スターリンクはおいくら? ― 2020年09月13日 11:05
スターリンクはおいくら?
気になるスターリンクの価格について記事が上がっている。
(SPACEXのスターリンクにかかる費用の初期の手がかり)
https://www.inverse.com/innovation/spacex-starlink-heres-how-much-it-will-cost-to-subscribe
「つまり、全体として、Starlinkは月額約$ 80のどこかでローンチでき、さらにインストール費用として$ 100から$ 300の追加料金がかかる可能性があります。」
グインショットウェルやイーロンマスクの発言から導き出しており、月額については静止衛星経由の現行サービス(100ドル前後)と比較して、価格競争力があるという裏付けを取っている。
初期費用は、まあ、希望的観測で、現状は10倍以上の価格に設定しないとペイしないだろう。
じゃあ、実際のコストとはどうなんだろうか?。
ファルコン9で、60機ずつちまちま上げているのをベースにして、第1期打ち上げの4408機ベースで考えてみる。
ロケットの打ち上げコストは、簡単のため50億円としよう(たぶん、実際は遥かに安い)。
衛星の価格は不明だが、ライバルのワンウェブの価格が当初5千万円と言われているので、2倍の1億円ということにしておこう(重さが約2倍だからな:テキトー過ぎ!)。
(ソフトバンク大型出資のワンウェブ、まずは6機を打ち上げへ【週刊宇宙ビジネスニュース 1/21~1/27】)
https://sorabatake.jp/3421/
「元々は1機当たり5000万円で製造する予定」
1回の打ち上げで、110億円となるが、このコストは継続的なものだ(月に2回:年間では2640億円)。
今のところネットワークは、地上インフラに依存している(たぶん、2、3年後くらいからクロスリンクされるかも:テキトーです)。
そのアクセスコスト(自前の地上局の設置運営、インターネットエクスチェンジのアクセス費用)は完全に不明だが、以前に孫正義がワンウェブに出資する時に、年間の維持費用が1千万ドル(約11億円)しか掛からないと言っていたので、その10倍の費用(110億円)を積んでおこう(太っ腹!)。
年間コストは2750億円となるが、各国の規制当局へ申請したりする営業諸費用は含まれておらず、宣伝費(必要なのかあ?)などは流動性が高い。
どーせ、ザルな見積もりなので、まるめて3000億円くらいとしておく(全くもって、テキトーです!)。
このコストを、いくつの契約で支えられるかが問題だが、既に地上局として100万人分の許可を得ているから、その数字で割り返してみると年間30万円掛かる(初期費用除く)。
つまり、これでは商売にならないわけだ(価格競争力ないし)。
高速インターネットに接続できないでいる人類は、30億人程度はいると言われているから、実際の顧客は100万人と30億人との間のどこかになる(幅広過ぎ・・・)。
仮に、潜在顧客の0.1パーセント(300万人)を取り込めたとすれば、1人当たりの年間コストは10万円となる。
月額80ドル(年額10万円くらい)で売り込めれば、赤字にならずにとんとんで回すことは可能だ。
これがどういうことかと言えば、スターリンクのビジネスを成立させるには、顧客の獲得が命ということになる。
広く薄く分散している潜在的な顧客を、衛星インターネットアクセスという網ですくえるかどうかがキモだ。
だが、この段階(第1期)の展開で、あまり多くの顧客を取り込もうとすれば、サービスの品質が落ちて客が離れてしまうかも知れない。
どの程度が、キャパシティと品質とのバランスを保てる規模かを見極める必要がある。
第2期(時期的にズレているわけではない)は、いよいよV帯が展開し、衛星数も一気に3倍くらいに増える。
高速低遅延大容量(衛星数が増えるので)となり、サービスの品質は安定し向上する。
地上インフラと、十分競争できるようになる。
加えて、この段階ではインターネットバックボーンとしての活用が期待される(つーか、こっちがメインか)。
バックホール事業が中心となり、携帯などで5Gから飛んできたパケットを、街角のアンテナから衛星に上げてくる。
都市部でも、地上インフラ(バックボーン)との競争が可能になり、莫大な需要を取り込むことが可能になる。
本当の収益事業になるのは、この展開が見えてきてからだろうな。
衛星間通信がものになれば、安心して衛星に上げることができる。
不安定な地上局に依存しない、高速インターネットが出来上がるわけだ。
莫大な利益(年間数兆円規模:みんな火星移民へと消えていくだろうけど)が出るのは、V帯の展開からだろうと見ている。
Ku帯やKa帯では、収支とんとんかせいぜいV帯への投資(スターシップの開発含む)分を稼ぐことができるくらいだろう(年間数千億円規模)。
1万2千機の展開が見えてくれば、その先の4万2千機体制へと進んでいく。
それだけの衛星を展開し、維持していくためにはスターシップレベルの打ち上げ能力を確保しておかなければならない。
既存の打ち上げロケットでは、年間8千機以上(寿命5年とした場合)の衛星など打ち上げられるわけはないからな。
衛星インターネットの需要は、これから先も続くだろう(衛星数で100万機規模)。
地上回線に依存しない接続が当たり前になり、維持費用の安さと安定性から、都市の一部を除いて地上回線が消えていくに違いない(地下とかビルの中とかはどうしようもないからな)。
アマゾン(プロジェクトカイパー)は、潤沢な資金を背景に、その流れに乗ろうとしている。
後出しじゃんけんの旨味を享受しようとしているわけだ(そうなのかあ?)。
遅れているわけではなく、リスク回避のために半歩後ろをついていく。
規模も小さく、撤退の憂き目にあった際の傷を小規模にとどめようとしている。
打ち上げ能力の確保がネックだが、スターリンクのように初めからどえらい数の衛星を上げようとはしていない(申請では3236機)。
スターリンク事業がこければ、いつでも後釜に座るつもりで準備しているが、追いつき追い越そうとはしないだろう。
先行していたワンウェブが、目の前でこけて見せたからな。
自社の通販事業へのアクセスを多様化し、ネットに接続できないでいる潜在的な顧客にアクセスツールを提供しようとしているに過ぎない。
しかし、侮ることはできない。
本業で儲けられるわけだから、価格決定に際しては、戦略的値付けが可能だ。
赤字垂れ流しというわけにはいかないが、コストとんとんで勝負できる。
ニューグレンを飛ばすブルーオリジンは別会社だろうが、カイパー衛星打ち上げに当たっては社内価格で扱うかも知れない(未確認)。
一度は撤退の憂き目にあったワンウェブだが、その潜在力は高いので、異なる切り口から再度チャレンジということもあり得る。
低軌道衛星コンステレーションのアプリケーションは、インターネットだけではないからな。
英国政府は、軍事用GPS衛星としての活用に期待しているようだ。
リアルタイムで地上(海上含む)を撮影して映像を提供すれば、コンシューマー市場に無限の需要を喚起できる。
地上設置カメラとのシームレスな連携、携帯端末との連携など、グーグルマップ2.0的な使い方ができる。
21世紀は、神の目と魔法の杖を万人が持つことになる。
まあ、どうでもいいんですが。
バラ色の未来が、衛星の向こうに見えている。
本当に実現するんだろうか?。
スペースX幹部の発言が、神託のように響く。
(SpaceXがより多くのStarlink衛星を打ち上げ、ベータテストが進行中)
https://spaceflightnow.com/2020/09/03/spacex-launches-more-starlink-satellites-beta-testing-well-underway/
「十分な容量はありません。子供が見たいものや家族が消費したいものを制限することはできません。」
そう、人間の欲望を押さえることは難しいのだ。
低コストで高速なネットワークを求める限り、そしてそれを実現する手段がある限り、衛星インターネットの拡張がが止まることはない。
そのネックとなるのが衛星打ち上げ能力であれば、それを克服するための開発に対する投資は続く。
金は、ウイルスのようなものだからな。
自己増殖できるところに集まるのだ。
スターリンクは、その流れを証明できるのか。
それは、宇宙開発の行方にすら、大きな影響を与えずにはおかないだろう・・・。
気になるスターリンクの価格について記事が上がっている。
(SPACEXのスターリンクにかかる費用の初期の手がかり)
https://www.inverse.com/innovation/spacex-starlink-heres-how-much-it-will-cost-to-subscribe
「つまり、全体として、Starlinkは月額約$ 80のどこかでローンチでき、さらにインストール費用として$ 100から$ 300の追加料金がかかる可能性があります。」
グインショットウェルやイーロンマスクの発言から導き出しており、月額については静止衛星経由の現行サービス(100ドル前後)と比較して、価格競争力があるという裏付けを取っている。
初期費用は、まあ、希望的観測で、現状は10倍以上の価格に設定しないとペイしないだろう。
じゃあ、実際のコストとはどうなんだろうか?。
ファルコン9で、60機ずつちまちま上げているのをベースにして、第1期打ち上げの4408機ベースで考えてみる。
ロケットの打ち上げコストは、簡単のため50億円としよう(たぶん、実際は遥かに安い)。
衛星の価格は不明だが、ライバルのワンウェブの価格が当初5千万円と言われているので、2倍の1億円ということにしておこう(重さが約2倍だからな:テキトー過ぎ!)。
(ソフトバンク大型出資のワンウェブ、まずは6機を打ち上げへ【週刊宇宙ビジネスニュース 1/21~1/27】)
https://sorabatake.jp/3421/
「元々は1機当たり5000万円で製造する予定」
1回の打ち上げで、110億円となるが、このコストは継続的なものだ(月に2回:年間では2640億円)。
今のところネットワークは、地上インフラに依存している(たぶん、2、3年後くらいからクロスリンクされるかも:テキトーです)。
そのアクセスコスト(自前の地上局の設置運営、インターネットエクスチェンジのアクセス費用)は完全に不明だが、以前に孫正義がワンウェブに出資する時に、年間の維持費用が1千万ドル(約11億円)しか掛からないと言っていたので、その10倍の費用(110億円)を積んでおこう(太っ腹!)。
年間コストは2750億円となるが、各国の規制当局へ申請したりする営業諸費用は含まれておらず、宣伝費(必要なのかあ?)などは流動性が高い。
どーせ、ザルな見積もりなので、まるめて3000億円くらいとしておく(全くもって、テキトーです!)。
このコストを、いくつの契約で支えられるかが問題だが、既に地上局として100万人分の許可を得ているから、その数字で割り返してみると年間30万円掛かる(初期費用除く)。
つまり、これでは商売にならないわけだ(価格競争力ないし)。
高速インターネットに接続できないでいる人類は、30億人程度はいると言われているから、実際の顧客は100万人と30億人との間のどこかになる(幅広過ぎ・・・)。
仮に、潜在顧客の0.1パーセント(300万人)を取り込めたとすれば、1人当たりの年間コストは10万円となる。
月額80ドル(年額10万円くらい)で売り込めれば、赤字にならずにとんとんで回すことは可能だ。
これがどういうことかと言えば、スターリンクのビジネスを成立させるには、顧客の獲得が命ということになる。
広く薄く分散している潜在的な顧客を、衛星インターネットアクセスという網ですくえるかどうかがキモだ。
だが、この段階(第1期)の展開で、あまり多くの顧客を取り込もうとすれば、サービスの品質が落ちて客が離れてしまうかも知れない。
どの程度が、キャパシティと品質とのバランスを保てる規模かを見極める必要がある。
第2期(時期的にズレているわけではない)は、いよいよV帯が展開し、衛星数も一気に3倍くらいに増える。
高速低遅延大容量(衛星数が増えるので)となり、サービスの品質は安定し向上する。
地上インフラと、十分競争できるようになる。
加えて、この段階ではインターネットバックボーンとしての活用が期待される(つーか、こっちがメインか)。
バックホール事業が中心となり、携帯などで5Gから飛んできたパケットを、街角のアンテナから衛星に上げてくる。
都市部でも、地上インフラ(バックボーン)との競争が可能になり、莫大な需要を取り込むことが可能になる。
本当の収益事業になるのは、この展開が見えてきてからだろうな。
衛星間通信がものになれば、安心して衛星に上げることができる。
不安定な地上局に依存しない、高速インターネットが出来上がるわけだ。
莫大な利益(年間数兆円規模:みんな火星移民へと消えていくだろうけど)が出るのは、V帯の展開からだろうと見ている。
Ku帯やKa帯では、収支とんとんかせいぜいV帯への投資(スターシップの開発含む)分を稼ぐことができるくらいだろう(年間数千億円規模)。
1万2千機の展開が見えてくれば、その先の4万2千機体制へと進んでいく。
それだけの衛星を展開し、維持していくためにはスターシップレベルの打ち上げ能力を確保しておかなければならない。
既存の打ち上げロケットでは、年間8千機以上(寿命5年とした場合)の衛星など打ち上げられるわけはないからな。
衛星インターネットの需要は、これから先も続くだろう(衛星数で100万機規模)。
地上回線に依存しない接続が当たり前になり、維持費用の安さと安定性から、都市の一部を除いて地上回線が消えていくに違いない(地下とかビルの中とかはどうしようもないからな)。
アマゾン(プロジェクトカイパー)は、潤沢な資金を背景に、その流れに乗ろうとしている。
後出しじゃんけんの旨味を享受しようとしているわけだ(そうなのかあ?)。
遅れているわけではなく、リスク回避のために半歩後ろをついていく。
規模も小さく、撤退の憂き目にあった際の傷を小規模にとどめようとしている。
打ち上げ能力の確保がネックだが、スターリンクのように初めからどえらい数の衛星を上げようとはしていない(申請では3236機)。
スターリンク事業がこければ、いつでも後釜に座るつもりで準備しているが、追いつき追い越そうとはしないだろう。
先行していたワンウェブが、目の前でこけて見せたからな。
自社の通販事業へのアクセスを多様化し、ネットに接続できないでいる潜在的な顧客にアクセスツールを提供しようとしているに過ぎない。
しかし、侮ることはできない。
本業で儲けられるわけだから、価格決定に際しては、戦略的値付けが可能だ。
赤字垂れ流しというわけにはいかないが、コストとんとんで勝負できる。
ニューグレンを飛ばすブルーオリジンは別会社だろうが、カイパー衛星打ち上げに当たっては社内価格で扱うかも知れない(未確認)。
一度は撤退の憂き目にあったワンウェブだが、その潜在力は高いので、異なる切り口から再度チャレンジということもあり得る。
低軌道衛星コンステレーションのアプリケーションは、インターネットだけではないからな。
英国政府は、軍事用GPS衛星としての活用に期待しているようだ。
リアルタイムで地上(海上含む)を撮影して映像を提供すれば、コンシューマー市場に無限の需要を喚起できる。
地上設置カメラとのシームレスな連携、携帯端末との連携など、グーグルマップ2.0的な使い方ができる。
21世紀は、神の目と魔法の杖を万人が持つことになる。
まあ、どうでもいいんですが。
バラ色の未来が、衛星の向こうに見えている。
本当に実現するんだろうか?。
スペースX幹部の発言が、神託のように響く。
(SpaceXがより多くのStarlink衛星を打ち上げ、ベータテストが進行中)
https://spaceflightnow.com/2020/09/03/spacex-launches-more-starlink-satellites-beta-testing-well-underway/
「十分な容量はありません。子供が見たいものや家族が消費したいものを制限することはできません。」
そう、人間の欲望を押さえることは難しいのだ。
低コストで高速なネットワークを求める限り、そしてそれを実現する手段がある限り、衛星インターネットの拡張がが止まることはない。
そのネックとなるのが衛星打ち上げ能力であれば、それを克服するための開発に対する投資は続く。
金は、ウイルスのようなものだからな。
自己増殖できるところに集まるのだ。
スターリンクは、その流れを証明できるのか。
それは、宇宙開発の行方にすら、大きな影響を与えずにはおかないだろう・・・。
ショボイプライベートベータテスト段階のインターリンクにも敵わないインターネット接続環境に泣く ― 2020年09月13日 18:55
ショボイプライベートベータテスト段階のインターリンクにも敵わないインターネット接続環境に泣く
昨日書いた記事を上げるのを忘れていた(ドジ・・・)。
(SpaceX Starlinkのベータレイテンシは、最近のテストでは固定ブロードバンドと同等の結果です)
https://www.teslarati.com/spacex-starlink-beta-speed-results-vs-broadband/
「ベータテストでは、100 Mbpsを超えるダウンロード速度、約40 Mbpsのアップロード速度、20ミリ秒未満の片道遅延時間(<40-50ミリ秒の往復)が発生しています。」
記事には、スペースXの幹部からFCCへの手紙に添えられた接続記録が載っている。
リンクが張ってあったので、さっそく浮沈子の接続環境(ワイマックス2+)で試してみる。
・PING:45ms
・ダウンロード:36.43Mbps
・アップロード:2.41Mbps
泣きたくなるほどのパフォーマンスだな。
しかし、外は小雨模様だし、無線接続だから雨の日にスピードが落ちるのは仕方ない。
ちなみに、記事に出ているスターリンクのデータは以下の通り。
・PING:19ms
・ダウンロード:103.07Mbps
・アップロード:41.99Mbps
もう一つも。
・PING:18ms
・ダウンロード:102.88Mbps
・アップロード:40.58Mbps
うーん、負けてる・・・。
衛星コンステレーションの軌道要素の変更も出してる。
ほとんど変わっていないが、最適化を模索しているのが分かるな。
(スターリンク:星座のデザインとステータス)
https://en.wikipedia.org/wiki/Starlink#Constellation_design_and_status
「第1段階の展開より(現行):
軌道高度(km):軌道傾斜角(度):衛星数:
・550:53.0:1440
・540-570:53.8:1600
・540-570:70.0:400
・540-570:74.0:374
・540-570:80.0:450」
(合計:4,264機)
記事の数字とはやや異なる(ウィキの資料では、合計で145機少ない)。
今回の申請より(変更後):
軌道高度(km):軌道傾斜角(度):軌道面:軌道面当たりの衛星数:軌道高度当たりの衛星数:
・550:53:72:22:1584
・540:53.2:72:22:1584
・570:70:36:20:720
・560:97.6:6:58:348
・560:97.6:4:43:172
(合計4,408機)
比べると、高緯度帯への配置を意識していることが分かる(フロリダから極軌道へ上げられるようになったことと関係あるかも)。
機数は少ないが、想定されるユーザー数を考慮して、十分な配置と考えているんだろう。
10km刻みの高度での配置についても、自信があるようだな。
高度と軌道傾斜角が同一の極軌道を、2つのグループに分けている意味は不明だ。
衛星の打ち上げが増えれば、そして衛星間クロスリンクがスペースレーザーで張られるようになれば、パフォーマンスは更に向上する(ユーザー数にもよるでしょうが)。
さらに、第2期の展開(バージョン2ではない:V帯による通信)が行われるようになれば、ぶっちぎりの速さが期待できる(ギガbpsレベルも夢ではない)。
高度も低い(400km未満)から、低遅延もさらに期待できる(高度差による効果は限定的)。
V帯でも、同じアンテナでいいのかな(未確認)。
まあ、どうでもいいんですが。
フェイズドアレイレーダーを屋外に設置しなければならないから、浮沈子が利用することはない。
契約しているワイマックス2+が、ベータテストレベルに負けたのは悔しいが、それは、インターリンクがそこそこ使えるという意味では好ましい話だ。
もちろん、第2期の展開には、スターシップ/スーパーヘビーの就航が不可欠だからな。
巨大な衛星打ち上げロケットとして、自社事業を支える屋台骨となってもらわなければならない。
何百回もの打ち上げ実績を作り、その間にスターシップ(上段)の回収にもコンスタントに成功できるようになれば、そこで初めて軌道上給油や有人仕様の話が出てくる(軌道上給油は、最悪、上段を使い捨てでもできますけど)。
10年はかかるだろうな。
SLSは、その間、米国の月以遠の有人探査を独占するだろう。
そして、2030年代初頭(相当楽観的ですが)、スペースXの民間宇宙船が取って代わることになる。
10年くらい使えれば、まあ、十分かも知れない。
1年に1回、10本打ち上げて200億ドル。
オリオン宇宙船だって、10回繰り返して使えるらしいから、ちょうどいいかも。
開発費含めて600億ドル余り(オリオンの消耗関係不明のため算定せず)。
高い買い物だったかもしれないが、米国の威信は保たれたわけだからな。
繰り返しになるが、オリオン宇宙船では月までしか行けない(もう少しくらいなら行けるかも)。
火星に行きたければ、ディープスペーストランスポーターが必要だ。
あるいは、有人スターシップにタンカー仕様からしこたま燃料積んだ火星宇宙船とかな(今日時点では、完全な与太話に過ぎない)。
それは、2030年代の話で、2023年じゃない。
その前に、衛星打ち上げ用の貨物バージョンをしこたま上げなければならない。
再突入の熱対策、大気圏での複雑なマニューバリング、たまにチョンボするパワードランディング(そこへスムーズにつなげていけるかどうかも課題だろう)。
100発100中にならなければ、有人仕様はあり得ない。
もちろん、その頃には、自分で上げた数万の低軌道インターネット衛星をかき分けて軌道に上がらなければならないからな。
衝突しちゃったりしたら、目も当てられない(ドカーン!)。
まあいい。
インターリンクは、月や火星にも展開されるんだろうか?。
そこに、人類がいる限り、通信手段は必要だが、メガコンステレーションを展開する必要はない。
低遅延で対戦ゲームする必要もないしな。
そうか、雨が降らないから、通信環境としては悪くないかも。
太陽風の乱れとか、ガンマ線バーストとかに気を付けないとな。
低軌道衛星によるインターネット接続は、今は人々の関心を呼んでいるが、そのうち当たり前になるだろう。
5Gどころか100Gくらいの時代になって、何をするにもネットワーク越しに行うようになれば、移動の必要性も少なくなるだろうな。
つーか、それは贅沢な話になる。
スターシップがもたらす大陸間弾道旅客機と、スターリンクが生み出すどこでもインターネットの環境は、ひょっとしたら拮抗する。
いや、むしろ、どっちにころんでもスペースXが儲かる話なわけだ。
通信と移動。
物流を押さえる巨人アマゾンが、そこに出て来たらどーする?。
人間が、段ボールに入って移動するようになるのかもな・・・。
昨日書いた記事を上げるのを忘れていた(ドジ・・・)。
(SpaceX Starlinkのベータレイテンシは、最近のテストでは固定ブロードバンドと同等の結果です)
https://www.teslarati.com/spacex-starlink-beta-speed-results-vs-broadband/
「ベータテストでは、100 Mbpsを超えるダウンロード速度、約40 Mbpsのアップロード速度、20ミリ秒未満の片道遅延時間(<40-50ミリ秒の往復)が発生しています。」
記事には、スペースXの幹部からFCCへの手紙に添えられた接続記録が載っている。
リンクが張ってあったので、さっそく浮沈子の接続環境(ワイマックス2+)で試してみる。
・PING:45ms
・ダウンロード:36.43Mbps
・アップロード:2.41Mbps
泣きたくなるほどのパフォーマンスだな。
しかし、外は小雨模様だし、無線接続だから雨の日にスピードが落ちるのは仕方ない。
ちなみに、記事に出ているスターリンクのデータは以下の通り。
・PING:19ms
・ダウンロード:103.07Mbps
・アップロード:41.99Mbps
もう一つも。
・PING:18ms
・ダウンロード:102.88Mbps
・アップロード:40.58Mbps
うーん、負けてる・・・。
衛星コンステレーションの軌道要素の変更も出してる。
ほとんど変わっていないが、最適化を模索しているのが分かるな。
(スターリンク:星座のデザインとステータス)
https://en.wikipedia.org/wiki/Starlink#Constellation_design_and_status
「第1段階の展開より(現行):
軌道高度(km):軌道傾斜角(度):衛星数:
・550:53.0:1440
・540-570:53.8:1600
・540-570:70.0:400
・540-570:74.0:374
・540-570:80.0:450」
(合計:4,264機)
記事の数字とはやや異なる(ウィキの資料では、合計で145機少ない)。
今回の申請より(変更後):
軌道高度(km):軌道傾斜角(度):軌道面:軌道面当たりの衛星数:軌道高度当たりの衛星数:
・550:53:72:22:1584
・540:53.2:72:22:1584
・570:70:36:20:720
・560:97.6:6:58:348
・560:97.6:4:43:172
(合計4,408機)
比べると、高緯度帯への配置を意識していることが分かる(フロリダから極軌道へ上げられるようになったことと関係あるかも)。
機数は少ないが、想定されるユーザー数を考慮して、十分な配置と考えているんだろう。
10km刻みの高度での配置についても、自信があるようだな。
高度と軌道傾斜角が同一の極軌道を、2つのグループに分けている意味は不明だ。
衛星の打ち上げが増えれば、そして衛星間クロスリンクがスペースレーザーで張られるようになれば、パフォーマンスは更に向上する(ユーザー数にもよるでしょうが)。
さらに、第2期の展開(バージョン2ではない:V帯による通信)が行われるようになれば、ぶっちぎりの速さが期待できる(ギガbpsレベルも夢ではない)。
高度も低い(400km未満)から、低遅延もさらに期待できる(高度差による効果は限定的)。
V帯でも、同じアンテナでいいのかな(未確認)。
まあ、どうでもいいんですが。
フェイズドアレイレーダーを屋外に設置しなければならないから、浮沈子が利用することはない。
契約しているワイマックス2+が、ベータテストレベルに負けたのは悔しいが、それは、インターリンクがそこそこ使えるという意味では好ましい話だ。
もちろん、第2期の展開には、スターシップ/スーパーヘビーの就航が不可欠だからな。
巨大な衛星打ち上げロケットとして、自社事業を支える屋台骨となってもらわなければならない。
何百回もの打ち上げ実績を作り、その間にスターシップ(上段)の回収にもコンスタントに成功できるようになれば、そこで初めて軌道上給油や有人仕様の話が出てくる(軌道上給油は、最悪、上段を使い捨てでもできますけど)。
10年はかかるだろうな。
SLSは、その間、米国の月以遠の有人探査を独占するだろう。
そして、2030年代初頭(相当楽観的ですが)、スペースXの民間宇宙船が取って代わることになる。
10年くらい使えれば、まあ、十分かも知れない。
1年に1回、10本打ち上げて200億ドル。
オリオン宇宙船だって、10回繰り返して使えるらしいから、ちょうどいいかも。
開発費含めて600億ドル余り(オリオンの消耗関係不明のため算定せず)。
高い買い物だったかもしれないが、米国の威信は保たれたわけだからな。
繰り返しになるが、オリオン宇宙船では月までしか行けない(もう少しくらいなら行けるかも)。
火星に行きたければ、ディープスペーストランスポーターが必要だ。
あるいは、有人スターシップにタンカー仕様からしこたま燃料積んだ火星宇宙船とかな(今日時点では、完全な与太話に過ぎない)。
それは、2030年代の話で、2023年じゃない。
その前に、衛星打ち上げ用の貨物バージョンをしこたま上げなければならない。
再突入の熱対策、大気圏での複雑なマニューバリング、たまにチョンボするパワードランディング(そこへスムーズにつなげていけるかどうかも課題だろう)。
100発100中にならなければ、有人仕様はあり得ない。
もちろん、その頃には、自分で上げた数万の低軌道インターネット衛星をかき分けて軌道に上がらなければならないからな。
衝突しちゃったりしたら、目も当てられない(ドカーン!)。
まあいい。
インターリンクは、月や火星にも展開されるんだろうか?。
そこに、人類がいる限り、通信手段は必要だが、メガコンステレーションを展開する必要はない。
低遅延で対戦ゲームする必要もないしな。
そうか、雨が降らないから、通信環境としては悪くないかも。
太陽風の乱れとか、ガンマ線バーストとかに気を付けないとな。
低軌道衛星によるインターネット接続は、今は人々の関心を呼んでいるが、そのうち当たり前になるだろう。
5Gどころか100Gくらいの時代になって、何をするにもネットワーク越しに行うようになれば、移動の必要性も少なくなるだろうな。
つーか、それは贅沢な話になる。
スターシップがもたらす大陸間弾道旅客機と、スターリンクが生み出すどこでもインターネットの環境は、ひょっとしたら拮抗する。
いや、むしろ、どっちにころんでもスペースXが儲かる話なわけだ。
通信と移動。
物流を押さえる巨人アマゾンが、そこに出て来たらどーする?。
人間が、段ボールに入って移動するようになるのかもな・・・。
成層圏を飛ぶ張子の虎 ― 2020年09月13日 20:57
成層圏を飛ぶ張子の虎
JAXAがかつて目指していた、再使用型サウンドロケット(弾道飛行で飛ぶ観測ロケット)みたいな話だ(現在は開発していないようです:2016年プロジェクト終了:RV-Xで研究レベルで継続されているようだが、1度も飛んでいない)。
ただし高度は18kmと低い。
(イーロン・マスク氏が「StarshipのSN8プロトタイプはノーズコーンを搭載し高度約18kmの帰還飛行を試みる」と発言)
https://jp.techcrunch.com/2020/09/13/2020-09-12-elon-musk-says-starship-sn8-prototype-will-have-a-nosecone-and-attempt-a-60000-foot-return-flight/
「SN8は、フラップ(下げ翼)とノーズコーン(先端部分)を備えており、最終的にははるかに高い高度での試験打ち上げを目指している」
目的が異なるので、単純な比較はできないが、それなりの高度に上がってから落下しつつ姿勢制御し、最終的にパワードランディングする。
関連記事も上がっている。
(スターシップニュース:メタンノズル、拡張タンク、洋上発射、各発射のコストなど)
https://www.elonx.cz/novinky-o-starship-metanove-trysky-prodlouzene-nadrze-starty-z-morskych-plosin-naklady-na-kazdy-start-a-dalsi/
「メタンノズル:
宇宙船は着陸前に水平位置から垂直位置に向きを変える必要があり、この操縦は主にラプターエンジンに点火することによって実行されます。しかし、後のバージョンの船には、メタンを燃焼させる強力な操縦ノズルが装備されることになっているため、船がそれらでさらに旋回するかどうかという疑問が生じます。」
もちろん、SN8はコールドガス(窒素)を噴射して向きを変えたりするんだろう(未確認)。
動翼をウニウニさせて、制御落下を行い、最後のところでクルッと向きを変えて、ウルトラC難度の着地を決めようというわけだが、浮沈子的には大事故発生に期待だな(地上の安全確保が重要かも)。
高度が高いので、ラプターエンジンも3基積むことになる(1基でも行けるんじゃないのかあ?)。
3基のクラスター制御もあるし、噴射したガスの流れも見たいところだ。
まずは、真っ直ぐ上がって、隣の空き地に着地して、燃え盛る炎を強力な消火栓で消し止めてもらうところからだな。
初出のテッククランチの記事では、一週間で出来上がると言われているが、最悪、最も短命なプロトタイプの一つとなる可能性が高い。
実際に上がるのは来月以降だろうから、1か月くらいは生き延びるかもしれない(加圧テストや静的点火テストもやるしな)。
いきなり3基のエンジン付けるのか、1基から始めるのかは分からない(たぶん1基からだろうな)。
ホップ飛行から始めて徐々に高度を上げ、動翼の可動をテストし、コールドガスジェットによる姿勢制御を見極めてからダイブ飛行に突入する。
でもって、ドカンだな。
スペースシャトルやXー37B、ドリームチェイサーなどの滑らかな形状をしたブレンデッドウイングボディ機の滑空とは異なり、スプレー缶にブリキの羽根を後付けしただけのチープな仕立てだ。
その動翼をコンピューター制御でウニウニさせて、航空の女神を激怒させつつ、魔法のように減速しながら降りて来るだけでも驚異だ。
まあ、ファルコン9でも、ハエ叩き(グリッドフィン)で似たようなことはやってるけどな。
燃料節約のために、軌道速度からの減速の殆どを空力に頼らざるを得ないわけだ。
もう、これに比べたら、MCASなんて可愛いもんだな。
SN8には静的安定性なんて、爪の先ほどもない。
高速で落下する途中で安普請の動翼の片方がもぎ取られ、きりもみしながら超音速で墜落し、地面にたたきつけられて爆発炎上、中国天津の爆発事故も真っ青な巨大クレーターを作るに決まっている(そうなのかあ?)。
(2015年天津浜海新区倉庫爆発事故)
https://ja.wikipedia.org/wiki/2015%E5%B9%B4%E5%A4%A9%E6%B4%A5%E6%B5%9C%E6%B5%B7%E6%96%B0%E5%8C%BA%E5%80%89%E5%BA%AB%E7%88%86%E7%99%BA%E4%BA%8B%E6%95%85
「消火活動後に撮影された航空写真では、爆発現場周辺の地形がクレーター状に変形」
そういえば、最近ではベイルートでも大規模爆発があったな。
(2020年ベイルート爆発)
https://ja.wikipedia.org/wiki/2020%E5%B9%B4%E3%83%99%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%88%E7%88%86%E7%99%BA
「原子爆弾によらない爆発としては間違いなく史上最大規模」
「地面は大きくえぐれ幅124m、深さ43mのクレーターが形成された」
べらぼーめ・・・。
ボカチカのスペースXファシリティは、跡形もなくなるかもな(そんなあ!)。
もちろん、そうなればいいなどと願っているわけではない(さっき、期待してるって書かなかったっけえ?)。
しかし、ロケット開発には魔物が潜んでいる(エンジン開発じゃなかったっけえ?)。
安全には、万全を期してもらいたいと願っているだけだ。
高速反復開発手法を採るスペースXのロケット開発では、事故が起こることは織り込み済みだろうしな(壊してみなけりゃ分からんだろう?)。
運用に入ってからドカンと行くよりは、今のうちにトラブルの種を出し尽くしておいた方がいいに決まっている。
本番よりも厳しい条件や、強度限界まで追い込んで、たっぷりと安全係数を確保してもらいたい。
イーロンXのペトルメレチンの記事では、スターシップ(もちろん、まだプロトタイプですが)重量が超過していて、減量の最中という。
「開発と生産:
空の宇宙船はまだ非常に高い重量があり、目標は100トン(具体的には85トン)未満になることであると述べました。」(MK1は200トンだそうです。)
「残念ながら、マスクが現在のスターシップSN6またはSN8プロトタイプの重量をまだ明らかにしていないため、これが達成されたかどうかはわかりません。」
減量の辛さは浮沈子にも理解できる(関係ないんじゃね?)。
まあいい。
動翼が付いたSN8が、万が一、ウルトラCを決めて着陸しても、それはスターシップの再使用にめどが付いたことにはならない。
所詮は18kmの成層圏から自由落下しただけの話だ。
軌道速度(毎秒8kmとか)から、大気減速を行いつつマニューバして、温度と速度をコントロールしながら成層圏まで降りてくるところこそ、最大の難関なわけだ。
スペースシャトルコロンビアが空中分解し、スターライナーがあわやサービスモジュールにド突かれそうになった危険な領域・・・。
そのテストが出来るのは、スーパーヘビーが完成し、スターシップを宇宙空間に送り出し、さらにスターシップの真空ラプターを全開にして軌道速度に加速することができてからの話だ。
いつになることやら・・・。
勘違いしてはいけない。
スターシップ/スーパーヘビーは、SLSのライバルなどではない。
NASAが2030年代以降に開発するかもしれない、SLSの次世代ロケットのライバルなのだ(そうなのかあ?)。
現在の状況を見る限り、2022年にSLSは上がる(無人:アルテミス1:来年にはムリポ)。
根本的な問題がなければ、2023年には有人月周回飛行(アルテミス2)が行える可能性は高い。
その頃、スターシップ/スーパーヘビーは、ようやく本番機の開発に着手し、そろそろ軌道飛行を実現できるかどうかというところだろう。
つーことは、まだ、軌道からのスターシップの回収再使用のテストさえ始まっていないということだ。
アルテミス3は、月着陸船が期限通りに出来そうもないので、キャンセルされるかもしれないしな。
来年のことも分からないのに、3年後の話をしても仕方ない。
楽観することは物事を進めるうえで重要な態度だが、それを前提に何かを考えるのは危険だ。
給水塔のスターホッパーが上がってから、1年経ってスプレー缶(穀物サイロとも)のSN5が上がった。
スターホッパーを上げたラプターはぶっ壊れ、SN5を上げたやつは、飛行中にエンジン上部から火を吹いていた。
1か月後に上がったSN6は、着陸後に機体下部から出火して、消火栓の水をぶっかけられて事なきを得た。
本日現在、スーパーヘビーは影も形もなく、部品が散乱するボカチカで、SN8が組まれているという話もない。
だが、一寸先は闇だ。
順調に燃焼試験をこなしているSLSのコアステージが吹っ飛ぶかもしれず、ラプター3基組のSN8が年内にウルトラCを決めないとは断言できない。
確かなことはただ一つ。
SLSと同じように、1段目の燃焼テストを行っていたH3の初飛行が1年先送りされたということだけ。
やれやれ・・・。
確認しておこう。
SN8は張子の虎で、成層圏までしか上がれないロケット推進の航空機だ。
サウンドロケットとしては高度が足りず、使い物にはならない。
つまり、プロトタイプ以外の何物でもない。
スターシップに似てはいるけど、似て非なるものだ。
ただし、それが挑戦しようとしているのは、べらぼーな事業だ。
巨大ロケットの完全再使用。
軌道上での推進剤移充填。
月面着陸バージョンへの展開。
大陸間弾道旅客機。
月面基地の建設。
火星移民(ありえねー・・・)。
まあ、どうでもいいんですが。
最悪、当面2段目使い捨てでも、巨大衛星打ち上げロケットとして、未だに影も形もないニューグレンを凌いでいる。
まずは、そこからスタートだろうな。
重要なのは、スターリンクの第2期展開に、このロケットが必要不可欠であるということだ。
S社としては、そこを最低ラインとして、可能な限り早期に実現しなければならない(遅くても、2023年には軌道に上げたいところだな)。
衛星打ち上げロケットとしての成功が、次の開発へと繋がっていく重要な一里塚となる。
SN8は、そこに至るための初めの一歩になるかも知れない・・・。
<以下追加>----------
(再使用ロケット実験機の現状)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/sspss/5/0/5_86/_pdf
「本研究活動は JAXA において宇宙科学研究所および研開部門の協働で進められるとともに,民間企業との共同研究により取り組まれており,得られる成果は 1 段再使用化に向けた実験機 CALLISTO のシステム設計や,我々が提案する再使用観測ロケットの開発,さらにはより将来の本格的な再使用型宇宙輸送システムにつながるものである」
サウンドロケットへの展開は、提案レベルに留まり具体化はしていないようだ。
もっとも、ブルーオリジンはニューシェパードで完全再使用サウンドロケットを既に実用化しているからな(高度100km以上)。
同じものを作ってみても面白みがないということはある。
今後は、カリストと言われる欧州との共同研究に発展的に解消されて、再使用サウンドロケットの芽は消えてなくなるかも知れない(そうなのかあ?)。
(CALLISTO)
https://ja.wikipedia.org/wiki/CALLISTO
「2017年6月に独仏日の宇宙機関が協定を締結して、共同で高度30kmの飛行を行う実験機CALLISTOの開発を行うことが決定された。」
こういう政治的な枠組みの中で、効率的な開発が行われたためしはない。
「ロケットエンジンや後部胴体、液体酸素タンクをJAXAが、降着装置や液体水素タンク、機首部構造、空力舵面をDLRが、地上設備をCNESが分担する。」
ギアナ実験場が使えるメリットはあるかも知れないが、この実験気が飛んで、何かが変わるとは思えないな。
欧州も、我が国も、NASAでさえ、再使用ロケットを本気で開発しようとしているわけではないのだ。
「将来の再使用型宇宙往還機 (RLV) の開発と運用において必要な技術の実証を目的としており、また再使用における運用コストの評価も行う。」
やるかやらないかを、これから実験機を開発し、飛ばしてみて、その結果から判断するという悠長な対応だからな。
政府系の衛星以外、全部S社に持っていかれてしまわない限り、目は覚めないだろう。
たぶん、そうなっても再使用には手を出さないかもしれない。
開発に掛かる膨大なコスト、勝ち目のない価格競争、政府系衛星の打ち上げ頻度などを考慮して、打ち上げロケットの開発そのものから撤退するということもあり得る。
H3が、我が国最後の基幹ロケットになるかも知れない。
その後は?。
スターシップ/スーパーヘビーの離発着場を整備したり、我が国の製造技術を生かして下請け製造したり、ライセンス生産させてもらって食いつなぐことになる。
そういうのは得意だからな。
時が来れば、独自ロケットの開発を再開できるかもしれない。
N-1ロケットは、そうして導入されたしな。
歴史は繰り返す。
どうやら、MRJ(違う名前にしたようですが)も、塩漬けのままお蔵になりそうな気配だしな。
重工は、試練の時を迎えている。
宇宙戦艦大和でも建造させてもらわんとな・・・。
JAXAがかつて目指していた、再使用型サウンドロケット(弾道飛行で飛ぶ観測ロケット)みたいな話だ(現在は開発していないようです:2016年プロジェクト終了:RV-Xで研究レベルで継続されているようだが、1度も飛んでいない)。
ただし高度は18kmと低い。
(イーロン・マスク氏が「StarshipのSN8プロトタイプはノーズコーンを搭載し高度約18kmの帰還飛行を試みる」と発言)
https://jp.techcrunch.com/2020/09/13/2020-09-12-elon-musk-says-starship-sn8-prototype-will-have-a-nosecone-and-attempt-a-60000-foot-return-flight/
「SN8は、フラップ(下げ翼)とノーズコーン(先端部分)を備えており、最終的にははるかに高い高度での試験打ち上げを目指している」
目的が異なるので、単純な比較はできないが、それなりの高度に上がってから落下しつつ姿勢制御し、最終的にパワードランディングする。
関連記事も上がっている。
(スターシップニュース:メタンノズル、拡張タンク、洋上発射、各発射のコストなど)
https://www.elonx.cz/novinky-o-starship-metanove-trysky-prodlouzene-nadrze-starty-z-morskych-plosin-naklady-na-kazdy-start-a-dalsi/
「メタンノズル:
宇宙船は着陸前に水平位置から垂直位置に向きを変える必要があり、この操縦は主にラプターエンジンに点火することによって実行されます。しかし、後のバージョンの船には、メタンを燃焼させる強力な操縦ノズルが装備されることになっているため、船がそれらでさらに旋回するかどうかという疑問が生じます。」
もちろん、SN8はコールドガス(窒素)を噴射して向きを変えたりするんだろう(未確認)。
動翼をウニウニさせて、制御落下を行い、最後のところでクルッと向きを変えて、ウルトラC難度の着地を決めようというわけだが、浮沈子的には大事故発生に期待だな(地上の安全確保が重要かも)。
高度が高いので、ラプターエンジンも3基積むことになる(1基でも行けるんじゃないのかあ?)。
3基のクラスター制御もあるし、噴射したガスの流れも見たいところだ。
まずは、真っ直ぐ上がって、隣の空き地に着地して、燃え盛る炎を強力な消火栓で消し止めてもらうところからだな。
初出のテッククランチの記事では、一週間で出来上がると言われているが、最悪、最も短命なプロトタイプの一つとなる可能性が高い。
実際に上がるのは来月以降だろうから、1か月くらいは生き延びるかもしれない(加圧テストや静的点火テストもやるしな)。
いきなり3基のエンジン付けるのか、1基から始めるのかは分からない(たぶん1基からだろうな)。
ホップ飛行から始めて徐々に高度を上げ、動翼の可動をテストし、コールドガスジェットによる姿勢制御を見極めてからダイブ飛行に突入する。
でもって、ドカンだな。
スペースシャトルやXー37B、ドリームチェイサーなどの滑らかな形状をしたブレンデッドウイングボディ機の滑空とは異なり、スプレー缶にブリキの羽根を後付けしただけのチープな仕立てだ。
その動翼をコンピューター制御でウニウニさせて、航空の女神を激怒させつつ、魔法のように減速しながら降りて来るだけでも驚異だ。
まあ、ファルコン9でも、ハエ叩き(グリッドフィン)で似たようなことはやってるけどな。
燃料節約のために、軌道速度からの減速の殆どを空力に頼らざるを得ないわけだ。
もう、これに比べたら、MCASなんて可愛いもんだな。
SN8には静的安定性なんて、爪の先ほどもない。
高速で落下する途中で安普請の動翼の片方がもぎ取られ、きりもみしながら超音速で墜落し、地面にたたきつけられて爆発炎上、中国天津の爆発事故も真っ青な巨大クレーターを作るに決まっている(そうなのかあ?)。
(2015年天津浜海新区倉庫爆発事故)
https://ja.wikipedia.org/wiki/2015%E5%B9%B4%E5%A4%A9%E6%B4%A5%E6%B5%9C%E6%B5%B7%E6%96%B0%E5%8C%BA%E5%80%89%E5%BA%AB%E7%88%86%E7%99%BA%E4%BA%8B%E6%95%85
「消火活動後に撮影された航空写真では、爆発現場周辺の地形がクレーター状に変形」
そういえば、最近ではベイルートでも大規模爆発があったな。
(2020年ベイルート爆発)
https://ja.wikipedia.org/wiki/2020%E5%B9%B4%E3%83%99%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%88%E7%88%86%E7%99%BA
「原子爆弾によらない爆発としては間違いなく史上最大規模」
「地面は大きくえぐれ幅124m、深さ43mのクレーターが形成された」
べらぼーめ・・・。
ボカチカのスペースXファシリティは、跡形もなくなるかもな(そんなあ!)。
もちろん、そうなればいいなどと願っているわけではない(さっき、期待してるって書かなかったっけえ?)。
しかし、ロケット開発には魔物が潜んでいる(エンジン開発じゃなかったっけえ?)。
安全には、万全を期してもらいたいと願っているだけだ。
高速反復開発手法を採るスペースXのロケット開発では、事故が起こることは織り込み済みだろうしな(壊してみなけりゃ分からんだろう?)。
運用に入ってからドカンと行くよりは、今のうちにトラブルの種を出し尽くしておいた方がいいに決まっている。
本番よりも厳しい条件や、強度限界まで追い込んで、たっぷりと安全係数を確保してもらいたい。
イーロンXのペトルメレチンの記事では、スターシップ(もちろん、まだプロトタイプですが)重量が超過していて、減量の最中という。
「開発と生産:
空の宇宙船はまだ非常に高い重量があり、目標は100トン(具体的には85トン)未満になることであると述べました。」(MK1は200トンだそうです。)
「残念ながら、マスクが現在のスターシップSN6またはSN8プロトタイプの重量をまだ明らかにしていないため、これが達成されたかどうかはわかりません。」
減量の辛さは浮沈子にも理解できる(関係ないんじゃね?)。
まあいい。
動翼が付いたSN8が、万が一、ウルトラCを決めて着陸しても、それはスターシップの再使用にめどが付いたことにはならない。
所詮は18kmの成層圏から自由落下しただけの話だ。
軌道速度(毎秒8kmとか)から、大気減速を行いつつマニューバして、温度と速度をコントロールしながら成層圏まで降りてくるところこそ、最大の難関なわけだ。
スペースシャトルコロンビアが空中分解し、スターライナーがあわやサービスモジュールにド突かれそうになった危険な領域・・・。
そのテストが出来るのは、スーパーヘビーが完成し、スターシップを宇宙空間に送り出し、さらにスターシップの真空ラプターを全開にして軌道速度に加速することができてからの話だ。
いつになることやら・・・。
勘違いしてはいけない。
スターシップ/スーパーヘビーは、SLSのライバルなどではない。
NASAが2030年代以降に開発するかもしれない、SLSの次世代ロケットのライバルなのだ(そうなのかあ?)。
現在の状況を見る限り、2022年にSLSは上がる(無人:アルテミス1:来年にはムリポ)。
根本的な問題がなければ、2023年には有人月周回飛行(アルテミス2)が行える可能性は高い。
その頃、スターシップ/スーパーヘビーは、ようやく本番機の開発に着手し、そろそろ軌道飛行を実現できるかどうかというところだろう。
つーことは、まだ、軌道からのスターシップの回収再使用のテストさえ始まっていないということだ。
アルテミス3は、月着陸船が期限通りに出来そうもないので、キャンセルされるかもしれないしな。
来年のことも分からないのに、3年後の話をしても仕方ない。
楽観することは物事を進めるうえで重要な態度だが、それを前提に何かを考えるのは危険だ。
給水塔のスターホッパーが上がってから、1年経ってスプレー缶(穀物サイロとも)のSN5が上がった。
スターホッパーを上げたラプターはぶっ壊れ、SN5を上げたやつは、飛行中にエンジン上部から火を吹いていた。
1か月後に上がったSN6は、着陸後に機体下部から出火して、消火栓の水をぶっかけられて事なきを得た。
本日現在、スーパーヘビーは影も形もなく、部品が散乱するボカチカで、SN8が組まれているという話もない。
だが、一寸先は闇だ。
順調に燃焼試験をこなしているSLSのコアステージが吹っ飛ぶかもしれず、ラプター3基組のSN8が年内にウルトラCを決めないとは断言できない。
確かなことはただ一つ。
SLSと同じように、1段目の燃焼テストを行っていたH3の初飛行が1年先送りされたということだけ。
やれやれ・・・。
確認しておこう。
SN8は張子の虎で、成層圏までしか上がれないロケット推進の航空機だ。
サウンドロケットとしては高度が足りず、使い物にはならない。
つまり、プロトタイプ以外の何物でもない。
スターシップに似てはいるけど、似て非なるものだ。
ただし、それが挑戦しようとしているのは、べらぼーな事業だ。
巨大ロケットの完全再使用。
軌道上での推進剤移充填。
月面着陸バージョンへの展開。
大陸間弾道旅客機。
月面基地の建設。
火星移民(ありえねー・・・)。
まあ、どうでもいいんですが。
最悪、当面2段目使い捨てでも、巨大衛星打ち上げロケットとして、未だに影も形もないニューグレンを凌いでいる。
まずは、そこからスタートだろうな。
重要なのは、スターリンクの第2期展開に、このロケットが必要不可欠であるということだ。
S社としては、そこを最低ラインとして、可能な限り早期に実現しなければならない(遅くても、2023年には軌道に上げたいところだな)。
衛星打ち上げロケットとしての成功が、次の開発へと繋がっていく重要な一里塚となる。
SN8は、そこに至るための初めの一歩になるかも知れない・・・。
<以下追加>----------
(再使用ロケット実験機の現状)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/sspss/5/0/5_86/_pdf
「本研究活動は JAXA において宇宙科学研究所および研開部門の協働で進められるとともに,民間企業との共同研究により取り組まれており,得られる成果は 1 段再使用化に向けた実験機 CALLISTO のシステム設計や,我々が提案する再使用観測ロケットの開発,さらにはより将来の本格的な再使用型宇宙輸送システムにつながるものである」
サウンドロケットへの展開は、提案レベルに留まり具体化はしていないようだ。
もっとも、ブルーオリジンはニューシェパードで完全再使用サウンドロケットを既に実用化しているからな(高度100km以上)。
同じものを作ってみても面白みがないということはある。
今後は、カリストと言われる欧州との共同研究に発展的に解消されて、再使用サウンドロケットの芽は消えてなくなるかも知れない(そうなのかあ?)。
(CALLISTO)
https://ja.wikipedia.org/wiki/CALLISTO
「2017年6月に独仏日の宇宙機関が協定を締結して、共同で高度30kmの飛行を行う実験機CALLISTOの開発を行うことが決定された。」
こういう政治的な枠組みの中で、効率的な開発が行われたためしはない。
「ロケットエンジンや後部胴体、液体酸素タンクをJAXAが、降着装置や液体水素タンク、機首部構造、空力舵面をDLRが、地上設備をCNESが分担する。」
ギアナ実験場が使えるメリットはあるかも知れないが、この実験気が飛んで、何かが変わるとは思えないな。
欧州も、我が国も、NASAでさえ、再使用ロケットを本気で開発しようとしているわけではないのだ。
「将来の再使用型宇宙往還機 (RLV) の開発と運用において必要な技術の実証を目的としており、また再使用における運用コストの評価も行う。」
やるかやらないかを、これから実験機を開発し、飛ばしてみて、その結果から判断するという悠長な対応だからな。
政府系の衛星以外、全部S社に持っていかれてしまわない限り、目は覚めないだろう。
たぶん、そうなっても再使用には手を出さないかもしれない。
開発に掛かる膨大なコスト、勝ち目のない価格競争、政府系衛星の打ち上げ頻度などを考慮して、打ち上げロケットの開発そのものから撤退するということもあり得る。
H3が、我が国最後の基幹ロケットになるかも知れない。
その後は?。
スターシップ/スーパーヘビーの離発着場を整備したり、我が国の製造技術を生かして下請け製造したり、ライセンス生産させてもらって食いつなぐことになる。
そういうのは得意だからな。
時が来れば、独自ロケットの開発を再開できるかもしれない。
N-1ロケットは、そうして導入されたしな。
歴史は繰り返す。
どうやら、MRJ(違う名前にしたようですが)も、塩漬けのままお蔵になりそうな気配だしな。
重工は、試練の時を迎えている。
宇宙戦艦大和でも建造させてもらわんとな・・・。
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