塩水2014年08月28日 13:50

塩水


コンゴ民主共和国(DRC)でのエボラ出血熱の報告が、WHOのページに上がった。

(Ebola virus disease – Democratic Republic of Congo)
http://www.who.int/csr/don/2014_08_27_ebola/en/

「Between 28 July and 18 August 2014, a total of 24 suspected cases of haemorrhagic fever, including 13 deaths, have been identified.」

「Health sector response:
The Ministry of Health of DRC has dispatched field teams to the area to monitor and evaluate the situation. Contact tracing has begun and 80 individuals are currently being followed-up.」

トレースしているのが80人、疑い感染者が24人、13人が死亡・・・。

報道されていた600人とは、かけ離れた数字が出た。

(コンゴ民主共和国: エボラ出血熱の発生確認――MSF、援助を開始)
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000216.000004782.html

「国境なき医師団(MSF)はコンゴ民主共和国の赤道州でエボラ出血熱発生確認を受け、援助活動を開始した。」

(コンゴで出血性胃腸炎流行、70人死亡 WHO「エボラ熱ではない」)
http://sankei.jp.msn.com/life/news/140822/bdy14082207580001-n1.htm

「世界保健機関(WHO)は21日、コンゴ(旧ザイール)北部で出血性胃腸炎が流行し、592人が感染、少なくとも70人が死亡したと明らかにした。」

「WHOの報道担当者は病原となるウイルスなどは特定していないが「エボラ熱ではない」と否定。WHOの報告書によると、死者のうち5人は医療従事者だという。」

「エボラ熱の致死率は25~90%に達するが、今回のコンゴでの胃腸炎は約12%にとどまっている。」

さて、この592人という数字をどう捉えるかだな。

70人の死亡というのも、ちょっと多い。

8月11日に亡くなった患者については、野生生物との接触が記載されているが、他にもあるのではなか。

DRCの動向については、注目していかなければならない。

それにしても、西アフリカのエボラの集計が上がらない。

前回の報告から、既に6日がたっている。

毎日のように、今日こそは上がるだろうと見ているのだが、今日もスカだ。

データが出ないと、余計な記事を読んでしまう・・・。

(エボラ熱流行、隣国コートジボワールで奇想天外なデマ拡散)
http://www.afpbb.com/articles/-/3024275

「西アフリカで猛威をふるっているエボラ出血熱がコートジボワールにも拡大した、というデマが同国で広まり始めた」

「塩水を飲んだり、塩を体にすり込んだりすれば、病気にかからない」

「皆が塩水を飲んだり、タマネギを食べたりしてエボラを防ごうと言っている」

「エボラウイルスはアフリカ人を滅ぼすために白人が発明したものだと噂している」

「常に国境が抜け穴だらけのコートジボワールでは、いかに警備しても完全に封鎖することは難しい。ギニアに近い北西部の都市オジェネ(Odienne)では、30ドル(約3000円)程度で密入国ができる。貧しい現地の基準に照らしても比較的少額でできる越境で、これによりコートジボワールは感染拡大の危険にさらされている。」

まあ、こういう状況じゃあ、コートジボワールの人々がエボラの感染を恐れて集団ヒステリーになっても仕方ないな。

しかし、タマネギって、どっから出てきたんだあ?(コウモリ(自然宿主?)→ドラキュラ→ニンニク→タマネギ?)。

まあ、どうでもいいんですが。

(Côte d'Ivoire)
http://www.who.int/countries/civ/en/

「・総人口(千人):19,840
・一人当たりのGNI(ドル):1,920
・平均寿命(男/女):52/54
・5歳未満死亡(千人当たり):108
・一人当たり保健関係支出(ドル):144」

(人間開発指数:Côte d'Ivoire)
http://hdr.undp.org/en/countries/profiles/CIV

「Index:0.452 Rank:171」

まあ、最貧国クラブのメンバーだな。

(コートジボワール)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%88%E3%82%B8%E3%83%9C%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%AB

有名人では、ベルナール・アッカがいる。

(ベルナール・アッカ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%8A%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%83%E3%82%AB#.E5.87.BA.E6.BC.94.E4.BD.9C.E5.93.81

浮沈子は、全然知らないんだが。

お笑い芸人から、格闘家に転身、現在は引退している。

コートジボワールは、西側の国境がギニアとリベリアなんだが、ギニア側は未発生区域だ。

リベリアからの流入はあるかもしれない。

国境閉鎖なんて、賄賂稼ぎのネタにしかならないんじゃなかろうか。

(コートジボワール共和国(Republic of Cote d'Ivoire)基礎データ)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/cote_d/data.html#01

「経済協力:2.最近の主要案件:
・1999年12月の政変により我が国は経済協力の実施を見合わせていた
・2000年半ば以降民主化プロセスの進展もあり,2002年5月援助を再開
・2002年9月の情勢悪化以降は,緊急的・人道的性格を有する支援,草の根無償資金協力,及び研修員受け入れを除き原則として停止,国際機関の食料援助や選挙支援,DDR(武装解除・動員解除・元兵士の社会復帰)に対する支援,気候変動案件等を実施
・2010年11月以降は,同国の政情が不安定となり,支援の受入れ体制が不十分であることに鑑み,人道的,緊急的性格を有するもの及び民主化プロセスを支援するものを除き,新規の二国間支援を原則停止
・現地情勢に改善が見られることから,2011年11月に再開。国際機関経由及び調査スキームの活用による,難民・国内避難民支援や治安強化のための支援を実施
・2004年11月の政情悪化以降,JICA事務所は一時閉鎖したが,2011年11月より再開」

政府間の援助についてだけ見ても、最近まで、まともな受け入れ態勢もなかったようだ。

(ODA:無償資金協力)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/data/gaiyou/odaproject/africa/cote_d/index_01.html

我が国は、平成17年度から4年間に渡り、マラリア対策としてユニセフと協力して、蚊帳を送っている。

何とも、日本的な対応で、こういうのは浮沈子好みだな。

「同国政府はマラリア予防のために、国家マラリア対策プログラムを策定し、2005年までに5歳以下の子どもおよび妊産婦の蚊帳使用率を50%までに引き上げることを目指している:平成17年度の記述より」

「コートジボワール政府は、「国家マラリア対策プログラム」を策定し、2009年までに5歳未満の子ども及び妊婦の防虫蚊帳使用率を60%まで増加することを目指している:平成21年度の記載より」

達成できたんだろうか?。

まあいい。

マラリアで苦労しているところに、エボラとか流行り始めたら、目も当てられないだろう。

西アフリカ諸国は、独立後、内戦など政情不安定な時期を経て、緩やかな改善の傾向を見せ始めている。

しかし、目ぼしい産業といえば、鉱業や林業、商品作物の栽培くらいで、産業基盤が脆弱だ。

今後も、長期的な国際社会からの援助なしには国家としての活動もおぼつかない。

国内の地域格差が大きいことも問題だな。

塩水飲んでエボラが治ると信じてしまうのも無理もないかも・・・。

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