🐱「ロシア語で考えろ!」2023年02月14日 08:45

「ロシア語で考えろ!」


(ファイヤーフォックス (映画))
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%A4%E3%83%BC%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9_(%E6%98%A0%E7%94%BB)

「ミグを思考制御で操縦する際にはロシア語で考えることなどを助言される。」

映画の製作は1982年。

「東西冷戦時代という背景の濃い作品のひとつ」

「激しい空中戦の最中ガントの乗った一号機の火器管制装置(FCS)が動作しなくなるが、バラノヴィッチの操縦する際にはロシア語で考えること、という助言を思い出し、このためガント機のFCSが復旧」

浮沈子は、この映画を劇場で見ている(41年前)。

面白いことに、ロシア語版もあるようだな。

「言語:英語・ロシア語」

ロシア語なんて、1mmも出来ないけど、戦闘機の火器管制を思考で行うなどというヤバ過ぎる発想は、さすがに21世紀になっても実現していない(たぶん)。

まあ、どうでもいいんですが。

ISSに接続されている、ロシアの補給機プログレスMS-21の外部冷却系から、冷媒が漏出したという話は既に書いた。

(プログレス、お前もか)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2023/02/12/9562430

「気になる話もある。
「ロスコスモスは2023年2月11日21時56分(日本時間)にテレグラムで「プログレスMS-21で減圧が記録された」と投稿。」
当初の情報では、外部冷却液の漏洩ではなく、補給船内(かどうかは未確認)の「減圧」だったわけだ。」

浮沈子はダイバーだからな。

「減圧」なんていう言葉には敏感だ。

NASAのブログでは、「冷却ループで減圧を記録」(recorded a depressurization in the unpiloted Roscosmos Progress 82 cargo ship’s coolant loop)となっている。

圧力の低下とか、そういう表現じゃないことが気になる。

ちなみに、ソユーズMS-22で同じような外部冷却系からの漏出があった際には、別の表現をしている。

(スラスター試験の成功後にソユーズを評価する管制官)
https://blogs.nasa.gov/spacestation/2022/12/16/controllers-evaluating-soyuz-after-successful-thruster-test/

「漏れが最初に検出されたのは、12 月 14 日午後 7 時 45 分頃、冷却ループのデータ圧力センサーが低い値を示したときでした。」(The leak was first detected around 7:45 p.m. EST Dec. 14, when data pressure sensors in the cooling loop showed low readings.)

「減圧」(depressurization)などという過激な表現は使っていない。

真空の宇宙を飛び回る宇宙船(ISSは、巨大な宇宙船です)では、船内が与圧されていることが重要なわけで、減圧という事態は超緊急事態だ。

今回のブログで、問題を起こしたプログレスのハッチが開いているという記述も気になる。

「プログレス 82 宇宙船の冷却材が失われた理由は現在調査中です。プログレス 82 とステーションの間のハッチは開いており、ステーション内の温度と圧力はすべて正常です。」

敢えて、そんな話を持ち出すのは不自然だ。

何かあるに違いないと思って、アルスの記事にリンクしていた当初のテレグラム(ツイッターみたいなやつ?)の記事を自動翻訳で読んでぶっ飛んだ!。

(国営企業ロスコスモス)
https://t.me/roscosmos_gk/8419

「Roscosmos State Corporation
モスクワ近くのミッション コントロール センターのスペシャリストは、テレメトリ情報を使用して、2 月 18 日に国際宇宙ステーションから切り離される予定のプログレス MS-21 貨物船の減圧を記録しました。 船への通路のハッチは閉じられているため、プログレス MS-21 はステーション全体から隔離されています。 撤去が予定されているすべての機器は、すでに船内にあります。 減圧の理由は現在調査中です。 ISS の温度体制と圧力は正常で、乗組員の生命と健康を脅かすものは何もなく、健康状態は良好です。 この事件は、プログレス MS-22 貨物宇宙船の ISS との今日のドッキングに影響を与えず、ISS の将来の飛行プログラムにも影響しません。 」
(Госкорпорация «Роскосмос»

Специалисты подмосковного Центра управления полетами по телеметрической информации зафиксировали разгерметизацию в грузовом корабле «Прогресс МС-21», расстыковка которого от Международной космической станции планируется на 18 февраля.

Переходной люк в корабль закрыт, таким образом «Прогресс МС-21» изолирован от общего объема станции. Все запланированное к удалению оборудование уже находится в корабле. Причины его разгерметизации выясняются.

Температурный режим и давление на борту МКС находятся в норме, жизни и здоровью экипажа ничего не угрожает, его самочувствие хорошее.

Данный инцидент никак не повлиял на сегодняшнюю стыковку с МКС грузового корабля «Прогресс МС-22» и не повлияет на дальнейшую программу полета станции.
t.me/roscosmos_gk
/8419
38.5Kviews
Feb 11 at 21:56)

調べると、テレグラムのメッセージは時間が経つと消えてしまうことがあるというので、念のためにロシア語もコピペしておく。

「船への通路のハッチは閉じられているため、プログレス MS-21 はステーション全体から隔離されています。」(再掲)

やれやれ・・・。

既に書いたように、この投稿の後に、実は外部冷却系からの冷媒の漏出だったと発表があり、NASAのブログもそれを追認しているわけだ。

(閉ざされた空間)
https://t.me/roscosmos_press/850

「プログレス MS-21 宇宙船の機器集合体コンパートメントの熱体制を確保するためのシステム内の圧力はゼロに等しいです。冷却水は全て漏れています。
t.me/roscosmos_press
/850
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2 月 12 日 00:23」
(Закрытый космос
Давление в системе обеспечения теплового режима приборно-агрегатного отсека корабля "Прогресс МС-21" равно нулю. Весь хладагент вытек.
t.me/roscosmos_press
/850
2.3Kviews
Feb 12 at 00:23)

浮沈子は騙されないぞ。

もちろん、両方の情報が正しい可能性はある。

当初、ハッチが閉じられている状態で何らかの原因でどこからかの減圧が発生し、調査したら外部冷却系からの漏れと判明し、その後にハッチを開放したのかも知れない(これもおかしな話だがな<以下追加>参照)。

それならそう言えばいいのに・・・。

やはり、何か不自然な感じがする。

誰かがウソをついている(そうなのかあ?)。

現状は、NASAブログの通り、乗員の安全性に問題はなく、プログレスのハッチは解放されているのかも知れない。

ゴミや不要の器材と共に、切り離されたプログレスは地球大気圏で燃え尽きる。

何が起こったのかは永遠の謎だ。

(Telegram)
https://ja.wikipedia.org/wiki/Telegram

「機能:
・・・
一定時間後に自動削除:
プライベートチャットでのメッセージやファイルも読んだ後に設定した時間で自動的に消去できるようになっており、一度時間が経ったら両方の端末からメッセージが消去される」

情報の検閲が公然と行われているロシアでは、暗号化や自動消去機能は便利なんだろう。

そのロシア国営企業が、「減圧」と報じた投稿も、やがては消えてしまうのかも知れない(未確認)。

全ては闇に葬られ、プログレスで何が起こったのかは、限られた人々の記憶だけに残る。

そのうち、頭の中で考えたことがニューラリンクでネットに流れ、地球の裏側にいる人々同士がリアルタイムで自然言語で会話するようになるだろう。

自動翻訳機能付きなら、ロシア語で考えなくてもいいのかも知れないけどな・・・。


<以下追加>ーーーーーーーーーー

(2番目のプログレスが冷却剤の突然の喪失に見舞われたため、ロシアの貨物船がドッキング)
https://spaceflightnow.com/2023/02/11/russian-cargo-ship-docks-as-second-progress-suffers-depressurization-of-coolant-loop/

「ロシアの宇宙機関ロスコスモスは、宇宙ステーションの7人の乗組員は危険にさらされていないと述べ、機関のテレグラムアカウントを介して「減圧」イベントを明らかにしました. 」

「しかし、この投稿では、影響を受けたシステムは特定されていません。」

引用したロシア語の投稿は、明らかに「プログレス船内の減圧」を示しているけどな・・・。

「NASA は、宇宙飛行士のフランク・ルビオとの短い会話の中で、そのことを明らかにしました。」

ロスコスモスとNASAがグルになって隠ぺい工作をしている妄想に苛まれている浮沈子にとっては、この会話(ミッションコントロールの指示?)は別の意味を持ってくるんだがな・・・。

「ねえフランク、82Pのステータスに関して、公開することを確認したいだけです」

「皆さんは、今朝、TCS (熱制御システム) の冷却材が宇宙空間に漏れ出したことをすでにご存知でしょう。漏れは止まりましたが、現時点では完全に漏れていると考えています。」

「そのため、現在プログレスで活発なリークが発生していることを心配する必要はありません。私たちの観点からは、システムは良好で安定した構成になっています。ロシア人は 82P を休眠中の低電力マウントに構成し、重要な機器に電力を供給し続けました。」

「来週の終わりにはまだドッキング解除を目標にしています。しかしもちろん、この問題に関する情報がさらに収集されるにつれて、計画は変更される可能性があります。」

船内の圧力低下(「減圧」)と冷却材のリークとが同時に起こったということも、可能性としては考えられる(ありえねー・・・)。

そうではなく、フランクルビオにミッションコントロールが呼びかけているのは、プログレス船内の減圧については、あくまでも冷却材の漏出として公開するとしたことを確認しているのではないのかあ?。

黙ってろよ、と・・・。

まあいい。

フランクルビオたちが半年後に乗って帰る予定の新たなソユーズは、20日にバイコヌールから打ち上げられる予定だ。

それは、今回「減圧事故」を起こしたプログレスが切り離されたポートに接続される。

チミたちが無事に乗って帰れるかどうかは、予定通りプログレスを切り離せるかどうかにかかってるってこと、分かってるよねえ?。

「しかしもちろん、この問題に関する情報がさらに収集されるにつれて、計画は変更される可能性があります。」(再掲)

つまり、本当のことが表沙汰になって、プログレスの船内の減圧が発生した原因の追究を行うことになれば、救命艇でもあるソユーズの到着がそれだけ遅れることになるというわけだ。

黙ってた方が賢いと思わない?。

ああっ、妄想は留まるところを知らないな。

しかし、NASAは問題を起こしたプログレスのハッチが開いていると明言している。

プログレス船内が本当に減圧しているなら、それはあり得ない話だ。

だが、当初のロスコスモスのテレグラムへの投稿が正しいとすれば、その時点ではハッチは閉じられていたわけだ(だからこそ、プログレス船内の減圧を感知できたわけだし)。

廃棄物を詰め込んで、後は切り離すだけ。

既にハッチを閉じていたというのは、通常の手順だったに違いない。

それを、わざわざ開けたのかあ?。

浮沈子的には、プログレスのハッチが開いているというNASAの発表自体が、そもそも怪しい気がする。

情報は錯そうしている(浮沈子の頭の中が錯綜しているだけかあ?)。

7人の宇宙飛行士の安全は、本当に大丈夫なんだろうな・・・。

<さらに追加:2月15日記>ーーーーーーーーーー

NASAのISSブログの更新が、2月11日(米国東部時間)で止まっている。

ほぼ、毎日更新されているわけだが、理由は不明だ。

テレグラムの方は、頻繁に更新されている。

(2 月 14 日 16:50)
https://t.me/roscosmos_gk/8444

「国営企業ロスコスモス(以下の引用では省略)

Roscosmos は、国際宇宙ステーションで 2 月 11 日に発生したプログレス MS-21 貨物船の熱制御システムの減圧の原因を調査し続けています。今日、ステーションのアメリカンセグメントのリモートマニピュレーターを使用して、船の外面の損傷の可能性がある場所を検査することが計画されています。現在、アメリカ側はマニピュレーターをプログレスMS-21に持ち込んでおり、その後、ビデオカメラを使用して船の計器集約コンパートメントを撮影します。受け取った資料は、さらなる分析のために地球上のロシアの専門家に転送されます。
t.me/roscosmos_gk
/8444
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2 月 14 日 16:50」

(2 月 14 日 00:44)
https://t.me/roscosmos_gk/8436

「Roscosmos の責任者である Yuri Borisov は、国際宇宙ステーションで最近数か月間発生した緊急事態について話しました - ソユーズ MS-22 とプログレス MS-21 宇宙船の熱制御システムからの冷却剤漏れ. 添付の写真で上記、表皮「ユニオンMS-22」に違反あり。この穴の存在は、何が起こったのか、つまり外部損傷の原因を証明しています。委員会はプログレス MS-21 ケースに取り組んでいます。緊急事態の原因が特定されるまで、ソユーズ MS-23 宇宙船の無人モードでの打ち上げは 2023 年 3 月まで延期されることが決定されました。乗組員の生命と健康を脅かすものは何もないことを強調します。
t.me/roscosmos_gk
/8436
19.4Kビュー
2 月 14 日 00:44」

おっと、NASAのフランクルビオに対する説得もむなしく、ソユーズMS-23の打ち上げは3月まで延期になったようだ。

本気でプログレスMS-21の原因究明が行われるかどうかは眉唾だがな・・・。

(2 月 12 日 02:15)
https://t.me/roscosmos_gk/8421

「Sergey Krikalev は、ISS の Progress MS-21 の状況について話しました。今日、熱制御システムからの冷却剤の漏れが、数か月間ステーションにドッキングされていた貨物船で発生しました。Sergey Krikalev 氏によると、専門家は現在、Progress MS-21 ラジエーターの漏れを詳細に調べて、その発生原因を突き止める方法を考えています。次の船に影響を与える可能性があるため、これがシステム エラーでないことを確認する必要があります。これまでのところ、プログレス MS-21 の状況はISS の飛行プログラムに変更をもたらしていません。
t.me/roscosmos_gk
/8421
71.2Kビュー
2 月 12 日 02:15」

(2 月 12 日 01:43)
https://t.me/roscosmos_gk/8420

「プログレス MS-21 宇宙船の減圧後の ISS 内の状況は落ち着いている、と私たちの特別特派員は報告しました。乗組員は通常モードで ISS の作業を続けます。
https://tass.ru/kosmos/17028383
TACC
TASS特派員は、プログレスMS-21の減圧後のISSの状況について話しましたRoscosmos の宇宙飛行士 Dmitry Petelin 氏によると、乗組員は通常どおり作業を続けており、船内の状況は穏やかです。
t.me/roscosmos_gk
/8420
33.2Kビュー
2 月 12 日 01:43」

タス通信のリンクがあったので読んでみた。

(TASS特派員は、プログレスMS-21の減圧後のISSの状況について話しました:2月11日 22時55分 2月11日23時10分更新)
https://tass.ru/kosmos/17028383

「以前、ロスコスモスは、2 月 18 日に ISS の一部として飛行を完了する予定のプログレス MS-21 貨物宇宙船の減圧について報告しました。現時点では、ステーションの総ボリュームから分離されています。事故の原因は現在調査中ですが、プログレス MS-22 貨物宇宙船のドッキングにも、その後の ISS 飛行プログラムにも影響はありませんでした。」

タスの記事でも、当初の「プログレス MS-21 貨物宇宙船の減圧」に当たっては、「ステーションの総ボリュームから分離」ということなわけだ。

ちなみに、ドミトリーぺテリンがタスのISS特派員となっているようだな。

まあ、どうでもいいんですが。

ロスコスモスでも、2 月 12 日 02:15の投稿からは、冷却材(のラジエーターから)の漏れということになっている。

2 月 14 日 16:50の投稿では、カナダアーム2で撮影が予定されているようだ。

NASAブログは、そのタイミングで更新されるかもしれないな。

いずれにしても、当初はプログレスの減圧であったことは1度ならず2度までも投稿されていることが確認できた(2 月 12 日 01:43は2度目の投稿)

ふん、誤魔化そうったって、そうはいかないぞ・・・。

🐱スターリンク:最適化2023年02月14日 23:19

スターリンク:最適化


<おことわり>ーーーーーーーーーー

この記事には、スターリンク衛星の軌道について浮沈子の勘違いに基づく誤りがあります。

後日気が付いて、訂正記事を上げているのでご覧ください。

(スターリンク:シェル6の怪)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2023/03/19/9570537

<おことわり終わり>ーーーーーーーーー



(スターリンク ミッション 2-4)
https://www.elonx.cz/mise-starlink-2-4/

<以下、イーロンXより:リンクは省略>

名称:日付(欧州中央時間):場所:傾斜角:投入軌道:衛星数:備考:
・2-4:01/19:SLC-4E :70°:213 km x 335 km:51
・5-2:01/26:SLC-40 :43°:212 km x 337 km:56
・2-6:01/31:SLC-4E :70°:333 km(?) x 333 km:49:二次ペイロードあり
・5-3:02/02:LC-39A :43°:325 km x 343 km:53
・5-4:02/12:SLC-40 :43°:298 km x 339 km:55

投入軌道は一部不明だったので、別口で調べた。

(Starlink 衛星、SpaceX ロケットによって打ち上げられたイタリアのスペースタグボート)
https://spaceflightnow.com/2023/01/31/starlink-satellites-italian-space-tug-launched-by-spacex-rocket/

「ファルコン 9 の上段は、49 個のスターリンク インターネット衛星と D オービットからのライドシェア ペイロードを、地球上空約 207 マイル (333 キロメートル) の軌道 (赤道に対して 70 度の傾斜) に投入するために、単一のエンジンを 2 回発射しました。」

この記述と、相乗り衛星の運用(試験)を考えると、ほぼ円軌道に投入された感じだな(未確認)。

(SpaceX が真夜中のミッションで発射台のターンアラウンド記録を破る)
https://spaceflightnow.com/2023/02/11/falcon-9-starlink-5-4-coverage/

「ファルコン 9 の誘導コンピューターは、衛星を赤道に対して 43 度の傾斜で、高度が 185 マイルから 210 マイル (298 x 339 キロメートル) の軌道に展開することを目的としていました。」

とりあえず、その数字を入れている。

相乗りミッションは別としても、最近のスターリンクの打ち上げは、何処を切っても金太郎飴の状態が続いているように見える。

ところが、細かく見ていくと、同じ傾斜角のターゲット軌道であっても、衛星の機数や投入軌道がビミョーに異なることが分かる。

地磁気嵐の影響で、上層大気が膨張してほとんどの衛星が所期の軌道に到達できず、38機を失ってから約1年(2月3日:UTC)。

一時期は、衛星の機数を減らして高度300kmくらいのほぼ円軌道に投入していたはずが、いつの間にかペリジーを元の200km余りに落としていたことについては、このブログでも取り上げている。

(スターリンク:どさくさに紛れていつの間にか元の軌道に投入)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2022/08/31/9522283

<以下引用>

DDMMYYYY:打ち上げ番号:発射台:機数:目標投入軌道
31. 8. 2022 Starlink 3-4 SLC-4E 46 321 km x 307 km、傾斜角 97.6
28. 8. 2022 Starlink 4-23 SLC-40 54 336 km x 232 km、傾斜角 53.2°
19. 8. 2022 Starlink 4-27 SLC-40 53 336 km x 232 km、傾斜角 53.2°
12. 8. 2022 Starlink 3-3 SLC-4E 46 321 km x 308 km、傾斜角 97.6°
10. 8. 2022 Starlink 4-26 LC-39A 52 335 km x 232 km、傾斜角 53.2°
24. 7. 2022 Starlink 4-25 LC-39A 53 338 km x 232 km、傾斜角 53.2°
22. 7. 2022 Starlink 3-2 SLC-4E 46 321 km x 308 km、傾斜角 97.6°
17. 7. 2022 Starlink 4-22 SLC-40 53 338 km x 232 km、傾斜角 53.2°
11. 7. 2022 Starlink 3-1 SLC-4E 46 320 km x 308 km、傾斜角 97.6°
7. 7. 2022 Starlink 4-21 SLC-40 53 337 km x 232 km、傾斜角 53.2°
17. 6. 2022 Starlink 4-19 LC-39A 53 337 x 232 km、傾斜角 53.2°
18. 5. 2022 Starlink 4-18 LC-39A 53 304 x 318 km、傾斜角 53.2°
14. 5. 2022 Starlink 4-15 SLC-40 53 304 x 317 km、傾斜角 53.2°
14. 5. 2022 Starlink 4-13 SLC-4E 53 306 x 315 km、傾斜角 53.2°
6. 5. 2022 Starlink 4-17 LC-39A 53 304 x 317 km、傾斜角 53.2°
29. 4. 2022 Starlink 4-16 SLC-40 53 304 x 317 km、傾斜角 53.2°
21. 4. 2022 Starlink 4-14 SLC-40 53 304 x 318 km、傾斜角 53.2°
19. 3. 2022 Starlink 4-12 SLC-40 53 304 x 317 km、傾斜角 53.2°
9. 3. 2022 Starlink 4-10 SLC-40 48 317 x 305 km、傾斜角 53.2°
3. 3. 2022 Starlink 4-9 LC-39A 47 317 x 305 km、傾斜角 53.2°
25. 2. 2022 Starlink 4-11 SLC-4E 50 303 x 313 km、傾斜角 53.2°
21. 2. 2022 Starlink 4-8 SLC-40 46 325 x 327 km、傾斜角 53.2°
3. 2. 2022 Starlink 4-7 LC-39A 49 338 x 210 km、傾斜角 53.2°
19. 1. 2022 Starlink 4-6 LC-39A 49 339 x 210 km、傾斜角 53.2°
6. 1. 2022 Starlink 4-5 LC-39A 49 338 x 210 km、傾斜角 53.2°
18. 12. 2021 Starlink 4-4 SLC-4E 52 341 x 211 km、 傾斜角 53.2°
3. 12. 2021 Starlink 4-3 SLC-40 48(2 つの BlackSky 衛星含む) 435 x 425 km、傾斜角 53.2°
13. 11. 2021 Starlink 4-1 SLC-40 53 339 x 212 km、傾斜角 53.2°
14. 9. 2021 Starlink 2-1 SLC-4E 51 赤道に対して70°の傾き(高度不明)
26. 5. 2021 Starlink v1-28 SLC-40 60 地球低軌道(高度、傾斜角不明)
16. 5. 2021 Starlink v1-26 LC-39A 52(Capella-6 および Tyvak-0130 衛星含む) 地球低軌道(高度、傾斜角不明)
9. 5. 2021 Starlink v1-27 SLC-40 60 地球低軌道(高度、傾斜角不明)
4. 5. 2021 Starlink v1-25 LC-39A 60 地球低軌道(高度、傾斜角不明)
29. 4. 2021 Starlink v1-24 SLC-40 60 地球低軌道(高度、傾斜角不明)
7. 4. 2021 Starlink v1-23 SLC-40 60 地球低軌道(高度、傾斜角不明)
24. 3. 2021 Starlink v1-22 SLC-40 60 地球低軌道(高度、傾斜角不明)
14. 3. 2021 Starlink v1-21 LC-39A 60 地球低軌道(高度、傾斜角不明)
11. 3. 2021 Starlink v1-20 SLC-40 60 地球低軌道(高度、傾斜角不明)
4. 3. 2021 Starlink v1-17 LC-39A 60 地球低軌道(高度、傾斜角不明)
16. 2. 2021 Starlink v1-19 SLC-40 60 地球低軌道(高度、傾斜角不明)
4. 2. 2021 Starlink v1-18 SLC-40 60 地球低軌道(高度、傾斜角不明)
20. 1. 2021 Starlink v1-16 LC-39A 60 地球低軌道(高度、傾斜角不明)
25. 11. 2020 Starlink v1-15 SLC-40 60 地球低軌道(高度、傾斜角不明)
24. 10. 2020 Starlink v1-14 SLC-40 60 地球低軌道(高度、傾斜角不明)
18. 10. 2020 Starlink v1-13 LC-39A 60 地球低軌道(高度、傾斜角不明)
6. 10. 2020 Starlink v1-12 LC-39A 60 地球低軌道(高度、傾斜角不明)
3. 9. 2020 Starlink v1-11 LC-39A 60 212 km x 346 km x 53°
18. 8. 2020 Starlink v1-10 SLC-40 58(プラネットの 3 つの SkySat 19-21 衛星含む) 212 km x 365 km x 53°
7. 8. 2020 Starlink v1-9 LC-39A 57(2 つの BlackSky Global 衛星含む) 386 km x 402 km x 53°
13. 6. 2020 Starlink v1-8 SLC-40 58(プラネットの 3 つの SkySat 16-18 衛星含む) 212 km x 367 km x 53°
4. 6. 2020 Starlink v1-7 SLC-40 60 212 km x 366 km x 53°
22. 4. 2020 Starlink v1-6 LC-39A 60 212 km x 363 km x 53°
18. 3. 2020 Starlink v1-5 LC-39A 60 208 km x 367 km x 53°
17. 2. 2020 Starlink v1-4 SLC-40 60 212 km x 386 km x 53°
29. 1. 2020 Starlink v1-3 SLC-40 60 277 km x 292 km x 53°
7. 1. 2020 Starlink v1-2 SLC-40 60 277 km x 289 km x 53°
11. 11. 2019 Starlink v1-1 SLC-40 60 291 km x 293 km x 53°
24. 5. 2019 Starlink-1 SLC-40 60 443 km x 442 km x 53°

<引用終わり>

こうしてみると、昨年の8月頃の軌道とも異なる。

どうも、衛星がV1.5になって、ペリジーを下げた頃の軌道(210km×338kmくらい)に戻しているようだ。

しかし、特に5-2、5-3、5-4をみると、同じフロリダから同じ傾斜角に打ち上げているにも拘らず、軌道高度や衛星数が異なっているのが面白い。

<再掲>
名称:日付(欧州中央時間):場所:傾斜角:投入軌道:衛星数:
・5-2:01/26:SLC-40 :43°:212 km x 337 km:56
・5-3:02/02:LC-39A :43°:325 km x 343 km:53
・5-4:02/12:SLC-40 :43°:298 km x 339 km:55

S社は、最適解を探っているのではないか(テキトーです)。

或いは、地磁気嵐の状況を見ながら、微調整しているのか(未確認)。

影響としては、1段目回収海域の天候などもある(今のところ、その影響はないみたいですが)。

次の打ち上げは、バンデンバーグからの2-5(2月15日:欧州中央時間)だが、同じ傾斜角(70度)の軌道に、次の次はフロリダから上げる予定だ(2-2:シェル2にフロリダから上げるのは初:その前に、バンデンバーグから2-7、フロリダから6-1が上がる予定も!?)。

打ち上げ機数は両方とも今のところ不明だが、バンデンバーグは51機の可能性が高い(投入軌道は、無難に210km×338kmくらいか)。

フロリダからシェル2に何機上げるかが見ものだな・・・。

<以下追加>ーーーーーーーーーー

(スターリンクミッション 6-1)
https://www.elonx.cz/mise-starlink-6-1/

「一次負荷:スターリンク衛星コンステレーション用の第 2 世代衛​​星の最初のバッチ(22 個)」

5-1の時も、V2が上がるかもと言って、大いに期待を抱かせたんだがスカに終わってるからな。

「ペイロード重量:各スターリンク V2-mini 衛星の重量は約 800 kg」

今回も、軽量級のV2を予想しているが、22機というのは少し多いのではないかあ?。

17.6トン(衛星重量だけ)を軌道に上げることになる。

過去最大の打ち上げ重量は、V1.5を56機上げた先月の5-2ミッションだ(309kgとして17,304kg)。

まあいい。

搭載時の衛星の形状(たぶん同じ板状?)、スタックの仕方(V1.5までと同じように、ロッドで固定か)、軌道上でのデプロイ方法(また、ぶん投げかあ?)など、不明な点も多い。

「これは、第 2 世代のスターリンク衛星による最初の打ち上げになるはずです。」

「(V2) 衛星これらは主にスターシップによって打ち上げられるように設計されていましたが、この新しいロケットの開発が遅れたため、SpaceX はファルコン 9 によって打ち上げられる衛星の小型バージョンを追加で用意しました。」

「各スターリンク衛星は「V2-mini」または「 F9-2" は、利用可能なドキュメントによると、スターシップ バージョンと「技術的に同一」であると想定されていましたが、本体の寸法は 4.1 m x 2.7 m (ソーラー パネルは 12.8 m x 4.1 m) に縮小され、重量は約800キロ。新世代の衛星に関する詳細はまだわかっていません。」

「このミッションは、「グループ 6」、つまりスターリンク コンステレーションの 6 番目の軌道シェルの衛星を運びます。赤道に対して 53° の傾斜があり、完成すると高度 525 km に 2,500 個の衛星が含まれます。」

投入軌道を確認しておこうか。

(スターリンク星座について)
https://www.elonx.cz/vse-o-konstelaci-starlink/

軌道名:高度:傾斜角:予定機数:
・シェル1:550km:53度:1584機
・シェル2:570 km: 70°:720機
・シェル3:560 km:97.6°:348機
・シェル4:540 km:53.2°:1584機
・旧シェル 5:560 km:97.6°:172(実績なし)
・シェル5:530km:43度:3360機?(たぶん2500機)
・シェル6:525km:53度:3360機?(たぶん2500機)
・シェル7(仮称):535km:3360機?(たぶん2500機)

軌道名は変わる可能性があるからな。

第2期の予定機数については、たぶん違うだろう(未確認)。

今のところ、11,908くらい(概数にしては細かい?)が上がる見込みだが、全てKa帯とKu帯のアップリンク、ダウンリンクだ。

クロスリンクについては、レーザー(スターレーザーというクサい名称)でやり取りしていると言われるが、詳細は不明だ。

スターリンクについては、最近、イジーハダチが渾身の記事を書いている。

(1 日あたり 74 回以上の回避操作を実行する必要があり、その数は急速に増加しています。)
https://www.elonx.cz/analyza-kazda-druzice-starlink-musi-provadet-pres-74-uhybnych-manevru-denne-a-pocet-rychle-roste/

2回連載の後編だが、衛星の衝突回避についての衝撃的な予想だ。

「スターリンク衛星のタンクには約 5,000 回分の燃料があり、このうち 350 回の燃料補給は操縦用に予約されている」

「2027 年末のマニューバ数を予測すると、毎日 1,000 回以上のマニューバに達することになります。」

計算上、わずか4日で飽和することになる。

しかもだ、この予想にはプロジェクトカイパーは含まれていない!。

やれやれ・・・。

「上の画像は、2 つの可能な Starlink 衛星構成を示しています。左側の写真は通常の作業セットアップを示し、右側の写真は回避操作の瞬間に太陽光発電パネルが折りたたまれた構成を示しています。SpaceX によると、この設定により、通過する衛星間の衝突の可能性が 4 ~ 10 分の 1 に減少します。」

太陽電池パネルを機体と同一面に傾けて、前面投影面積を減らしている図が出ているが、んなもんは気休めに過ぎない。

中国が本気出してスターリンクを破壊しに掛かったら、地球低軌道はケスラーシンドロームに見舞われることは間違いない(断定的!)。

ISSは、100kmくらい下を周っているけど、そのうち雨あられと降って来るスペースデブリに見舞われて、穴だらけになるだろうな。

頭の痛い話だが、規制当局と衛星事業者に頑張ってもらうしかない。

ロシアのように、自分の思い通りにならないのなら、世界が崩壊しても構わないという発想は止めてもらいたいもんだ・・・。