🐱スターリンク:V2の正体見たり ― 2022年12月05日 07:52
スターリンク:V2の正体見たり
「連邦政府のユーザーとのさらなる検討と調整が行われるまで、要求への対応を延期する」(12月2日のテスララティの記事より)
先日、エリックラルフの記事を引用した時に、何か怪しいと感じてはいたんだがな・・・。
(SpaceX が最初の 7,500 基の Starlink V2 衛星のライセンスを取得し、政府と軍に新しい Starshield サービスを提供)
https://www.elonx.cz/spacex-ma-povoleni-pro-prvnich-7500-druzic-starlink-v2-a-nabizi-novou-sluzbu-starshield-pro-americkou-vladu/
「SpaceXは、いわゆるスターシールドを正式に導入しましたこれは、米国政府機関や軍に合わせたサービスを提供する新しい軌道ネットワークです。」
「第 2 世代のスターリンク衛星は、追加のセンサー、カメラ、送信機、またはその他のデバイスを運ぶことができ、政府や軍事組織がその目的のために使用することができます。」
「米国政府にとってスターシールドの潜在的な最大の利点は、ペイロードをスターリンク衛星に配置できることであり、SpaceX は打ち上げから運用、通信、軌道離脱までのすべてを提供します。」
「たとえば、軍ユニットの通信や弾道ミサイルの検出などのために、軍が特殊な衛星の独自のネットワークを開発、打ち上げ、運用する必要がある場合よりも何倍も安くなります。」
こんな使い方もある。
「軌道上の衛星間の通信にレーザー リンクを使用して、他のさまざまな衛星を Starshield ネットワークに接続できるようになりました。たとえば、軍は独自のスパイ衛星を運用し、そこからデータをレーザーでスターリンク衛星に送信し、スターリンク衛星から安全に地上局に送信することができます。」
まさに、軍事衛星そのものではないか。
これは、既存の防衛産業にとっては脅威だ。
しかも、先日のテスララティの記事によれば、同様の低軌道コンステレーションの展開に対して、FCCを利用して参入障壁を掛けている(魚心あれば水心・・・)。
大規模な低軌道コンステレーションを展開して、軍事サービスを提供することについて、S社は事実上独占的な地位を築いたと言えるかもしれない。
強かだな・・・。
V2は、もちろん、インターネット衛星群として機能する。
大容量低遅延のサービスを(比較的安価に)提供するための衛星だ。
しかし、その正体は我々の従来のイメージとは異なる。
無数の目が、我々の日常生活を常時監視し、米国政府の利益のためにスパイし続けるわけだ。
「我々に手の届かないものはない」
昔上がったNROのスパイ衛星のキャッチフレーズだったように記憶しているけど、その監視がリアルタイムで行われるようになる。
静止衛星では、さすがに遠過ぎるし、低軌道のスパイ衛星は、リアルタイムの監視はできないからな。
これからは、それらに代わって、スターリンクV2が監視する。
まあ、当分は、既存の衛星と併用だけど、その有用性や優位性が確認され、安定的に運用されることになれば取って代わることになる。
しかも、当局は規制を強化して、後続を断っているからな。
やれやれ・・・。
V3だって出てくるし、バージョンは次々と上がるだろう。
地上監視のデバイスをしこたま積んだスターリンクが、ブンブン飛び回るわけだ。
資源探査とか、環境監視をリアルタイムに行うメリットがどれほどあるのかは知らない。
そういう類のセンサーを搭載することもできるだろうけど、実際に行われることになるかは別問題だ。
少なくとも、高解像度のカメラは積まれる。
ICBMの発射を探知するセンサーもな。
これらには、明らかなリアルタイム性のメリットがある(打ち上げ探知は、リアルタイムでなければ意味がないし・・・)。
まあいい。
こういう事態は、スターリンクの構想当初から想定されていた。
しかし、それが現実の話になってくると、ワクワク感よりもドキドキ感の方が強い。
そこで得られるビッグデータは、最早、人間による解析では捌ききれなくなる。
世界中で今起こっている全てを見ることになる。
AIでもなければ、対応することはできない。
次元の異なる世界が始まろうとしている。
通信の傍受、街角のカメラ、従来からのヒューミント・・・。
米国の外交や統治に活用され、一部は同盟国にも提供されることになるだろう。
屋外でマスク着けてる人がどのくらいいるかなんて、一瞬で分かるだろう(うーん、そういう用途で使うのかあ?)。
しかも、全世界で・・・。
べらぼーめ・・・。
敵基地攻撃能力のために、我が国も低軌道コンステレーションを構築しようとしている(数十機ですけど)。
流行りだな。
V2のデータを分けてもらえばいいんじゃないのかあ?。
うちの近所のだけ下さいって。
スターシップは、そういう世界を加速する。
浮沈子は、宇宙開発が軍事面に広がることは必然だと考えている。
あんま、そっちの方ばかりだと鬱陶しいけどな。
別に、人類の地平を広げるわけではないからな。
軍事利用なんて、日常生活的、下世話な話題なわけだ。
つまらん!。
太陽系を離脱して他の星系に行くとか、そういう壮大なロマンは感じられない。
泥臭く、現実的で、真面目くさった面白みのない話なわけだ。
それでも、我々は浮世離れした話だけで生きていけるわけではない。
V2が飛ぶようになっても、それは変わらない。
そこで稼いだ金を、火星移民などというドブに捨てる会社に巻き上げられるとしてもな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(SpaceX は、軍事衛星サービスに焦点を当てた新しいビジネスラインを展開します)
https://spacenews.com/spacex-rolls-out-new-business-line-focused-on-military-satellite-services/
「スターシールド衛星には、軍用衛星と相互運用できるようにするためのレーザー端末が装備されます。」
スペースXのページを読むと、リンクしたい軍事衛星の方にS社のレーザー端末を搭載して、S社の仕様で通信したいようだな。
「現在のスターリンク ネットワークは、高度に独自の技術であるため、国防総省が構築しようとしているハイブリッド アーキテクチャに統合できない」
なんか、揉めそうな感じなわけだ。
米軍は、独自の衛星ネットワークを模索しているからな。
「衛星調達のペースが遅く、コストが高いことに長年不満を抱いてきた国防総省の宇宙購入機関と共鳴」
壊し屋S社の面目躍如だな(今回は、自社ロケットじゃなくて、軍事衛星のスキームが対象ですが)。
「Starshield が宣伝しているより高度な機能の一部は、SpaceX が第 2 世代の Starlink衛星を展開するまで利用できない可能性」
ほほう、逆に言えば第1世代でも実現可能な部分があるということか。
「最初は地球観測、通信、ホストされたペイロードの 3 つの分野に重点を置いています」
「空軍は、システムが敵対的な電子環境で動作する能力があるため、ヨーロッパとアフリカのユニットをサポートするためにStarlink サービスを購入しました。」
リンクされている記事を読むと、単年度の評価プログラムのようだが、通信に関しては、衛星に何かを積まなくてもいいからな。
「商用の Starlink サービスよりも高いレベルの暗号化を提供するために必要なパフォーマンス機能」
まあ、これは通信内容によっては無くてもいいのかも知れない。
民生部門では、展開されている衛星の機数、ユーザー数に勝り、既にデファクトスタンダードを確立している(つーか、他にいない?)。
「高度に独自」であるからこそのメリットもある。
簡単に妨害されないことは、ウクライナで証明済みだしな。
V2で更に暗号化が強化されれば、鬼に金棒なわけだ。
スターシールドは売れるだろう。
米国が、他国に販売を許すかどうかという問題もあるけど、独自の軍事ネットワークを構築できない国々は、喜んで買うに違いない。
我が国も、広大な海洋権益を有するからな(世界6位だそうです)。
サービスとしての購入を検討する余地は十分ある。
が、まあ、金がないわけじゃないからな。
独自の衛星コンステレーションを作ろうとするだろうな。
国民の税金をどぶに捨てるのが好きな国だからな・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーーー
(スターシールド
国家安全保障の支援)
https://www.spacex.com/starshield/
「・・・can be integrated onto partner satellites to enable incorporation into the Starshield network.」(パートナーの衛星に統合して、StarShieldネットワークへの組み込みを可能にすることができます。)
ひょっとすると、V2の筐体に相乗りするなんていう単純な話じゃないかもしれない。
FCCが保留を掛けた低軌道には、軌道傾斜角96.9度という極軌道が含まれている(高度360km:低高度の極軌道はこれだけ:3600機)。
このうちのいくつかとか、追加してとかを、ごっそりスターシールド専用にするのかも知れない。
物理的に別物なわけだ。
相乗りで、通信バスだけを分ける(電力バスは共通とか)という手もあるけど、米軍は嫌がるだろうからな。
さりとて、既存のサプライヤーのちんたらしたペースと割高の価格には嫌気がしている。
衛星が物理的に分かれていて、極軌道衛星として別個に運用されるということなら、乗ってくるかもしれない。
ブログ本文の冒頭で引用した、FCCの保留の意味も出てくる。
「連邦政府のユーザーとのさらなる検討と調整が行われるまで、要求への対応を延期する」(再び再掲)
スターシールド専用の筐体に、軍事デバイスをしこたま積んで極軌道にうち上げる。
しかも、低軌道で。
おそらくは、クリティカルな用途ではないだろう(いわゆる情報系のみ)。
兵器の管制に使うとかいう用途には、専用設計のリアルタイム処理が可能な衛星が欲しい(ターゲットに逃げられちゃうからな)。
索敵とかには使えるかもしれない。
浮沈子はミリオタじゃないので、頓珍漢なことを書いているかもしれないけど、S社自体が既存の常識をぶち壊しに掛かっているわけだから、常識外れでもいいのかも知れない。
V2は、そういう怪しい衛星とは別に、無難な中軌道(500km台)だけ、部分的に承認された。
低軌道は、人質に取られたわけだ・・・。
「連邦政府のユーザーとのさらなる検討と調整が行われるまで、要求への対応を延期する」(しつこく再掲)
つらつら思うに、スターリンクV2とスターシールドは別物と考えるのが自然だ。
標題には「V2の正体」とか書いたけど、V2はV2、スターシールドは別物なのかもな。
似て非なるものを人質にするというのは阿漕なやり口だ。
まあ、人質を取ること自体が阿漕だからな。
スターレーザーが、仕様変更を強要される可能性もある。
逆に、米軍のハイブリッドアーキテクチャーとやらが拡張されて、取り込まれるかもしれない。
(米国国防総省は、衛星をライドシェアするためのハイブリッド宇宙アーキテクチャのアイデアを模索しています)
https://www.shunlongwei.com/ja/us-dod-seeks-ideas-for-hybrid-space-architecture-to-rideshare-satellites/
「通信機能を米国政府の宇宙システムと統合するための「ハイブリッド宇宙アーキテクチャ」の提出を求めています。」
・マルチパス通信
・可変信頼プロトコル
・マルチソースデータフュージョン
・クラウドベースの分析
この折り合いをつけないことには、残りのV2は認めないぞということなわけだ(そうなのかあ?)。
ちなみに、引用記事の標題のライドシェアは、比喩的に使われている点に注意だな(地上で相乗りを調整するサービスになぞらえている)。
衛星にデバイスを相乗りさせる(ライドシェアー衛星)わけではなく、様々な民間の衛星がこれに準拠した機能を実装することにより、軌道上に軍事利用可能なクラウドを形成しようとするものだ。
S社は、そういうまどろっこしいことはしないで、打ち上げから通信まで含めたエンドツーエンドなサービスをプロプラエタリーに提供しようとしている。
オープンアーキテクチャか、専用設計かという、終わりのない議論なわけだ。
民主主義か専制独裁か(そういうことかあ?)。
まあ、どうでもいいんですが。
スターシールドについては、限られた情報しか出ていない(せいぜい3日前だしな)。
何か分かればまた書くかもしれない。
「連邦政府のユーザーとのさらなる検討と調整が行われるまで、要求への対応を延期する」(12月2日のテスララティの記事より)
先日、エリックラルフの記事を引用した時に、何か怪しいと感じてはいたんだがな・・・。
(SpaceX が最初の 7,500 基の Starlink V2 衛星のライセンスを取得し、政府と軍に新しい Starshield サービスを提供)
https://www.elonx.cz/spacex-ma-povoleni-pro-prvnich-7500-druzic-starlink-v2-a-nabizi-novou-sluzbu-starshield-pro-americkou-vladu/
「SpaceXは、いわゆるスターシールドを正式に導入しましたこれは、米国政府機関や軍に合わせたサービスを提供する新しい軌道ネットワークです。」
「第 2 世代のスターリンク衛星は、追加のセンサー、カメラ、送信機、またはその他のデバイスを運ぶことができ、政府や軍事組織がその目的のために使用することができます。」
「米国政府にとってスターシールドの潜在的な最大の利点は、ペイロードをスターリンク衛星に配置できることであり、SpaceX は打ち上げから運用、通信、軌道離脱までのすべてを提供します。」
「たとえば、軍ユニットの通信や弾道ミサイルの検出などのために、軍が特殊な衛星の独自のネットワークを開発、打ち上げ、運用する必要がある場合よりも何倍も安くなります。」
こんな使い方もある。
「軌道上の衛星間の通信にレーザー リンクを使用して、他のさまざまな衛星を Starshield ネットワークに接続できるようになりました。たとえば、軍は独自のスパイ衛星を運用し、そこからデータをレーザーでスターリンク衛星に送信し、スターリンク衛星から安全に地上局に送信することができます。」
まさに、軍事衛星そのものではないか。
これは、既存の防衛産業にとっては脅威だ。
しかも、先日のテスララティの記事によれば、同様の低軌道コンステレーションの展開に対して、FCCを利用して参入障壁を掛けている(魚心あれば水心・・・)。
大規模な低軌道コンステレーションを展開して、軍事サービスを提供することについて、S社は事実上独占的な地位を築いたと言えるかもしれない。
強かだな・・・。
V2は、もちろん、インターネット衛星群として機能する。
大容量低遅延のサービスを(比較的安価に)提供するための衛星だ。
しかし、その正体は我々の従来のイメージとは異なる。
無数の目が、我々の日常生活を常時監視し、米国政府の利益のためにスパイし続けるわけだ。
「我々に手の届かないものはない」
昔上がったNROのスパイ衛星のキャッチフレーズだったように記憶しているけど、その監視がリアルタイムで行われるようになる。
静止衛星では、さすがに遠過ぎるし、低軌道のスパイ衛星は、リアルタイムの監視はできないからな。
これからは、それらに代わって、スターリンクV2が監視する。
まあ、当分は、既存の衛星と併用だけど、その有用性や優位性が確認され、安定的に運用されることになれば取って代わることになる。
しかも、当局は規制を強化して、後続を断っているからな。
やれやれ・・・。
V3だって出てくるし、バージョンは次々と上がるだろう。
地上監視のデバイスをしこたま積んだスターリンクが、ブンブン飛び回るわけだ。
資源探査とか、環境監視をリアルタイムに行うメリットがどれほどあるのかは知らない。
そういう類のセンサーを搭載することもできるだろうけど、実際に行われることになるかは別問題だ。
少なくとも、高解像度のカメラは積まれる。
ICBMの発射を探知するセンサーもな。
これらには、明らかなリアルタイム性のメリットがある(打ち上げ探知は、リアルタイムでなければ意味がないし・・・)。
まあいい。
こういう事態は、スターリンクの構想当初から想定されていた。
しかし、それが現実の話になってくると、ワクワク感よりもドキドキ感の方が強い。
そこで得られるビッグデータは、最早、人間による解析では捌ききれなくなる。
世界中で今起こっている全てを見ることになる。
AIでもなければ、対応することはできない。
次元の異なる世界が始まろうとしている。
通信の傍受、街角のカメラ、従来からのヒューミント・・・。
米国の外交や統治に活用され、一部は同盟国にも提供されることになるだろう。
屋外でマスク着けてる人がどのくらいいるかなんて、一瞬で分かるだろう(うーん、そういう用途で使うのかあ?)。
しかも、全世界で・・・。
べらぼーめ・・・。
敵基地攻撃能力のために、我が国も低軌道コンステレーションを構築しようとしている(数十機ですけど)。
流行りだな。
V2のデータを分けてもらえばいいんじゃないのかあ?。
うちの近所のだけ下さいって。
スターシップは、そういう世界を加速する。
浮沈子は、宇宙開発が軍事面に広がることは必然だと考えている。
あんま、そっちの方ばかりだと鬱陶しいけどな。
別に、人類の地平を広げるわけではないからな。
軍事利用なんて、日常生活的、下世話な話題なわけだ。
つまらん!。
太陽系を離脱して他の星系に行くとか、そういう壮大なロマンは感じられない。
泥臭く、現実的で、真面目くさった面白みのない話なわけだ。
それでも、我々は浮世離れした話だけで生きていけるわけではない。
V2が飛ぶようになっても、それは変わらない。
そこで稼いだ金を、火星移民などというドブに捨てる会社に巻き上げられるとしてもな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(SpaceX は、軍事衛星サービスに焦点を当てた新しいビジネスラインを展開します)
https://spacenews.com/spacex-rolls-out-new-business-line-focused-on-military-satellite-services/
「スターシールド衛星には、軍用衛星と相互運用できるようにするためのレーザー端末が装備されます。」
スペースXのページを読むと、リンクしたい軍事衛星の方にS社のレーザー端末を搭載して、S社の仕様で通信したいようだな。
「現在のスターリンク ネットワークは、高度に独自の技術であるため、国防総省が構築しようとしているハイブリッド アーキテクチャに統合できない」
なんか、揉めそうな感じなわけだ。
米軍は、独自の衛星ネットワークを模索しているからな。
「衛星調達のペースが遅く、コストが高いことに長年不満を抱いてきた国防総省の宇宙購入機関と共鳴」
壊し屋S社の面目躍如だな(今回は、自社ロケットじゃなくて、軍事衛星のスキームが対象ですが)。
「Starshield が宣伝しているより高度な機能の一部は、SpaceX が第 2 世代の Starlink衛星を展開するまで利用できない可能性」
ほほう、逆に言えば第1世代でも実現可能な部分があるということか。
「最初は地球観測、通信、ホストされたペイロードの 3 つの分野に重点を置いています」
「空軍は、システムが敵対的な電子環境で動作する能力があるため、ヨーロッパとアフリカのユニットをサポートするためにStarlink サービスを購入しました。」
リンクされている記事を読むと、単年度の評価プログラムのようだが、通信に関しては、衛星に何かを積まなくてもいいからな。
「商用の Starlink サービスよりも高いレベルの暗号化を提供するために必要なパフォーマンス機能」
まあ、これは通信内容によっては無くてもいいのかも知れない。
民生部門では、展開されている衛星の機数、ユーザー数に勝り、既にデファクトスタンダードを確立している(つーか、他にいない?)。
「高度に独自」であるからこそのメリットもある。
簡単に妨害されないことは、ウクライナで証明済みだしな。
V2で更に暗号化が強化されれば、鬼に金棒なわけだ。
スターシールドは売れるだろう。
米国が、他国に販売を許すかどうかという問題もあるけど、独自の軍事ネットワークを構築できない国々は、喜んで買うに違いない。
我が国も、広大な海洋権益を有するからな(世界6位だそうです)。
サービスとしての購入を検討する余地は十分ある。
が、まあ、金がないわけじゃないからな。
独自の衛星コンステレーションを作ろうとするだろうな。
国民の税金をどぶに捨てるのが好きな国だからな・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーーー
(スターシールド
国家安全保障の支援)
https://www.spacex.com/starshield/
「・・・can be integrated onto partner satellites to enable incorporation into the Starshield network.」(パートナーの衛星に統合して、StarShieldネットワークへの組み込みを可能にすることができます。)
ひょっとすると、V2の筐体に相乗りするなんていう単純な話じゃないかもしれない。
FCCが保留を掛けた低軌道には、軌道傾斜角96.9度という極軌道が含まれている(高度360km:低高度の極軌道はこれだけ:3600機)。
このうちのいくつかとか、追加してとかを、ごっそりスターシールド専用にするのかも知れない。
物理的に別物なわけだ。
相乗りで、通信バスだけを分ける(電力バスは共通とか)という手もあるけど、米軍は嫌がるだろうからな。
さりとて、既存のサプライヤーのちんたらしたペースと割高の価格には嫌気がしている。
衛星が物理的に分かれていて、極軌道衛星として別個に運用されるということなら、乗ってくるかもしれない。
ブログ本文の冒頭で引用した、FCCの保留の意味も出てくる。
「連邦政府のユーザーとのさらなる検討と調整が行われるまで、要求への対応を延期する」(再び再掲)
スターシールド専用の筐体に、軍事デバイスをしこたま積んで極軌道にうち上げる。
しかも、低軌道で。
おそらくは、クリティカルな用途ではないだろう(いわゆる情報系のみ)。
兵器の管制に使うとかいう用途には、専用設計のリアルタイム処理が可能な衛星が欲しい(ターゲットに逃げられちゃうからな)。
索敵とかには使えるかもしれない。
浮沈子はミリオタじゃないので、頓珍漢なことを書いているかもしれないけど、S社自体が既存の常識をぶち壊しに掛かっているわけだから、常識外れでもいいのかも知れない。
V2は、そういう怪しい衛星とは別に、無難な中軌道(500km台)だけ、部分的に承認された。
低軌道は、人質に取られたわけだ・・・。
「連邦政府のユーザーとのさらなる検討と調整が行われるまで、要求への対応を延期する」(しつこく再掲)
つらつら思うに、スターリンクV2とスターシールドは別物と考えるのが自然だ。
標題には「V2の正体」とか書いたけど、V2はV2、スターシールドは別物なのかもな。
似て非なるものを人質にするというのは阿漕なやり口だ。
まあ、人質を取ること自体が阿漕だからな。
スターレーザーが、仕様変更を強要される可能性もある。
逆に、米軍のハイブリッドアーキテクチャーとやらが拡張されて、取り込まれるかもしれない。
(米国国防総省は、衛星をライドシェアするためのハイブリッド宇宙アーキテクチャのアイデアを模索しています)
https://www.shunlongwei.com/ja/us-dod-seeks-ideas-for-hybrid-space-architecture-to-rideshare-satellites/
「通信機能を米国政府の宇宙システムと統合するための「ハイブリッド宇宙アーキテクチャ」の提出を求めています。」
・マルチパス通信
・可変信頼プロトコル
・マルチソースデータフュージョン
・クラウドベースの分析
この折り合いをつけないことには、残りのV2は認めないぞということなわけだ(そうなのかあ?)。
ちなみに、引用記事の標題のライドシェアは、比喩的に使われている点に注意だな(地上で相乗りを調整するサービスになぞらえている)。
衛星にデバイスを相乗りさせる(ライドシェアー衛星)わけではなく、様々な民間の衛星がこれに準拠した機能を実装することにより、軌道上に軍事利用可能なクラウドを形成しようとするものだ。
S社は、そういうまどろっこしいことはしないで、打ち上げから通信まで含めたエンドツーエンドなサービスをプロプラエタリーに提供しようとしている。
オープンアーキテクチャか、専用設計かという、終わりのない議論なわけだ。
民主主義か専制独裁か(そういうことかあ?)。
まあ、どうでもいいんですが。
スターシールドについては、限られた情報しか出ていない(せいぜい3日前だしな)。
何か分かればまた書くかもしれない。
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