OBAFGKM2015年06月10日 01:37

OBAFGKM
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恒星のスペクトル分類なんだが、浮沈子はこう覚えていた。

O:Oh,
B:Beautiful
A:A
F:Fine
G:Girl,
K:Kiss
M:Me!

しかし、いわれを聞くと、どうもG=Guyとなるらしい。

(5 小マゼラン星雲に二十五個のセファイドを発見する: リーヴィット)
http://james.3zoku.com/kojintekina.com/physics/physics09060105.html

この話を読むと、ウーマンパワーの底力を見る思いだ。

「Oh, Be A Fine Guy - Kiss Me!(おお、いい男ね―私にキスして!)」

アニー・キャノンが言ったわけではないだろうが、まあ、語呂合わせとしてはどっちでもいいような気がする。

(アニー・ジャンプ・キャノン)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%97%E3%83%BB%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%8E%E3%83%B3

「現在も使われている恒星の分類法を確立し、膨大な数の天体の分類を行った」

(Stellar classification:Harvard system)
http://en.wikipedia.org/wiki/Stellar_classification#Harvard_system

「Oh, Be A Fine Guy/Girl, Kiss Me」

まあ、どうでもいいんですが。

肝心のスペクトルに対応する温度はこれ。

型 表面温度(K) 色
O 29,000-60,000 青
B 10,000-29,000 青~青白
A 7,500-10,000 白
F 6,000-7,500 黄白
G 5,300-6,000 黄
K 3,900-5,300 橙
M 2,500-3,900 赤

太陽はGになるのかな。

(太陽)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%AA%E9%99%BD

「スペクトル型はG2V(金色)である」

まあいい。

「近年、褐色矮星などの分類も可能にすべく拡張され、O B A F G K M L T Yとなった。」

型 表面温度(K) 色
L 1,300-2,500 暗赤
T 600-1,300 赤外線
Y 600以下 赤外線

さらに、ヘンリエッタ・リーヴィットという天文学者がいる。

(ヘンリエッタ・スワン・リービット)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%98%E3%83%B3%E3%83%AA%E3%82%A8%E3%83%83%E3%82%BF%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%83%AF%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%93%E3%83%83%E3%83%88

彼女が見つけたセファイド変光星の変光周期光度関係は、宇宙の姿を映し出す物差しとして、重要な役割を果たすことになる。

「この関係を用いると、その実視等級と変光周期を測定することで距離の測定に用いることができる。いわば宇宙の灯台であり、年周視差などで測ることの出来ない1000光年以上の測定が可能である。」

((質問6-1)星までの距離はどうやって測定するの?)
http://www.nao.ac.jp/faq/a0601.html

「・100光年程度まで:年周視差
・銀河系内(10万光年程度?):HR図
・他の銀河:脈動変光星、Ia型超新星
・遠い銀河:スペクトル線の波長のずれ」

ここに出てくるIa型超新星には、こんな話がある。

(Ia型超新星:光学曲線)
http://ja.wikipedia.org/wiki/Ia%E5%9E%8B%E8%B6%85%E6%96%B0%E6%98%9F#.E5.85.89.E5.AD.A6.E6.9B.B2.E7.B7.9A

「1998年、遠方のIa型超新星の観測により、宇宙は加速膨張を続けているという予期せぬ結果が示唆された」

この話は、以前にもこのブログで取り上げた。

(宇宙の暗黒)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2015/02/26/7579899

この宇宙の大部分が、未知の物質や未知のエネルギーで出来ているという、なんともいえない話だ。

科学の限界、人類の知の地平線だな。

既に、ウィキの説明も、この宇宙の暗黒面を前提に記述されている。

(銀河系)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%8A%80%E6%B2%B3%E7%B3%BB

「全質量は太陽の1兆2600億倍と見積もられている。そのうち可視光などの電磁波を放出している質量の合計は5.1%以下の643億太陽質量で、質量の大部分はダークマターであると考えられている。」

教科書を書き換えなければならない程の、大事件だ。

宇宙を構成している要素の95パーセントは、何が何だか判らないものだといっているのだ。

このダークマターの発見は、1930年代に遡るという。

このころの天文学は、ようやく宇宙が銀河系だけではないと解って来た程度で、そんな、目に見えない質量なんて話は荒唐無稽にみえたのかもしれない。

(エドウィン・ハッブル)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%89%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%8F%E3%83%83%E3%83%96%E3%83%AB

「「星雲 (nebula)」と呼ばれるぼんやりした天体の中に、我々の銀河系の外にある銀河そのものが含まれていることがはっきりした。ハッブルはこの発見を1924年12月30日の論文で発表している。」

(6 星雲は銀河系外の銀河だ ハッブル)
http://james.3zoku.com/kojintekina.com/physics/physics09060106.html

「このセファイドを含むアンドロメダ星雲は―地球からざっと 九十万光年のかなたにあるらしいのだ。」

「アンドロメダまでの距離がこれほど大きいことに衝撃を受けたハッブルは、さらなる証拠が得られるまで発表を指し控える ことにした。」

「ウィルソン山天文台では、ハッブルの周囲の天文学者たちはみんな単一銀河説を信じていたので、物笑いの種になることを 警戒したのである。」

今日、アンドロメダ星雲(M31)は、約250万光年の彼方にあることがわかっている。

(アンドロメダ銀河:画像参照)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%AD%E3%83%A1%E3%83%80%E9%8A%80%E6%B2%B3

「かつて、系外銀河のことがよく知られていなかった時代に銀河は星雲と混同されてきた、その名残として現在でも「アンドロメダ星雲」、「アンドロメダ大星雲」、などと呼ばれることもある。」

悪かったね!。

このアンドロメダ銀河は、やがて我々の天の川銀河と一体になることがわかっている。

「アンドロメダ銀河のスペクトルは青方偏移を持ち、銀河系に対して秒速約122kmで接近している」

「約40億年後には銀河系 (Milky Way) とアンドロメダ銀河 (Andromeda) は衝突し、それから約20億年かけて1つの巨大な楕円銀河「ミルコメダ (Milkomeda)」を形成すると予想されている」

生きてねえよ!。

ダークマター(3割弱)が何なのかさえ分からないのに、ダークエネルギー(7割弱)とかもあるっていうじゃないの!。

お先真っ暗だな。

宇宙の中で分かっているのは、たった5パーセントくらいで、観測に拠れば、宇宙はどんどん膨張して、最後には引きちぎられてなくなってしまうらしい。

(宇宙の終焉:加速膨張の発見)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%87%E5%AE%99%E3%81%AE%E7%B5%82%E7%84%89#.E5.8A.A0.E9.80.9F.E8.86.A8.E5.BC.B5.E3.81.AE.E7.99.BA.E8.A6.8B

「強力な加速膨張により、宇宙膨張と切り離されて現在安定に存在している銀河や人間、バクテリア、砂粒に至るありとあらゆる物理的構造がいずれ素粒子にまでバラバラになってしまう。かくして宇宙は、永遠に加速しながらお互いから遠ざかる素粒子だけになってしまうと主張している。」

(Phantom Energy and Cosmic Doomsday:その論文:ワケワカ・・・)
http://arxiv.org/pdf/astro-ph/0302506v1.pdf

「The phantom energy rips apart the Milky Way, solar system, Earth, and ultimately the molecules, atoms, nuclei, and nucleons of which we are composed, before the death of the Universe in a ``Big Rip''.」

サマリーの末尾にはこうあるが、そういう話はいずれにしても、相当先の話だ。

太陽系があるうちは、地球人類は何とかするだろうから心配ない。

そっから先の話は、考えても仕方なかろう。

しかし、あれだな、天文学というのは、無責任でいいな。

宇宙はみんな引き裂かれてしまいます、なんて、お気楽に言ってくれちゃってさっ!。