山っ気2017年01月17日 16:25

山っ気
山っ気


まずは、浮沈子が抱腹絶倒、しばし呼吸困難になったこの記事から・・・。

(再使用ロケット実験機第3次離着陸実験)
http://universe-s.com/past/2004/0217_j.html

「かなり脚色されていますのでご注意を。」

「ホントだな」
「あー、はい」
「間違ってないな絶対に」
「いーうー」
「もう忘れてることないか?」
「えー・・」
「さてと・・エンジン班いいですね。よーしもう1回行きますか」
「おー!」

ここは、返事だけ繋げると、「あいうえお」となっている。

リンク先も見てみた。

(再使用ロケット実験機第3次離着陸実験)
http://www.isas.ac.jp/ISASnews/No.273/isas.html#rvt

「実験は静的な飛行から動的な飛行へと順次進め,いずれも計画通りに行われました。」

公式には、こういう固い感じになるんだろう。

こんな記事もあった。

(「ロケットの次のゴール」または「詐欺師ペテン師の世界」)
http://www.isas.jaxa.jp/j/forefront/2005/inatani/index.shtml

「ある日の長友先生との会話。
「うーん,こういうロケットを作ったら年収1兆円か。金出す人が出てきたらどうしよう」
……
「先生,なかなか誰も何も言ってきませんね」
「そーか,こっちから金集めでもするか」
「集めてできなかったらどうします?」
「詐欺師ペテン師の仲間入りだな。おれはもう辞めるから,あとお前やれ……」」

この記事のあとに、ほぼ同じ内容で書かれた文章も読んだ。

(宇宙輸送の次のゴール)
http://ina-lab.isas.jaxa.jp/documents/the_next_goal_for_rockets.pdf

「世の中21世紀になったのはほんの6年程前です」

何かの講演の際の原稿と思われるが、宇宙利用の新しい形を提案して、ロケットの開発を進めるというスタイルだ(そうじゃないかも)。

黒四ダムとダンプカーの話が出てくるが、そんな感じがする。

遠いゴールを置いて、そこへのプロセスを考えるスタイルだが、有人火星探査よりも遠いゴールだ。

山っ気たっぷりだな・・・。

まあ、どうでもいいんですが。

浮沈子は、太陽電池発電や地球低軌道への宇宙旅行には、それ程抵抗はない。

機が熟せば、どんどんやったらいい。

再使用ロケットについても、好意的に見ている。

電柱ロケットの100分の1くらいの値段で、地球低軌道に打ち上げが可能になれば、宇宙利用のカタチが大きく変わるに違いない。

安全性を担保する仕掛けも重要だ。

ある意味では、それがキーポイントになる。

その上で、コストを削減する。

冗長化や代替手段、地上や洋上の態勢、社会経済的な補償。

有人飛行へのプロセスも、簡単ではない。

浮沈子には、遥かに遠いゴールに見える。

でも、そういう遠いゴールを見なければ、現在の一里塚を超えることは辛いだけの作業になる。

一歩進むごとに、超えるべき課題が次々と立ちはだかり、無限に思える道程は、より遠くなっていくようにも感じられる。

きっと、どこかに、ブレークスルーするポイントがあるのだろう。

それを信じて進んでいくしかない。

歩みを止めれば、そこで停滞するだけ。

辞めてしまえば、未来永劫、辿り着くことはなくなる。

「おれはもう辞めるから,あとお前やれ」

そうして、引き継がれていく遠い遠いゴール。

「イヤーはい。あのー、JAXAマークが重くて上がらなかったみたいです!」

詐欺師ペテン師の世界になるか、ロケットの次のゴールにたどり着くか。

まあ、どこのマークでも、それは同じだろう。

スペースXのマークは、失敗を乗り越えて、確実に前進を続けているように見える。

残念ながら、JAXAマークの電柱ロケットは上がらなかった。

異なる夢を追いながら、それぞれの道を歩む。

能代の空に浮かんだ再使用ロケットは、冒頭の引用記事を最後に、二度と空に上がることはなかった。

(再使用ロケット実験機 第3次離着陸実験(RVT-9)について:平成15年11月12日)
http://www.jaxa.jp/press/2003/11/20031112_rvt_j.html

「日時:高度:燃焼時間:飛行時間:結果
10月31日14時51分:42m:20秒:17秒:正常」

(再使用ロケット実験)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%86%8D%E4%BD%BF%E7%94%A8%E3%83%AD%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88%E5%AE%9F%E9%A8%93

「現行の実験観測用ロケットは、使い捨てで1機2-6億円であることから、本機の実用化により一桁以上のコストダウンとなる。」

電柱ロケットを代替することを目論んでいるようだが、果たして実現するんだろうか?。

「JAXAでは、小型再使用ロケットと大型使い捨てロケットを並行して開発することで、将来の大型再使用ロケット開発につながる技術の蓄積ができると考えられている。」

山っ気たっぷりの構想が、花開くことになるのか、雲散霧消してしまうのか。

「2015年6月15日、JAXAは再使用ロケット・エンジンの技術実証試験が完了したことを受け、報道関係者向けに説明会を実施。」

次のステージに進むことが出来るかどうか。

「さてと・・エンジン班いいですね。よーしもう1回行きますか」
「おー!」

その掛け声を、是非もう一度聞きたいものだ・・・。

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