リバウンド2016年05月18日 01:43

リバウンド


体重の減少が、少し上手くいきそうな感じ(あくまで予感)になってきて、気になるのがリバウンド。

パターンは決まっている。

目標体重に落として、ほっと安心。

というか、自分へのご褒美とかいって、まるで今までの借りを返せとばかりに、ドカ食いする。

苦労して落としたはずの体重に、一気に戻って、元の木阿弥状態・・・。

標準体重に戻った時の、あの、束の間の喜びは、一体何だったのか・・・。

押し寄せる自己嫌悪の中で、後悔と挫折感、そして、実は密かな幸福感を感じていたりするのだ。

幸福感?。

そう、自虐的幸福感というか、背徳の喜びというか、そういうやつ。

そもそも、過剰な体重になってしまうのには、それなりの訳があって、何の理由もなくデブになるわけではない。

それをそのまま放置し続けること自体が自虐的だ。

ダイエットは辛いし、さらに、それを維持することは100倍辛いが、標準体重を超えて、デブのままでいること自体が、身体にとっては苦痛であり、今は何事もなくても、将来に渡って死に至る病を蓄積し続けていることになる。

本当に過酷なのは、ダイエットでも、リバウンドをさせない取り組みでもなく、デブのままでいること、それ自体なのだ。

だから、そういう自分自身を変えることなく、勢いで始めてしまったダイエットが、リバウンドにより元の木阿弥なるのは当然の帰結と言えよう。

浮沈子が、このことについて自信を持って断言するのは、何度も経験しているからである。

デブは、太ること、太っていることに、実は快感を感じているのである・・・。

まあ、どうでもいいんですが。

他の方がどう感じておられるかは、浮沈子は知らない。

大規模な調査をしたわけではないし、心理的な側面を考察したわけでもない。

しかし、人間は、基本的には飢餓状態と飽食とを行ったり来たりしてきた動物だということは押さえておいた方がいい。

獲物があれば飽食し、なくなれば飢餓に陥る。

現代では、デブになるのがまるで悪い事のように思うかもしれないが、それは自然の摂理だ。

デブは、正しい(そういうことかあ?)。

だが、それは、飢餓が対照にあるからこそ正しいのであって、飽食だけで飢餓がない現代においては、やはりデメリットしかない。

リバウンドというのは、人間の原初的な生理反応によっておこるわけで、これが起こらなければ次に飢餓が訪れた時に、身が持たなくなるのだ。

災害備蓄ならぬ、飢餓備蓄であり、起こるのが正しい。

リバウンドは、100パーセント起こる。

まあ、何をもってリバウンドというかが問題だが、飢餓状態から解放されて、水分とか、そういう変動が激しい要素を除いた以上に、体重が増えればそれはリバウンドだ(1gでも)。

どこまで増えるかは、それをどの時点で止めるかというだけの話だ。

人間の身体(脳を含む)の仕組みからいえば、元の体重までは戻ることになる。

放っておけば、それ以上に増える確率は高い。

その自然の摂理に反して、減らした体重を維持するというのは、困難を極める。

通常は失敗する。

失敗することは、別に悪い事ではない。

みんな、失敗するのだ。

目標体重に至る前に、たとえば、停滞期などで挫折して、元の体重に戻ることもある。

悲惨な状況だが、それが普通なのだ。

この飽食の時代に、初めての減量で、目標体重まで順調に減量し、1gもリバウンドせずに、10年以上維持し続けた例など、皆無だろう。

ましてや、その体重を一生維持できた例など、あるはずがない(高齢のために栄養が吸収できずに、体重が減ってしまうというのは、別の話である)。

リバウンドは起こる。

というより、もともと標準体重を維持されている方にも、体重の変動は常に起こっている。

例えが適切かどうかわからないが、ダイビングの中性浮力とよく似ている。

その深度(標準体重)を、小さな変動の中に収めて、維持することが出来るか、大きな変動を繰り返すかということになる(一生のデブは、吹き上げ状態かあ?)。

今日も、ネットで、リバウンドの記事を読んでは、不安に駆られる。

(ダイエットでリバウンドしないためには3ヶ月維持しなさい!)
http://beauty-life.jp/rebound-of-the-diet-1699

この命令調の表題からして、リバウンドしないことが、如何に不自然で、不可能で、それを要求することが理不尽なことかを象徴しているな。

「リバウンドの防止対策
1.急激な体重減少を避ける
2.無理な食事制限や極端な栄養不足は避ける
3.コツコツと体重計に乗る
4.増えたら1週間で元に戻す
5.ストレスを溜めない」

10年がかりで太った体重を、一気に減量させて、体脂肪たっぷり、筋肉絶無(?)の状態にして、とにかく目標体重にした後の話なので、1と2は、リバウンドとは関係ない。

3から5は、もともと、それが出来なかったから太ってしまったわけだから、これも無意味だな。

フィードバックが小刻みに掛けられず、中性浮力の維持に失敗してしまうわけで、どの深度にいたとしても、出来るわけはないのだ。

そもそも、太りにくい体質ではないから太ってしまったわけだな。

そして、その体質とやらは、そう簡単には変わらない。

デブは、何もしなければ、一時期痩せたとしても、必ずデブに戻る。

飢餓と飽食が繰り返される時代を、その太りやすい体質で乗り切ってきたからこそ、デブ(太りやすい体質をお持ちで、たまたま現在太っている方)は、現代に存在するのだ。

世界的な大飢饉がやってきて、食い物が一時的に消え失せるようなことがあれば、生き残るのは適正体重の方ではなく、間違いなくデブだ!。

まあいい。

今日の浮沈子は、このパターンにハマりまくっている。

少し、反省しよう・・・。

・・・反省、終わり!。

それでは、デブは、どうしたらこの飽食の現代(飢餓になることが、その一生のうちに一度もない時代)に、どうやって死に至る病を避け、本来の姿を隠し、まるで、標準体重を維持することが何の苦も無く出来ているようなフリをすることが出来るのだろうか?。

答えは、このページに書いてあった。

(目標体重達成したあと…体重維持とダイエットのやめ方)
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/5560361.html?from=navi_recommend

「No.1
え?ダイエットって一生続けるもんなんですけど何故やめるんです?また太りたいから?」

ちょっと、端的過ぎるので、次の方の回答も見てみよう。

「No.2
食事制限はやめられないです。
理由は体重がまた増え始めるからです。
多少量は増やせます。
また、トレーニングも実はやめられないですね。
年齢があがると、今度は筋力が衰えますから。
基本的に終わり無き戦いになってます。」

太ってしまう要因があり、それを排除できなかったから太ってしまったわけで、それでも、減量しようという動機をゲットして、苦労して減量したわけだから、それはそれは素晴らしい話だ。

飢餓状態を自ら作ってしまったわけだしな。

自然の摂理に任せて、再びデブになってしまえば、何の苦労もない。

背徳的快楽に身を任せ、食いたいものを食いたい時に食いたいだけ食う。

それは、次の飢餓(再び、何らかの動機を得て、減量を始めること?)に備える自然な行為だ。

中性浮力が取れないダイバーは、浮いたり沈んだりするしかない。

ダイビングの場合は、スキルアップによって出来るようになることがあるかも知れないが、一生出来ずに終わるダイバーだって大勢いる。

人間は、水棲生物ではないのだから、出来なくて当たり前なのだ。

出来ないことは、悪い事でもなんでもない。

当たり前のことだと諦めて、少しでも出来るようになるための努力を継続することだ。

それでも、出来ない方はいるに違いない。

それは、仕方のないことで、自動中性浮力調整装置が普及するのを待つしかない。

リバウンドは、やはり、それと似ているな。

体重を減らし続けてきたカロリー制限の苦労と同じか(少しだけカロリー増やす方が、苦痛かも知れない)、さらに過酷な苦労(運動とか)を死ぬまで続けなければならない。

大体において、デブになったということ自体が、運動なんて嫌いな場合が多いしな。

身体動かすよりも、顎を動かす方が得意なわけだ(任せてくれ!)。

食う時の顎の筋肉だけで、カロリー消費してくれるなら、誰も苦労はしないんだがな。

死ぬまで続く、食事による摂取カロリーのコントロールと、運動による消費カロリーのコントロール。

今まで、どんぶり勘定(概ね、大幅な入超!)で済ませてきた話を、出納帳付けて、ちまちまと管理することになる。

もちろん、その数字自体に大きな誤差(数十パーセント)があるわけだし、答え合わせ(棚卸し)である体重管理(毎日)や、体脂肪率管理で、帳尻合わせをしなければ無意味だ。

そもそもが、自然の摂理に反することなので、不自然になるのは仕方ない。

自然に任せていれば、自動的にリバウンドしてデブになる。

太古の時代から、その太りやすいという体質のおかげで生き残ってきたのに、飽食の現代で、まるで、存在そのものが悪であるかのような扱いを受けるデブ。

たまたま、飢餓がないというだけなのに。

仕方ない、自分で飢餓を作り(カロリーコントロールし)、それを一生維持しなければなるまい。

デブ(まあ、リバウンドが問題になる段階では、既にデブではありませんが)が、生き残るには、それしかないのだ・・・。

脳と身体2016年05月18日 15:30

脳と身体


動物はなぜ動くのか。

そもそも、動くから動物なんだがな。

夏は、なぜ暑いのかとか、その手の話だ。

禅問答のようだが、動物が動くのには訳がある。

その方が、生存に適していたからだろうし、食うか食われるかの世界で、食うためにも、食われないためにも、動いた方が良かったからに違いない。

植物が動かないのも、概ね、その方が都合が良かったからだろう。

それぞれに、事情があるのだ(たぶん)。

で、動くことに決めた動物は、その行動を制御する様々な仕組みを持つようになる。

センサー作って、濃度が高い方に動くやつもいれば、神経系を発達させて、筋肉の動きをこまめに調整することで、複雑な動きを可能とするやつも出てきた。

環境に応じて、いろいろなパターンが出てきて、現在でも雑多な動物が生きている。

ゾウリムシから、我々人間まで、幅は広い。

人間がややっこしいのは、道具を作って使っているところだな。

他の動物でも見られるが、人間では特に顕著だ。

現代では、道具を使わない日々は存在しない。

その道具を使うという行動に、必死になって脳を使っている。

まあ、多少筋肉も使っているが、最近の道具は、電気や油圧や圧縮空気で動いているので、道具が生み出すパワーに比べて、筋肉の出す力はそれ程大きくはない。

以前は、脳→筋肉→行動だったのに、最近は、脳→筋肉→道具→行動になってきている。

更にややっこしい話は、その脳の働きを道具が取って代わろうとしていることだ。

電気回路が、勝手に判断して、良きに計らうわけだな。

だから、いきなり、道具→行動ということになって、脳や筋肉は用がなくなる。

AIが出て来て、小説を書いたり作曲したり、クルマを運転したりするのだ。

ああ、将棋指したり、碁石並べたりもする。

そういう道具を作ったりするのに、多少は人間がかかわることになるので、今はまだ人間には出る幕があるが、そのうち、道具が自分で道具を作る日が来る。

人間は、やることがないから、ひたすら食って寝るしかない・・・。

ここから先の話は、ダイエットネタになりそうなので、ここでは書かない。

しかし、そのうち、道具がメタボになったり、ダイエットしたりする時代が来るかもしれないな。

具体的に、どういう状況でなるかは、浮沈子にもわからない。

燃費の悪い大型車が、乗られることなく駐車場にいるなんて、さながらメタボのデブが、カウチに寝ているようなもんだ。

そして、燃費の良い小型のクルマに買い替えられていく。

多気筒大排気量自然吸気エンジンなんて、メタボの最たるもんだな。

ダウンサイジングターボとか、電気モーターとのハイブリッドがよろしい。

もちろん、その動作はコンピューターという機械の脳が制御する。

アクセルを床まで踏んでも、キャブレターから燃料吸い込み過ぎて、エンジンが被ってしまい点火不良になるなんてことはない。

脳が身体を制御して、行動を統べるように、人間が作り出した道具であるコンピューターが、デバイスをコントロールしてその動作を規制する。

そうして、電子制御された機械は、一見物理の法則を無視して、あたかも生き物のような滑らかで効率の良い動きを見せる。

硬さの変わるエンジンマウント、減衰力が変わるダンパー、燃焼する気筒数が変わるエンジン、押し込む効率が変わるターボ・・・。

絶対的なピークパワーは変わらなくても、過渡特性が改善され、ダイエットに成功する。

クルマの例を出したが、最近はコンピューターの省エネが流行っている。

計算能力当たりの消費電力で競争するらしい(詳しくは知りません)。

スパコンだけではなく、モバイル機器の消費電力は、文字通り死活的問題だが、安価なパワーパックの登場で、一段落したようだな。

人間の脳も、少ない消費で動くことが求められるようになるんだろう。

足し算100回計算するよりも、掛け算1回の方が速いしな。

そうして、脳自体のエネルギー消費も、どんどん少なくなっていく。

もとより、筋肉使って行動するなどというのは、前世紀の遺物だ。

アドベンチャーダイビングの代わりに、VRアドベンチャーゲームに興奮するようになる。

間違いない。

確実にエコだしな。

安全だし・・・。

脳と身体は、道具を操作すること(しかも、仮想体験)のためにだけ使われ、腹直筋(シックスパック)、大腿四頭筋(大体死闘筋?)、ハムストリングス、上腕三頭筋(力こぶの裏)などは、ことごとく退化するのだ・・・。

人類の進化の行きつく先は、マトリックスの栽培農場のようなもんだろう。

浮沈子は、とても付いていけない。

フィットネス通って、リアルなダイビングのための基礎体力養い、体脂肪率や筋力制御するなんていうのは、20世紀的価値観なのかもしれない。

CCRは、器材は確かに複雑だが、それでも理に適った仕組みだ。

脳と筋肉の延長で理解できる。

テクニカルレベルになれば、マニュアルでPO2を維持する練習をするが、効率と正確さではコンピューターとソレノイドバルブには敵わない。

それでも、やつら(CCRの機能)が何をやっているかは、身体でわかる。

リアルな世界では、物理の法則から逃れることは出来ない。

脳と身体が、何億年もかけて蓄積してきた回路を、多少手を入れて使いまわすことが出来る。

CCRの操作の本質が何なのかについては、機会があればまた書く。

CCRダイバーの操作2016年05月18日 19:57

CCRダイバーの操作


さっき書きかけたことを、書いてしまおう。

一体、CCRダイバーは、ダイビングの際に何をしているのか。

最も重要といわれるのが、今、自分が吸っているガスが何なのかを知るということだ。

オープンサーキットでも、実は同じなんだが、まあ、その管理は深度と時間だけで済む。

CCRの場合、製造された混合ガスを吸っているので、それが上手くいっているかを確認するということだ。

わざわざ確認しなければならないということは、上手くいかないことがあるということで、その場合には、気付かなければヤバイ話になる。

メーカーは、例えばAPDの場合、PO2の確認は、1分以上2分未満の間に1回はしろといっている。

どうヤバイとか、そん時にどーするとかは、ここでは書かない。

他にも、持ち込んでいるガスの絶対量が少ないので、残圧の管理も重要だ。

ベイルアウト用のシリンダーは、最低1本は持ち込んでいるので、その残圧も確認する。

さて、吸っているガスのモニターが重要なことはいいとして、それと同じか、あるいは考えようによっては、遥かに重要なのが呼吸することである。

何を言っているのか???。

もちろん、人間側の呼吸は、まあ、ふつー、誰でもする。

ここで強調しておきたいのは、呼吸は、CCRの本質である、呼吸回路内のガスを循環させる原動力となっている点だ。

オープンサーキットと異なり、CCRは、カウンターラングがあるので、通常、息を吐いても沈まず、吸っても浮かない。

ケースによっては、逆になることさえある。

適当に呼吸していても、しっかり呼吸していても、浮力は変わらない。

しかし、息を止めている間、回路内のガスは滞留し、二酸化炭素の除去は行われない。

二酸化炭素の除去は、化学反応によって行われていて、発熱反応による熱で、水酸化カルシウムが温まっている。

呼吸が止まっていれば、その熱は外部に逃げ、除去の効率は下がることになる。

冷え冷えの水酸化カルシウムが温まり、除去効率が適正になるまでには時間が掛かる。

水底に張り付いて、文字通り息を殺してハゼを狙っている時などは、気を付けた方がいいな。

もちろん、薬剤は、十分な量充填されているし、何分も思いっきり息堪えした直後に、全力でダッシュしない限り、問題になることはないだろうが、例えば水深が深いところや、低い水温の環境では無視できない影響が出る可能性がある(高い圧力や低温によって、反応は落ちる)。

3つ目は、呼吸回路内のガスのボリュームを、適正に保つことだ。

講習などでは、耳蛸状態になるほどミニマムループボリューム(ミニマムボリュームともいう)という言葉を聞くことになる。

水圧の変化に伴う、カウンターラングの膨張、収縮をコントロールして、呼吸に必要な容積を維持する。

まあ、これ以外は、基本的にはオープンサーキットと変わらない。

BCの調整とか、当然行うし、ガスの管理以外にも、モニターの項目(深度や潜水時間)を見たりするが、何事もなければ、大したことはやっていない。

なーんだ・・・。

と、舐めて掛かると、苦労することになる。

中性浮力一つとっても、一筋縄ではいかない。

そんでもって、何かあった時には、直ちに適切に対応しなければならない。

CCRの練習は、偏に、そのためにある。

練習の9割以上は、トラブル対応。

レクリエーショナルレベルの場合は、やや簡単な対応で済ませているが、テクニカルレベルの対応は、半端ない。

浮沈子の弱い脳みそは、パンクしそうだ。

来月は、再びパラオで特訓がある。

カープレストランで大盛り食ってると、リバウンドしてしまうのは確実なので、何か対策を考えないといけない。

CCRの操作こそ、脳と、その延長である制御用コンピューター、筋肉と、その延長であるデバイスとの調和が求められることになる。

この話の続きは、機会があれば、また書く。

リバティを読む2016年05月18日 21:16

リバティを読む
リバティを読む


新しいCCRである、リバティの資料を読んでいる。

(Control system)
http://ccrliberty.com/technical/control-system/

この図は、省略されている部分もあり、注意して眺めないといけない。

「Two display units – handsets (HS) in the schematic – a head-up display and buddy display are connected to each control unit.」

それを頭の中で修正して、この図を見ると、各デバイスがインデペンデントでコントロールユニットに接続されているのが見て取れる。

同期が取れている時には、相互に参照することもできるのかもしれないが、片方のコントロールユニットがイカレタ時とか、コントロールユニット同士を通信させている内部のデバイスが動作しなくなると、丸ごと半分を失うことになる。

独立して冗長化している場合のメリットと、デメリットが発生するということだ。

ヘリウムセンサーを使った酸素分圧の推定(ディリュエントにヘリウムを入れた場合)とか、高度な技を繰り出しているようで、残存性には相当拘りがあるようだ。

圧力計や温度計が、呼吸回路の中についているというのも特徴的だな。

ハンドセットから切り離したセンサーを、どこに持ってくるかというのは、相当検討したんだろう。

水温センサーとかは、ハンドセットに持っているようだ。

「The temperature sensor provides to the control unit data on water temperature」

この構成で、実際のシリアスな環境下で、どれ程のメリットが発揮できるのかは、浮沈子には分からない。

浅く、明るく、暖かい南の海で、シングルタンクに加速減圧用の酸素持ってけば十分なゆるーい環境で、CCR使って30m超えたらヘリウム混ぜたいとか寝言いってる状況では、ブタに真珠の器材なんだろう。

洞窟とか、100m超えのディープとか、リール巻きながら奥へ奥へとペネトレーションするようなテクニカルレックとかなら、真価を発揮するのかもしれない。

失敗が許されない、隠密の軍事行動とかな。

007御用達なわけだ。

(The final decision is up to you)
http://ccrliberty.com/technical/decision-is-up-to-you/

どれだけの機能が残っているか、その状態で先に進むべきか、撤退すべきかは、ダイバーが判断しなければならない。

どんな器材でもそれは同じだ。

フォールトトレラントシステムは、故障しないシステムではない。

故障した時に、業務を停止せずに、修理対応が可能なシステムという理解だ。

潜水中に故障して、無事に上がって来られたら、当然修理が必要だ。

故障時にも、フル機能を発揮できるということで、残存性は高まるだろう。

が、万能じゃあない。

でも、こういう器材を考案し、それが商品として出てくるというのは楽しい話だ。

(Divesoft manufacturing:動画出ます)
https://www.youtube.com/watch?v=NFcwIGo0mA4

マシニングセンターで、樹脂の塊から削り出しで工作している!。

ちょっとショボイ感じの被覆コードを、手作業でコネクターに差してたりして、いい雰囲気だな。

世界のヘンタイダイバー向けに、ここから出荷されていくわけか・・・。

画像は、ユニットの背面だが、タンクカバーと一体のバラスト入れは、ちょっと欲しいかも・・・。