ボッシュの未来2014年04月08日 10:55

ボッシュの未来
ボッシュの未来


(ボッシュ デナー会長が講演、自動運転研究の進展と課題…第14回シュトゥットガルト国際シンポジウム)
http://response.jp/article/2014/04/07/220677.html

「未来の自動車交通のキーワードは、電気駆動、自動運転、コネクティビティだ。」

「120万人の命を救えるという見通しは私たちに大きな力を与える」

よく纏まった記事なので、一読をお勧めする。

ロバート・ボッシュについては、このブログでも取り上げたことがある。

(事故のない社会)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2013/06/21/6872678

この会社は、普通の会社ではない。

「信頼を失うくらいなら、むしろお金を失った方がよい」

こんなあからさまな社是を掲げている会社なんて、聞いたことがない。

(ロバート・ボッシュ (企業))
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%9C%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A5_(%E4%BC%81%E6%A5%AD)

(Robert Bosch GmbH:ドイツ語)
http://de.wikipedia.org/wiki/Robert_Bosch_GmbH

この会社の経営形態も特殊だ。

これだけの規模の会社が、非上場だという。

「財務面を外部要因に左右されない安定したものにするためです。株主の意向を受けて短期的な利益を追求するのではなく、長期的に事業として繁栄させて、社会に貢献するのがボッシュの企業理念なんですね。なにか新しい技術革新やイノベーションを生み出して、それを社会に浸透させるには時間がかかります。そうした先行投資は一時的には損失を計上することもあるかもしれません。しかし、目先の利益ばかりを追求するばかりでは、本当に優れた新しいものは生まれないと思います。ボッシュは毎年、たとえ困難な時期であっても総売り上げの8%以上を研究開発費に投資していますが、そんなことは一般的な上場企業では株主が許さないのではないでしょうか?」

許さないだろうな、配当よこせ!。

まあいい。

上記は、前の浮沈子の記事の中で引用しているページに書いてあった。

(ボッシュ大研究:ボッシュは巨大非上場企業である)
http://www.autocar.jp/wp-content/uploads/investigation/ACJ112_Bosch.pdf

レスポンスの記事には、ボッシュが自動運転に取り組む理由が書いてある。

「ドイツ国内では、交通事故全体のほぼ90%について、ドライバーに原因があるとされており、ドライバーの負担を軽減するシステムがあれば、交通安全を大幅に向上でき、自動運転はモビリティの経済性向上にもつながる。その理由は、あらゆる車両で燃費を向上させることも可能になるからだ。そして、もう1つ忘れてならないことは、自動運転が高齢者のモビリティを助け、社会福祉の向上に貢献することにもなる」

こんな発想は、ボッシュ以外にはしないんじゃないか。

ジジババは自動車の運転から引き剥がして、不便な公共交通機関に詰め込もうという我が国の発想とは大違いだ。

「遅くとも2020年には、高度な自動運転に必要な技術が成熟期を迎えるだろう。それに続く10年の間に、完全な自動運転が実現すると私たちは予測している」

未来を正しく予見すること、それは、自らが正しい未来を築くことに他ならない。

ボッシュには、その未来が確実に見えているのだ。

「自動運転の実現のために解決しなければならない5つの開発優先目標:
1.周囲360°の状況を認識できるセンサーコンセプト
2.冗長性のあるシステムアーキテクチャ
3.機能異常が発生した場合やハッキングを受けた場合の信頼性
4.高精度マップデータ
5.法的要求事項」

電気駆動される自動車が、都市のシステムと連動しながら自動運転で走行する未来。

それは、ボッシュの未来でもある。

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