1兆円2016年07月20日 22:23

1兆円


20年間使える(まあ、1回毎の使い捨てですが)。

毎年、約6回の打ち上げ。

コストは1回50億円(プラスアルファ)。

これで計算すると、6000億円(プラスアルファ)だが、開発に1900億円掛かるので、まあ、ざっくりいって1兆円という話だ。

(H3ロケット)
https://ja.wikipedia.org/wiki/H3%E3%83%AD%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88

「打ち上げ費用:約50億円」

「年間打ち上げ可能回数を6回に増加」

「総開発費は約1,900億円」

(H3ロケット プロジェクトマネージャ岡田 匡史)
http://www.rocket.jaxa.jp/supports/project/h3_okada.html

「「20年間使える状態にする」ことがゴール」

さて、この金額には、もちろん、打ち上げ対象の衛星とか、探査機のコストは含まれていない。

それは、たぶん、ロケットの数倍の金額になる。

我が国は、豊かな国家だ。

自前の宇宙ロケットを飛ばせるのは、ロシア、ウクライナ、米国、中国、インド、北朝鮮、イラン、イスラエル、欧州くらいのもんだろう。

おっと、韓国もあったな。

そのうち、ニュージーランドや、アルゼンチン、ブラジル、ルーマニアも打ち上げるかもしれない。

英国は、すでに撤退している。

しかし、欧州を離脱したんだから、また始めるかもしれないな。

大英帝国の栄光よ、再び!。

(ローンチ・ヴィークルの一覧)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%83%81%E3%83%BB%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%83%AB%E3%81%AE%E4%B8%80%E8%A6%A7

しかし、50億円というのは、まず間違いなく、最小構成時のコストだろう。

メインエンジン3基、ブースターなし、フェアリングも小さいSサイズだ。

低軌道に、4トンくらい。

「太陽同期軌道:4,000kg以上:(H3-30S/L):500km円軌道」

「第1段エンジンの基数やブースタの本数による構成の違いは、フェアリングの大小サイズの要素を組み合わせた機体識別名称で判別される。」

「「H3」にハイフンをつけた後ろの1つ目の数字が第1段エンジンの基数、2つ目の数字がブースタの本数、3つ目のアルファベットがフェアリングのサイズ(大小2種)となる。」

「機体識別名称は「H3-30S」と「H3-30L」、「H3-22S」と「H3-22L」、「H3-32S」と「H3-32L」、「H3-24S」と「HS-24L」の8種類となる」

ははあ、メインエンジン2基で、ブースターなしという構成はないんだ。

これが、まともに飛ぶようになるのは、2022年頃だろう。

「H3ロケットは、試験機が打ち上がった2年後くらいには、定常運用に近い状態にしたいと考えています。定常運用というのは、年間の打ち上げのうち3機くらいは政府やJAXAの衛星で、残りの3機くらいは商業衛星というイメージです。1年の半分は、種子島から海外の衛星を打ち上げる状況になるかも知れません。」

まあ、日本の商業衛星は、より打ち上げコストが安く、実績のある海外のロケットで上げるだろうからな。

開発費だって、今回新規開発を見送っている第2段エンジンの見直しとかあって、さらに必要になることは目に見えている。

技術の継承とか、市場競争力の向上とか、理屈はいくらでも付けられるだろう。

ざっと、1兆円。

まず間違いない。

さらに、衛星作成市場が数兆円。

しかし、まあ、産業規模としては、20年間ということを考えると微々たるもんだ。

波及効果とか考えても、たかが知れている。

米国で実用化に目途が付きそうな再使用ロケットは、さらに先の話だ。

運用次第では、桁違いのコスト削減となり、価格競争力という点では太刀打ちできなくなる。

欧州、ロシア、中国などのロケットも、指を咥えて見ているわけではない。

高信頼性、低コスト、何より、アットーテキな実績がものをいう。

浮沈子は、インドが大本命かも知れないと思っているんだがな。

安さ、イチバン!。

下手すると、スペースXよりも安くなるかもしれない。

技術力はあるし、この先、侮れない力を発揮しそうだ。

H3が、6年後に打って出ようとしている市場というのは、今以上に厳しくなっているに違いない。

結局、官需に頼り、大幅に値引きした海外の衛星を、国際協力とか言って、税金つぎ込んで打ち上げることになるわけだ(迂回融資のようなもんだな)。

そういう費用は、なかなか目に見えない。

三菱は、結局、国から出る金で商売することになる。

H3は、ブースターなしで打ち上げ可能という。

有人宇宙飛行を念頭に置いていることは、灯を見るよりも明らかだ。

色気ムンムンだな。

自前のロケットと、自前の宇宙船で、自国民を宇宙に送る。

欧州でも実現していないわけで、ソ連、米国、中国に次ぐ、4番目の国になる・・・。

いやあ、その前にインドが行っちゃいそうだがな。

まあいい。

問題は、打ち上げた宇宙船を、どうやって回収するかという話になる。

大陸間弾道弾の再突入技術開発につながることから、我が国は、慎重に対応していると聞いている。

その頃まで、ISSが稼働していれば、そこでソユーズなり、ドラゴン2なりに乗り換えて、還ってくるという方法もあるが、万が一たどり着けなければ、燃え尽きてしまう・・・。

そんなことはできないだろうから、宇宙船は自前ではなく、借り物にする可能性もある。

ドリームチェイサーとかな。

(ドリームチェイサー (宇宙船))
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%83%81%E3%82%A7%E3%82%A4%E3%82%B5%E3%83%BC_(%E5%AE%87%E5%AE%99%E8%88%B9)

「宇宙航空研究開発機構 (JAXA) とドリーム・チェイサー開発の協力に関する了解覚書を締結したとも発表、JAXA広報部から「将来の技術協力に向けた話し合いを開始する」段階であるとの声明が出されるなどした」

ちょっと中途半端だが、そういう方法もあるということだ。

一寸先は分からないから、中国の神舟宇宙船を借りてくるかもしれない。

(神舟)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A5%9E%E8%88%9F

「中華人民共和国が打ち上げた有人宇宙船」

「神舟5号によって同国初の有人軌道飛行に成功。有人宇宙飛行に自力で成功したのは世界でもソビエト連邦、アメリカ合衆国に次ぐ3番目で、42年ぶりとなった。」

まあ、どうでもいいんですが。

有人飛行をも睨んだH3の開発は、商業的な成功と、国威発揚の2面性を持つ。

まあ、たぶん、それなりに成功はするだろうが、独り立ちするのは難しいだろう。

宇宙は、未だに遠い世界だ。

民間のロケット開発もあるが、実際に地球周回軌道に打ち上げられるのは、2030年代になってからだろう。

ましてや、月以遠の宇宙探査となれば、さらに先の話になる。

浮沈子の知ったこっちゃない!。

さて、ヨタブログを書くのはこの辺にして、雨が降ってくる前に、少し散歩でもしてくるかな。

近所の散歩なら、ロケットはいらないしな・・・。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
kfujitoの徒然の筆者のペンネームは、
「○○子」です。
○○を記入してください。

コメント:

トラックバック