風疹終息:次期流行まで4年間の小康期に2020年04月30日 08:20

風疹終息:次期流行まで4年間の小康期に
風疹終息:次期流行まで4年間の小康期に


新型コロナの陰で、ひっそりと終息した風疹の流行。

どういうメカニズムなのか、浮沈子には理解できていないけれど、集団免疫が発生するほど広まっている感染症の場合、感染期間(潜伏期間、発症期間のうち他者に感染させる期間)や基本再生産数によって、周期的な流行を繰り返すことになっているようだ(そういうもんだという程度の理解しかない)。

(風疹の流行周期が5年なのは「免疫が付く感染症はそういうものだから」なのかあ?)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2020/01/16/9202864

「浮沈子的には免疫の低下が原因だと思ってたんだが、どうやら一般的に免疫が付く感染症の場合、そういうものだからということらしい」

我が国の場合、概ね5年の周期を繰り返している。

(常識のウソ或いは不都合な真実:画像のグラフ参照)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2018/11/26/9003388

一昨年の夏から始まり、その秋にピークだったからな。

次回の流行が5年後の2023年から始まるとすると、それまでの4年間(2020年起点)は、小康期ということになる(専門的に何というかは知りません:感染者がいない状態は「排除」というらしい)。

最大の感染者を出した東京都の新規報告は、5週連続してゼロになっている。

(風しんの流行状況(東京都 2020年):受理週別報告数推移(2020年)参照)
http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/diseases/rubella/rubella/

少なくとも、都内のクラスター(連続して感染した集団)は消えている(たぶん)。

潜伏期間は最大3週間程度といわれているから、もう少し用心する必要があるけれど、概ね潜伏期間の2倍経過すれば安心できる。

もちろん、不顕性感染者(無症候性キャリア)を含む感染は継続しているし、輸入感染もあるから、感染者の発生が完全にゼロになるわけではない。

年間で100人程度は継続する。

毎週、2人くらいなら許容範囲だな。

輸入事例は、新型コロナの影響もあって、殆ど観測されなくなるに違いない(そうなのかあ?)。

風疹で最大の懸念事項であるCRSの発生は、今期5例となっている。

(先天性風しん症候群(CRS)の報告(2020年1月22日現在))
https://www.niid.go.jp/niid/ja/rubella-m-111/700-idsc/8588-rubella-crs.html

んでもって、全国の抗体検査実施率は全国平均で16.2パーセントと低調だ。

新型コロナの影響で、追加のワクチン接種は今回も不発に終わる。

2023年の流行は決まりだな。

新型コロナは、悪い話ばかりではない。

インフルエンザを含め、ヒトヒト感染全体を抑制する効果がある。

同じ飛沫感染で広がる風疹もまた、恩恵を被る。

次回の疫学情報は5月8日だそうだ。

その頃まで、発生報告がなければ、終息とみなされるかもしれない。

CRSの発生については、時期がずれるので何とも言えない(生まれてこなくては分からないからな)。

これ以上の発生がないことを祈るばかりだ(今期の感染規模からすると、10人くらいいても不自然ではない)。

この間に、妊娠の継続を断念した事例がどのくらいあるかは知らないが、我が国の風疹の歴史の中で、堕胎によりCRSの発生がコントロールされてきたというのは事実だ。

(風疹の現状と今後の風疹対策について 国立感染症研究所 感染症情報センター 平成15年5月)
http://idsc.nih.go.jp/disease/rubella/rubella.html

「2)風しんワクチン接種率:
・・・
風疹が流行すると人工妊娠中絶が増えるという結果も出ており、早急なワクチン接種率の増加が望まれる(図10)。」図10:日本における風疹関連人工流産数と定点あたり風疹患者報告数の推移)

「円内の1975年から1977年には、全国的な風疹大流行があった。そのため先天性風疹症候群(CRS)患児の出産を恐れて多くの人が人工妊娠中絶を行った。」(図10のキャプションより)

表層化しない辛い犠牲の中で、社会の安定は保たれている。

ワクチン接種の拡大を進めることは、そういう悲劇を避けることにも繋がる。

限られたオヤジどもの追加接種が進むように、社会全体が動かなければならない。

まあ、そっちの方については、時期が悪いということはあるけどな。

新型コロナの陰で、DRCのエボラと共に、また一つ、流行が終わった。

まるで、モグラ叩きのような、人類と感染症との関係。

次は、何が出て来るんだろうか・・・。

不可思議な死者数予測の変遷:米国は大丈夫なのか2020年04月30日 11:59

不可思議な死者数予測の変遷:米国は大丈夫なのか
不可思議な死者数予測の変遷:米国は大丈夫なのか


今朝の浮沈子の体温は34.9度(ハイポサーミア状態?)。

昨日は、寝不足解消のために早く就寝して、夕食から相当な時間が経ってからの計測だったからな。

燃え尽きていたのかも知れない(そんなあ!)。

米国(感染者1,061,237人、死者61,361人)の感染者は、100万人を超えて200万人に向けて爆走中だ。

公式統計上は、ようやく100万人を突破したところだけどな(1,004,008、52,179:4月28日時点暫定集計値)。

死者数が、9000人もズレているのが気になるが、英語版ウィキが正しいとすれば、米国大統領の推計を突破したことになる。

(米国の新型コロナ死者は「5万~6万人」、トランプ氏が推計 以前の数字下回る)
https://www.cnn.co.jp/usa/35152682.html

「これまでのような対策を打っていなければ、100万人が犠牲になっていただろう。200万か、それ以上だった可能性もある」

浮沈子が知る限り、米国の死者数の推計で、そんなべらぼーな数字は出ていない。

米国大統領のように、機密情報に接する資格がないので、単に知らないだけかもな。

この記事を見つけるのに、CNNだったことを忘れていて、NHKの記事を探していたらこんな記事が出ていた。

(トランプ大統領 米国内死者の予測を大幅に下方修正 成果と強調)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200418/k10012394231000.html

「当初の予測を大幅に下方修正し、6万人から6万5000人」

数字が異なっていたので、日付を確認して仰天した!。

・4月17日記者会見:6万人から6万5000人
・4月20日記者会見:5万人もしくは6万人

何かの間違いでなければ、推計値を下方修正しているということになる。

政治家の発言は、時として意図的に事実と異なる場合がある。

理由は様々だが、数日の間隔で推計値を下方修正したことは注目だ。

「われわれが正しい対応をしたことで、何百万人もの命が救われている」

「当初、10万人から24万人にのぼるとされていた予測・・・」

どう計算しても、正しい対応で救われた人数にはならんけどな。

(トランプ大統領 感染防止の行動指針 延長しない方針示唆)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200430/k10012411301000.html

「自然消滅するのではないか。今、各州の知事が対処をしている」

再び繰り返される「自然消滅説」だが、自然感染させ、全米の8割が感染し、その1パーセントが死亡したとすれば、264万人が死亡することになるから、当初の死者数の推定値は根拠がないわけではないし、集団免疫を獲得する程度に広まれば自然消滅するという見通しは正しい(記者会見で言った「自然消滅」は、行動指針の延長はしないという意味のようだ:追加)。

最高指揮官が最悪の事態を認識して行動するのは当然だが、無策といえばあまりに無策な前提だがな。

まあ、どうでもいいんですが。

死者数推計値の下方修正が、非常事態の延長を行わない決定の布石としてなされたかどうかは知らない。

仮に、そうでないとしたら、米国の数理予測が破綻していることになる。

事実、既に死者数は大統領が発表した推計値を超えて、なお増加中だ。

やれやれ・・・。

記者会見での世迷言を、さも真実のように報道するメディアの姿勢も問題だがな。

(Dr. ファウチを信頼するワケ コロナ禍の米国をまとめるリーダー不在の中で)
https://news.yahoo.co.jp/byline/katasekei/20200406-00171697/

「さすがに最近は新型コロナウイルスが「そのうち自然消滅する」とは言わなくなったが、ニューヨークがこれほどの状態になった今でもトランプ大統領は、「アメリカは広い。ニューヨークは感染者が多いが、真ん中には感染者なんてほとんどいない」、「アメリカはじっとしている国ではない。もう少ししたら、再開したいと思っている」、「治療薬(対策)で、経済を殺してしまっては意味がない」などと言う。」(自然消滅は、また言ったけどな。)

「トランプ大統領をはじめ、連邦政府のコロナ対策本部が毎日のように記者会見を開き、状況説明を行っている。口火を切るのは大統領だが、正直言って、私はそこは話半分に聞いて、ひたすらコロナ対策本部の要である国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のアンソニー・ファウチ所長の登場を待つ。」

そのファウチは、CNNの記事の中では以下の予想を出している。

「先月末、政府の感染症対策の指揮を執るアンソニー・ファウチ博士は、CNNの取材に答え、新型コロナウイルスによる米国内の死者について、最終的に10万人を超える可能性があると語っていた。」

浮沈子も、遅行性指標である死者数(実際は、感染者数が遅れて報告されるために、時期的には整合しているかもしれない)が直ぐに低下するとは考えにくいから、10万人超えは確実と見ている(テキトーです)。

(コロナ抗議デモ拡大、トランプが反抗をけしかけ「ミシガンを解放せよ」)
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2020/04/post-93186.php

「他人にああしろこうしろと命令される必要がない人間もたくさんいるのだ」

自ら示した社会距離政策を、それを撤廃する前にやめろという勢力を支持し、挑発するというハチャメチャな話だ。

ジョージア州が連邦基準を満たさないタイミングで規制緩和した時には、さすがに懸念を表明した様だ。

(米、新型コロナ死者5万人突破 ジョージア州は経済一部再開)
https://jp.reuters.com/article/us-corona-death-tops-50-thousand-idJPKCN2262R6

「AP通信は前日、米政権高官2人の情報として、トランプ大統領とペンス副大統領が先に経済再開計画を容認する旨をケンプ氏に複数回伝えていたと報じた。トランプ大統領はその後、スタンスを翻したという。」

やばいな、ペンスも同じ穴の狢か。

ジョージア州の州都アトランタには、CDC本部もあるのにな。

(ジョージア州の「Stay at Home」解除が示す米国の苦悩)
https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00057/042700034/

「同州は、ソーシャルディスタンスについては6月15日まで維持するとしており、必ずしも新型コロナのリスクが無くなったという判断をしているわけではない。」

緩和といっても、我が国におけるロックダウン程度の規制は持続することになる。

(緊急事態宣言 全国対象に1か月程度延長で調整)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200430/k10012411211000.html

「5月6日に『緊急事態が終わった』と言えるかどうかについては、依然、厳しい状況が続いているのだろうと思う」

全面解除は、まずないと思われるが、グラデーションをどう付けるかが問題だ。

ロックダウンに協力した報酬を示さなければ、順守するインセンティブを失いかねない。

もっとも、最初の延長だから、懲罰的に報酬なしで来るかもしれない。

小手先の調整が続くんだろうが、東京都にとっては結果は同じだろう。

「おうちにいてね週間」は4日目になるが、昨日を除いて毎日レストランにお出かけしている。

そろそろ行こうかな。

帰りに買い物して、外出の回数は減らすようにしている。

大統領の不規則発言は別としても、経済再開に伴う再流行は懸念材料だ。

日経のBPの記事には、こんな記述もある。

「国民以上に政権側が疲れているのは間違いない。ファウチNIAID所長は会見に参加しない日が出てきているほか、米HIV/AIDSグローバル・コーディネーターのデボラ氏は会見場の横に置かれた椅子に座りながら質問に答えるケースもある。」

まあ、二人ともいい歳だからな。

無理はしない方がいい。

記者会見でテキトーなことばっか言ってる誰かさんは、相変わらず元気だがな・・・。

日傘と宇宙望遠鏡の怪しい関係:宇宙ビジネスの正しい展開方法をS社に学ぶ?2020年04月30日 19:02

日傘と宇宙望遠鏡の怪しい関係:宇宙ビジネスの正しい展開方法をS社に学ぶ?


ISTロケットの打ち上げを妨害され、大むくれのホリエモン。

(MOMO5号機の打ち上げは一旦白紙へ、再開の見通しは極めて不透明な状況に)
https://news.mynavi.jp/article/20200430-1026696/

「今日すごく嫌なことされたので大樹町民やめます」(前日4月28日のツイッターより)

「インターステラテクノロジズ(IST)は4月28日、5月2日~6日に実施予定だった観測ロケット「MOMO5号機」の打ち上げを延期すると発表」

「同社は5号機の打ち上げを成功させ、MOMOの本格的な事業化・量産化に繋げる考えだった。そこで収益を上げつつ、ZEROの開発を進める予定」

つまり、MOMOの収益でさらに儲けが期待できるZEROを開発するという、健全な企業精神なわけだ。

「今回の食い違いは、「安心」と「安全」の対立にも見える」

「この「しこり」を解消できるか、それとも大きくなってしまうのか。両者の関係に生じた微妙な変化がやや気になるところだ。」

うーん、この構図、どっかで聞いたことがあるような気がしていたんだが、さっきスペースフライトナウを眺めていて、ああ、これかと思い出した。

(SpaceX、Starlinkの打ち上げで衛星減光サンシェードを来月デビューさせる)
https://spaceflightnow.com/2020/04/28/spacex-to-debut-satellite-dimming-sunshade-on-starlink-launch-next-month/

「SpaceXは新しい遮光パネルを試して、宇宙飛行士や天文学者から宇宙船が見えなくなるようにします。」

「SpaceXは、米国およびその他の国における科学の進歩に取り組んでいます」

「私たちは世界中の施設に干渉しないように最善を尽くします。」

スターリンクの試験衛星群(最初の2機の次に打ち上げられた60機のヘンタイ:もとい、編隊のこと)以来、衛星が太陽光を反射して天体観測に悪影響を与える話は、散々報道されてきた。

浮沈子は、天文学者の世迷言など放っておけばいいと思っていたが、S社は熱心にその改善に取り組んでいる(ように見える)。

はて、随分お人好しな企業だと思ったが、それにはワケがあった。

「SpaceXは、スターリンクのインターネットビジネスから、スターシップの開発に資金を提供すると述べています。」

いや、もちろん、スターリンクはS社にとってのドル箱になるだろうが、別に天文学コミュニティーに媚を売る必要はないんじゃないかあ?。

「Starshipには、衛星、ペイロード、乗組員、貨物をさまざまな軌道や地球、月、または火星の着陸地点まで輸送する機能があります」

「Starshipのペイロードエンベロープは、他の既存のロケットよりも大幅に大きくなっています。」

「その直径は約30フィート(9メートル)になり、Starshipは、ミラーを折り畳んでペイロードフェアリング内に収める必要なく、大きな望遠鏡を打ち上げることができます。」

ははあ、天文学コミュニティーは、S社にとって、将来の大切な顧客ということなわけだ。

仮に、黒色塗装やサンシェードの効果が限られていたとしても、問題に積極的に取り組む姿勢を見せることで「お客様」に好印象を売ることができる(そういうことかあ?)。

「これにより、宇宙望遠鏡を少なくとも軌道に運ぶことができ、おそらくこれまでよりも桁違いに低コストです」

何十年も前から構想、計画されながら、未だにいつになったら打ち上げられるかの目途も立たないJWSTを意識した、辛らつな表現だな。

(ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%82%A4%E3%83%A0%E3%82%BA%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%83%83%E3%83%96%E5%AE%87%E5%AE%99%E6%9C%9B%E9%81%A0%E9%8F%A1

「2003年の時点では、2010年に観測活動を終えることになっていたHSTの後継機として2011年打ち上げが予定されていた。」

「2017年9月末には、各種機器の統合が想定より遅れていることから、さらに2019年3~6月に遅れる見込みであることが公表された」

「2018年6月、音響試験中に発見された異常により、ネジの緩みがあったことが明らかになったため、打ち上げは2021年3月30日に再延期されることになった」

打上げは、アリアン5で行われる予定だが、そのフェアリングに収めるために、複雑な折り畳み構造となっていることが開発を難航させ、大幅な遅れの一因になっていることは周知だからな。

天文観測の妨害となっているスターリンク衛星を成功させれば、天文学コミュニティーにとっても大きな恩恵が待っているという構図なわけだ(そうなのかあ?)。

もうちっとタカビーに出てもいいかも知れないが、ここは商売優先だからな。

将来の大切なお客様のご機嫌を取っておくに越したことはない。

まあ、どうでもいいんですが。

ワンウェブの破産を受けて、今や独走態勢を気付きつつあるスターリンク。

この業界で、唯一の成功を収めるかどうかは、全世界が注目するところだ。

スターシップの開発に成功するかどうかということは、スターリンクの成功を確実なものにするという点でも重要だからな。

一度の打ち上げで400機のスターリンク衛星を上げる巨大ロケット。

将来の1万2千機のヘンタイ(編隊です)を構築するには、ファルコン9を毎週上げても足りない(衛星寿命5年として、維持だけでも毎年2400機を上げ続けなければならず、ファルコン9だと40回の打ち上げとなる:初期配備も必要だしな)。

1回当たりの打ち上げコストがファルコン9を下回ると言われるスターシップがなければ、スターリンクが実現するインターネットサービスの恩恵も限られたものになってしまう。

スターシップは、同社にとって、火星移民という稀有壮大な目的を達成するために不可欠のツールだしな。

スターシップに稼いでもらわなければ、それも実現不可能になる。

天文学コミュニティーに媚を売るのは、そりゃあイーロンマスクの天文学的な関心もあるんだろうが、商売上の理由の方が大きいに違いない。

あわよくば、その天文観測衛星(宇宙望遠鏡)の製造だって請け負いたいに決まっている(未確認)。

仮に、JWSTが成功し、折り畳み方式がものになると分かれば、直径9mのシュラウドの中に、展開すれば直径100m位になる宇宙望遠鏡を仕込むことができるかもしれない(未確認)。

折り畳み衛星を作り、高密度実装して宇宙空間で展開するノウハウは、同社の十八番だしな。

天文学コミュニティーに対して、モーレツ売り込みを掛ける下地はできている。

30m望遠鏡なんて、既に時代遅れかもしれない。

(30メートル望遠鏡)
https://ja.wikipedia.org/wiki/30%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%AB%E6%9C%9B%E9%81%A0%E9%8F%A1

「2019年7月~8月、建設工事が開始された直後に、ハワイ人およびオハナがプウ・フルフル前のマウナケア・アクセス道路を封鎖するなどの実力行使に出たため、建設が中断している」

その後の実態はよく分らない。

「知事と彼の政権の他の人々は望遠鏡の建設をめぐって死の脅威を受けました。」(英語版ウィキより)

穏やかな話じゃない。

そういう懸念もある地上観測なんて見切りをつけて、同じ予算で10倍の集光能力を持ち、天候に左右されず、いつでも観測可能な宇宙望遠鏡を10台くらい確保できると丸め込まれたらどーする!?。

浮沈子だって、心が動かされる気がするな。

ゆくゆくは、月の裏側とか火星の上などに設置することが可能になるかも知れないしな(火星上には、余りメリットがないような気もするけど)。

まあ、どうでもいいんですが。

こういう壮大な妄想の翼を羽ばたかせた後に、ISTの記事を読み返すと、地元との関係についても異なるアプローチが必要なのではないかという気がする。

「今まで町からの広報が少なかったかもしれない」

「ISTの活動をよく理解してもらうために、今後は開発プロセスなども可能な限り町民と共有し、安心してもらえる環境を作っていきたい」

行政が考えそうな、消極的、後ろ向きの発想に思える。

(大樹町)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E6%A8%B9%E7%94%BA

「基幹産業は酪農、漁業である。」

有人ロケットに町民を乗せて飛ばすのはしばらく先になるかも知れないが、牛一頭丸ごと載せて無事に回収するとか、そういう夢のある共生ミッションを推進するなど、価値の共有が大切なのではないか(宇宙空間に出ると、牛乳が美味しくなるかどうかは知りませんが)。

まあ、浮沈子の浅知恵などより、いい考えがあるに違いない。

IST側も、行政の誘致に乗っかるだけではなく、地元との価値の共有を一層図る必要がある気がする。

今回の打ち上げ延期は残念だが、それはとりもなおさず、新型コロナの状況を理解することなく、大樹町に押しかけてしまう我々自身の責任でもある(浮沈子は行ったことないですが)。

ロケットで稼いで、より大きなロケットを作ることが、地元の利益に直結しなければ理解は得られないだろう。

精神論だけじゃなくって、形になるものが必要だからな。

21世紀は宇宙開発が国威発揚のツールから、民間主導の利益追求産業に移行する過渡期だ。

同時に、宇宙軍の創設に見るように、戦争の舞台としてあからさまになっていく時代でもある。

もともと、軍事技術として発達してきた歴史もあるしな。

金儲けという健全な動機を持ち込むことができれば、平和利用の分野が大いに拡大することになる。

その意味でも、ISTと大樹町にはいい関係を保ってもらいたいものだ。

(軌道投入ロケット ZERO)
http://www.istellartech.com/technology/zero

「開発コードネーム「ZERO」は100kg以内のペイロードを高度500km程度の軌道上に投入します。」

牛一頭はちょっと無理みたいだな(仔牛くらいか)。

スペースも少し小さい(高さ1.3m、直径1.2mの円筒形)。

回収方法を工夫しないと、往還機としての運用は難しいだろう。

エレクトロンのように、ヘリコプターでキャッチするとかしないとな・・・。

パンドラの箱を開けるロサンゼルス:全員対象、回数無制限、無料のPCR検査開始の衝撃!!2020年04月30日 20:25

パンドラの箱を開けるロサンゼルス:全員対象、回数無制限、無料のPCR検査開始の衝撃!!


「検査は29日夜から可能とし、実施する回数に上限もないとした。ドライブスルー方式の場所で検査を受けた市民は通常、24〜48時間内に結果を知ることが可能。」

あっさりと言ってくれるじゃないの・・・。

(LA、全住民に無料の感染検査を提供 米大都市で初)
https://www.cnn.co.jp/usa/35153197.html

「米ロサンゼルス市のエリック・ガルセッティ市長は29日、症状の兆候の有無にかかわらず全ての市民を対象に無料の新型コロナウイルス検査を実施する方針を発表した。」

「我々にはその能力がある。待つことはない、迷うこともない、他人への感染のリスクも与えるな」

「安全でいたかったら、受けて」

「報道発表文や同市の公式サイトではロサンゼルス郡の全住民も受けられるとした。」

どちらにしても、画期的な話だ。

(米 ロサンゼルス市 全住民に無償で検査へ 新型コロナ)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200430/k10012412111000.html

「今後は、症状がない人でも検査を受けられるようにする」

検査がPCRなのか抗体検査かは報じられていないが、ドライブスルーということならPCRもやる感じだな(PCRだけです:後述)。

パンドラの箱が開く時が来た。

浮沈子の悪夢である、子供たちの感染状況があからさまになる。

刑務所で判明した感染者の96パーセントにもなる無症候性キャリアの存在が、超レアの事例だったのかもハッキリするだろう。

全数検査であり、複数回制限なく行われる。

俄かには信じられない・・・。

早速、ロサンゼルス市のホームページにアクセスする。

(Garcetti市長が症状の有無にかかわらず、すべての居住者が無料のCOVID-19テストを利用できるようになったことを発表:水曜日、2020年4月29日、午後8時13分)
https://corona-virus.la/updates

念のため自動翻訳全文をコピペしておく。

「Garcetti市長は本日、ウイルスの症状が発生しているかどうかに関係なく、LAがアメリカで最初の大規模な無料のCOVID-19テストをすべての居住者に提供することを発表しました。テストはロサンゼルス郡のすべての居住者に開かれ、ロサンゼルス市内の8つの場所でテストが実施されます。」

「オンラインポータルテストの予定が行われ、今にかかわらず、彼らはCOVID-19の症状を示しているかどうかのテストをスケジュールするためにロサンゼルス郡の居住を可能にします。発熱、咳、息切れなどの症状がある人には、同じまたは翌日の検査が優先されます。検査は、医療専門家や、職務の一環として公衆とやり取りするその他の重要な第一線の労働者にも優先されます。」

「このテストプログラムは、ロサンゼルス消防署のスタッフが配置された1つの場所から始まり、市内の8つのサイトと地域全体の34のサイトに拡大しましたが、わずか1か月で劇的に成長しました。ロサンゼルス郡と非営利の緊急対応組織COREとのパートナーシップのおかげで、プログラムは3月20日以降、すでに約14万回のテストを完了しています。」

「テストの予定を設定する場合は、coronavirus.lacity.org / testingにアクセスしてください。」

予約ページがあったので、こわごわリンクをクリックする。

(COVID-19テストのスケジュール)
https://lacovidprod.service-now.com/rrs

「無料のCOVID-19テスト:
ロサンゼルス市は、ロサンゼルス郡およびCORE(Community Organized Relief Effort)と協力して、COVID-19症状が発生しているかどうかに関係なく、ロサンゼルス郡のすべての住民に無料のCOVID-19テストを提供しています。」

「発熱、咳、息切れなどの症状が見られる人には、当日または翌日の検査が優先されます。」

「作業中に公衆と対話する特定の重要な第一線の労働者についても、テストが優先されます。詳細については、「最前線の従業員のテスト」ボタンをクリックしてください。」

「テストは予約制です。」

間違いない。

CNNが報じている通り、検査は市内で行うけど、対象はロサンゼルス郡全域になっている。

FAQを開くと、検体採取は口内綿棒とある(PCRだな)。

「テストは侵襲的ですか?:
テストは、患者が自分で収集できる口内綿棒です。」

「口腔内綿棒テストは正確ですか?:
私たちが利用している研究室には、現在公開されており(ここに)公開されている臨床試験データがあり、私たちの感度は少なくとも鼻腔スワブと同等であることが示されています。この試験は、連邦食品医薬品化粧品法のセクション564に基づく緊急使用許可が発行されています。テストと検証は、UCLAの感染症医学の教授であるJeffrey Klausner博士によってレビューされ、承認されました。試験方法はまた、ロサンゼルス郡公衆衛生局によって承認されました。」

まいったな・・・。

楽天もびっくりの行政サービスだ(楽天は、キット販売を急遽中断しているようです:再開時期未定)。

どこかの国の検査責任者に、爪の垢でもくれてやりたいもんだ・・・。

口内綿棒採取の信頼性については、エビデンスが出ている(記事では上記の引用の部分から、リンクが張ってあります)。

(自己収集された口腔液と鼻腔スワブは、臨床医が収集した鼻咽頭スワブと同等の感度を示し、Covid-19検出を実現)
https://www.medrxiv.org/content/10.1101/2020.04.11.20062372v1

「この記事はプレプリントであり、ピアレビューされていません[これはどういう意味ですか?]。それはまだ評価されていない新しい医療研究を報告しているので、臨床診療を導くために使用されるべきではありません。」

まあいい。

引用にもあるように、ロサンゼルス郡の公衆衛生当局が認定している。

結果は衝撃的だ・・・。

「鼻咽頭スワブはゴールドスタンダードと見なされていますが、4名の参加者は、臨床医が収集した鼻咽頭スワブで陰性、他の3種類の検体で陽性を示しました。」

元より、検体採取にパーフェクトはない。

それをカバーするのは採取の技術であり、採取のタイミングということは分かっている。

しかし、少なくともこの報告はその神話を覆している。

採取のタイミングだってえ?。

毎日でも検査すりゃいいじゃん!?。

しかもだ、検査能力の限界まで活用し尽くす方策に打って出た。

未発症者大歓迎、回数無制限、しかも無料!(バーゲンのキャッチコピーみたいだな)。

(COVID-19 Testing: What to Expect:動画出ます。)
https://www.youtube.com/watch?v=LikLtN8wuXI&feature=youtu.be

限定公開ビデオ(たぶん、時期的な制限)には、怪しげな日本語の字幕を出すことも出来る。

動画のキャプションも引用しておこう。

「COVID-19テストの現在の方法は、その後、安全にラボに輸送される自己収集された標本を含みます。 このビデオでは、サンプルを収集して配送用にパッケージ化する段階的なプロセスをご案内します*。」

「*使用するテストキットのスタイルが異なる可能性があるため、キットの内容は多少異なる場合があります。」

「注:テストの前に、少なくとも1時間は飲食、マウスウォッシュ、チューガムを使用しないでください。」

数回咳をした後、歯を磨く感じで細長い綿棒を使って口の中の粘膜をこそぎ取るわけだが、喉の奥からもというのが気になるところだ・・・。

さて、検査結果がどうなるのかが注目だな。

いつ、どのような形でその結果が公表されることになるかは不明だ。

おそらく、世界初のPCRの全数検査ということになる(抗体検査は始まったけどな:概ね子供は対象外)。

この検査も、優先される職業などが決まっているし、一度にべらぼうな検査数を処理できるわけではないだろうから、実際にはいきわたるまでに時間が掛かると思われるが、なにしろ全員参加で回数制限がなく無料というのが売りだ。

夢のような話だな・・・。

明日になったら、あれは何かの間違いでしたということにならないように、早めにアップしておこう・・・。