🐱バルカン:2週間も前に爆発炎上なBE-42023年07月16日 00:29

バルカン:2週間も前に爆発炎上なBE-4


(ジェフ・ベゾス氏のブルーオリジンロケットエンジンが試験中に爆発)
https://www.cnbc.com/2023/07/11/jeff-bezos-blue-origin-be-4-rocket-engine-explodes-during-testing.html

「ジェフ・ベゾス氏の宇宙会社ブルー・オリジンが先月、BE-4ロケットエンジンの試験中にロケットエンジンの爆発を起こしたとCNBCが報じた。」

「6月30日にテキサス州西部にあるブルー・オリジン社の施設で火災が発生し、試験開始から約10秒後にBE-4エンジンが爆発した。」

記事によれば、このエンジンは2回目の打ち上げ用に試験されていたものだという。

「ULAの2回目のバルカンロケット打ち上げで使用するために、ブルー・オリジンの顧客であるユナイテッド・ローンチ・アライアンスに出荷される予定だった」

「すでに直接原因を突き止めており、是正措置に取り組んでいる」

「今年のエンジン納入の約束を達成し、顧客の打ち上げニーズを先取りし続けることができるだろう」

それは、突き止められた直接原因とやらへの是正措置が有効に機能し、更なるテストに合格出来たらの話だ。

バルカンの一連のスケジュールに対する影響は計り知れない。

1回目のテスト飛行も、2段目の改修が無事に終わるかどうかに掛かっている。

今回の爆発については、情報が出てくるまでにずいぶん時間が掛かっているのも気になる。

「関係者らは非公開事項について匿名を条件にCNBCに語った。」

「それらの人々は、エンジンを破壊し、試験スタンドのインフラに大きな損害を与えた劇的な爆発のビデオを見たと述べた。」

まあいい。

爆発事故を大々的に宣伝しているS社の方が異常なだけだ(そうなのかあ?)。

この記事は、スティーブンクラークのアルスのロケットレポートに出ていた。

(Rocket Report: Rocket Lab の再利用の次のステップ、Blue Origin エンジンが爆発)
https://arstechnica.com/space/2023/07/rocket-report-rocket-labs-next-step-in-reuse-blue-origin-engine-explodes/

「Blue Origin エンジンがテストスタンドで爆発。」

「United Launch Alliance の 2 番目のバルカン ロケットで飛行するよう割り当てられていた BE-4 エンジンが、最近テキサス州の試験スタンドで爆発したとCNBC が報じています。」

「ブルーノ氏は、エンジンの受け入れテスト中の爆発は、エンジンの生産開始初期には「比較的日常的」であると述べた。」

このくらいの図太い神経でなければ、打ち上げロケット会社の経営などできないということか。

爆発炎上木っ端微塵は、S社の専売特許ではないということなわけだ。

根本原因が何なのか、それは初号機の打ち上げに影響はないのか(つまり、受け入れテストで見逃されていたということがないかどうかの問題だな)については、明らかではない。

「ULA の最初のバルカン飛行体にすでに統合されている 2 つの BE-4 エンジンは受け入れテストに合格しており、エンジニアはエンジンの設計に自信を持っています。」

2号機用のエンジンは、同じ設計に基づいて制作されていたのではないか(製造上の問題だった可能性もあるけどな)。

根拠なき自信かもな・・・。

まあ、どうでもいいんですが。

今のところ、件のビデオとやらは公開されていない。

セントール上段の爆発ビデオが流出したことから、ブルーオリジンの内部管理が強化されている可能性はある。

今回のリークも、ずいぶん時間が経ってから行われたようだ(未確認)。

公表されていることは、全て氷山の一角であり、秘匿され、永遠に表ざたにならない話が溢れているに違いない。

意図せず表に出てしまった話の影響を少なくするために、ありとあらゆる手段を取って火消しに走るわけだ(爆発炎上だから、火消しは必要だけどな・・・)。

バルカンの場合は、国家安全保障ミッションの継続という問題も絡んでいる。

問題が長期化すれば、米国のスパイ衛星が上がらないという事態に陥ることになる。

もちろん、バックアップとしてのスペースX社との契約はあるにせよ、垂直統合施設はこれからだし、大型フェアリングの開発もまだ行われていない(未確認)。

精密光学衛星や重量級衛星の打ち上げは、それらに対応できるバルカンに頼るしかないのだ。

ULAは追い詰められている。

が、時間はかかるかもしれないが、問題は解決されるだろう。

スクラッチから開発されたとはいえ、BE-4はそれ程追い込んだ設計はしていないだろうからな(未確認)。

ラプター2とは異なる(たぶん)。

1年か2年遅れで、2回の打ち上げを成功させ、米軍の認証を取得するだろう。

生産設備や試験設備に対する投資もしっかりと行われている。

発射施設のクレーターを埋め戻すような話にはならない。

「SpaceX の Starship 発射台ではアップグレードが続けられています。:
・・・
4月のスターシップ初の本格試験打ち上げに続き、スターシップの発射台の下に空いた穴を埋めるため、ここ数週間で数百台のコンクリートトラックがスターベースに集結した。」

やれやれ・・・。

能代のイプシロンS2段目の爆発炎上木っ端微塵は、我が国では珍しいようで大きく報道されているけど、業界では日常の光景なようだ。

ニュースを見る我々も、少し神経を太くしておく必要がありそうだな・・・。