SLSの問題点はテスト用機体が本番機であることと見つけたり:追い込んだテストが出来ない恨み節:壊してみなきゃ分らんだろう? ― 2021年01月20日 22:21
SLSの問題点はテスト用機体が本番機であることと見つけたり:追い込んだテストが出来ない恨み節:壊してみなきゃ分らんだろう?
(SLSグリーンランの静的火災は「意図的に保守的な」テスト制限によって短縮されました)
https://spacenews.com/sls-green-run-static-fire-cut-short-by-intentionally-conservative-test-limits/
「私たちがテストしたばかりのロケットは、月の周りにオリオンを打ち上げるロケットであることを覚えておく必要があります」
保守的なパラメータを与え、ハードウェアを温存しつつ必要なデータを得る。
実際に飛行する本番機でテストするなら、大爆発するかもしれないような(S社のテストでは見飽きてますけど)追い込んだテストはできない。
「ステージがさらなるテストや打ち上げのために適切な構成のままであることを保証するために、これらのパラメーターをどのように設定するかについての判断が求められています。」(ブライデンスタイン)
「フライトのコアステージを別のラウンドのテストにさらすリスクと、そのリスクが私たちが行う必要のある学習とどのようにトレードオフするかを理解する必要があります」(キャシーリューダース)
「1つの要因はコアステージの定格寿命です。彼は、ステージは液体水素と液体酸素の推進剤で9回満たされるように設計されていると述べた。これは、これまでに2回行われています。12月のウェットドレスリハーサルと静的火災試験です。12月初旬のウェットドレスリハーサルの最初の試みのために、限られた量の推進剤がステージに搭載されました。
別の静的火災試験を行うということは、ステージに少なくとももう一度推進剤を装填することを意味します。「私たちがそのようなことをするたびに、私たちがタンクに入れることができる9回のうちの1回を奪います」と彼は言いました。「フルデュレーションのホットファイアを行う理由があります。また、フルデュレーションのホットファイアを行わない理由もあります。」」(ブライデンスタイン)
詳しいことは分からないが、トラブルは少なくとも2系統で発生した様だ。
①エンジン2(エンジン番号E2056)のジンバルを駆動するための油圧システムの故障(保守的な設定値を超えた事象?)で、テスト中止の直接の原因になった(油圧供給用の補助エンジン(エンジン2用のCAPU)を停止して、4基のエンジン全てにシャットダウンシーケンスを送信した)。
②エンジン4(エンジン番号E2060)の計装の故障で、主要コンポーネント障害(MCF)がコールされている。
システムの冗長性が保たれていたために、テスト設計では、この障害(具体的な内容は不明)が発生してもスルーするようになっていたようだ。
明確に記述されているのは上記の2点だが、トラブルじゃないって、グチャグチャ言い訳している問題もある。
③「テスト直後に当局がエンジン4の周りの熱保護ブランケットの近くで見られた「フラッシュ」であると言ったことをまだ調査しています。ブランケットは焦げの兆候を示しましたが、それは標準的なエンジン操作とエンジンの温度から予想されましたセクションは正常でした。」
なぜ、エンジン4周辺だけ焦げたのかは明らかではない。
公表されていない問題点は、おそらく他にもあるだろう。
マスコミの注目が集まる中、バレてーらなトラブルだけ公表したに決まってる!(そうなのかあ?)。
スケジュールが押しているといっても、そもそも、そのスケジュールを推進していた副大統領もNASA長官もいなくなるわけだからな。
問題ない・・・。
つまり、スケジュール問題は、時間が解決してくれるわけだ。
しかし、予算の問題はそうはいかない。
トリプルブルーを達成した民主党は、そもそもアルテミスには冷淡だからな(月着陸船の予算は4分の1しか認めない)。
一方で、公共事業としてのSLS開発には熱心だ。
浮沈子は、S社のスターシップ(のプロトタイプ)並みとは言わないまでも、しっかりと追い込んだ条件でテストして、余裕を持たせた設計製造であることを確認するのが筋だと考えている。
スケジュールはもちろん、予算の面でも適切に措置すべき事項だ。
本番機でテストするのは、そもそも使い捨てロケットだからあり得る話だが、運用時に壊れてしまっては元も子もないから、手心を加えてテストするというのは本末転倒だと感じる。
必要な条件を与えてテストし、ぶっ壊れたら再設計して作り直せばいいのだ(我が国のLE-9エンジンも、水素ポンプのタービンブレードを作り直してるしな)。
2030年代になろうが、開発費がさらに膨れ上がろうが、それは必要な手順というものだろう。
(油圧システムの問題により、SLSテスト発射中にエンジンが早期にシャットダウンしました)
https://spaceflightnow.com/2021/01/19/hydraulic-system-issue-triggered-early-engine-shutdown-during-sls-test-firing/
「最初の打ち上げは無人宇宙船であるため、通常は受け入れられないリスクをここで受け入れることができます。」
アルテミス1が無人飛行だろうが何だろうが、このままコアステージを出荷することはあり得ない。
当初の予定通り8分間(正確には485秒間)燃やしてみれば、他にも何か必ずトラブルが出ることは、まず間違いない。
グリーンランを進める程に、新たな問題が次々と出てくる。
もちろん、正常に動いていることが確認できるサブシステムがあることは確かだし、報道ではその点が強調されがちだが、そんなもんは当たり前の話だ。
これは、開発テストではなく、NASAがB社に発注したコアステージの納品検査だからな。
遅れに遅れ、予算も超過し、納めれた部品は欠陥だらけ・・・。
本来なら、B社は指名停止のうえ、当分の間出入り禁止の処分が相当だ(ロケットダインを吸収したロッキードマーチンは、密かに後釜を狙っているかも!)。
固体燃料ブースターの燃料充填と組み上げが始まると、打ち上げ日程の枠が決まる。
固体燃料は、生ものみたいなもんだからな。
その有効期限内に打ち上げられなければ、やり直すことになる(ICBMとか、どうしているのかは知りませんが)。
液体燃料ロケットは、タンクの運用回数(SLSは9回だそうです)が尽きるまでは、燃料の出し入れが可能だからな。
それでも、次の1回(とは限りませんが)を行えば、運用上の余裕がそれだけ減ることになる。
天候や、地上システムのトラブル、ロケット本体のトラブルで、何度か燃料を出し入れしなければならなくなるかもしれない。
結局、回数券を使い切って、1度も飛ばずにスクラップになる可能性だってある(そんなあ!)。
まあいい。
ここは、予算のことは置いといて、徹底的にテストして、爆発したら作り直すつもりでホットファイアを再度行うのが正しい。
「先週末のSLSホットファイアテストでさらにデータを取得しました」
「ハードウェアを保守的に保護し、テストを早期に中断するために制限が設定されました。コアステージやエンジンに損傷はありません。私のアドバイスは、再テストして完全なデータを取得することです。数週間かかる場合がありますが、スケジュールは二次的なものです。」
全くもって、その通りだな。
グリーンランそのものが、有人宇宙船を打ち上げるロケットの健全性を確保するというのが目的なわけだ。
手心を加え、採点も甘くして、形だけ行って運用に供するなんて、本来の目的を見失っている。
スペースシャトルの部品を活用しているとはいえ、ロケットそのものは新たに構築されている(技術者が世代交代して、レガシーな部品を使うことが、かえって負担になっているともいわれる)。
制御に使用しているコンピューターも、その上で走っているプログラムも別物だ(未確認)。
スペースシャトルは、その運用期間中に14人の犠牲者を出した。
NASAもB社も、そのことはよく分かっているはずなのにな。
ウェットドレスリハーサルの手抜きといい、今回の言い訳ぶりといい、あまりに杜撰で呆れかえる。
もちろん、それなりの理由付けはあるんだろうが、スペースシャトルの事故だって、それなりの理由付けの中で起こっている。
スケジュールのタガが外れて、打ち上げ日程には余裕ができたはずだ。
やるべきことをやり、壊れるものは壊して作り直すべきだろう。
他にも、隠してるトラブルはきっとある(たぶん)。
B社から袖の下を貰っていない限り(貰ってたとしても)、手心を加えることはない。
スターライナーは、3月25日に飛ばして見せると豪語しているらしいが、それこそ当てにはならない。
(ボーイングは3月のテスト飛行用のスターライナーソフトウェアで進歩を遂げています)
https://spaceflightnow.com/2021/01/18/boeing-making-progress-on-starliner-software-for-test-flight-in-march/
「複数のNASAと業界関係者は、OFT-2ミッションの打ち上げを3月25日頃に進めることができると述べています。」
ステニスからケープに出荷されるのがその頃になったって、何の不思議もない。
ひょっとしたら、出荷じゃなくて、残骸の搬出になるかも知れないけどな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(NASAはスペースローンチシステムのコアステージのホットファイアテストをやり直す可能性が高い
23のテスト目標のうち、15の完全なデータが受信されました。)
https://arstechnica.com/science/2021/01/nasa-likely-to-redo-hot-fire-test-of-its-space-launch-system-core-stage/
「テストの64秒後、ロケットは事前にプログラムされたシーケンスを開始して、飛行中のようにエンジンをジンバルしました。その直後、ポンプの戻り圧力は、ゲージの1平方あたり50ポンドのレッドラインを下回り、49.6になりました。」
「NASAがコアステージからこのエンジンを交換する必要がない可能性が高いことを意味するので、これは良いことです。」
「エンジンセクションで観察される「フラッシュ」はかなり正常なようです。」
「当局の情報筋によると、プログラムマネージャーは実際にミシシッピ州で2回目の火事試験を実施することに傾倒しています。テストサイトでより多くの推進剤を入手し、車両のマイナーな改修を行い、エンジン4の不安定なセンサーを変更する必要があるため、代理店は次のテストを行うまでに約3〜4週間かかると見積もっています。」
「23のテスト目標のうち、15は求められたデータの100%で完了したと述べました。他の4人はほとんどのデータを取得しましたが、3人は部分的なデータを持ち、1人はデータを持っていませんでした。(これは、液体酸素が大幅に使い果たされ、タンクが空になったときに、液体酸素タンクの圧力がどのように反応するかをテストしたものです。)」
「このような状況で再テストするのが標準的な方法であるため、2回目のテストが行われる可能性が高くなります。」
まあ、再テスト確定だろうな。
本番機だろうが何だろうが、有人ロケットを中途半端な検査で運用に送ることはできない。
2、3本(単位は本かあ?)ぶっ壊してみなければわからんだろう(そうなのかあ?)。
アルテミス1は2年後くらいになり、さらにオリオン宇宙船や暫定2段目のトラブルが発覚し、初の有人飛行は見送られ、2030年代になるだろうな(そんなあ!)。
そうなれば、中国の有人打ち上げと競合するようになるから、開発が本格化して、一気に月面着陸を狙うかも知れない。
さもなければ、SLSの運用(少なくとも有人)に見切りをつけ、オリオン宇宙船はスミソニアンに永久展示されることになる。
月面着陸は、スターシップで行われることになるだろう。
或いは、ロケットダインを買収したロッキードマーチンが、レガシーロケットと月面着陸機を開発して参入するとかな。
SLSのホットファイアが短時間で終わっただけで、未来永劫飛ばないという妄想に駆られる(少なくとも有人では)。
様々な要因が絡んで、半世紀前に開発された部品を使って作られたロケットは、窮地に陥っている。
スペースシャトルが、如何に綱渡りで行われていたかを改めて感じる(一例を上げれば、緊急脱出システムなしだしな)。
つーか、宇宙開発は今でも、そしてこれからも綱渡りだ。
地球の重力を振り切って軌道に上がるには、そして、その先の深宇宙に出ていくならなおさら、受け入れがたいリスクを選択しなければならない。
2001年はとっくに過ぎ去ったけれど、我々はSFの世界に追いついてはいない。
もう一度、モノリスに登場してもらわないと、SLSは飛ばないかもしれないな・・・。
(SLSグリーンランの静的火災は「意図的に保守的な」テスト制限によって短縮されました)
https://spacenews.com/sls-green-run-static-fire-cut-short-by-intentionally-conservative-test-limits/
「私たちがテストしたばかりのロケットは、月の周りにオリオンを打ち上げるロケットであることを覚えておく必要があります」
保守的なパラメータを与え、ハードウェアを温存しつつ必要なデータを得る。
実際に飛行する本番機でテストするなら、大爆発するかもしれないような(S社のテストでは見飽きてますけど)追い込んだテストはできない。
「ステージがさらなるテストや打ち上げのために適切な構成のままであることを保証するために、これらのパラメーターをどのように設定するかについての判断が求められています。」(ブライデンスタイン)
「フライトのコアステージを別のラウンドのテストにさらすリスクと、そのリスクが私たちが行う必要のある学習とどのようにトレードオフするかを理解する必要があります」(キャシーリューダース)
「1つの要因はコアステージの定格寿命です。彼は、ステージは液体水素と液体酸素の推進剤で9回満たされるように設計されていると述べた。これは、これまでに2回行われています。12月のウェットドレスリハーサルと静的火災試験です。12月初旬のウェットドレスリハーサルの最初の試みのために、限られた量の推進剤がステージに搭載されました。
別の静的火災試験を行うということは、ステージに少なくとももう一度推進剤を装填することを意味します。「私たちがそのようなことをするたびに、私たちがタンクに入れることができる9回のうちの1回を奪います」と彼は言いました。「フルデュレーションのホットファイアを行う理由があります。また、フルデュレーションのホットファイアを行わない理由もあります。」」(ブライデンスタイン)
詳しいことは分からないが、トラブルは少なくとも2系統で発生した様だ。
①エンジン2(エンジン番号E2056)のジンバルを駆動するための油圧システムの故障(保守的な設定値を超えた事象?)で、テスト中止の直接の原因になった(油圧供給用の補助エンジン(エンジン2用のCAPU)を停止して、4基のエンジン全てにシャットダウンシーケンスを送信した)。
②エンジン4(エンジン番号E2060)の計装の故障で、主要コンポーネント障害(MCF)がコールされている。
システムの冗長性が保たれていたために、テスト設計では、この障害(具体的な内容は不明)が発生してもスルーするようになっていたようだ。
明確に記述されているのは上記の2点だが、トラブルじゃないって、グチャグチャ言い訳している問題もある。
③「テスト直後に当局がエンジン4の周りの熱保護ブランケットの近くで見られた「フラッシュ」であると言ったことをまだ調査しています。ブランケットは焦げの兆候を示しましたが、それは標準的なエンジン操作とエンジンの温度から予想されましたセクションは正常でした。」
なぜ、エンジン4周辺だけ焦げたのかは明らかではない。
公表されていない問題点は、おそらく他にもあるだろう。
マスコミの注目が集まる中、バレてーらなトラブルだけ公表したに決まってる!(そうなのかあ?)。
スケジュールが押しているといっても、そもそも、そのスケジュールを推進していた副大統領もNASA長官もいなくなるわけだからな。
問題ない・・・。
つまり、スケジュール問題は、時間が解決してくれるわけだ。
しかし、予算の問題はそうはいかない。
トリプルブルーを達成した民主党は、そもそもアルテミスには冷淡だからな(月着陸船の予算は4分の1しか認めない)。
一方で、公共事業としてのSLS開発には熱心だ。
浮沈子は、S社のスターシップ(のプロトタイプ)並みとは言わないまでも、しっかりと追い込んだ条件でテストして、余裕を持たせた設計製造であることを確認するのが筋だと考えている。
スケジュールはもちろん、予算の面でも適切に措置すべき事項だ。
本番機でテストするのは、そもそも使い捨てロケットだからあり得る話だが、運用時に壊れてしまっては元も子もないから、手心を加えてテストするというのは本末転倒だと感じる。
必要な条件を与えてテストし、ぶっ壊れたら再設計して作り直せばいいのだ(我が国のLE-9エンジンも、水素ポンプのタービンブレードを作り直してるしな)。
2030年代になろうが、開発費がさらに膨れ上がろうが、それは必要な手順というものだろう。
(油圧システムの問題により、SLSテスト発射中にエンジンが早期にシャットダウンしました)
https://spaceflightnow.com/2021/01/19/hydraulic-system-issue-triggered-early-engine-shutdown-during-sls-test-firing/
「最初の打ち上げは無人宇宙船であるため、通常は受け入れられないリスクをここで受け入れることができます。」
アルテミス1が無人飛行だろうが何だろうが、このままコアステージを出荷することはあり得ない。
当初の予定通り8分間(正確には485秒間)燃やしてみれば、他にも何か必ずトラブルが出ることは、まず間違いない。
グリーンランを進める程に、新たな問題が次々と出てくる。
もちろん、正常に動いていることが確認できるサブシステムがあることは確かだし、報道ではその点が強調されがちだが、そんなもんは当たり前の話だ。
これは、開発テストではなく、NASAがB社に発注したコアステージの納品検査だからな。
遅れに遅れ、予算も超過し、納めれた部品は欠陥だらけ・・・。
本来なら、B社は指名停止のうえ、当分の間出入り禁止の処分が相当だ(ロケットダインを吸収したロッキードマーチンは、密かに後釜を狙っているかも!)。
固体燃料ブースターの燃料充填と組み上げが始まると、打ち上げ日程の枠が決まる。
固体燃料は、生ものみたいなもんだからな。
その有効期限内に打ち上げられなければ、やり直すことになる(ICBMとか、どうしているのかは知りませんが)。
液体燃料ロケットは、タンクの運用回数(SLSは9回だそうです)が尽きるまでは、燃料の出し入れが可能だからな。
それでも、次の1回(とは限りませんが)を行えば、運用上の余裕がそれだけ減ることになる。
天候や、地上システムのトラブル、ロケット本体のトラブルで、何度か燃料を出し入れしなければならなくなるかもしれない。
結局、回数券を使い切って、1度も飛ばずにスクラップになる可能性だってある(そんなあ!)。
まあいい。
ここは、予算のことは置いといて、徹底的にテストして、爆発したら作り直すつもりでホットファイアを再度行うのが正しい。
「先週末のSLSホットファイアテストでさらにデータを取得しました」
「ハードウェアを保守的に保護し、テストを早期に中断するために制限が設定されました。コアステージやエンジンに損傷はありません。私のアドバイスは、再テストして完全なデータを取得することです。数週間かかる場合がありますが、スケジュールは二次的なものです。」
全くもって、その通りだな。
グリーンランそのものが、有人宇宙船を打ち上げるロケットの健全性を確保するというのが目的なわけだ。
手心を加え、採点も甘くして、形だけ行って運用に供するなんて、本来の目的を見失っている。
スペースシャトルの部品を活用しているとはいえ、ロケットそのものは新たに構築されている(技術者が世代交代して、レガシーな部品を使うことが、かえって負担になっているともいわれる)。
制御に使用しているコンピューターも、その上で走っているプログラムも別物だ(未確認)。
スペースシャトルは、その運用期間中に14人の犠牲者を出した。
NASAもB社も、そのことはよく分かっているはずなのにな。
ウェットドレスリハーサルの手抜きといい、今回の言い訳ぶりといい、あまりに杜撰で呆れかえる。
もちろん、それなりの理由付けはあるんだろうが、スペースシャトルの事故だって、それなりの理由付けの中で起こっている。
スケジュールのタガが外れて、打ち上げ日程には余裕ができたはずだ。
やるべきことをやり、壊れるものは壊して作り直すべきだろう。
他にも、隠してるトラブルはきっとある(たぶん)。
B社から袖の下を貰っていない限り(貰ってたとしても)、手心を加えることはない。
スターライナーは、3月25日に飛ばして見せると豪語しているらしいが、それこそ当てにはならない。
(ボーイングは3月のテスト飛行用のスターライナーソフトウェアで進歩を遂げています)
https://spaceflightnow.com/2021/01/18/boeing-making-progress-on-starliner-software-for-test-flight-in-march/
「複数のNASAと業界関係者は、OFT-2ミッションの打ち上げを3月25日頃に進めることができると述べています。」
ステニスからケープに出荷されるのがその頃になったって、何の不思議もない。
ひょっとしたら、出荷じゃなくて、残骸の搬出になるかも知れないけどな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(NASAはスペースローンチシステムのコアステージのホットファイアテストをやり直す可能性が高い
23のテスト目標のうち、15の完全なデータが受信されました。)
https://arstechnica.com/science/2021/01/nasa-likely-to-redo-hot-fire-test-of-its-space-launch-system-core-stage/
「テストの64秒後、ロケットは事前にプログラムされたシーケンスを開始して、飛行中のようにエンジンをジンバルしました。その直後、ポンプの戻り圧力は、ゲージの1平方あたり50ポンドのレッドラインを下回り、49.6になりました。」
「NASAがコアステージからこのエンジンを交換する必要がない可能性が高いことを意味するので、これは良いことです。」
「エンジンセクションで観察される「フラッシュ」はかなり正常なようです。」
「当局の情報筋によると、プログラムマネージャーは実際にミシシッピ州で2回目の火事試験を実施することに傾倒しています。テストサイトでより多くの推進剤を入手し、車両のマイナーな改修を行い、エンジン4の不安定なセンサーを変更する必要があるため、代理店は次のテストを行うまでに約3〜4週間かかると見積もっています。」
「23のテスト目標のうち、15は求められたデータの100%で完了したと述べました。他の4人はほとんどのデータを取得しましたが、3人は部分的なデータを持ち、1人はデータを持っていませんでした。(これは、液体酸素が大幅に使い果たされ、タンクが空になったときに、液体酸素タンクの圧力がどのように反応するかをテストしたものです。)」
「このような状況で再テストするのが標準的な方法であるため、2回目のテストが行われる可能性が高くなります。」
まあ、再テスト確定だろうな。
本番機だろうが何だろうが、有人ロケットを中途半端な検査で運用に送ることはできない。
2、3本(単位は本かあ?)ぶっ壊してみなければわからんだろう(そうなのかあ?)。
アルテミス1は2年後くらいになり、さらにオリオン宇宙船や暫定2段目のトラブルが発覚し、初の有人飛行は見送られ、2030年代になるだろうな(そんなあ!)。
そうなれば、中国の有人打ち上げと競合するようになるから、開発が本格化して、一気に月面着陸を狙うかも知れない。
さもなければ、SLSの運用(少なくとも有人)に見切りをつけ、オリオン宇宙船はスミソニアンに永久展示されることになる。
月面着陸は、スターシップで行われることになるだろう。
或いは、ロケットダインを買収したロッキードマーチンが、レガシーロケットと月面着陸機を開発して参入するとかな。
SLSのホットファイアが短時間で終わっただけで、未来永劫飛ばないという妄想に駆られる(少なくとも有人では)。
様々な要因が絡んで、半世紀前に開発された部品を使って作られたロケットは、窮地に陥っている。
スペースシャトルが、如何に綱渡りで行われていたかを改めて感じる(一例を上げれば、緊急脱出システムなしだしな)。
つーか、宇宙開発は今でも、そしてこれからも綱渡りだ。
地球の重力を振り切って軌道に上がるには、そして、その先の深宇宙に出ていくならなおさら、受け入れがたいリスクを選択しなければならない。
2001年はとっくに過ぎ去ったけれど、我々はSFの世界に追いついてはいない。
もう一度、モノリスに登場してもらわないと、SLSは飛ばないかもしれないな・・・。
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