タモンの空 ― 2015年06月17日 15:48
タモンの空
今日はガス抜き。
まあ、昨日のダイビングプロファイルでは、浅いところで長い時間泳いでいたので、ひょっとしたらエキジットした時には、直ぐにでも飛行機に乗れる状態だったかもしれないが、組織の中に不活性ガスがどのような形で蓄積し、与圧されているとはいえ、3000m位に相当する低圧下でどのような挙動をするかというのは、まだ、十分に解明されていない。
ましてや、絶対人口が少ないCCRの特性に合わせた研究なんて、皆無なんじゃないか?(浮沈子は、不勉強なので良く知りません)。
健康と安全に十分配慮すべく、今回は、明日の早朝便(6時台に離陸)であることにかんがみ、ガス抜き日を入れた。
たっぷりと朝寝坊をし、タムニン・プラザホテルから程近いショッピングモール(グアム・プレミアム・アウトレット:GPO)から巡回バスに乗る。
マイクロネシアモール行きというやつだ。
初めて行ったが、だだっ広い2階建てのショッピングモールで、12時過ぎまでぶらぶらして、タモンに戻る。
富士一番というラーメン屋で腹ごしらえ(ミソチャーシュー、キムチチャーハン、アイスティー:どう考えても食い過ぎだな)。
前々回は、店が開いてなくて、泣く泣く帰ったのだが、今回リベンジを果たした。
帰りは、オンワード・ビーチ・リゾートから歩いてみた。
うーん、アウトレットから歩いても、大差ない感じだ。
インフュージョンというコーヒー屋さんで、アイスコーヒーを仕入れて、熱中症寸前の身体を冷やす。
ホテルに戻ると、シャワーで冷やして内と外から体温をコントロールする。
ようやく、汗も引いて、人心地付いた。
部屋の中は、宴の後というか、リブリーザーの部品が所狭しと散らかっている(乾燥中)。
夜になったらパッキングして、帰りの準備だ。
直ぐにでも次のダイビングに臨めるよう、メンテナンスは怠らない。
塩噛みや、グリス切れはないか、バッテリーはびんびんか(清志郎かあ?)。
まあ、どうでもいいんですが。
夕べ、上田さんと晩飯を食いながら、どうすればCCRを普及させることができるか、少なくとも、数少ないユーザーを、たとえば、グアム(ほかのとこでもいいんですが)に呼び寄せることができるかを話し合った。
浮沈子の提案は、直ぐにでもできることとして、上田さんが、特段の問題がない限りは、全てのダイビングでCCRを使って潜るということ。
もちろん、ガイドとして、安全管理上問題がある場合や、講習等でインストラクターにリブリーザーの使用が禁じられている場合を除いてである。
露出こそ、マーケティングの基本、いろはの「い」の字である。
浮沈子のいい加減、かつ、無責任きわまる提案なので、実現するかどうかは別として、3DAに行けば、CCRダイバーがいつでも見られる情況が生まれるかもしれない(見世物じゃあないんですがね)。
まあいい。
日本では、なかなか開催されないテックレベルの講習を開催するなども、アピールするかもしれない。
浮沈子は、早くテック40CCRを取って、上田さんと一緒にテック60CCRを目指そうと考えている。
ということは、自動的かつ当然の帰結として、喫煙ダイバーが一人減るということになる(誰のことかは、ここでは明記しないで置こう・・・)。
本人や、顧客や、指導団体にとっても、いいこと尽くめで、悪い話ではない。
その意味でも、早急の対応が求められるわけだ(他力本願なので・・・)。
CCRの市場が急激に拡大するということは、少なくとも当面は望めない。
限られたパイを、如何に切り分けるかということも、一時的には重要なことになってくる。
さもしい話だが、それが現実だ。
そこには、熾烈な競争原理が働き、囲い込みや顧客の奪い合いが起こるかもしれない。
それは、仕方ないことなのかもしれないが、そればっかで質の低下が起こり、事故でも頻発して足を引っ張られるか、過当競争でビジネスとして成立しなくなり、サービスが衰退すれば逆効果になる。
しっかりと地固めしつつ、僅かずつでも拡大を続けていけるような、総合的、複合的な戦略が必要だろう。
他にも、有用なアイデアがいくつか出たが、ここには書けない。
アイデアを形にするには、天の時、地の利、人の和が必要だ。
リスクをとる勇気や、裏づけとなる資金力、ビジネス環境を作り出す政治力も欠かせない。
ダイビングのゲレンデとしてのグアムは、地の利には恵まれているし、ビジネス環境としても悪くない。
人を得て、タイミングを捉えれば、新しいダイビングの形を、CCRというビジネスツールを使って実現できるかもしれない。
昨日、190分を超える連続ダイブ(途中、1回の浮上あり)を経験して、浮沈子が強く感じたことは、60分のダイビングでは遭遇できなかったであろうマルコバンアジのトルネードを見られたことだ。
プロファイル的には、全くレクリエーショナル・リブリーザーの範疇である(まあ、時間的には、ちょっとオーバーですが)。
こんなダイビングがフツウになれば、レクリエーショナルダイビングの形が変わる。
カメ1匹見て大騒ぎなんて、過去の話になる(昨日は、浮沈子でさえ10匹以上、上田さんは、20匹は見た)。
バラクーダの群れも、何度となく現われる。
弾丸のように、次々と脇を通り過ぎるブラックチップシャーク・・・。
パラオとかで、CCRが流行りだしたら、どんなことになるか、考えただけでもゾクゾクするな。
もちろん、セブでも(詰め替え式じゃなくって)ポセイドンも使えるようになればいい。
180分のファンダイブ、ポイント4つをハシゴする贅沢なメニュー(次回は、水中スクーター使ってもいいでしょうか?)。
ボートキャプテンは、暇でいいかもしれない(浮上したら連絡出来るような、水中に持ち込める無線機が必要かも)。
浮沈子は、CCRの普及した先にある、新しいダイビングの姿を夢見ている。
センシティブな器材を使うことから、安全管理が徹底され、十分な講習を受けることなくリリースされるようなことがなくなり、サービスを提供する側も、事業を継続発展させるための収益が確保できる、健全なダイビング業界の姿だ。
CCRダイビングには、それだけの価値があり、その価値を毀損することがないよう、メーカーや指導団体、インストラクターが最善を尽くさなければならない。
顧客満足度にフォーカスした事業のあり方が求められていると、強く感じている。
もちろん、既存のボートダイビングに相乗りするリーズナブルなサービスもあっていい。
そのなかでも、水面休息時間を不要とするCCRのメリットを生かしたダイビングを提供し、オープンサーキットに対するアドバンテージを与えることは可能だ。
また、それが他のダイバーやガイドに対する強力な露出になり、市場の拡大に資することも無視できない。
先に進めば、それだけ道が拓ける。
何度も書くが、安全なダイビングなんてものはない。
少し危険か、かなり危険か、むちゃくちゃ危険なダイビングがあるだけだ。
目の前にある危険を如何に回避できるか、予期せぬ事態が起こらないように、事前の準備と警戒を怠らず、万が一に備えた対策を幾重にも張ることのみが、無事なエキジットを担保する。
浮沈子は、今回、無事に一連のダイビングを終え、ガス抜きの今日、タモンの空を仰ぐことが出来た(画像参照)。
細かい点では、いろいろ反省することもあったが、それは次回のダイビングに生かそう。
そして、いつか、その経験を伝える側に立つことを目指そう。
全てのダイバーが、事故なくエキジットし、爽やかな空を仰ぐことができるように。
今日はガス抜き。
まあ、昨日のダイビングプロファイルでは、浅いところで長い時間泳いでいたので、ひょっとしたらエキジットした時には、直ぐにでも飛行機に乗れる状態だったかもしれないが、組織の中に不活性ガスがどのような形で蓄積し、与圧されているとはいえ、3000m位に相当する低圧下でどのような挙動をするかというのは、まだ、十分に解明されていない。
ましてや、絶対人口が少ないCCRの特性に合わせた研究なんて、皆無なんじゃないか?(浮沈子は、不勉強なので良く知りません)。
健康と安全に十分配慮すべく、今回は、明日の早朝便(6時台に離陸)であることにかんがみ、ガス抜き日を入れた。
たっぷりと朝寝坊をし、タムニン・プラザホテルから程近いショッピングモール(グアム・プレミアム・アウトレット:GPO)から巡回バスに乗る。
マイクロネシアモール行きというやつだ。
初めて行ったが、だだっ広い2階建てのショッピングモールで、12時過ぎまでぶらぶらして、タモンに戻る。
富士一番というラーメン屋で腹ごしらえ(ミソチャーシュー、キムチチャーハン、アイスティー:どう考えても食い過ぎだな)。
前々回は、店が開いてなくて、泣く泣く帰ったのだが、今回リベンジを果たした。
帰りは、オンワード・ビーチ・リゾートから歩いてみた。
うーん、アウトレットから歩いても、大差ない感じだ。
インフュージョンというコーヒー屋さんで、アイスコーヒーを仕入れて、熱中症寸前の身体を冷やす。
ホテルに戻ると、シャワーで冷やして内と外から体温をコントロールする。
ようやく、汗も引いて、人心地付いた。
部屋の中は、宴の後というか、リブリーザーの部品が所狭しと散らかっている(乾燥中)。
夜になったらパッキングして、帰りの準備だ。
直ぐにでも次のダイビングに臨めるよう、メンテナンスは怠らない。
塩噛みや、グリス切れはないか、バッテリーはびんびんか(清志郎かあ?)。
まあ、どうでもいいんですが。
夕べ、上田さんと晩飯を食いながら、どうすればCCRを普及させることができるか、少なくとも、数少ないユーザーを、たとえば、グアム(ほかのとこでもいいんですが)に呼び寄せることができるかを話し合った。
浮沈子の提案は、直ぐにでもできることとして、上田さんが、特段の問題がない限りは、全てのダイビングでCCRを使って潜るということ。
もちろん、ガイドとして、安全管理上問題がある場合や、講習等でインストラクターにリブリーザーの使用が禁じられている場合を除いてである。
露出こそ、マーケティングの基本、いろはの「い」の字である。
浮沈子のいい加減、かつ、無責任きわまる提案なので、実現するかどうかは別として、3DAに行けば、CCRダイバーがいつでも見られる情況が生まれるかもしれない(見世物じゃあないんですがね)。
まあいい。
日本では、なかなか開催されないテックレベルの講習を開催するなども、アピールするかもしれない。
浮沈子は、早くテック40CCRを取って、上田さんと一緒にテック60CCRを目指そうと考えている。
ということは、自動的かつ当然の帰結として、喫煙ダイバーが一人減るということになる(誰のことかは、ここでは明記しないで置こう・・・)。
本人や、顧客や、指導団体にとっても、いいこと尽くめで、悪い話ではない。
その意味でも、早急の対応が求められるわけだ(他力本願なので・・・)。
CCRの市場が急激に拡大するということは、少なくとも当面は望めない。
限られたパイを、如何に切り分けるかということも、一時的には重要なことになってくる。
さもしい話だが、それが現実だ。
そこには、熾烈な競争原理が働き、囲い込みや顧客の奪い合いが起こるかもしれない。
それは、仕方ないことなのかもしれないが、そればっかで質の低下が起こり、事故でも頻発して足を引っ張られるか、過当競争でビジネスとして成立しなくなり、サービスが衰退すれば逆効果になる。
しっかりと地固めしつつ、僅かずつでも拡大を続けていけるような、総合的、複合的な戦略が必要だろう。
他にも、有用なアイデアがいくつか出たが、ここには書けない。
アイデアを形にするには、天の時、地の利、人の和が必要だ。
リスクをとる勇気や、裏づけとなる資金力、ビジネス環境を作り出す政治力も欠かせない。
ダイビングのゲレンデとしてのグアムは、地の利には恵まれているし、ビジネス環境としても悪くない。
人を得て、タイミングを捉えれば、新しいダイビングの形を、CCRというビジネスツールを使って実現できるかもしれない。
昨日、190分を超える連続ダイブ(途中、1回の浮上あり)を経験して、浮沈子が強く感じたことは、60分のダイビングでは遭遇できなかったであろうマルコバンアジのトルネードを見られたことだ。
プロファイル的には、全くレクリエーショナル・リブリーザーの範疇である(まあ、時間的には、ちょっとオーバーですが)。
こんなダイビングがフツウになれば、レクリエーショナルダイビングの形が変わる。
カメ1匹見て大騒ぎなんて、過去の話になる(昨日は、浮沈子でさえ10匹以上、上田さんは、20匹は見た)。
バラクーダの群れも、何度となく現われる。
弾丸のように、次々と脇を通り過ぎるブラックチップシャーク・・・。
パラオとかで、CCRが流行りだしたら、どんなことになるか、考えただけでもゾクゾクするな。
もちろん、セブでも(詰め替え式じゃなくって)ポセイドンも使えるようになればいい。
180分のファンダイブ、ポイント4つをハシゴする贅沢なメニュー(次回は、水中スクーター使ってもいいでしょうか?)。
ボートキャプテンは、暇でいいかもしれない(浮上したら連絡出来るような、水中に持ち込める無線機が必要かも)。
浮沈子は、CCRの普及した先にある、新しいダイビングの姿を夢見ている。
センシティブな器材を使うことから、安全管理が徹底され、十分な講習を受けることなくリリースされるようなことがなくなり、サービスを提供する側も、事業を継続発展させるための収益が確保できる、健全なダイビング業界の姿だ。
CCRダイビングには、それだけの価値があり、その価値を毀損することがないよう、メーカーや指導団体、インストラクターが最善を尽くさなければならない。
顧客満足度にフォーカスした事業のあり方が求められていると、強く感じている。
もちろん、既存のボートダイビングに相乗りするリーズナブルなサービスもあっていい。
そのなかでも、水面休息時間を不要とするCCRのメリットを生かしたダイビングを提供し、オープンサーキットに対するアドバンテージを与えることは可能だ。
また、それが他のダイバーやガイドに対する強力な露出になり、市場の拡大に資することも無視できない。
先に進めば、それだけ道が拓ける。
何度も書くが、安全なダイビングなんてものはない。
少し危険か、かなり危険か、むちゃくちゃ危険なダイビングがあるだけだ。
目の前にある危険を如何に回避できるか、予期せぬ事態が起こらないように、事前の準備と警戒を怠らず、万が一に備えた対策を幾重にも張ることのみが、無事なエキジットを担保する。
浮沈子は、今回、無事に一連のダイビングを終え、ガス抜きの今日、タモンの空を仰ぐことが出来た(画像参照)。
細かい点では、いろいろ反省することもあったが、それは次回のダイビングに生かそう。
そして、いつか、その経験を伝える側に立つことを目指そう。
全てのダイバーが、事故なくエキジットし、爽やかな空を仰ぐことができるように。
タモンの水中 ― 2015年06月17日 18:58
タモンの水中
いろいろこのブログで引用している、タモン湾縦断のプロファイルを恥を忍んで公開する(画像参照)。
ダイブタイム3時間16分45秒。
テクニカルダイビングはともかく、レクリエーショナルでは考えられないロングダイブ。
赤いラインは、深度を表す。
オレンジが酸素の残圧、黄色がディリュエント(エア)の残圧、水色と緑はPO2である。
最大深度は26.2m。
地形や途中浮上(予定の行動)の関係で、若干変化が激しいが、まあ、徐々に浅くなるコンベンショナルなプロファイルだ。
後半の最大深度は16.8m。
ということは、潜り方によってはアドバンスでなくてもいいという意見もある。
もちろん、浮沈子は、ベイルアウト用シリンダーを持たないCCRダイビングは有り得ないと考えているので、そういうコンフィギュレーションは認められない。
オンボードのディリュエントは、結局半分以上使ってしまうので、仮に終盤にトラブルが起きた際には、オンボードのエアだけでは安全に浮上することが出来ないかもしれない。
最低でも、3リッターのシリンダーに200気圧位、まるまる使えるような形でないと不安だな。
この辺りの話は、そのうちじっくり書くとして、タモン湾の水温は30度ほどで暖かい(真ん中に真横に引かれた青い線)。
しかし、泳ぎ続けているとはいえ、3時間を超えるダイビングでは、さすがに身体が冷えてくる。
当日は、2ミリのショーティーだった。
これは、反省点だな。
水中の体温の喪失を甘く見てはいけない。
少なくとも、フルスーツでフードベストは着用すべきだ。
エントリーの時に慌てていて、ハーネスを完全に付けずに入ったのもまずかったな。
潜降しながら急いで付けたら、どうもバランスが悪く、いろいろ手探りしたら、クロッチベルトがカウンターラングの下に付いていたり、ディリュエントのホースが変なところから出ていたり、ひっちゃかめっちゃかの状態だった。
さらに、それを付け替えているうちに、さらに訳がわからなくなり、そうとう試行錯誤を繰り返しながらのダイビングが続いてしまった。
最終的にフィットしたのは30分以上経ってからである。
グラフでいうと、16m近辺のところに深度を上げたころだ。
ということは、それまでのリスキーな環境の中で、デタラメなコンフィギュレーションのまま潜っていたことになる。
猛省しなければならない・・・。
さらに、酸素の消費はコンスタントでいいんだが、ディリュエントがコンスタントに減っているというのは解せない。
つまり、浮力のコントロールが決まらずに、試行錯誤を繰り返しているという動かぬ証拠だ。
潜降中は浮力の確保のために、BCや呼吸回路に給気しなければならないというのは解かるが、深度を一定に保っている時は、ポセイドンのユニット特有のキャリブレーションによる消費を含めても、もっと平坦な形になってしかるべきだろう。
さらに、浮上中(真ん中辺り)は、全く減らなくても良さそうなのに、むしろ、消費が増えているというのは、浮力のコントロールに失敗して、出したり入れたりを繰り返しているというのがバレバレだな。
出したり入れたりというのは、余り得意じゃないんだけどな(子供は、わかんなくていいです!)。
まあいい。
このグラフでは、ちょっとわかりづらいが、PO2のグラフを追うと、5分に1回くらい、上下にスパイク状の変化があるのがわかる。
こいつが、例のキャリブレーション攻撃というヤツで、一定時間ごとに、ディリュエントを噴射して酸素センサーのチェックをしているわけだ。
この際に、ほぼ一息分のガスを呼吸回路から抜いてやらなければならない。
ポセイドンユニットに於いては、CCRは泡が出ない潜水器であるという宣伝文句は、機構上、厳密には有り得ないのだ。
もちろん、インスピなどのコンベンショナルなユニットでは、こんなことはない。
浮上するときには、もちろん膨張する回路内のガスを抜くことになるが、それ以外は、マスククリアの際にしか排気はしない。
5分に1回、一息分といっても、深度によって実際のガスの排気量は異なる。
水底の容積が3リッター程度だったとしても、深度40mでの水面換算は15リッターである(計算、合ってます?)。
3リッターのシリンダーで200気圧持ち込んでいるわけだから、水面換算600リッターのディリュエントということになるので、5分毎にその40分の1を捨てることになる。
もちろん、ディリュエントだけで計算してはいけない。
PO2で1.2に相当する酸素も一緒に捨てているので、そこは修正する必要がある。
しかしながら、仮に180分潜っていると、36回の排気を行うことになるので、その分の消費は想定しておかなければならないのだ。
まあ、NDLの関係もあり、ずーっと40mで潜ってるわけじゃないので、実際の消費量はずっと少ない。
しかし、この消費はバカにできない。
少なくともポセイドンユニットでは、ベイルアウト用シリンダーを、アウトボードで確保する必要があると浮沈子が考える理由のひとつである。
酸素の分の補正を加えても、180分フルで潜った時の残圧は、半分近くになっていると考えていい。
器材に慣れない場合は、さらに消費量が増えることは、浮沈子の例を見ても明らかだ。
エントリー時に187気圧を記録しているが、エキジット時は78気圧になってしまっている。
途中浮上があったので、連続潜水よりも消費量は多いが、大差あるまい。
酸素は、ディリュエントと一緒に排気される分と、実際に消費される分を併せて考えなければならない。
今回の場合は、エントリー時に152気圧、エキジット時に74気圧で、ほぼ半分である。
今回の一連のダイビングでも、酸素の使用量は、概ねこんなもんだったな。
一番少ない時で、30パーセント程度だ(2ダイブ、合計で140分くらい)。
酸素の消費量も、深度変化が多く、浮力調整に手間取ると増えるということも考えておいた方がいい。
オープンサーキットダイバーと、乗り合いボートで潜る場合には、1日3本潜るとしても、あまり考えなくてもいいかもしれないが、ユニットの機能をフルに発揮するようなロングダイブかつ、深度変化が大きい場合には、要注意だ。
もっとも、上田さんの場合は、深度調節には殆どロスがないので、浮沈子の半分くらいの消費量であったことは考慮する必要がある(要するに、浮沈子が下手だったということ!)。
ダイブログのグラフを公開するというのは、プロにとっては商売にかかわるので、なかなか見ることは出来ない。
見る人が見れば、手練のCCR使いか、ヘタクソなのか、一目瞭然だからだ。
浮沈子も、プロになったら、公開しなくなるかもしれない(後悔したくないから?)。
まあ、どうでもいいんですが。
CCRは、一緒に潜れば上手いか下手かは直ぐに判る。
トリムが安定していて、浮力コントロールが取れていて、そんでもって深度を維持するフィンワークが出来ていれば、まあ、へたっぴーとは言われないだろう。
あとは、トラブル対処の小技が確実に行え、その際に深度を乱さずに出来れば一人前。
さらに、それらを深度変更しながらスムーズに行えれば合格だ。
浮沈子のように、何かやり始めるとジタバタして深度維持ができなくなるというのは、まだまだ修行が足りないということになる。
フィンワークというのは、もちろん、オープンサーキットでも重要なスキルの一つだが、CCRの場合は、トリムと共に、深度を維持するという点で、一段と重要である。
一掻き毎に深度が変わってしまって、それを修正するために浮力調整でガスを使ってしまうようでは、CCRダイバーとしては問題があるということになる。
もちろん、ミニマム(ループ)ボリュームとか、完璧な中性浮力の維持というのはそれ以前の話だ。
ガスの消費を見ると、そういうことの一つ一つが見えてくるというものだ。
人間は、学習することが出来る動物だから、慣れて来ればいささかなりとも上達することはできるが、漫然と潜っている限り、その程度は知れている。
きちんとした指導者について、丁寧で適切な指導を受けながら精進し続ける必要があるということは、CCRでも同じだ。
ファンダイブしている時でも、傍らに師匠の影を感じながら、一呼吸、一掻きを疎かにせず、日々是決戦(代ゼミかよ?)の心構えで潜りたいものである(反省!)。
いろいろこのブログで引用している、タモン湾縦断のプロファイルを恥を忍んで公開する(画像参照)。
ダイブタイム3時間16分45秒。
テクニカルダイビングはともかく、レクリエーショナルでは考えられないロングダイブ。
赤いラインは、深度を表す。
オレンジが酸素の残圧、黄色がディリュエント(エア)の残圧、水色と緑はPO2である。
最大深度は26.2m。
地形や途中浮上(予定の行動)の関係で、若干変化が激しいが、まあ、徐々に浅くなるコンベンショナルなプロファイルだ。
後半の最大深度は16.8m。
ということは、潜り方によってはアドバンスでなくてもいいという意見もある。
もちろん、浮沈子は、ベイルアウト用シリンダーを持たないCCRダイビングは有り得ないと考えているので、そういうコンフィギュレーションは認められない。
オンボードのディリュエントは、結局半分以上使ってしまうので、仮に終盤にトラブルが起きた際には、オンボードのエアだけでは安全に浮上することが出来ないかもしれない。
最低でも、3リッターのシリンダーに200気圧位、まるまる使えるような形でないと不安だな。
この辺りの話は、そのうちじっくり書くとして、タモン湾の水温は30度ほどで暖かい(真ん中に真横に引かれた青い線)。
しかし、泳ぎ続けているとはいえ、3時間を超えるダイビングでは、さすがに身体が冷えてくる。
当日は、2ミリのショーティーだった。
これは、反省点だな。
水中の体温の喪失を甘く見てはいけない。
少なくとも、フルスーツでフードベストは着用すべきだ。
エントリーの時に慌てていて、ハーネスを完全に付けずに入ったのもまずかったな。
潜降しながら急いで付けたら、どうもバランスが悪く、いろいろ手探りしたら、クロッチベルトがカウンターラングの下に付いていたり、ディリュエントのホースが変なところから出ていたり、ひっちゃかめっちゃかの状態だった。
さらに、それを付け替えているうちに、さらに訳がわからなくなり、そうとう試行錯誤を繰り返しながらのダイビングが続いてしまった。
最終的にフィットしたのは30分以上経ってからである。
グラフでいうと、16m近辺のところに深度を上げたころだ。
ということは、それまでのリスキーな環境の中で、デタラメなコンフィギュレーションのまま潜っていたことになる。
猛省しなければならない・・・。
さらに、酸素の消費はコンスタントでいいんだが、ディリュエントがコンスタントに減っているというのは解せない。
つまり、浮力のコントロールが決まらずに、試行錯誤を繰り返しているという動かぬ証拠だ。
潜降中は浮力の確保のために、BCや呼吸回路に給気しなければならないというのは解かるが、深度を一定に保っている時は、ポセイドンのユニット特有のキャリブレーションによる消費を含めても、もっと平坦な形になってしかるべきだろう。
さらに、浮上中(真ん中辺り)は、全く減らなくても良さそうなのに、むしろ、消費が増えているというのは、浮力のコントロールに失敗して、出したり入れたりを繰り返しているというのがバレバレだな。
出したり入れたりというのは、余り得意じゃないんだけどな(子供は、わかんなくていいです!)。
まあいい。
このグラフでは、ちょっとわかりづらいが、PO2のグラフを追うと、5分に1回くらい、上下にスパイク状の変化があるのがわかる。
こいつが、例のキャリブレーション攻撃というヤツで、一定時間ごとに、ディリュエントを噴射して酸素センサーのチェックをしているわけだ。
この際に、ほぼ一息分のガスを呼吸回路から抜いてやらなければならない。
ポセイドンユニットに於いては、CCRは泡が出ない潜水器であるという宣伝文句は、機構上、厳密には有り得ないのだ。
もちろん、インスピなどのコンベンショナルなユニットでは、こんなことはない。
浮上するときには、もちろん膨張する回路内のガスを抜くことになるが、それ以外は、マスククリアの際にしか排気はしない。
5分に1回、一息分といっても、深度によって実際のガスの排気量は異なる。
水底の容積が3リッター程度だったとしても、深度40mでの水面換算は15リッターである(計算、合ってます?)。
3リッターのシリンダーで200気圧持ち込んでいるわけだから、水面換算600リッターのディリュエントということになるので、5分毎にその40分の1を捨てることになる。
もちろん、ディリュエントだけで計算してはいけない。
PO2で1.2に相当する酸素も一緒に捨てているので、そこは修正する必要がある。
しかしながら、仮に180分潜っていると、36回の排気を行うことになるので、その分の消費は想定しておかなければならないのだ。
まあ、NDLの関係もあり、ずーっと40mで潜ってるわけじゃないので、実際の消費量はずっと少ない。
しかし、この消費はバカにできない。
少なくともポセイドンユニットでは、ベイルアウト用シリンダーを、アウトボードで確保する必要があると浮沈子が考える理由のひとつである。
酸素の分の補正を加えても、180分フルで潜った時の残圧は、半分近くになっていると考えていい。
器材に慣れない場合は、さらに消費量が増えることは、浮沈子の例を見ても明らかだ。
エントリー時に187気圧を記録しているが、エキジット時は78気圧になってしまっている。
途中浮上があったので、連続潜水よりも消費量は多いが、大差あるまい。
酸素は、ディリュエントと一緒に排気される分と、実際に消費される分を併せて考えなければならない。
今回の場合は、エントリー時に152気圧、エキジット時に74気圧で、ほぼ半分である。
今回の一連のダイビングでも、酸素の使用量は、概ねこんなもんだったな。
一番少ない時で、30パーセント程度だ(2ダイブ、合計で140分くらい)。
酸素の消費量も、深度変化が多く、浮力調整に手間取ると増えるということも考えておいた方がいい。
オープンサーキットダイバーと、乗り合いボートで潜る場合には、1日3本潜るとしても、あまり考えなくてもいいかもしれないが、ユニットの機能をフルに発揮するようなロングダイブかつ、深度変化が大きい場合には、要注意だ。
もっとも、上田さんの場合は、深度調節には殆どロスがないので、浮沈子の半分くらいの消費量であったことは考慮する必要がある(要するに、浮沈子が下手だったということ!)。
ダイブログのグラフを公開するというのは、プロにとっては商売にかかわるので、なかなか見ることは出来ない。
見る人が見れば、手練のCCR使いか、ヘタクソなのか、一目瞭然だからだ。
浮沈子も、プロになったら、公開しなくなるかもしれない(後悔したくないから?)。
まあ、どうでもいいんですが。
CCRは、一緒に潜れば上手いか下手かは直ぐに判る。
トリムが安定していて、浮力コントロールが取れていて、そんでもって深度を維持するフィンワークが出来ていれば、まあ、へたっぴーとは言われないだろう。
あとは、トラブル対処の小技が確実に行え、その際に深度を乱さずに出来れば一人前。
さらに、それらを深度変更しながらスムーズに行えれば合格だ。
浮沈子のように、何かやり始めるとジタバタして深度維持ができなくなるというのは、まだまだ修行が足りないということになる。
フィンワークというのは、もちろん、オープンサーキットでも重要なスキルの一つだが、CCRの場合は、トリムと共に、深度を維持するという点で、一段と重要である。
一掻き毎に深度が変わってしまって、それを修正するために浮力調整でガスを使ってしまうようでは、CCRダイバーとしては問題があるということになる。
もちろん、ミニマム(ループ)ボリュームとか、完璧な中性浮力の維持というのはそれ以前の話だ。
ガスの消費を見ると、そういうことの一つ一つが見えてくるというものだ。
人間は、学習することが出来る動物だから、慣れて来ればいささかなりとも上達することはできるが、漫然と潜っている限り、その程度は知れている。
きちんとした指導者について、丁寧で適切な指導を受けながら精進し続ける必要があるということは、CCRでも同じだ。
ファンダイブしている時でも、傍らに師匠の影を感じながら、一呼吸、一掻きを疎かにせず、日々是決戦(代ゼミかよ?)の心構えで潜りたいものである(反省!)。
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