ホワイトハウスの憂鬱:オバマ前大統領が指摘する真の敵とは?2020年05月10日 23:52

ホワイトハウスの憂鬱:オバマ前大統領が指摘する真の敵とは?


このをブログ記事書くにあたって、20年近く前に見た「ザ・ホワイトハウス」という米国のテレビドラマについて、ウィキ(日本語版)を読んだ。

(ザ・ホワイトハウス)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B6%E3%83%BB%E3%83%9B%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%88%E3%83%8F%E3%82%A6%E3%82%B9

「1999年から2006年にかけて放送されたドラマで、ホワイトハウスを舞台に大統領とその側近達を中心に描いた政治ドラマである。」

我が国では、NHKで2002年から放送されたとあるから、浮沈子が見ていたのはその頃なんだろう。

原題のウェストウィングのとおり、ホワイトハウス西棟の狭くて入り組んだ廊下、ごちゃごちゃとした配置、広いとは言えないスタッフの執務室、口角泡を飛ばす討論(単なるおしゃべり?)・・・。

「ドラマのスタッフはさまざまな情報を元にホワイトハウスの西棟を忠実に再現したセットを作ったとされ、その出来は多くのホワイトハウス関係者が「実によくできているが、実物はもっと狭くて混み合っている」と答えている」

今なら、3密の温床と指摘されるかもな。

我が国で流行った米国発のテレビドラマは、他にもルーツとかERとか24などがあったけど、ザ・ホワイトハウスは特別だったな。

マーチンシーンも良かったし、補佐役のジョンスペンサーの好演も光った。

ロブロウは、完全に食われていた記憶がある(そうだったかあ?)。

浮沈子的に親近感があったのは広報部長役のリチャードシフ(体形が近かったから?)。

印象に残るシーンは、ランディハムさんの事故死の後、再選を決意するボディランゲージ(と解説にあるけど、単にズボンのポケットに両手を突っ込むだけ)を見たレオが、「(彼は)やるぞ!」と小さく叫ぶところかな(吹き替えのセリフは未確認)。

浮沈子は、ワシントンには20代の頃に行ったことがある。

ホワイトハウスの近所のホテルに泊まったこともあり、早朝の散歩で柵の周りをぐるっと回ったりした(内部の見学はしませんでしたが)。

そのホワイトハウスでヤバい話が持ち上がっている(まあ、ドラマでは、毎回ヤバい話ばっかだったけどな)。

(米CDC所長ら3人、自主隔離 ホワイトハウスで新型コロナ感染者と接触)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020051000079&g=cov&utm_source=yahoo&utm_medium=referral&utm_campaign=link_back_edit_vb

「疾病対策センター(CDC)のレッドフィールド所長や国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長、食品医薬品局(FDA)のハーン長官の3人が、2週間の自主隔離に入ると報じた。」

「ホワイトハウスで、新型コロナウイルスの検査で陽性と診断された人物と接触した可能性がある。」

感染症対策の重鎮たちがリスクに曝されていたという、洒落にならない状況なわけだ。

ホワイトハウスでは、大統領や副大統領の側近にも陽性者が出ており、予断を許さない状況にある。

「現時点では陰性で、今後も毎日検査を受ける。」

冒頭引用した通り、ホワイトハウス内は、新型コロナにとって安全とは言えない環境だからな。

シンガポールの外国人労働者並みとは言わないが、ヤバいことには違いない。

時事通信は、別の話も報じていた。

(トランプ米政権は「大惨事」 新型コロナ対応を批判―オバマ前大統領)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020051000094&g=int

「最高の政府であっても(新型コロナがもたらした世界的危機への対応は)失敗する可能性がある」

記事は、現政権への批判のトーンが高い書き方をしているけど、オバマ氏が困難な状況を深く認識している印象の方が強い。

「自己中心的で分断を受け入れ、他人を敵と見なす長期的な傾向」

一体いつから我々はそうだったのかを考えると、本質的な指摘のような気がする。

人類の歴史開闢以来、我々は常に自己中心的で、分断を良しとし、他人を敵とみなしてきたのではないか。

時代を問わず、洋の東西に限らず、統治体制が変わっても、イデオロギーが異なっても、多少のバリエーションはあるにせよ、この長期的な傾向は変わらなかった。

困難な状況に置かれた時に、どんな態度を取るかでその人が分かるといわれるが、現在の米国政府が取っているのは、人類の歴史の流れに沿った順当な態度ということになるのかも知れない。

『これが自分にどういう利益があるか』

『他人のことはどうでもいい』

地球というシャーレの中で、細菌が繁殖するように、本能のままに蠢く姿を見るようだな。

ホワイトハウスの中では、政治的動物たちが格闘し、競い合い、騙したり騙されたりしながら、米国が直面する問題に取り組んでいる(たぶん)。

「世界的危機に対応できる強固な政治的リーダーシップが必要」

米国は世界の警察官ではないといって、その役割から降りた時の大統領だったからな。

(「世界の警察官をやめる」と宣言したオバマ大統領)
https://diamond.jp/articles/-/75884

「米国は世界の警察官ではないとの考えに同意する」

「このオバマ発言は、国際社会の問題解決から逃避するという宣言である。」

東西冷戦の終結以降、一国大国状態の中、数代の大統領を経て、米国は世界的危機に対応するリーダーの地位を、徐々に、しかし確実に放棄してきた。

今更、お前に言われたくない気もするんだがな。

まあ、どうでもいいんですが。

米国の真の憂鬱は、新型コロナ禍を思い通りに制御できないことでもなければ、感染がホワイトハウスに及んできていることでもない。

一連の対応の中で、世界の危機に際して指導力を発揮できなくなってきていることだろう。

治療薬の開発やワクチンの製造、検査機器などの開発は世界中で行われており、ここでもイニシャチブを取っているとは言えない(未確認)。

その焦りが、WHOや中国への八つ当たりとして表出しているんだろう(WHOへの拠出金はどうなったんだろうか?)。

「混沌とした大惨事」のなか、結局は「特定の個人や政党と戦う」大統領選が進んでいく。

身勝手で群れたがり、徒党を組んでいがみ合う。

我々は、困難な状況の中にあってさえ、社会的動物としての本能をむき出しにすることを止めない。

新型コロナ禍の向こうに、人類が克服すべき真の敵の姿が見えている気がする。

「製作総指揮兼脚本のアーロン・ソーキンの功績は大きくアメリカのテレビ界で絶賛された。」(ザ・ホワイトハウス:日本語版ウィキより)

彼なら、この事態をどのようにドラマに仕立てただろうな・・・。

<追加>

標題の「憂鬱」の「うつ」の字を書くには、独特の覚え方があるようだ・・・。

(伝説の女優が愛した文字(漢字)・憂鬱なリンカーンはアメリカンコーヒーを3杯飲んだ!)
https://blog.goo.ne.jp/sinanodaimon/e/894552d4bab8f3f79800beec062b1c24

浮沈子も、書いてみようとしたんだが「缶」の字が思い出せずに断念した(そんなあ!:そもそも、「憂」の字が書けないし・・・)。

昔、「抜け始めて分かる髪は長い友だち」という育毛剤のCMがあったんだが、そっちの方がセンスあるような気がする。

ちなみに、浮沈子が知ってたのは「ヒ矢マフト人」(=疑)くらいだったがな・・・。

引用した記事には、鬱の字には「鬱蒼(うっそう)」のように、草木が茂る様という意味があると書かれている(言われてみればそうだよなあ)。

最近は3密(密閉、密集、密接)できなくて鬱になるようだけどな・・・。

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