CCRダイバーの操作2016年05月18日 19:57

CCRダイバーの操作


さっき書きかけたことを、書いてしまおう。

一体、CCRダイバーは、ダイビングの際に何をしているのか。

最も重要といわれるのが、今、自分が吸っているガスが何なのかを知るということだ。

オープンサーキットでも、実は同じなんだが、まあ、その管理は深度と時間だけで済む。

CCRの場合、製造された混合ガスを吸っているので、それが上手くいっているかを確認するということだ。

わざわざ確認しなければならないということは、上手くいかないことがあるということで、その場合には、気付かなければヤバイ話になる。

メーカーは、例えばAPDの場合、PO2の確認は、1分以上2分未満の間に1回はしろといっている。

どうヤバイとか、そん時にどーするとかは、ここでは書かない。

他にも、持ち込んでいるガスの絶対量が少ないので、残圧の管理も重要だ。

ベイルアウト用のシリンダーは、最低1本は持ち込んでいるので、その残圧も確認する。

さて、吸っているガスのモニターが重要なことはいいとして、それと同じか、あるいは考えようによっては、遥かに重要なのが呼吸することである。

何を言っているのか???。

もちろん、人間側の呼吸は、まあ、ふつー、誰でもする。

ここで強調しておきたいのは、呼吸は、CCRの本質である、呼吸回路内のガスを循環させる原動力となっている点だ。

オープンサーキットと異なり、CCRは、カウンターラングがあるので、通常、息を吐いても沈まず、吸っても浮かない。

ケースによっては、逆になることさえある。

適当に呼吸していても、しっかり呼吸していても、浮力は変わらない。

しかし、息を止めている間、回路内のガスは滞留し、二酸化炭素の除去は行われない。

二酸化炭素の除去は、化学反応によって行われていて、発熱反応による熱で、水酸化カルシウムが温まっている。

呼吸が止まっていれば、その熱は外部に逃げ、除去の効率は下がることになる。

冷え冷えの水酸化カルシウムが温まり、除去効率が適正になるまでには時間が掛かる。

水底に張り付いて、文字通り息を殺してハゼを狙っている時などは、気を付けた方がいいな。

もちろん、薬剤は、十分な量充填されているし、何分も思いっきり息堪えした直後に、全力でダッシュしない限り、問題になることはないだろうが、例えば水深が深いところや、低い水温の環境では無視できない影響が出る可能性がある(高い圧力や低温によって、反応は落ちる)。

3つ目は、呼吸回路内のガスのボリュームを、適正に保つことだ。

講習などでは、耳蛸状態になるほどミニマムループボリューム(ミニマムボリュームともいう)という言葉を聞くことになる。

水圧の変化に伴う、カウンターラングの膨張、収縮をコントロールして、呼吸に必要な容積を維持する。

まあ、これ以外は、基本的にはオープンサーキットと変わらない。

BCの調整とか、当然行うし、ガスの管理以外にも、モニターの項目(深度や潜水時間)を見たりするが、何事もなければ、大したことはやっていない。

なーんだ・・・。

と、舐めて掛かると、苦労することになる。

中性浮力一つとっても、一筋縄ではいかない。

そんでもって、何かあった時には、直ちに適切に対応しなければならない。

CCRの練習は、偏に、そのためにある。

練習の9割以上は、トラブル対応。

レクリエーショナルレベルの場合は、やや簡単な対応で済ませているが、テクニカルレベルの対応は、半端ない。

浮沈子の弱い脳みそは、パンクしそうだ。

来月は、再びパラオで特訓がある。

カープレストランで大盛り食ってると、リバウンドしてしまうのは確実なので、何か対策を考えないといけない。

CCRの操作こそ、脳と、その延長である制御用コンピューター、筋肉と、その延長であるデバイスとの調和が求められることになる。

この話の続きは、機会があれば、また書く。

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