PMA-2の行方 ― 2017年02月25日 19:26
PMA-2の行方
ロシア側と米国側との恒久的接続を担っているPMA-1と異なり、もっぱらスペースシャトル(オービター)の接続に使われてきたPMA-2とPMA-3。
PMA-3は、そうはいっても予備的な扱いで、2回しか使われていない。
現在、外側はみじめなカバーを掛けられ、トランクウィリティー(ノード3)の突き当りで、もっぱら荷物置き場にされている。
(Space Station's Expandable Habitat)
https://www.nasa.gov/image-feature/space-stations-expandable-habitat
ビゲロー風船(BEAM)の左手前にある白いカバーを掛けられている黒い筒がそれだ。
もちっと、見栄え良くできなかったのかあ?。
まあいい。
一応、この時期まで、ISS関係のブログに目を通して、これ以降の移動がないことを確認した。
したがって、画像にも掲載したNASAの配置図は、明らかに誤っている。
他にも、ピアースのクレーンなど、細かい点で現状と異なるところはあるが、キリがない。
それに比べて、PMA-2はガンガン使われた。
37回に渡るISSとのドッキングのうち、35回はPMA-2で行われた。
(スペースシャトルのミッション一覧:シャトルの飛行一覧)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%88%E3%83%AB%E3%81%AE%E3%83%9F%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E4%B8%80%E8%A6%A7#.E3.82.B7.E3.83.A3.E3.83.88.E3.83.AB.E3.81.AE.E9.A3.9B.E8.A1.8C.E4.B8.80.E8.A6.A7
「・1998年12月4日:STS-88:エンデバー:PMA-2打ち上げ
・1999年5月27日:STS-96:ディスカバリー
・2000年5月19日:STS-101:アトランティス
・2000年9月8日:STS-106:アトランティス
・2000年10月11日:STS-92:ディスカバリー
・2000年11月30日:STS-97:エンデバー:PMA-3に接続
・2001年2月7日:STS-98:アトランティス:PMA-3に接続
・2001年3月8日:STS-102:ディスカバリー
・2001年4月19日:STS-100:エンデバー
・2001年7月12日:STS-104:アトランティス
・2001年8月10日:STS-105:ディスカバリー
・2001年12月5日:STS-108:エンデバー
・2002年4月8日:STS-110:アトランティス
・2002年6月5日:STS-111:エンデバー
・2002年10月7日:STS-112:アトランティス
・2002年11月23日:STS-113:エンデバー」(ここまで16回)
ちょっとお休み。
ここで、コロンビアの事故が起こるんだが、その飛行は科学ミッションだったため、結局、コロンビアはISSには1度も行かなかったことが分かる。
当然ながら、1986年に爆発したチャレンジャーとかは、タイムマシンにでもならない限り、ISSには行けっこない。
この間に、スペースシャトルの廃止が決まる(当初は2010年の予定)。
ISS計画自体が、大幅な見直し(縮小)を余儀なくされることになった。
続き、いこうか。
「・2005年7月26日:STS-114:ディスカバリー
・ 2006年7月4日:STS-121:ディスカバリー
・2006年9月9日:STS-115:アトランティス
・2006年12月9日:STS-116:ディスカバリー
・2007年6月8日:STS-117:アトランティス
・2007年8月8日:STS-118:エンデバー
・2007年10月23日:STS-120:ディスカバリー
・2008年2月7日:STS-122:アトランティス
・2008年3月11日:STS-123:エンデバー
・2008年5月31日:STS-124:ディスカバリー
・2008年11月14日:STS-126:エンデバー
・2009年3月15日:STS-119:ディスカバリー
・2009年7月15日:STS-127:エンデバー
・2009年8月28日:STS-128:ディスカバリー
・2009年11月16日:STS-129:アトランティス
・2010年2月8日:STS-130:エンデバー
・2010年4月5日:STS-131:ディスカバリー
・2010年5月14日:STS-132:アトランティス
・2011年2月24日:STS-133:ディスカバリー
・2011年5月16日:STS-134:エンデバー
・2011年7月28日:STS-135:アトランティス」(ここまで21回:計37回)
やれやれ。
ちなみに、ユニティをザーリャに接続した初めのミッションでは、シャトルはPMA-2にドッキングしたわけではない(たぶん)ので、正確には、34回のドッキングに使われたことになる。
(与圧結合アダプタ:PMA-2)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8E%E5%9C%A7%E7%B5%90%E5%90%88%E3%82%A2%E3%83%80%E3%83%97%E3%82%BF#PMA-2
・1998年12月:ユニティ:前部(当初)
・2001年2月:Z1トラス:前部
・2001年2月:ディスティニー:前部
・2007年10月:ハーモニー:前部。
・2016年8月24日:IDA設置
上記作業中の一時的な向きは別として、ハッチ自体の接続は変わらない。
以降は、たぶん、ずっとユニティ前方にあるはずだ。
各種図面でも、これと異なる配置になったものは見ていない。
また、PMA-2とPMA-3に、スペースシャトル以外の補給機等がドッキングしたという記述はない。
出来るのかどうかは知らんけどな。
ソユーズも、プログレスも、欧州補給機(ATV)も、接続したことはない(ATVは、全てズヴェズダの後部にドッキングしている)。
ATVは引退し、ロシア側には、自動ドッキングシステム(アンドロジナスドッキング機構)がたくさんあるので、シャトル引退後は、全く使われなくなった。
(アンドロジナスドッキング機構)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%AD%E3%82%B8%E3%83%8A%E3%82%B9%E3%83%89%E3%83%83%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%B0%E6%A9%9F%E6%A7%8B
「PMA側のAPASは、アンドロジナスとは名ばかりで受動側しか出来ないように改造されていた。」
なーんだ、そうだったのかあ・・・。
ゆくゆくは、民間有人宇宙船用に改造されて、ロシア機は、接続しようと思っても出来なくなる。
もともと、別の宇宙ステーションとして構想されていたわけで、出来上がった後は、ひたすら独自の道を探り始めることになる。
まあ、出来た途端に、クリミアとか始まったしな。
国際宇宙ステーションとは名ばかりになるのは見えている。
分離分裂し、消えてなくなる。
既に、その長い道のりが始まっているのだ。
IDAをかぶせられたPMA-2や、カバーを掛けられたPMA-3は、それを象徴しているような気がする。
ドッキングポートが語る、ISSの過去と未来。
米国とロシアをつなぐ架け橋から、分離分裂の象徴へ(そうなのかあ?)。
まあ、どうでもいいんですが。
いつか、PMA-1が切り離される時が必ずやって来るだろう。
人のつくりしものは、必ず壊れる運命にある。
ちょっとなあ、接続してるノード1がユニティ(統一・結束)っていうのがなあ・・・。
名前負けじゃねえの?。
ロシア側と米国側との恒久的接続を担っているPMA-1と異なり、もっぱらスペースシャトル(オービター)の接続に使われてきたPMA-2とPMA-3。
PMA-3は、そうはいっても予備的な扱いで、2回しか使われていない。
現在、外側はみじめなカバーを掛けられ、トランクウィリティー(ノード3)の突き当りで、もっぱら荷物置き場にされている。
(Space Station's Expandable Habitat)
https://www.nasa.gov/image-feature/space-stations-expandable-habitat
ビゲロー風船(BEAM)の左手前にある白いカバーを掛けられている黒い筒がそれだ。
もちっと、見栄え良くできなかったのかあ?。
まあいい。
一応、この時期まで、ISS関係のブログに目を通して、これ以降の移動がないことを確認した。
したがって、画像にも掲載したNASAの配置図は、明らかに誤っている。
他にも、ピアースのクレーンなど、細かい点で現状と異なるところはあるが、キリがない。
それに比べて、PMA-2はガンガン使われた。
37回に渡るISSとのドッキングのうち、35回はPMA-2で行われた。
(スペースシャトルのミッション一覧:シャトルの飛行一覧)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%88%E3%83%AB%E3%81%AE%E3%83%9F%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E4%B8%80%E8%A6%A7#.E3.82.B7.E3.83.A3.E3.83.88.E3.83.AB.E3.81.AE.E9.A3.9B.E8.A1.8C.E4.B8.80.E8.A6.A7
「・1998年12月4日:STS-88:エンデバー:PMA-2打ち上げ
・1999年5月27日:STS-96:ディスカバリー
・2000年5月19日:STS-101:アトランティス
・2000年9月8日:STS-106:アトランティス
・2000年10月11日:STS-92:ディスカバリー
・2000年11月30日:STS-97:エンデバー:PMA-3に接続
・2001年2月7日:STS-98:アトランティス:PMA-3に接続
・2001年3月8日:STS-102:ディスカバリー
・2001年4月19日:STS-100:エンデバー
・2001年7月12日:STS-104:アトランティス
・2001年8月10日:STS-105:ディスカバリー
・2001年12月5日:STS-108:エンデバー
・2002年4月8日:STS-110:アトランティス
・2002年6月5日:STS-111:エンデバー
・2002年10月7日:STS-112:アトランティス
・2002年11月23日:STS-113:エンデバー」(ここまで16回)
ちょっとお休み。
ここで、コロンビアの事故が起こるんだが、その飛行は科学ミッションだったため、結局、コロンビアはISSには1度も行かなかったことが分かる。
当然ながら、1986年に爆発したチャレンジャーとかは、タイムマシンにでもならない限り、ISSには行けっこない。
この間に、スペースシャトルの廃止が決まる(当初は2010年の予定)。
ISS計画自体が、大幅な見直し(縮小)を余儀なくされることになった。
続き、いこうか。
「・2005年7月26日:STS-114:ディスカバリー
・ 2006年7月4日:STS-121:ディスカバリー
・2006年9月9日:STS-115:アトランティス
・2006年12月9日:STS-116:ディスカバリー
・2007年6月8日:STS-117:アトランティス
・2007年8月8日:STS-118:エンデバー
・2007年10月23日:STS-120:ディスカバリー
・2008年2月7日:STS-122:アトランティス
・2008年3月11日:STS-123:エンデバー
・2008年5月31日:STS-124:ディスカバリー
・2008年11月14日:STS-126:エンデバー
・2009年3月15日:STS-119:ディスカバリー
・2009年7月15日:STS-127:エンデバー
・2009年8月28日:STS-128:ディスカバリー
・2009年11月16日:STS-129:アトランティス
・2010年2月8日:STS-130:エンデバー
・2010年4月5日:STS-131:ディスカバリー
・2010年5月14日:STS-132:アトランティス
・2011年2月24日:STS-133:ディスカバリー
・2011年5月16日:STS-134:エンデバー
・2011年7月28日:STS-135:アトランティス」(ここまで21回:計37回)
やれやれ。
ちなみに、ユニティをザーリャに接続した初めのミッションでは、シャトルはPMA-2にドッキングしたわけではない(たぶん)ので、正確には、34回のドッキングに使われたことになる。
(与圧結合アダプタ:PMA-2)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8E%E5%9C%A7%E7%B5%90%E5%90%88%E3%82%A2%E3%83%80%E3%83%97%E3%82%BF#PMA-2
・1998年12月:ユニティ:前部(当初)
・2001年2月:Z1トラス:前部
・2001年2月:ディスティニー:前部
・2007年10月:ハーモニー:前部。
・2016年8月24日:IDA設置
上記作業中の一時的な向きは別として、ハッチ自体の接続は変わらない。
以降は、たぶん、ずっとユニティ前方にあるはずだ。
各種図面でも、これと異なる配置になったものは見ていない。
また、PMA-2とPMA-3に、スペースシャトル以外の補給機等がドッキングしたという記述はない。
出来るのかどうかは知らんけどな。
ソユーズも、プログレスも、欧州補給機(ATV)も、接続したことはない(ATVは、全てズヴェズダの後部にドッキングしている)。
ATVは引退し、ロシア側には、自動ドッキングシステム(アンドロジナスドッキング機構)がたくさんあるので、シャトル引退後は、全く使われなくなった。
(アンドロジナスドッキング機構)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%AD%E3%82%B8%E3%83%8A%E3%82%B9%E3%83%89%E3%83%83%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%B0%E6%A9%9F%E6%A7%8B
「PMA側のAPASは、アンドロジナスとは名ばかりで受動側しか出来ないように改造されていた。」
なーんだ、そうだったのかあ・・・。
ゆくゆくは、民間有人宇宙船用に改造されて、ロシア機は、接続しようと思っても出来なくなる。
もともと、別の宇宙ステーションとして構想されていたわけで、出来上がった後は、ひたすら独自の道を探り始めることになる。
まあ、出来た途端に、クリミアとか始まったしな。
国際宇宙ステーションとは名ばかりになるのは見えている。
分離分裂し、消えてなくなる。
既に、その長い道のりが始まっているのだ。
IDAをかぶせられたPMA-2や、カバーを掛けられたPMA-3は、それを象徴しているような気がする。
ドッキングポートが語る、ISSの過去と未来。
米国とロシアをつなぐ架け橋から、分離分裂の象徴へ(そうなのかあ?)。
まあ、どうでもいいんですが。
いつか、PMA-1が切り離される時が必ずやって来るだろう。
人のつくりしものは、必ず壊れる運命にある。
ちょっとなあ、接続してるノード1がユニティ(統一・結束)っていうのがなあ・・・。
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