラストワンマイルまで(最近は、その間を繋ぐバックホールが注目されているようだ)。

あらゆるネットワークの階層を、縦横ににカバーする。

もちろん、有線ネットワークは一部では生き残るかも知れないが、そっちの方が例外になる可能性もある。

ネックはメンテナンスコストだ。

衛星インターネットは、上げてしまえば後はほったらかしでいい(そうなのかあ?)。

製造コストや打ち上げコストは、技術の進歩で安くなる一方だしな。

価格低下と需要喚起のクロスする、どのタイミングでビジネス化するかというだけの問題だ。

20世紀は早過ぎた。

22世紀では遅過ぎるだろう(たぶん)。

21世紀の今、打ち上げコストの画期的な低下が見えてきた時点で事業化に踏み切ったS社の判断は、大きく間違ってはいない。

まあ、スターシップが出来なければそれなりの規模で終わり、事業は失敗する可能性もある。

それだけの需要が喚起できなければ、コストが重くのしかかり、潰れていくことになる。

そこで、ワンウェブの存在意義が出て来るわけで、昨日の敵は今日の友、呉越同舟というわけだ。

文字通り、打ち上げロケットに相乗りするかもしれないしな。

ひょっとしたら、スターシップの完成を待たずに、ファルコン9で上がるかも知れない。

数で勝負だから、3機位の相乗りじゃあ話にならないけどな。

S社だって、当面ライバルになるリスクが少なければ、金が入ってくる方がいいに決まっている。

お客様は神様だ・・・。

どーせ、英国政府の意向が入ってくるとすれば、初めから商売っ気むき出しという話にはなるまい(防衛とか、そっち優先になるかも)。

そういう切り口で数を増やし、ゆくゆくはコンステレーション間のコラボレーションに持って行く。

そんなシナリオだって考えられなくもない。

まあ、どうでもいいんですが。

ワンウェブが切り開いてきた21世紀の衛星インターネットビジネス。

それを、ここで潰えさせてしまうのは惜しい。

ファルコン9でも、スターシップでも、何でもいいから乗っけてやって、ビジネスを成功に結び付けてもらいたいもんだ。

S社に、それだけの度量と先見の明があるかどうか。

ブリキ缶にエンジン付けて飛ばすのと、せこくフェアリングを回収しに行くのが同居する会社だからな。

ワンウェブがS社のロケットで打ち上がる時、新たな時代が始まるのかも知れない。

ああ、そういえばアマゾンのカイパーとかもあったけどな。

あっちは、金に糸目をつけない道楽だからな(そうなのかあ?)。

100億ドルの札びらで、顔をひっぱたくような話だ。

勝手にやらせておけばいい。

衛星数も、数千機に留まり、いつ飛ぶか分からないブルーオリジンのニューグレン頼みだ。

カイパーこそ、スターシップでさっさと打ち上げたい気持ち満々だろうが、頼んで来たら断っても差し支えない(スターリンクを首になった連中だしな)。

アマゾンで、打ち上げロケットでも買えばあ?。

「スペースレーザー」現る:スターリンク衛星間光通信実験始まる2020年09月04日 10:12

「スペースレーザー」現る:スターリンク衛星間光通信実験始まる
「スペースレーザー」現る:スターリンク衛星間光通信実験始まる


昨日書いた記事の続き。

(SpaceXはStarlinkネット衛星サービスのプライベートベータを検証中、低遅延と100Mbps以上の速度を確保)
https://jp.techcrunch.com/2020/09/04/2020-09-03-spacex-confirms-starlink-internet-private-beta-underway-showing-low-latency-and-speeds-over-100mbps/

「彼女はまた、SpaceX社が最近Starlink衛星間リンクを完成させたことにも触れた。このリンクは、衛星間通信では最速の速度で、光レーザーを介して数百GBのデータを衛星間で転送することができる。これはStarlink衛星が地球を周回している間の接続を維持するために、各衛星間のハンドオフに依存するネットワークの中核的な機能だ。」

このネタは、どうやらスターリンクV1L11の生中継中に明かされたものらしい(ヒアリングがからきしの浮沈子は、全然気付かなかったけど)。

(SpaceXのStarlinkインターネットは、初期テスト中に高速であり、ゲームとストリーミングが可能です)
https://www.cnbc.com/2020/09/03/spacex-starlink-satellite-internet-network-early-tests-show-fast-speeds.html

「宇宙レーザー試験:
Ticeはまた、同社が最近、軌道上にある2つの衛星を、SpaceXが「スペースレーザー」と呼んでいる衛星と接続できるかどうかを確認するためのテストを実施したとも述べています。衛星間リンクとしても知られている宇宙レーザーは、地上にビームを往復させるのではなく、軌道上の衛星間でデータを交換できるようにすることで、スターリンクネットワークに影響を与えます。SpaceXは、衛星間リンクを備えた2つのStarlink衛星を軌道上でテストしました。」

具体だな・・・。

(Starlink Mission:V1L11:動画出ます。)
https://www.youtube.com/watch?time_continue=627&v=_j4xR7LMCGY&feature=emb_logo

件の下りは、ビデオ時間でちょうど10分から始まる・・・。

「We also have a bit of exciting news.
Recently as the starlink team completed a test of two satellite in orbit that are equipped with our inter-satellite links which we call 'space lasers'.
With 'space lasers', the starlink satellite were able to transfer hundreds of gigabytes of data.
Once these 'space lasers' are fully deployed starlink will be one of the fastest options available to transfer data around the world.」(字幕転記浮沈子:スペリングミスご容赦!:翻訳は記事の引用通り)

Ka帯ではなく、明確に「スペースレーザー」と呼んでいるからな(相変わらずクサいネーミングだ・・・)。

「これらの宇宙レーザーにより、Starlink衛星は数百ギガバイトのデータを転送することができました」

「SpaceXがネットワーク全体で一貫して「スペースレーザー」を機能させると、「スターリンクは世界中のデータを転送するために利用できる最速のオプションの1つになるでしょう」と彼女は付け加えました。」

現在は、まだ2機の衛星の間での通信テストに留まっているようだが、コンステレーションで実装されれば鬼に金棒になる。

その展開に死角はないのか?。

これまで、大規模な光クロスリンクを実装した事例はない(中国の例はあるけど、まだ少数のはずだ:<以下追加>参照)。

実験的に行われた衛星間光通信や、地上とのアップリンクやダウンリンクはあっても、数百の衛星を光通信のクロスリンクネットワークで接続するのは初めてのはずだ。

今回の衛星(60機)の中に、追加のデバイスを取り付けたものがあるかどうかについては触れられていない。

これからは、多数の衛星間でスペースレーザーで互いを追尾したり、経路制御を最適化する実験が繰り返されるんだろう。

追尾する仕掛けの精度や耐久性も検証されるに違いない。

今後の展開に期待だな・・・。

<以下追加>----------

(中国は新世代の宇宙搭載IoTプロジェクト用のレーザー通信リンクの構築に成功)
https://www.globaltimes.cn/content/1197631.shtml

「Xingyun-2プロジェクトの2つの衛星に搭載されたレーザー通信ペイロードの技術テストが成功」(画像参照)

IoT用だからな。

リッチコンテンツを扱うことはないだろうから、通信速度を追求するより、秘匿性や省エネの方が重要かもしれないな。

<さらに追加>----------

(SpaceX、Telesat LEO Constellation Webcastからの8つのポイント:7月の記事)
https://www.satellitetoday.com/broadband/2020/07/23/8-takeaways-from-our-spacex-telsat-leo-constellation-webcast/

「6. SpaceXは「積極的に」衛星間リンクをターゲットにしている
「衛星間リンクを得ることができるとすぐに、それが私たちがしたいことだとわかります」とホフェラーは言いました。」

「それを提供し、コンステレーションに実装するためには、費用対効果が高いことを確認する必要があります。これは私たちが内部で積極的に攻撃しているものであり、消費者と企業の顧客、そして政府の顧客の両方にとって、システムを大幅に強化することがわかっています。」

技術先行ではなく、商売になるかどうかをキッチリ評価しながら進めているわけだ。

うーん、垂直統合された無敵の衛星インターネット。

他の業者は太刀打ちできないのではないかあ?。