100年の計2017年02月15日 22:54

100年の計
100年の計


100年というのは、一つの象徴的な時間だ。

最近でこそ、100歳まで生きる人間が多くなったが、一般的には一生の長さよりも長い。

25年で1世代と換算すれば、4世代を経ることになる。

つまり、目にすることが出来ないほど先の話ということだ。

子孫に託し、委ねるしかない遥か彼方の時代・・・。

それでも、1000年よりは短い。

100年なら、そうだな、孫(ひ孫?)を膝に抱いて、言い聞かせたりすることも出来るかもしれないが、1000年ということになれば、民族の消長とかも含めて考えなければならない期間ということになる。

それほどまでに長くはない。

ついでに、過去にさかのぼって考えれば、1万年という時間は、人類文明の尺度になり、10万年は、その人類の生物学的時間、100万年は種としての存続となり、1000万年ということになると、種を超えて哺乳類的時間になる。

恐竜の絶滅から、6600万年ほどしか経っていないが、その間に、地球は相当様変わりしたことになる。

時間の話になったから、行くところまで行ってしまおう。

1億年ということになると、その恐竜が跋扈していた中生代になる。

10億年は、古生代ということになり、そろそろ真核生物から多細胞生物が生まれるころだ。

100億年ということになると、地球とか太陽とかは、影も形もなく、宇宙創生から40億年くらいで、銀河が生まれて合体を繰り返しているころの話になる。

1000億年とか、数字で書くことは出来るが、現実的な時間としての意味は、最早ない・・・。

話を戻す。

人間個人の時計としては、ほぼ最長の尺度となる100年を見越して、様々な思いを託す。

悠久の時の中では微々たるものだが、短いライフサイクルの人間にとっては、十分長いといえる。

(UAE 火星居住計画発表 100年後までに小都市建設)
http://mainichi.jp/articles/20170216/k00/00m/030/026000c

「アラブ首長国連邦(UAE)のムハンマド副大統領は14日、100年後の2117年までに火星に人類が居住可能な小都市を建設するプロジェクトを推進する方針を明らかにした。」

暗殺とか、殺伐としたニュースが流れる中、こういう前向きで未来志向の話が出てくると、何となくホッとするな。

まあ、火星だからな。

きっと、誰かさんが絡んでいるに違いない。

(ドバイで開催された世界政府サミットで未来の交通について議論)
http://www.businesswire.com/news/home/20170215005453/ja/

「テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)やウーバーのトラビス・カラニック最高経営責任者(CEO)らが講演」

やっぱ、居たか・・・。

しかし、たぶん、火星都市については、オリジナルかもしれない。

UAEは、宇宙庁を創設し、火星探査を具体的に進めている。

(有る・余る)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2016/03/23/8055877

「アル・アマルという名前(アラビア語で「希望」という意味だそうだ)の火星探査機が、こともあろうに、我が国のH2Aで打ち上げられることになったらしい。」

こっちは、2020年7月の予定だから、100年の計というわけではなく、手近な話だ。

火星都市の話は、まあ、おとぎ話の世界だな。

「新たなプロジェクトの種をまく。未来の世代が知識探究の情熱によって収穫してくれると期待している」

種がまかれても、日照り続きでは枯れてしまって芽も出ない。

水をやり、世話をしていかなければ、収穫することはできなのだ。

知的探求の情熱だけでは干からびてしまうだろう。

水、つまりは、金が必要だな。

(アラブ首長国連邦:経済)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A9%E3%83%96%E9%A6%96%E9%95%B7%E5%9B%BD%E9%80%A3%E9%82%A6#.E7.B5.8C.E6.B8.88

「GDPの約40%が石油と天然ガスで占められ、日本がその最大の輸出先である。原油確認埋蔵量は世界5位の約980億バレル。天然ガスの確認埋蔵量は6兆600億m3で、世界の3.5%を占める。一人当たりの国民所得は世界のトップクラスである。」

「数値的にはアラブ首長国連邦の石油依存度は低いように見えるが、連邦の非鉱業部門の中心であるドバイの商業開発や産業はアブダビや周辺諸国のオイルマネーが流れ込んだ結果であり、アルミ部門のように原料面などでの支援を受けているものも多く、石油無しで現在の状況を維持しきれるとは必ずしもいえない。本質的には未だ石油はこの国の経済の重要な部分を占めている。」

火星都市は、砂上の楼閣ならぬ油上の楼閣なのだ。

我が国は、最大の輸出国として石油をバンバン燃やして協力するわけだ(そうなのかあ?)。

地球温暖化は進行し、益々住みにくくなる地球。

そこから飛び出して、火星都市へ行きたいという流れを作る。

筋は悪くないな・・・。

まあいい。

世界の若者に夢を持たせ、宇宙の高みに思いを馳せさせるというのは、悪い試みではない。

それは、100年の計だからこそ、許される話だ。

10年以内に火星植民を始めるとか、ロケット爆発しても、命がけで行くとかいう与太話を振りまく誰かさんとは違う。

アル・アマルの時にも感じたが、決して無理はしない。

アッラーの御心のままに、自然な流れに身を委ねているようだな。

「輸送手段、食料やエネルギーの確保などの研究を重点的に進めていきたい」

手堅いねえ。

とにかく、手っ取り早くロケット打ち上げて、死ぬ気で俺についてこいという話とは、大違いだ。

記事には、ムハンマド副大統領閣下のツイッターからの画像が添えられている。

(アラブ首長国連邦が発表した火星居住構想のイメージ図=ムハンマド副大統領のツイッターから)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170215-00000077-mai-m_est.view-000

雨あられのように隕石が降ってきたり、強烈な放射線が降り注ぐ地上に、剥き出しの高層建築が立ち並ぶなど、突っ込みどころ満載ではある。

よく見ると、右の方に石油掘削用のやぐらのようなものが3本ほど立っているのが見える。

うーん、やっぱ、出るもの出ないと、火星都市って難しいんだろうなあ・・・。

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